２０１２年（平成２４年）

●マイネルアラバンサ，シーキングフェイムと言った上級クラスの活躍馬の甥に当たるカッサイのデビュー戦。母ロッタはＪＲＡ１勝の馬だが、母以上の活躍はもちろん、成功と言える活躍を期待したい。１番人気は、マル外のエイシンエルヴィンで単勝2.0倍。２番人気は、Ｇ３新潟２歳Ｓ３着馬レッドセインツを兄に持つレッドカイザーで単勝5.2倍。カッサイは、単勝24.8倍の６番人気。デビュー戦から、素質の片鱗を是非とも見せてほしい。

　レースでは、カッサイはスタートで若干立ち遅れたが、それでもスッと加速して中から先頭に立つ。１馬身差でハンターバローズ，フミノスナイパーの２番手争い。3/4馬身差で大外ワクワクカンヲが４番手で１角へ。１〜２角で、カッサイはマイペースで先頭で、１馬身差でハンターバローズが単独２番手に。3/4馬身差でヤマノボンバー，フミノスナイパーの３番手争いで向正面へ。以下も差なく続いて、このあたりからかなりスローの流れに。それでもカッサイは競りかけられることなく、１馬身リードでいい感じの逃げになっている。３角でも隊列に変動はないが、前の方はかなり馬群が固まっている。３〜４角の中間では、カッサイの半馬身外にハンターバローズが接近。それでもカッサイは手応えにまだ余裕がある。４角では、カッサイの外にハンターバローズが並んできての先頭争い。１馬身1/4差でフミノスナイパー，これに3/4馬身差で４番手は大きく横に広がる。上がりの速い瞬発力勝負となって直線へ。

　直線に向くと、カッサイ，ハンターバローズの２頭の叩き合いで、残り１ハロンでも３番手以下の態勢も変わっていない。カッサイ，ハンターバローズのどちらも譲らない叩き合いが続いたが、ラスト100ｍでハンターバローズが競り勝ってじわっと出る。それでもこれに食い下がるカッサイ。１馬身3/4差後ろの３番手争いから、内からプロクリス，外ワクワクカンヲ，更に大外エイシンエルヴィンと、この３頭が差し込んでくる。カッサイもなんとか２着に踏ん張ろうと粘っていたが、ゴール寸前でこの３頭に差されて５着でのゴール。優勝したハンターバローズからの差は半馬身余り。僅差の勝負だっただけに、５着という着順は少し残念。それでも、素質のあるところは見せてくれた。鞍上の松山弘騎手は、「絡まれることなく、自分のペースで運べました。まだ体に余裕ありそうでしたし、使って更に良くなりそうです。」とコメント。経験を積んでの成長が楽しみだ。

●前走の新馬デビュー戦では、いいところまで逃げ粘って差のない５着だったカッサイ。すっと先手を取ったあたり、競馬センスも感じただけに、今回も当然期待したい。１番人気は、デビューからの２戦をともに１番人気で３着，２着としているデリッツァリモーネで単勝1.6倍の断然人気。２番人気は、新馬デビュー戦で３着だったハピネスダンサーで単勝5.4倍。この新馬戦の時は、噂の評判馬ガリバルディをゴール前で首差差している。カッサイは、単勝9.4倍の３番人気。前走からの上積みがあれば、もちろん勝利のチャンスは十分あるはずだ。

　レースでは、カッサイは少し躓き加減に出たものの、好スタートを切って、すっと２馬身のリード。このあたりのダッシュ力は、さすがのものがある。２番手争いは７頭まったく横に並ぶ形になって１角へ。１〜２角で、先頭カッサイは１馬身半リードでマイペースに持ち込む。セトノヴィラーゴが２番手で、１馬身差で内マイネルアミーリス，外パープルパルピナの２頭。向正面に入って、人気のデリッツァリモーネは、更に１馬身半後ろの６番手から。流れは落ち着いて、カッサイは１馬身半リードをキープ。３角では、先頭カッサイは少しリードを開きにかかり、２番手セトノヴィラーゴは手が動き始める。３〜４角の中間で、首差で内マイネルアミーリスが２番手を窺う。デリッツァリモーネも、先頭から２馬身半差の４番手まで進出。カッサイのリードは3/4馬身に縮まるが、ここでもまだ手綱を持ったまま。４角にかかると、カッサイはまた加速して、１馬身半リードで逃げ切りを狙う。２番手マイネルアミーリス，半馬身差でセトノヴィラーゴ，更に外半馬身差でデリッツァリモーネの態勢で直線へ。

　直線に向くと、先頭カッサイが２馬身リードで、このまま押し切るのかという期待も。２番手争いは、マイネルアミーリス，デリッツァリモーネ，ハピネスダンサーの３頭。カッサイも後続に差を詰めさせずに頑張っていたが、ラスト150ｍから差を詰められる。ラスト100ｍを切って、激戦の中デリッツァリモーネが先頭か。カッサイもよく粘っていたが、ラスト60ｍでハピネスダンサー，ワクワクカンヲにかわされ、ラスト30ｍでもマイネルアミーリスに競り負けて、最後は５着でのゴール。勝ち馬からの差は２馬身ちょっとで、この馬自身よく頑張っていたが、粘り切るまでは厳しかった。鞍上の松山弘騎手は、「ゲートはひと息でしたが、スピードの違いでカバーできたし、最後も渋太く頑張っていました。」とコメント。５着に破れたが、能力があるのは間違いない。こういう競馬を続けていれば近いうちに勝利の順番が巡ってくるはずだ。

