タマモクロスの孫の蹄跡(2015)

　

 

 ２０１５年（平成２７年）

 

（重賞レース）

月日 場所 レース名 格 距離 馬場 馬名 騎手 頭数 人気 着順 １着（２着）馬 展開 備考
2.22 小倉 小倉大賞典 Ｇ３ 1800芝 重 ヒットザターゲット 57.5古川 １６頭 ４ １２着 カレンブラックヒル　　　　８ 14-14-13-12  
3.14 阪神 阪神スプリングＪ ＪＧ２ 3900芝 稍重 タマモプラネット 60小坂 １３頭 ２ １０着 サンレイデューク　　　　３０  1- 1- 1- 8
3.14 中京 中日新聞杯 Ｇ３ 2000芝 良 ヒットザターゲット 57.5北村 １８頭 １０ ９着 ディサイファ　　　　　　  　７ 16-16-14-16  
5.10 新潟 新潟大賞典 Ｇ３ 2000芝 良 ヒットザターゲット 57古川吉 １６頭 ９ １１着 ダコール　　　　　　　　３ 1/2 14-12-12  
5.31 東京 目黒記念 Ｇ２ 2500芝 良 ヒットザターゲット 57小牧 １８頭 １１ １着 （１ 1/4　レコンダイト　　　　） 11- 8-10- 9  
6.27 東京 東京ジャンプＳ ＪＧ３ 3110芝 稍重 タマモプラネット 60小坂 １４頭 ２ ５着 オースミムーン　　　　７ 1/4  1- 1- 1- 1   
7.26 函館 函館２歳Ｓ Ｇ３ 1200芝 稍重 マコトルーメン 54横山典 １６頭 ６ ５着 ブランボヌール　　　　５ 1/4 16-16-16  
8.23 札幌 札幌記念 Ｇ２ 2000芝 良 ヒットザターゲット 57小牧 １５頭 ８ ２着 ディサイファ　　　　　　　  頭 12-12-12-12  
8.30 新潟 新潟２歳Ｓ Ｇ３ 1600芝 稍重 マコトルーメン 54勝浦 １８頭 ８ ３着 ロードクエスト　　　　　　 ６ 16-17-17  
10.10 東京 サウジアラビアロイヤルＣ 重賞 1600芝 良 マコトルーメン 55勝浦 １２頭 ６ １０着 ブレイブスマッシュ　　５ 1/2  9-10-10  
11.29 東京 ジャパンＣ Ｇ１ 2400芝 良 ヒットザターゲット 57小牧 １８頭 １４ １３着 ショウナンパンドラ　　３ 1/2 15-16-17-17  
12.27 中山 有馬記念 Ｇ１ 2500芝 良 ヒットザターゲット 57小牧 １６頭 １３ １３着 ゴールドアクター　　　４ 1/2  9- 8-10-13  

 

 