●新馬戦に続いて未勝利戦でも５着だったカッサイ。先行力と渋太さは評価できるが、ひと息粘り切れない。続く前走阪神の未勝利戦で殿り大敗を喫したことから、今回は初めてのダート戦で変わり身に期待。ダート適性は十分にあるものと思われ、むしろこれまで以上の走りを見せてくれる予感。１番人気は、デビューからの２戦をいずれも１番人気で２着，５着としているサトノバーキンで単勝2.2倍。２番人気は、全６戦を 0-2-2-2 で４着を外したことがないコパノリリーで単勝4.1倍。カッサイは、単勝11.1倍の５番人気。渋太さは持ち合わせている馬だけに、好勝負は間違いない。

　レースでは、全馬ほぼ揃ったスタートで、大外カッサイは持ったままで前に出てくる。しかしながら、中からプロスパーが一気に先手を取る。首差外カッサイも差はない。3/4馬身差でメイショウホウトウ，サトノバーキンの３番手争い。カッサイは先頭に3/4馬身差の位置で落ち着き、ここからは平均ペースの流れに。３角でも先頭はプロスパーで、１馬身差で２番手カッサイで変わらず、１馬身半差の３番手以下も、隊列に変動はない。３〜４角の中間でも落ち着いた流れのまま、カッサイは先頭までは１馬身1/4差だが、４角では先頭プロスパーに首差に並んで行く。１馬身半差でメイショウホウトウが３番手，１馬身1/4差で内コパノリリー，外サトノバーキンの４番手争いで直線へ。

　直線に向くと、内のプロスパーが二の脚を繰り出して、また１馬身リードで残り１ハロン。カッサイは２番手で、その１馬身外からメイショウホウトウが追ってくる。残り150ｍを切ったところで、カッサイは外からメイショウホウトウにかわされて３番手。その後ろのコパノリリーは２馬身半と離れて、カッサイは３番手で態勢は決した。先頭プロスパーは、そのまま２馬身リードで逃げ切り勝ち。カッサイは、勝ち馬から３馬身半差の３着でのゴール。最後は突き放されてしまったが、ダートの走りはなかなか良かった。鞍上の浜中騎手は、「トモの力がつき切っておらず、ハミにモタれて走る面があるので、現状では芝の決め手勝負よりもダートの1400ｍぐらいが良さそうです。体質が強くなってくればもっとやれるでしょう。」とコメント。今後はダートでの活躍が期待できそうだ。

●初ダートの前走で３着だったカッサイ。やはりダート適性は十分という印象の走りで、切れ味より渋太さで勝負するこの馬のパターンからも、やはりダートが向いている。ダート２戦目の今回は、もちろん初勝利を狙える。１番人気は、デビューからの２戦を３着，２着としているメイショウホウトウで単勝1.7倍の断然人気。前走はカッサイに先着している。２番人気は、新馬デビュー戦で５着だったワンダフルワールドで単勝5.3倍。カッサイは、単勝5.6倍の３番人気。今回はチャンスも十分だけに、このチャンスを是非ともモノにしたい。

●前走デビュー５戦目にして逃げ切り勝ちで初勝利を挙げたカッサイ。なかなか最後のひと踏ん張りが足りないレースが続いていたが、前走は３馬身差の楽勝で、このあたりは地力強化の証しか。今回は４カ月半レース間隔が開いて、500万クラス昇級緒戦の競馬となる。１番人気は、500万クラス昇級後は３戦すべて１番人気で、特別戦を２着，２着，５着としているクーゲルで単勝1.8倍。この３戦とも、勝ち馬から差のない競馬をしている。２番人気は、500万クラス昇級後は、平場戦２着，特別戦３着，平場戦２着としているサノイチで単勝4.3倍。この３戦とも、勝ち馬から僅差の勝負。カッサイは、休み明けながら単勝7.7倍の３番人気に支持される。まだ万全の態勢とは言えないが、それでも好勝負できるようなら、このクラスにメドを立てることができる。

　レースでは、カッサイはまずまずのスタートで、無理なく先頭争いに。４頭が広がった先頭争いから、スタートから150ｍの地点でカッサイが単独先頭。3/4馬身差で内クリノコマチ，外サリレモンドの２番手争いで、以下も差なく追走するが、ここからサリレモンドが単独２番手に。３角でも平均ペースで流れ、カッサイは気持ちよく逃げているが、3/4馬身外にサリレモンドがぴったり取り付いている。３〜４角の中間でも、先頭カッサイは持ったまま。４角でも、サリレモンドは3/4馬身差の２番手。3/4馬身差で内クリノコマチが３番手で、以下も差なく続いて直線へ。

　直線に向くと、内カッサイが逃げ込みを図るが、手応えでまさるサリレモンドが、外からじわじわ並んでくる。それでも、カッサイは並ばれてからムチが飛んで、懸命に食い下がり、残り１ハロンでも、前２頭の争い。２馬身半差で３番手サノイチ，つれてハンマークラビア，クーゲルも差してくる。ここからサリレモンドがじわじわ先頭に抜けてきて、ラスト100ｍでカッサイは3/4馬身差の２番手だが、１馬身差でサノイチ以下が突っ込んでくる。踏ん張っていたカッサイだったが、最後は甘くなって、ラスト50ｍで差し馬３頭に次々差し込まれて５着でのゴール。それでも、勝ち馬からの差は２馬身足らず。昇級緒戦，休み明けということを考えれば、まずまず及第点の内容か。鞍上の和田騎手は、「キャンターの時から動きに少し重い印象を受けたのは、間隔が開いていたためかな。それでも大きくは止まっていないし、スピード的に十分このクラスでも通用すると思う。」とコメント。500万クラスにもメドを立て、このクラスを勝ち上がるのも遠くはないはずだ。

●500万クラス昇級緒戦の沈丁花賞で５着だったカッサイ。入着を果たしたことで、500万クラスに一応のメドは立てたが、期待はもっと大きい物がある。しかしながら、続く平場戦では１２着に終わり、更に前走芝の平場戦ではブービー１０着。やはり芝はもうひとつの印象。前々走ダートでも大敗しているが、逃げ馬ということもあり大きく崩れるケースもままある馬だけに、今回はダートで巻き返しに期待。１番人気は、前走デビュー３戦目の未勝利戦を４馬身差圧勝してきたジャコカッテで単勝2.7倍。２番人気は、昇級緒戦の前々走平場戦で２着と力を示したデンコウヒノマルで単勝3.1倍。カッサイは、単勝9.9倍の４番人気。この馬のペースで逃げられるようなら、好勝負は必至のはずだ。

　レースでは、カッサイは無難なスタートだったが、この馬としてはひと息の出。それでも、ここから仕掛けて加速すると先頭争いに。一方、人気のジャコカッテはスタートで１馬身立ち遅れ。カッサイが首ほど出て先頭だが、外シゲルミマサカも先頭争い。そこへ今度は外からタガノエークラス，ローレルベローチェも並んで来て、４頭の先頭争い。これに１馬身差でハニードント以下。３角では、カッサイとローレルベローチェの先頭争いとなるが、ここからローレルベローチェの方が首ほどリードする。３〜４角の中間では、この２頭で後続を２馬身半離している。シゲルミマサカが３番手で、１馬身半差で４番手争いにデンコウヒノマルが加わってくる。４角では、先頭２頭が後続を３馬身離している。デンコウヒノマルが僅かに３番手。ジャコカッテは、先頭から５〜６馬身差の中団大外で直線へ。

　直線に向くと、カッサイ，ローレルベローチェの先頭争いから、ローレルベローチェの方が首ほどリード。ラスト150ｍでは、カッサイは3/4馬身遅れを取るが、懸命に２番手で頑張っている。１馬身差でデンコウヒノマル，更に２馬身差でジャコカッテ，つれてディアゴッホも突っ込んでくる。ここからカッサイはデンコウヒノマルにかわされ、ラスト80ｍでジャコカッテ，ディアゴッホにも抵抗できずにかわされてしまい、上位４頭から２馬身半離されて５着でのゴール。一応掲示板圏内は確保した形。３番手以下を離しての逃げとなったが、これがこの馬のパターンだけに致し方ない。鞍上の浜中騎手は、「ずっと右手前のままでした。うまく手前を替えられたら、もっと粘れると思います。」とコメント。最後がどうしても甘くなってしまうだけに、あとひと踏ん張りできるスタミナをつけたいところだ。

●芝で大敗した後、京都の３歳500万下平場戦で５着だったカッサイ。その後２カ月半間隔が開いて、札幌で古馬相手の500万下平場戦は連続６着で、掲示板圏内に食い込めず。それでも、メンバーと展開次第では、当然上位争いが期待できる。１番人気は、デビュー５戦目の未勝利戦を８馬身差の圧勝で勝ち上がってきたダイワコンシードで単勝1.9倍。全５戦で入着４回と安定した成績で、前走のパフォーマンスが評価された形だが、昇級戦という点でどうなのかは未知数の部分がある。２番人気は、近４走平場戦で５着，６着，２着，５着という成績のマンリーで単勝4.5倍。500万クラス勝ちの実績のある馬。カッサイは、単勝5.6倍の３番人気。全体的にはそれほど強力メンバーが揃っているわけではないだけに、カッサイにもチャンスは十分だ。

　 レースでは、カッサイはスタートは五分に出て、手綱をぐいぐいしごいて、横に広がった先行争いの一角。一瞬カッサイが先頭に出かかるようなシーンもあったが、人気のダイワコンシードが先頭に出て、内カッサイは3/4馬身差の２番手。これに3/4馬身差で外にホワイトポピー，更に3/4馬身差で大外マンリーの順。３角では、カッサイは３番手となるが、３〜４角の中間では、先頭から３馬身差の４番手に順位を下げている。このあたりでは手を動かしているが、反応が悪く後退加減。４角では、チュウワベイビーにもかわされて５番手に。先頭から３馬身あまりの差があったカッサイは、内ラチ沿いにコースを取って、前との差を少し盛り返して直線へ。

　 直線に向くと、先頭ダイワコンシードが3/4馬身リードしていたが、あっさりマンリーがかわして先頭。１馬身半差でチュウワベイビーが２番手に上がる。盛り返して来たカッサイが、１馬身差の３番手にまた順位を上げてくる。カッサイは、前の２頭からは更に差を広げられてしまったが、ラスト100ｍでは４番手に２馬身半の差をつけて、３着は確保の態勢。４番手からじわじわレディー，更には大外強襲のトウカイチャームが差を詰めて来たが、カッサイは後続を3/4馬身抑えて３着確保のゴール。上位２頭から差をつけられたが３着に踏ん張ったカッサイ。勝負どころで後退気味になりながら、直線また盛り返した粘りは、これまでに見られなかったもの。その点では、成長の跡は窺えた。鞍上の松若騎手は、「周りが速かったし、４角で少し置かれてモタつき気味に。前の２頭が離れていたし、もう少しスムーズに運べていれば。」とコメント。現状ではまだ勝ち切るまでは簡単にはいかないかもしれないが、今後も善戦は期待していいはずだ。