（重賞レース以外）

月日 場所 レース名 格 距離 馬場 馬名 騎手 頭数 人気 着順 １着（２着）馬 展開 備考
1. 5 京都 ３歳新馬 新馬 1600芝 良 セレッソブランコ 54小坂 １３頭 ６ ５着 バトルクライス　　　　　  ４  2- 2- 2  
1. 5 京都 ４歳上５００万下 500 1800ダ 稍重 スズカシャーマン 54秋山 １２頭 ７ ２着 フェリーチェレガロ　　１ 1/4 12-12-12-11  
1.10 中山 ４歳上５００万下 500 1600芝 良 マイネプレセア 54ブノワ １６頭 ４ ５着 マリーズケイ　　　　　 ２ 1/2  9- 7- 7- 7  
1.11 京都 ４歳上１０００万下 1000 1400ダ 稍重 ラヴァーズポイント 55酒井 １６頭 ４ ４着 クリノアマダブラム　　   ２  6- 7- 7  
1.12 中山 頌春賞 1000 1200ダ 良 フランチャイズ 57吉田豊 １６頭 ９ ４着 サルバドールハクイ　４ 1/2 13-13-11  
1.17 京都 ３歳未勝利 未勝 1400ダ 重 セレッソブランコ 54幸 １６頭 ２ １着 （２ 1/2 サカジロビューティ）  3- 3- 2  
1.18 中京 ４歳上５００万下 500 1200ダ 稍重 ヴァイセフラウ 54松山弘 １２頭 １ １着 （1/2　サンシカゴ　　　　　　）  1- 1- 1  
1.18 中山 ３歳未勝利 未勝 1800ダ 稍重 コスモアルマク 56柴田大 １６頭 ４ １着 （3/4　マカオワクイーン　　） 12-11- 9- 7  
1.25 中山 ４歳上５００万下 500 1800芝 良 マイネルイルミナル 57柴田大 １４頭 ４ ４着 ドラゴンレジェンド　  １ 1/2 13-13- 1- 1  
1.31 東京 ４歳上５００万下 500 1400ダ 不良 フジノゴトク 56北村宏 １６頭 １ ５着 レッドジョーカー　　　５ 3/4 11-10- 8  
1.31 京都 牛若丸ジャンプ 障op 3170芝ダ 良・重 タマモプラネット 59小坂 １３頭 ２ １着 （１３　ファイアー　　　　　　）  1- 1- 1- 1  
2. 1 京都 ４歳上５００万下 500 1800ダ 重 スズカシャーマン 54秋山 ９頭 ２ ３着 トゥザレジェンド　　　 １ 1/2  1- 1- 1- 1  
2. 1 東京 ４歳上５００万下 500 1600芝 良 マイネプレセア 54柴田大 １６頭 １０ ６着 トーキングドラム　　  ２ 1/2  7- 7- 6  
2. 7 東京 ４歳上５００万下 500 1800芝 良 マイネルイルミナル 57柴田大 １６頭 ４ ２着 カレンリスベット　　　　　首  2- 2- 3- 4  
2.14 京都 ４歳上１０００万下 1000 1800ダ 良 ブライトエルフ 55鮫島良 １４頭 １２ ４着 トゥザレジェンド　　　　　２ 14-14-13-13  
2.22 小倉 ４歳上５００万下 500 1700ダ 不良 スズカシャーマン 54秋山 １６頭 １ ３着 ハナズリベンジ　　　 ２ 1/4 11- 9- 6- 6  
2.22 小倉 紫川特別 1000 1200芝 重 ブルジュオン 55丸山元 １８頭 ３ ４着 ローガンサファイア　　　１ 14-14-13  
            ラヴァーズポイント 55田辺裕   ４ ５着 ローガンサファイア　１ 1/4  8-10- 7  
3.14 中京 ４歳上５００万下 500 1600芝 良 スズカシャーマン 55横山典 １６頭 ３ １着 （１ 1/4 フェイブルネージュ  ）  3- 4- 3  
3.15 中京 ３歳未勝利 未勝 1800ダ 良 クラウドサーファー 53義 １５頭 １２ ４着 サンディークス　　　　２ 1/2  3- 4- 6- 4  
3.15 中京 中京スポーツ杯 1000 1600芝 良 エルフショット 57古川吉 １４頭 １２ ５着 カーバ　　　　　　　　　 ２ 1/4 11-11-11  
3.28 中山 ３歳５００万下 500 1800ダ 良 コスモアルマク 56丹内 １６頭 １３ ４着 タンジブル　　　　　　 ４ 1/2 15-15-11- 9  
3.29 中京 ３歳未勝利 未勝 1800ダ 良 クラウドサーファー 53加藤祥 １６頭 １０ ５着 ビクトリーミノル　　　 １ 1/4  7- 7- 6- 6  
3.29 中京 岡崎特別 1000 1200芝 稍重 ブルジュオン 53長岡 １８頭 ７ ３着 ビッグアーサー　　　 ５ 1/4 12-13  
4. 5 水沢 スプリングＣ 地重 1600ダ 重 トーホクライデン 56南郷家 ９頭 ５ ４着 シークロム　　　　　　　  １２  7- 7- 6- 5 地方所属
4.12 中山 ３歳未勝利 未勝 1200ダ 重 ラストシンデレラ 54荻野 １６頭 １１ ５着 シゲルハダカマツリ　　　１  9- 9- 9  
4.19 中山 ３歳５００万下 500 1800ダ 良 パワーポケット 56浜中 １６頭 ８ ２着 アポロケンタッキー　　　首  1- 1- 1- 1  
4.26 東京 ４歳上５００万下 500 1300ダ 良 フジノゴトク 57松岡 １５頭 ２ ３着 メイショウカノン　　　　　  １ 12-10  
4.26 福島 福島中央テレビ杯 1000 1200芝 良 ブルジュオン 55丸山元 １６頭 ４ ５着 ローズミラクル　　　　　　 ２ 14-14-12  