●四代母にエリザベス女王杯の勝ち馬タレンティドガールを持つコスモリープリングのデビュー戦。絶対女王と言われたマックスビューティの牝馬三冠を阻止したその祖先の血が、ここで鮮やかに素質を開花させるのか。１番人気は、ダイワメジャー産駒のアンブリッジで単勝2.4倍。祖母ロゼカラーは、Ｇ１秋華賞３着馬で、一族にも活躍馬多数の馬。２番人気は、オレハマッテルゼ産駒のクリノアマダブラムで単勝5.2倍。コスモリープリングは、単勝7.3倍の４番人気。何とか高い資質を発揮してほしい。

３着

　直線に向くと、ウインラヴタイムとコスモリープリングの先頭争い。テイエムトップガンは２馬身遅れる。その２馬身半後ろの外からはアトキリナ。残り300ｍで、コスモリープリングがあっさり競り勝って単独先頭。残り１ハロンでは１馬身半抜け出す。外からアトキリナが２番手に上がろうかという態勢だが、ラスト100ｍでコスモリープリングは３馬身半リードで楽勝態勢。２番手アトキリナに、ゴール前でクリノアマダブラムが際どく詰め寄ったが、コスモリープリングは３馬身半差で圧勝のゴール。速い流れを積極的に先行し、更に差し馬勢を寄せ付けなかった内容は、「強い」の一語。鞍上の石橋脩騎手は、「調教をよく積まれていましたね。スムーズに自分のリズムで走れたし、最後もしっかり伸びてくれました。まだ、コーナーリングで若さを見せていたので、これから良くなると思います。」とコメント。潜在能力の高さを見せつけ、更に強い相手との対戦にも期待が大きく膨らんだ。

●７月の新馬戦を３馬身半差圧勝し、期待が大きく膨らんだコスモリープリング。しかしながら、続くダリア賞では２番人気で８着，Ｇ３新潟２歳Ｓでは１６着と大敗し、評価は急落してしまう。２カ月半の休養の後、前走ダートの500万下戦ではかなり差のあるブービー１３着。どんどん期待はしぼんで行くが、新馬戦のあの走りを見れば、このまま終わる馬ではないはず。１番人気は、近２走かえで賞４着，Ｇ２京王杯２歳Ｓ７着という成績のモグモグパクパクで単勝3.2倍。２番人気は、デビュー３戦目の未勝利戦を２番人気で快勝したファイヤーヒースで単勝4.2倍。コスモリープリングは、単勝34.7倍の１０番人気。評価が低いのも当然と言えるが、何とか変わり身を見せてほしい。

３着

●黒松賞では２着と内容の濃い走りで、ようやくスランプを脱した感のあるコスモリープリング。しかしながら、続く500万下平場戦ではまた１２着と沈み、なかなか安定して走れない。それでも、スムーズに気持ち良く行けるようなら、今回は好走の番かも。１番人気は、デビューからの２戦を２着，１着として勝ち上がってきたインパルスヒーローで単勝3.2倍。２番人気は、デビューから新馬１着，からまつ賞３着と実力を見せたワキノキセキで単勝5.3倍。その後２戦をともに二桁着順と崩れているが、実力を発揮してくるようなら怖い。コスモリープリングは、単勝13.1倍の６番人気。今回のメンバーなら、自分のペースで走れるようなら、上位争いの可能性はかなり高いはずだ。

３着

●前走の平場戦では逃げ粘って２着とまた巻き返してきたコスモリープリング。気持ち良く行けるかがカギとなるだけに、今回も展開が気になるところ。１番人気は、オープンのききょうＳで首差２着などの実績を持つローガンサファイアで単勝3.5倍。ここ２戦は重賞で６着，オープン特別で９着に終わっているが、500万下の平場戦なら、力量上位は明らか。２番人気は、デビュー３戦目の未勝利戦を勝ち上がった後、前走500万特別のかえで賞では僅差の３着だったモンマックスで単勝4.7倍。コスモリープリングは、単勝13.9倍の７番人気。実力さえ出し切れれば、差のない競馬は可能なはずだ。

３着

●前年３月の３歳500万下戦で勝ち馬から２馬身差の５着だったコスモリープリング。２着，５着と好走を続け、500万クラスの勝利に自信を深めたが、その後は７カ月レース間隔が開いて、秋に戦列に戻る。ここまで古馬相手の500万下平場戦を３走して、いずれも二桁着順と、なかなか昨春の走りを思い出せていない。今回は高知の交流戦で、メンバー的にもグッと楽になるだけに、勝ち負けまで期待したい。１番人気は、前走大井の交流戦で３着だったＪＲＡアップアンカーで単勝2.4倍。７走前には500万下平場戦３着という成績もある。２番人気は、500万下平場戦を３着，１２着とした後、南関東の交流戦で７着，３着，２着，３着とこのところ堅実な走りを見せているＪＲＡアルボランシーで単勝4.6倍。コスモリープリングは、単勝オッズは同じ4.6倍の３番人気。地元高知勢は、Ｂ級以下の面々。ＪＲＡ勢は６頭出走し、上位３番人気までを占めている。実力は拮抗しているだけに、コスモリープリングにも勝機は十分だ。

　レースでは、コスモリープリングはほぼ五分に近いスタート。人気のアップアンカーは、ゲート内で暴れて少し立ち遅れ。大外スーッとＪＲＡジャルダンスクレが先手を取る。１馬身半差でコスモリープリングがじわっと２番手に上がって来る。１馬身差で地元高知のディンプル。これに差なくレオアクトレス，アルボランシーの２頭。１〜２角で、コスモリープリングは先頭に3/4馬身差の２番手。内首差でディンプルが並んできて、以下も差はなく向正面へ。向正面の中間では、レオアクトレス，アルボランシーの２頭が、ディンプルをかわして３番手に上がって来る。その１馬身半後ろのアップアンカーは、懸命に手が動いて苦しい手応え。３角では、先頭ジャルダンスクレは手応え十分だが、3/4馬身差の２番手コスモリープリングは、かなり手が動き始める。3/4馬身差でレオアクトレス，アルボランシーの３番手争い。３〜４角の中間では、先頭ジャルダンスクレはリードを２馬身と開く。４角では、その差は３馬身半と更に開いて、２番手コスモリープリングの勝利は厳しくなってくる。コスモリープリングに、アルボランシーが一旦は半馬身差まで詰めて来たが、直線入口では3/4馬身とまた開き加減になって直線へ。

　直線に向くと、先頭ジャルダンスクレは、更にリードを開きにかかって、勝負を決定付ける。ラスト100ｍではその差は４馬身で、２番手コスモリープリングはもう詰め寄る脚はない。２馬身と差が開いてレオアクトレス，アルボランシーの３番手争いだが、アルボランシーが競り勝って単独３番手で態勢は決した。ジャルダンスクレは５馬身リードで、福永騎手が高知競馬初勝利。コスモリープリングは、そのまま２着は危なげなく守ってのゴール。勝利のチャンスだったが、ジャルダンスクレの大駆けの前に完敗の２着。それでも２着をきっちり確保したのは、この馬の実力。今後も地方交流はもちろん、中央の舞台でも健闘を期待したい。

●３月の高知のＪＲＡ交流はりまや盃では２着だったコスモリープリング。その後は南関東の交流戦に出走するも、最下位１３着，７着，１０着と、いずれも見せ場なく敗退してしまう。更にＪＲＡ500万下平場戦でも７着，１２着と、このところは苦戦続き。今回はまた南関東の交流戦に出走するが、これまでの走りからは苦戦を覚悟しなければならない。１番人気は、ＪＲＡ３歳500万下平場戦５着の後に南関東に移籍し、Ｂ２Ｂ３特別２着，地方重賞の黒潮盃３着と実力を発揮しているヴァイスヴァーサで単勝2.3倍。黒潮盃では、勝ち馬の南関東３歳ナンバー２と言われるスマイルピースから１馬身半差の競馬をして、もう少しで２着という場面まで作った。その実績はここでは断然上位のものがある。２番人気は、前走Ｂ３特別を優勝しているジュウニントイロで単勝5.4倍。近１１戦で５勝して４着を外していないという堅実な走りを見せている。南関東勢が１，２番人気を占め、３番人気にＪＲＡのスリープレシャスで単勝6.0倍。近４走500万下平場戦で３度入着し、３走前４着だった時は、勝ち馬から首差の接戦を演じている。500万クラスでは２着が４回ある馬。コスモリープリングは、単勝90.6倍のブービー１２番人気の低評価。確かに強気にはなれないが、雨が降って脚抜きのいい馬場になり、そのあたりに変わり身の期待をかけたい。

　 レースでは、コスモリープリングはスタートは五分に出て、無理なく前の方に出てくる。ウインヴォイジャーが先頭に立って、１馬身差でビバユニヴェールが２番手。１馬身半差で３頭の３番手争いで、真ん中にいるのがコスモリープリング。前の６頭が後続を４馬身引き離す形になっている。１〜２角で、コスモリープリングは少し控えて５番手で、先頭までは３馬身差。向正面では、以下は１馬身差で続いているが、３角手前で、外から押し上げた地元のジュウニントイロが、コスモリープリングに接近する。３角でも、先頭ウインヴォイジャーは１馬身リード。２番手にビバユニヴェールで、３〜４角の中間では、その後ろは２馬身半と少し差が開いてくる。オープンベルトが３番手で、その２馬身後ろの４番手にコスモリープリングの態勢。その半馬身外にジュウニントイロが取り付いている。４角では、先頭ウインヴォイジャーが２馬身半とリードを開く。４番手コスモリープリングは、２番手ビバユニヴェールから３馬身半差の位置で直線へ。

　 直線に向くと、コスモリープリングは内からじわじわ伸びて、オープンベルトをかわして３番手に押し上げる。外からはジュウニントイロも伸びてきて、残り１ハロンでは、この２頭でビバユニヴェールを内外からかわしての２番手争い。この時点で、先頭ウインヴォイジャーは５馬身リードで圧勝態勢。ここからは、コスモリープリングとジュウニントイロが、どちらも一歩も引かない２番手争いの叩き合い。最後まで競り合いが続いたが、ゴール前でコスモリープリングが頭差競り勝って２着でのゴール。まったく人気がなかったが、ここにきて実力を示してくれた。これまでの交流戦の成績が不本意だっただけで、本来これくらい走れる力は持っている馬。今後も好勝負を期待したい。