4.26 東京 ４歳上１０００万下 1000 1600芝 良 エルフショット 55岩崎 １５頭 １１ ５着 セウアズール　　　　　４ 1/2 12-13-13  
5. 3 新潟 ３歳未勝利 未勝 1200ダ 良 ノラネコ 53義 １４頭 ８ ３着 コロマンデル　　　　　 ５ 1/2  3- 3- 4  
5. 3 盛岡 やまびこ賞 地重 1800ダ 良 トーホクライデン 56南郷家 ７頭 ３ ２着 スペクトル　　　　　　　　　１１  6- 4- 3- 3 地方所属
5.10 京都 ４歳上５００万下 500 2000芝 良 フラッシュバイオ 55藤岡佑 １０頭 ７ ３着 トウキョウタフガイ　　 １ 3/4  8- 4- 5- 6  
5.16 新潟 障害オープン 障op 3290芝 重 タマモプラネット 61小坂 １４頭 １ １着 （首　オールアズワン　　　　）  1- 1- 1- 1  
5.17 京都 ３歳未勝利 未勝 1800ダ 重 クラウドサーファー 53加藤祥 １２頭 ４ ３着 エニシイチダイ　　　　　　首  4- 5- 4- 4  
5.24 京都 御室特別 1000 2000芝 良 フラッシュバイオ 55藤岡佑 ９頭 ３ ３着 タガノバラード　　　　  ４ 1/2  9- 9- 8- 7  
5.31 東京 ３歳５００万下 500 1600ダ 良 パワーポケット 56オール １５頭 ７ ３着 モーニン　　　　　　　　 １ 1/2  7- 6- 3  
6. 1 盛岡 岩手ダービー・ダイヤモンドＣ 地重 2000ダ 良 トーホクライデン 56南郷家 ６頭 ２ ２着 ロールボヌール　　　　　１０  5- 4- 4- 3 地方所属
6. 6 東京 ３歳５００万下 500 2100ダ 重 コスモアルマク 54丹内 １６頭 １０ ５着 リーガルプレゼンス　　　 ５ 14- 9- 9- 9  
6.11 門別 ミザール特別 地交 1800ダ 良 コスモアジル 56松井伸 ８頭 １ １着 （首　ダイバクフ　　　　　　　）  7- 7- 5- 5 地方所属
6.13 阪神 ３歳未勝利 未勝 1200ダ 稍重 ノラネコ 53鮫島駿 １６頭 ９ ４着 バルビーナ　　　　　　　　　２  4- 5- 5  
6.20 函館 ＨＴＢ杯 1000 1200芝 良 ラヴァーズポイント 55川須 １６頭 １２ １着 （1/2　アンブリカル　　　　　）  1- 1- 1  
6.21 東京 ３歳５００万下 500 2100ダ 稍重 コスモアルマク 54柴田大 １６頭 １０ ５着 ドラゴンズタイム　　   ２ 1/2  8- 4- 3- 2  
6.27 函館 ３歳未勝利 未勝 1700ダ 良 クラウドサーファー 53城戸 １３頭 ６ ３着 ビックマウンテン　　　　　９ 11-11- 8- 7  
6.27 東京 日野特別 500 1600ダ 重 パワーポケット 54オール １６頭 ２ ２着 ソルティコメント　　　　　 頭  5- 3- 3  
6.27 水沢 ウイナーＣ 地重 1400ダ 不良 トーホクライデン 56南郷家 １０頭 ５ ３着 スペクトル　　　　　　　 ２ 1/2  9- 9- 9- 7 地方所属
6.28 阪神 ３歳未勝利 未勝 1200ダ 稍重 ノラネコ 56藤岡康 １６頭 ４ ３着 サーティグラント　　　　　 首  3- 3- 2  
6.28 函館 ＵＨＢ杯 1000 1200芝 重 ブルジュオン 52長岡 １６頭 ５ ６着 スピードルーラー　　　　  ２ 15-15-15  
6.28 函館 ２歳新馬 新馬 1200芝 重 マコトルーメン 54勝浦 １０頭 ３ １着 （首　ブルーオリエント　　　）  9- 9- 9  
6.28 函館 ３歳上５００万下 500 1200芝 重 セレッソブランコ 49加藤祥 １６頭 １０ ５着 メイショウアズミノ　　　１ 3/4  4- 3- 3  
7. 4 函館 ＴＶｈ杯 1600 1200芝 良 ラヴァーズポイント 53三浦 １２頭 ３ ４着 ウキヨノカゼ　　　　　　 ２ 1/4  4- 6- 3  
7. 5 中京 ３歳上５００万下 500 1200ダ 重 ヴァイセフラウ 55松山弘 １６頭 ６ ２着 アンナミルト　　　　　　 １ 3/4  1- 1- 1  
7.11 函館 ３歳未勝利 未勝 1700ダ 良 クラウドサーファー 55城戸 １３頭 ５ ５着 ノーブルクリスタル　　２ 1/4  5- 5- 7- 5   
7.12 函館 ３歳上５００万下 500 1200芝 良 セレッソブランコ 49加藤祥 １２頭 ６ ２着 タカラジェニファ　　　  １ 1/4  2- 3- 2  
7.12 福島 織姫賞 500 2000芝 良 ヴァンデミエール 55松岡 １６頭 １２ ３着 イメージガール　　　　　　頭 11-12-10- 9  
7.18 中京 ３歳未勝利 未勝 1200ダ 不良 ノラネコ 53義 １５頭 ３ ３着 エナジータウン　　　　　　 ２  4- 5- 5  
7.19 福島 ３歳上５００万下 500 1700ダ 稍重 パワーポケット 54オール １５頭 １ １着 （３　ムーンレンジャー　　　）  3- 3- 3- 1  
7.25 函館 ３歳上５００万下 500 1200芝 重 セレッソブランコ 49加藤祥 １６頭 ３ １着 （首　マイネシーア　　　　　）  1- 1- 1  