●１０月の川崎の交流戦のオクトーバースター賞で２着と好走したコスモリープリング。その後は南関東の交流戦に照準を絞り、川崎で４着，浦和で５着と掲示板はしっかり確保するものの、今のところ勝ち負けまでの際どい勝負には持ち込めていない。それでも、メンバーと展開次第で引き続きチャンスがあるはず。１番人気は、ＪＲＡ1000万クラスから南関東に移籍し、Ｂ２Ｂ３特別１着，Ｂ２特別を２着，２着と実力を見せているトーセンブリッツで単勝1.6倍の断然人気。ＪＲＡ1000万クラスでも入着が２回ある馬で、ＪＲＡ500万クラス相手なら実力は上位。２番人気は、前走ＪＲＡ500万下平場戦で0.2秒差の３着だったＪＲＡウインオーラムで単勝2.8倍。ＪＲＡのレースでは、最近の６走で２〜４着が４回と実力を示している。３走前の浦和の交流戦でも２着と、コース適性においても不安はない。コスモリープリングは、単勝12.4倍の３番人気。上位人気２頭からオッズは離されているが、付け入るチャンスはあるはずだ。

　 レースでは、コスモリープリングはスタートは五分に出て、手綱を押して前の方に出て来る。横に広がっての激しい先頭争いの形になるが、コスモリープリングがじわっと首ほどリード。内エスワイグレース，外ウインオーラム，更にはその外ヤマホトトギスなどがほとんど差なく続いて１角へ。１〜２角で、先頭はコスモリープリングだが、半馬身外にぴったり取り付くウインオーラム。向正面に入って、１馬身1/4差でヤマホトトギス、１馬身差でエスワイグレース、１馬身差でリュウツバメの順。その後ろの２馬身開いて人気のトーセンブリッツで、速い流れとなってこのあたりでムチが飛んでいる。これに差なく内トウショウアミラル。３角では、先頭コスモリープリングはスピードを生かして、リードを１馬身1/4差にじわっと開きにかかると、３〜４角の中間では手が動いて、早目押し切りの作戦。３〜４角の中間では、ヤマホトトギスが２番手で、半馬身差で内ウインオーラム，外リュウツバメの２頭。その１馬身後ろの大外にトーセンブリッツがグーンと押し上げる。４角では、コスモリープリングはムチが飛んで１馬身半リードで先頭。トーセンブリッツが単独２番手に上がり、１馬身半差でリュウツバメ以下で直線へ。

　 直線に向くと、先頭コスモリープリングが１馬身半リードで残り１ハロン。しかしながら、外のトーセンブリッツの方が勢いは完全にまさり、ラスト150ｍでコスモリープリングはあっさりかわされてしまう。ラスト100ｍでは、先頭トーセンブリッツは１馬身1/4差リードから、更に突き放しにかかる。しかしながら、２番手コスモリープリングの後ろは３馬身と開いており、３番手トウショウアミラルもここから少し差を詰めた程度で、コスモリープリングがしっかり２着キープのゴール。今回は断然の１番人気馬が強く３馬身と突き放されてしまったが、２着は確保したコスモリープリング。南関東の交流戦では、すっかり安定性を身につけた感。ハイペースの逃げを打ちながら最後まで踏ん張ったあたり、馬自身の状態も悪くない。この状態を維持できれば、いずれ勝利の順番が巡ってきてもおかしくない。

●浦和の交流戦のマルチウイン特別で２着だったコスモリープリング。これで交流戦は４連続入着と安定した走りを見せており、もちろん今回も上位争いを期待。１番人気は、ＪＲＡから南関東に移籍２戦目のＣ２特別からＣ１特別まで目下４連勝中のパロパロで単勝3.4倍。ＪＲＡでは未勝利戦で３着が最高着順だったが、南関東移籍でメキメキ力をつけてきた。２番人気は、近２走川崎の交流戦２着，Ｂ１Ｂ２特別７着としているマルモリロイヤルで単勝4.3倍。３歳地方重賞の優駿スプリント３着という実績がある。１，２番人気は地元南関東勢が占めている。コスモリープリングは、単勝7.7倍の４番人気。ＪＲＡ勢が７頭出走してきたが、その中では２番目の人気。力の比較が難しいが、大きく崩れることはないはずだ。

　 レースでは、コスモリープリングはスタートは五分に出ると、前の方に出てくる。フレッシュメイトがすっと先頭だが、外からじわじわ出てきて並んでくるコスモリープリング。この２頭の先頭争いに、１馬身半差でマイネルルークス，ミカドアクアラグナの２頭が続き、これに半馬身差で外マイネルブルズアイ。１〜２角で、内を回ったフレッシュメイトが先頭だが、外半馬身差にぴったり取り付くコスモリープリング。向正面では、コスモリープリングは先頭に首差で圧力をかけて行く。3/4馬身差で外ミカドアクアラグナが３番手で、3/4馬身差でマイネルルークス，マイネルブルズアイの２頭。人気のパロパロは、更に２馬身後ろの中団から。３角手前では、パロパロを内からかわしてスリープレシャスがスーッと押し上げる。３角では、コスモリープリングが先頭フレッシュメイトの外に並びかけ、後続に１馬身半差をつけている。３〜４角の中間では、３番手マイネルルークスに、内からスリープレシャスが並んでくる。人気のマイネルブルズアイは苦しくなってくる。４角では、フレッシュメイトが僅かに先頭で首ほどリードしているが、コスモリープリングもここから手が動くと、前２頭並ぶ態勢になって直線へ。

　 直線に向くと、フレッシュメイト，コスモリープリングの先頭争いに、２馬身後ろから３番手スリープレシャスが差し込んでくる。残り１ハロンでコスモリープリングが単独先頭に抜け出て来たが、外から3/4馬身に詰め寄ってきたスリープレシャス。伸び脚でまさったのはスリープレシャスで、ラスト150ｍでコスモリープリングはかわされて２番手となるが、３番手以下とは２馬身半差があって２着は確保の態勢かと思われたが、ここから少し甘くなる。コスモリープリングは、スリープレシャスに突き放されてしまい、ラスト80ｍからは２馬身半後ろのマイネルルークス，つれて伸びて来たマルモリロイヤルの２頭にグイグイ詰め寄られたが、この追撃を3/4馬身抑えて２着確保のゴール。今回も勝利には手が届かなかったが、確実に上位に食い込む力を改めて示してくれた。こういうレースを続けていけば、いずれ勝利の時も巡ってくるに違いない。