7.25 函館 函館日刊スポーツ杯 1600 1200芝 重 ラヴァーズポイント 55三浦 １６頭 ６ ６着 オメガヴェンデッタ　　３ 1/2  3- 5- 4  
7.26 福島 栗子特別 500 1800芝 良 ヴァンデミエール 55嘉藤 １６頭 １０ ４着 ロジダーリング　　　　１ 1/2  9- 9-10-10  
7.27 盛岡 アンバー賞 地交 1600ダ 良 トーホクライデン 56南郷家 ９頭 ３ ４着 スループオブウォー　　１８  9- 9- 6 地方所属
8. 1 小倉 ３歳上５００万下 500 1700ダ 良 スズカシャーマン 55秋山 １４頭 ６ ５着 ビートゴーズオン　　　　 ５ 13-13-13-12  
8.15 札幌 ２歳未勝利 未勝 1800芝 良 ゴールドラッシュ 51加藤祥 １４頭 ６ ５着 ラブレオ　　　　　　　　 ７ 1/4  2- 2- 2- 2   
8.15 小倉 ３歳未勝利 未勝 1700ダ 稍重 ノラネコ 53義 １６頭 ６ ４着 カシノランド　　　　　　　１０  5- 7- 7- 5  
8.29 新潟 ２歳新馬 新馬 1600芝 稍重 マイネルビッグバン 54柴田大 １８頭 ５ ６着 ダンディーアロー　　 ２ 1/2 13-14-14  
8.30 新潟 ３歳上５００万下 500 2000芝 稍重 マイネルイルミナル 57柴田大 １８頭 ６ ３着 レインオーバー　　　　 3/4  2- 2- 2  
9. 2 門別 レダ特別 地交 1800ダ 稍重 コスモアジル 57松井伸 ８頭 ３ ２着 スタンドアウト　　　　　 1/2  6- 6- 5- 5 地方所属
9.20 阪神 ３歳上５００万下 500 1800ダ 良 スズカシャーマン 55秋山 １６頭 ４ ３着 フィエルテ　　　　　  　１ 3/4  6- 5- 6- 5  
9.20 中山 汐留特別 500 2000芝 良 ヴァンデミエール 55松岡 １４頭 ７ ４着 ウインオリアート　　　１ 3/4  4- 4- 4- 3  
9.21 中山 ２歳未勝利 未勝 2000芝 良 マイネルビッグバン 54柴田大 １０頭 ２ ４着 フィンガーポスト　　　 ３ 1/4  8- 8- 7- 5  
9.21 中山 ３歳上５００万下 500 1800芝 良 マイネルイルミナル 57柴田大 １５頭 ２ １着 （首　トミケンスラーヴァ　　）  4- 4- 2- 1  
9.26 中山 茨城新聞杯 1000 1800ダ 不良 パワーポケット 54三浦 １６頭 ４ １着 （１ 1/4　リッカルド　　　　　）  1- 1- 1- 1  
10.17 新潟 ３歳上５００万下 500 1200ダ 稍重 ヴァイセフラウ 54松若 １５頭 １ １着 （１ 1/2　クレアドール　　　）  1- 1- 1  
10.18 京都 ３歳上５００万下 500 1400ダ 良 スズカシャーマン 55秋山 １２頭 ４ ２着 ハラペーニョペパー　　首 10-10- 9  
10.18 東京 ３歳上１０００万下 1000 1800芝 良 マイネルイルミナル 57柴田大 ９頭 ６ ２着 ラスヴェンチュラス　　　２  7- 7- 7- 2  
10.25 京都 桂川Ｓ 1600 1200芝 良 ラヴァーズポイント 55川須 １５頭 ９ ３着 エイシンブルズアイ　１ 3/4  3- 3- 3  
10.31 福島 障害未勝利 障未 2750芝 良 マコトダッソー 58上野翔 １１頭 １０ ４着 ハヤブサフィーバー　４ 1/4 11- 8- 5- 5  
11. 7 福島 三春駒特別 500 2000芝 良 ヴァンデミエール 55西村 １５頭 ９ ３着 ギブアンドテイク　　　　首 14-15-15-15  
11. 8 東京 百日草特別 500 2000芝 稍重 マコトルーメン 55横山典 ７頭 ２ ５着 プランスシャルマン　　 ５  1- 1- 1- 1  
11. 8 京都 花園Ｓ 1600 1900ダ 不良 パワーポケット 55三浦 １６頭 １ １着 （３ 1/2 マヤノオントロジー）  1- 1- 1- 1  
11.15 福島 障害未勝利 障未 2770芝 重 ショウリュウバイオ 60平沢健 １４頭 １０ ４着 マイティテイオー　　　　２４  2- 2- 4- 4  
11.15 東京 ｔｖｈ賞 1000 1800芝 稍重 マイネルイルミナル 57松岡 １１頭 ４ １着 （首　マルターズアポジー ）  6- 6- 3- 2  
11.21 京都 ３歳上１０００万下 1000 1200芝 良 セレッソブランコ 51加藤祥 １８頭 １０ ４着 サンシカゴ　　　　　　２ 1/4  1- 2- 2  
12. 5 阪神 赤穂特別 1000 1800ダ 良 エルフショット 53古川吉 １５頭 １２ ４着 ミツバ　　　　　　　　　３ 1/2  9- 9- 9- 8  
12.12 阪神 六甲アイランドＳ 1600 1400芝 良 ラヴァーズポイント 55アッゼ １０頭 ６ ２着 マイネルアウラート　２ 1/2  3- 2- 2  
12.12 中山 美浦Ｓ 1600 1800芝 良 マイネルイルミナル 55丹内 １３頭 ５ ４着 レイヌドネージュ　　　　　１  8- 7- 3- 2  
12.26 阪神 ２歳未勝利 未勝 2000芝 稍重 ゴールドラッシュ 55ボウマ １６頭 ９ ３着 ギモーヴ　　　　　　　　　 ２  4- 5- 6- 5  

   

 

 

 

 

ヴァイセフラウ    　　２０１１生　牝　　　　　    栗東　角田厩舎　　父キングカメハメハ　　母ラティール

15.01.18

中京

４歳上５００万下

1200ダ

稍重

12頭

3F=37.2

　

●中京の平場戦を連続２着としているヴァイセフラウ。今回も得意の中京のコースとあって、今度こそ500万クラスを勝ち上がり、偉大な兄ヒットザターゲットに一歩でも近づく足掛かりとしたい。ヴァイセフラウが単勝2.6倍の１番人気に支持され、今度こそはの思いはいやが上にも高まる。２番人気は、７カ月ぶりの実戦で＋28kgの馬体重だった前走平場戦でも４着と実力を見せたテイクファイアで単勝3.8倍。今回は８kg体を絞ってきた。既に500万クラス勝ちの実績がある。３番人気は、近４走で３着１回，４着２回のサンシカゴで単勝6.4倍。前走１１着と崩れたことで少し評価を下げたが、前走だけで軽視するのは禁物。決して油断できる相手ではないが、３度目の正直で、ここは負けられない戦いになる。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

１

１

ヴァイセフラウ

牝４

54

松山弘

1.13.8

１

 1- 1- 1 

２着

３

３

サンシカゴ

牡４

54

岩崎

1/2

３

 3- 2- 2 

３着

４

４

テイクファイア

牡５

54

義

頭

２

 2- 2- 2 

４着

２

２

グレイスフルデイズ

セン5

57

勝浦

１ 1/2

５

 3- 4- 4 

５着

６

７

サーストンデンバー

牡６

57

吉田隼

頭

４

 7- 4- 4 

　 レースでは、ヴァイセフラウは内枠からまずまず好スタートで、外テイクファイアとの人気２頭で手綱をしごきながらの先頭争い。スタートから100ｍ過ぎまで競り合いが続いたが、ここからヴァイセフラウが先頭に立って半馬身のリード。テイクファイアが２番手で、その後ろは２馬身半開いてグレイスフルデイズ，サンシカゴの２頭に、首差でホッコージョイフルも加わっての３番手争い。３角でも、先頭ヴァイセフラウは3/4馬身リードで逃げているが、３番手以下も前２頭の直後に取り付いて、３〜４角の中間では、サンシカゴが単独３番手。４角でも、先頭ヴァイセフラウは手応え十分に3/4馬身リードを保っている。テイクファイアが２番手で、半馬身差で外サンシカゴ。２番手以下の馬たちも余力を残している感じで直線へ。

 