●前走の川崎の交流戦では２着だったコスモリープリング。これで交流戦連続２着となったが、そろそろ勝利を決めたいところ。１番人気は、近４走で500万下戦入着３回のエミネントレコードで単勝1.9倍。コスモリープリングは、単勝3.8倍の２番人気。３番人気は、惜敗続きで未勝利を勝ち切れず、園田に転出してＣ２クラスを圧勝で２連勝，ＪＲＡに返り咲いた前走500万特別は１１着だったメイショウトキムネで単勝4.0倍。園田のコースへの適性は高い。人気のエミネントレコードも前走は１０着と崩れているように、信頼性が高いわけではない。コスモリープリングにも勝機は十分だ。

　レースでは、全馬揃ったスタートで、コスモリープリングもぐいぐい手綱をしごいて前に出てくる。それでも、すっと先手を取ったのはトゥルーカラーズで１馬身のリード。メイショウトキムネ，コスモリープリングの２番手争いだが、コスモリープリングは控えて３番手で、前３頭は3/4馬身間隔に。3/4馬身差で内エーブキングマンが４番手，更に半馬身差でエミネントレコードなど。１〜２角で、先頭トゥルーカラーズに、メイショウトキムネが首差まで並んでくる。コスモリープリングは3/4馬身差の３番手だが、向正面にかかるとかなり手綱をしごいて、先頭争いの２頭から１馬身半と少し差が開いてくる。１馬身差でエーブキングマン，クリノロッキー，エミネントレコードの３頭が続くが、その後ろは３馬身と差が開いている。メイショウトキムネ以外はどの馬も手が動いている。トゥルーカラーズは一杯になって脱落し、３角ではメイショウトキムネが単独先頭。３〜４角の中間では、１馬身3/4差でエミネントレコードが２番手。3/4馬身差でクリノロッキー，コスモリープリングの３番手争い。２馬身開いてエーブキングマン。４角にかかると、先頭メイショウトキムネも追い出しにかかって２馬身半のリード。２番手エミネントレコードに、内からクリノロッキーが並んでくる。間半馬身差でコスモリープリングが４番手。大外エーブキングマンが3/4馬身差まで取り付いてきて直線へ。

　直線に向くと、先頭メイショウトキムネが２馬身1/4差リードで押し切りを図る。クリノロッキーが２番手，１馬身差でコスモリープリング，エミネントレコードだが、エミネントレコードは伸びを欠いている。ラスト100ｍでは、２番手クリノロッキーの後ろは２馬身1/4差と開いてしまい、内ラチ沿いコスモリープリング，大外エーブキングマンの３番手争い。間半馬身差に遅れたエミネントレコード。ここからコスモリープリングは、エーブキングマンに伸び負けて、更にゴール前でグイッと１馬身差に広げられて４着でゴール。逃げたメイショウトキムネは、最後クリノロッキーに迫られたが、半馬身差押し切って優勝。４着は確保したコスモリープリングだが、勝てそうな場面はなかった。それでも、メンバー次第で引き続き勝利のチャンスはあるはずだ。

●前走園田の交流戦は２番人気で４着だったコスモリープリング。なかなか勝利に手が届かない競馬が続くが、今回こそ勝利を決めたいところ。１番人気は、前走船橋の交流戦で3/4馬身差の２着だったエピローグブリッジで単勝1.7倍の断然人気。前走も３着以下に８馬身の差をつけている。それまでの500万下戦でもほぼ掲示板圏内確保を続けている堅実馬。２番人気は、近３走500万下平場戦で５着，２着，７着という成績のコスモナチュラルで単勝3.9倍。コスモリープリングは、単勝9.2倍の４番人気。楽な相手ではないが、勝利に向けて大いに期待したい。

　レースでは、コスモリープリングはスタートは五分に出て、手綱をしごいて前の方に出てくる。タマモホルンが先頭に立って、3/4馬身差で内コスモナチュラル。半馬身差で外コスモリープリングが３番手，首差で中アウレオーラの順。その後ろは２馬身ほど開いている。ここからコスモリープリングが単独２番手に上がってくる。１〜２角で、先頭タマモホルンは１馬身3/4差リードで軽快な逃げ。向正面で、コスモリープリングが２番手，１馬身半差でコスモナチュラル，１馬身1/4差でアウレオーラと続いている。向正面の中間では、コスモリープリングが先頭に１馬身1/4差にじわっと詰めて行くが、先頭タマモホルンもペースを上げて、３角手前ですっと２馬身半差にリードを開く。タマモホルンは手応え十分のまま徐々にリードを広げにかかり、３〜４角の中間では５馬身リードで、コスモリープリングは手応えも苦しく、勝利の可能性はほぼなくなってくる。更に外からはコスモナチュラルがかわして行く。４角では、先頭タマモホルンに、コスモナチュラルが３馬身差まで詰めて行く。コスモリープリングは、あっさり３馬身と差を広げられて３番手。後続は、１馬身1/4差でオープンベルト以下が固まって続いて直線へ。