　 直線に向くと、ヴァイセフラウはゆっくり徐々に追い出しにかかって、残り１ハロンでも3/4馬身リード。２番手にテイクファイアで、１馬身1/4差と少し遅れてサンシカゴが３番手。ここから前３頭は同じような脚色だったが、ヴァイセフラウはじわっとリードを開いて、ラスト100ｍでは１馬身1/4差リードで押し切り態勢。サンシカゴが２番手を窺っている。このまま態勢は決したかと思われたところで、ラスト50ｍから２番手争いの２頭が差を詰めてきたが、ヴァイセフラウは半馬身差で押し切って逃げ切り勝ちのゴール。昇級６戦目で500万クラスを勝ち上がった。偉大な兄にはまだまだ遠く及ばないが、それでも一歩だけ近づくことができた。鞍上の松山弘騎手は、「行こうとする馬がいたけど、内枠も良かったし、力強く押し切ってくれました。近走のレースぶりが安定しているので、上に行っても楽しみです。」とコメント。ヴァイセフラウが本格化するのはまだまだこれから。更なるパワーアップに期待がかかる。

 

 

 

15.07.05 中京 ３歳上５００万下 1200ダ 重 16頭 3F=36.4 　

●１月中京の500万下平場戦で、嬉しい通算２勝目の勝ち鞍を挙げたヴァイセフラウ。これで1000万クラスに昇級となるが、昇級緒戦の岡崎特別は１６着の惨敗。それでも、負ける時は大負けも珍しくないタイプの馬だけに、あれが実力とは言えないはず。今回は３カ月の休養でリフレッシュし、再度500万クラスに降級しての一戦。１番人気は、前々走1000万平場戦２着のアンナミルトで単勝3.5倍。前走は１０着と大敗しているが、降級戦となる今回は間違いなく実力上位。２番人気は、近２走500万下平場戦を１着，２着としているトウケイタイガーで単勝オッズは同じ3.5倍。前々走は２馬身半差の完勝だった。ヴァイセフラウは、単勝31.2倍の６番人気。休み明けに加え、1000万クラスからの降級組も加わって、楽な競馬にはならないと思われるが、この馬の力を出せるなら、勝ち負けまでまであっていいはず。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ７ １４ アンナミルト 牝４ 55 Ｍデム 1.10.5 １  6- 3- 4   
２着 ８ １６ ヴァイセフラウ 牝４ 55 松山弘 １ 3/4 ６  1- 1- 1  1.10.8
３着 １ １ トウケイタイガー 牡４ 57 川田 １ 3/4 ２  2- 3- 3   
４着 １ ２ クレアドール 牝４ 55 武豊 １ 1/4 ４  8- 9- 8   
５着 ７ １３ ティップトップ 牝４ 55 浜中 頭 ３ 13-13-13  
　 レースでは、ヴァイセフラウは大外枠から若干甘いスタートだったが、手綱を押して盛り返すように前に出てくる。内ラチ沿いをトウケイタイガーがすっと先頭。１馬身差でブリンディスが２番手だが、スタートから150ｍの地点で、ヴァイセフラウも２番手争いに加わってくる。これに3/4馬身差でラフィネシチーで、以下は一団。スタートから１ハロンを過ぎると、今度はヴァイセフラウが更に加速して先手を奪う。3/4馬身差でトウケイタイガーが２番手。３角では、人気のアンナミルトが大外をすーっと押し上げて、２番手争いに加わってくる。３〜４角の中間では先頭ヴァイセフラウに、3/4馬身差でブリンディスが２番手。更に3/4馬身差でトウケイタイガーが３番手。４角では、アンナミルトは一旦脚をタメる感じに抑えて、更に3/4馬身差の外４番手。先頭ヴァイセフラウは、手応え十分のまま3/4馬身リードを保って直線へ。

　直線に向くと、ヴァイセフラウが先頭逃げ込みを図り、残り350ｍでは１馬身とじわりリードを開く。そして、残り300ｍから満を持して徐々に追い出しにかかる。残り250ｍでアンナミルトが２番手に上がるが、先頭ヴァイセフラウは１馬身半リードで、このまま押し切れるのではと力が入る。しかしながら、ここからアンナミルトが詰め寄って、ラスト100ｍでヴァイセフラウはかわされてしまう。それでも、この時点で３番手トウケイタイガーには３馬身差をつけており、２着確保は確実。ヴァイセフラウは最後甘くなって１馬身3/4差と突き放されてしまったが、そのまま２着を危なげなく守り切ってのゴール。休み明けでも、500万クラスでは力量上位であることを誇示することができた。松山弘騎手は、「大外枠でしたし、行くのにしんどかったですが、最後までよく踏ん張ってくれました。もう少し内目の枠なら良かったのですが…。」とコメント。ひと叩きで上積みが望める次走以降は、更に期待が高まってくる。

 

 

 

15.10.17 新潟 ３歳上５００万下 1200ダ 稍重 15頭 3F=36.6 　

●レース間隔の開いた７月の中京の平場戦で２着と底力を見せつけたヴァイセフラウ。続く中京戦では１番人気に支持されたが、直線失速でまさかの１１着大敗。大きく崩れることのあるタイプの馬ではあるが、予想外の大敗を喫してしまい、その後は再び間隔を開けて立て直しが図られる。体調が回復していれば、今回も当然勝ち負けの競馬になるはず。そして、ヴァイセフラウが単勝2.5倍の１番人気に支持される。２番人気は、近３走平場戦を４着，２着，３着と堅実なレースを続けているレディーピンクで単勝4.6倍。３番人気は、近４走平場戦を３着，４着，４着，５着と確実に掲示板を確保しているクレアドールで単勝4.7倍。２月には現級勝ちがある。ライバルたちも侮れないが、ヴァイセフラウが実力を出し切れれば、勝利の可能性はかなり高いはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ４ ６ ヴァイセフラウ 牝４ 54 松若 1.11.5 １  1- 1- 1   
２着 １ １ クレアドール 牝４ 52 鮫島駿 １ 1/2 ３  8- 7- 5   
３着 ７ １２ シゲルミマサカ 牝４ 52 加藤祥 ４ ７  8- 8- 7   
４着 ８ １５ オージーアイドル 牝３ 53 原田和 首 １０  2- 3- 3   
５着 ２ ２ パッシオーネラヴィ 牝４ 55 嶋田純 首 ５  4- 3- 3   
６着 ６ １０ レディーピンク 牝５ 55 吉田隼 １ 3/4 ２  2- 2- 2   

　レースでは、ヴァイセフラウは好スタートを決めると、手綱を押しながら先頭に出てくる。3/4馬身差で外レディーピンクが２番手，更に半馬身差で大外オージーアイドル。その後ろは１馬身差でパッシオーネラヴィ以下。３角でも、先頭ヴァイセフラウは１馬身リードで軽快な逃げ。２番手には終始レディーピンクで、３〜４角の中間でも態勢は変わらず。４角では、先頭ヴァイセフラウはここでもまだ手綱を抑えたまま。一方、１馬身差の２番手レディーピンクにはムチが飛ぶ。１馬身1/4差でパッシオーネラヴィ，オージーアイドルの３番手争いで直線へ。

　 直線に向くと、先頭ヴァイセフラウが突き放しにかかって１馬身3/4差とリードを広げるが、ここでもまだ持ったままで、残り300ｍを切ってから追い出しにかかる。残り１ハロンでは２馬身半と突き放し、２番手レディーピンクは一杯になって、大外からかわしにかかるクレアドール。更に間3/4馬身差でオージーアイドルも伸びてくる。ラスト100ｍでは、ヴァイセフラウは３馬身リードで楽勝態勢。２番手もクレアドールで態勢は決した。ヴァイセフラウは、ラスト50ｍから徐々に緩めて、その分最後は１馬身半差まで縮まったが、まったくの完勝でゴール。持ち味を存分に発揮できただけに、ここでは力が違った。鞍上の松若騎手は、「強かったですね。スタートがうまく決まりましたし、最後もまだ余裕がありました。ここではスピードが違っていた感じがします。久々だったので、上積みも見込めそうです。」とコメント。これで1000万クラスに昇級するが、この日見せたスピードを生かせる形になれば、上位食い込みは十分可能なはずだ。

 

 

 

 