　直線に向くと、コスモリープリングは３番手で粘り込みを図り、４番手オープンベルトも同じような脚。残り１ハロンで、先頭タマモホルンは３馬身リードをキープ，２番手コスモナチュラルは差を詰められず、１，２着の態勢は決した感。５馬身開いて３番手にコスモリープリングが踏ん張っていたが、内ラチ沿いをヴァルディヴィアが伸びてきて、オープンベルトを抜き去ると、ラスト100ｍでコスモリープリングをかわして３番手に。何とか４着は確保しようとするコスモリープリングだったが、大外からガリャルダが追い込んできて、コスモリープリングはゴール前で首差かわされて５着でゴール。人気のエピローグブリッジは、好位の一角を追走したものの、直線一杯で見せ場なく１０着に終わった。今回は勝ったタマモホルンが強過ぎただけに、結果的にこれを深追いする形になったコスモリープリングには厳しい競馬となってしまった。それでも、勝利を目指す戦いはまだまだ続く。

●Ｇ２阪神牝馬Ｓ４着などの活躍をしたサワヤカラスカルの初産駒サワヤカミスターのデビュー戦。追い切り量がまだ足りない印象もあり、まったくの人気薄ではあるが、素質があるところを見せてほしい。１番人気は、２歳牝馬女王のピースオブワールド産駒のビバパーチェで単勝2.4倍。母はＧ１阪神ジュベナイルフィリーズなどを優勝し、秋華賞でも４着などの活躍をした馬。２番人気は、ディープインパクト産駒のエールデュレーヴで単勝3.7倍。サワヤカミスターは、単勝42.1倍のブービー１７番人気。人気は低くても、密かに上位食い込みを狙う。

●祖母にＧ３小倉３歳Ｓの覇者で、Ｇ２フィリーズレビュー４着などの活躍をしたリキセレナードを持つビレッジゴールド。芝の新馬デビュー戦は、直線失速して１０着の大敗。今回はダートに替わり、レースを一度経験した後だけに、また違った面を見せてくれることを期待したい。１番人気は、新馬デビュー戦では１番人気で３着だったクリムゾンバローズで単勝1.4倍の断然人気。２番人気は、芝の新馬戦では0.5秒差の７着だったナリノストレイトで単勝7.4倍。ビレッジゴールドは、単勝17.4倍の５番人気。クリムゾンバローズはかなり強力だが、以下は混沌とした様相。上位食い込みの可能性は十分あるはずだ。

●初ダートの前走で５着と掲示板圏内を確保したビレッジゴールド。序盤から行く気を見せない感じだったが、着差は開いたものの直線伸び脚は見せていた。まだ競馬を覚えていない感じで経験を積んでの上昇度が見込まれるだけに、今回は更なる前進を期待。１番人気は、新馬デビュー戦では１１番人気だったが２馬身差の４着と好走したホワイトシャドウで単勝4.2倍。２番人気は、初ダートの前走で２番人気で５着だったノーブルポセイドンで単勝5.2倍。姉エリモファイナルは、Ｇ３チューリップ賞５着を始め、オープンの紅梅Ｓ優勝，男馬相手に準オープンを勝ち、牝馬Ｇ１に４度出走している馬。ビレッジゴールドは、単勝9.5倍の３番人気。力の比較のつきにくいメンバーだが、ビレッジゴールドには勝ち負けまでの競馬を期待したい。

●東京戦で５着となって、これで２戦連続の入着となったビレッジゴールド。続く東京戦は８着に終わったが、今回はメンバー的にも上位争いを期待。１番人気は、近２戦を２着，３着としているシゲルクロダイで単勝2.2倍。全７戦で入着６回という堅実馬。前々走は、５着のビレッジゴールドに２馬身1/4差先着している。２番人気は、デビューしてからの３戦を４着，３着，５着としているダイワチャーチルで単勝5.9倍。今回が初ダートとなり、これまでと違った面を見せてくるか。ビレッジゴールドは、単勝12.9倍の５番人気。勝ち切るまでのパンチ力をひと息欠いているが、今回はあとワンパンチを効かせたいところだ。

●前走の中山戦ではこれまでの最高着順の３着と力を見せたビレッジゴールド。勝ち負けまではまだ加われていないが、じわじわ力をつけてきている印象。今回も上位食い込みはもちろん、勝つチャンスさえある一戦。１番人気は、中山の新馬戦を７番人気で２着と好走してきたラテールプロミーズで単勝2.7倍。２番人気は、前走新馬デビュー戦で素質馬ハートレーからは差をつけられたものの２着と善戦したフレンドリーノヴァで単勝4.5倍。ハートレーはこのあと重賞ホープフルＳも勝って、世代最強の有力候補の一頭に名乗りを挙げることとなる。ビレッジゴールドは、単勝8.3倍の５番人気。力関係は測りづらいが、実力的には拮抗の印象。初勝利まで狙っていきたい。

●一族にＧ２青葉賞２着のマイネルアラバンサなどがいるフクノカストル。あの名牝マックスビューティと同じ牝系。２歳１２月にデビューし、これまで３戦して１２着，１２着，７着という成績だが、勝ち馬からの着差は5.2秒，2.4秒，0.8秒と着実に詰めてきている。現状では勝つまでは難しいが、初の掲示板圏内を目指したい。１番人気は、近４戦を連続４着以内としているフュージリアで単勝3.0倍。前走は２着で、初勝利はもう間近。２番人気は、ダートに替わってからの２戦を連続２着としているキネオハレーで単勝3.2倍。フクノカストルは、単勝72.3倍の１０番人気。上位人気馬は確かに手強いが、少しでも差のない競馬に持ち込みたい。

３着