ヴァンデミエール　　２０１１生 　牝　　　　　　美浦　畠山厩舎　　父アサクサデンエン　　母マイネアクティース

15.07.12 福島 織姫賞(500) 2000芝 良 16頭 3F=36.3 　

●前年７月の栗子特別で500万クラスを勝ち上がったヴァンデミエール。その後は、秋華賞トライアルの紫苑Ｓに挑戦するも１４着。更に1000万クラスで１０戦するも、６着２回が最高で掲示板圏内に食い込めなかった。それでも、500万クラスに降級する今回は、久しぶりに上位争いを期待したい。１番人気は、前走500万下特別を１番人気で優勝しているキネオダンサーで単勝2.3倍。近７戦で４着以内が６回という堅実馬だが、それでいて勝ってなお同条件では、当然の主力評価。２番人気は、オークストライアルのスイートピーＳ９着の後、前走３歳500万下平場戦で４着だったゴールデンハープで単勝4.3倍。ヴァンデミエールは、単勝76.5倍の１２番人気。降級馬としてはあまりに低い評価だが、久しぶりにこの馬の底力を見せてほしい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ １０ イメージガール 牝５ 55 田辺裕 1.59.1 ３ 14-14-11- 9  
２着 ３ ６ ナイアガラモンロー 牝３ 52 オール 鼻 ５  3- 6- 7- 5   
３着 ４ ７ ヴァンデミエール 牝４ 55 松岡 頭 １２ 11-12-10- 9 1.59.1
４着 ８ １６ キネオダンサー 牝４ 55 蛯名 １ １ 13-13- 9- 7  
５着 ６ １１ エバーキュート 牝３ 52 Ｍデム 3/4 ８  4- 3- 3- 3   
　 レースでは、ヴァンデミエールはスタートは五分に出るが、じっくり後方に下げる競馬。コスモチョコレイが先頭に立つが、首差でソムニアシチーも先頭争い。２馬身半差でナイアガラモンローが３番手だが、バラけた展開となってくる。ヴァンデミエールは、先頭から１０馬身ほどの差の後方から。１〜２角では、その後ろ３馬身半開いて、人気のキネオダンサーが後方４頭目の位置。向正面で、先頭コスモチョコレイは２馬身とリードを開く。隊列は落ち着いて、ヴァンデミエールも後方でじっくり待機するが、３角手前で中からじわっと仕掛けて押し上げて行く。３角では、後方にいたイメージガールが、ヴァンデミエールの3/4馬身外に取り付いてくる。３〜４角の中間では、やや馬群が詰まってきて、ヴァンデミエールは先頭まで７馬身差。先頭コスモチョコレイのリードは3/4馬身に縮まってくる。４角では一団となってきて、ヴァンデミエールは手応え良く、先頭から３馬身半差の中団内々。同じ位置の大外に持ち出しているのがイメージガール。人気のキネオダンサーは、ヴァンデミエールの１馬身前の５番手争いで直線へ。

　直線に向くと、今度はエバーキュートが先頭に出るが、横に広がって激戦の様相。ヴァンデミエールも、先頭から ２馬身半差にすっと伸びるが、残り１ハロンでコスモチョコレイ，ソムニアシチーとの間の間隙を突こうとしたところで、一瞬手綱を緩めるシーンも。それでも、すぐに２頭の間を斜めに捌いて抜けて来る。ラスト100ｍでは、先頭エバーキュートを巡って、５頭ほどが横に広がって来る。ヴァンデミエールも、最内に入って先頭に半馬身差。その中から、ラスト100
ｍで最内ヴァンデミエール，中ナイアガラモンロー，大外イメージガールの３頭が抜けて来る。ラスト70ｍでは、ヴァンデミエールがほんの僅か出ているのではという場面もあったが、最後まで３頭の死闘が続き、３頭が並んだ態勢のままゴール。結果は鼻，頭差でヴァンデミエールは惜しくも３着。勝ったかというシーンもあったほどで、実に惜しい競馬だったが、500万クラスでの力量上位を証明。鞍上の松岡騎手は、「勝ったと思ったんですが、もうちょっとのところでした。休み明けでまだ緩いところがありましたが、降級戦でもあり、力のあるところを見せてくれました。」とコメント。低評価を覆し、500万クラスで再度の勝利を挙げるのも時間の問題だと確信した。

 

 

 

15.07.26 福島 栗子特別(500) 1800芝 良 16頭 3F=34.9 　

●前走の織姫賞では勝ったかというシーンを作ったものの僅差の３着に惜敗したヴァンデミエール。それでも、500万クラスでは力量上位であることを改めて示して見せた。当然今回もチャンス十分のはずだが、意外なほど評価は低い。１番人気は、未勝利を勝ち上がった後、昇級緒戦の500万特別で２着だったロジダーリングで単勝3.5倍。成長途上の３歳馬という点も買われている。２番人気は、近２走1000万下平場戦３着，特別戦を１番人気で４着としているディアデルレイで単勝3.9倍。1000万クラスでも力量上位の馬だけに、500万クラスなら断然力は上。ヴァンデミエールは、単勝27.7倍の１０番人気。人気どころは確かに手強いが、上位争いは確実なはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ６ ロジダーリング 牡３ 54 大野 1.48.5 １  1- 1- 1- 1   
２着 ６ １１ ナイアガラモンロー 牝３ 52 オール 3/4 ３  2- 2- 2- 2   
３着 ２ ３ アートフェスタ 牡４ 57 蛯名 首 ５  6- 6- 7- 7   
４着 ５ ９ ヴァンデミエール 牝４ 55 嘉藤 1/2 １０  9- 9-10-10  1.48.7
５着 ３ ５ マイネルスパーブ 牡６ 57 柴田大 1/2 ９  7- 6- 7- 7   
　 レースでは、ヴァンデミエールは若干甘いスタートで、じっくり中団後ろからの競馬。人気のロジダーリングが先頭に立って、半馬身差で外ナイアガラモンロー。3/4馬身差で大外ワラッチャオの順。ヴァンデミエールは、先頭から６馬身差の中団真ん中。１〜２角で、先頭ロジダーリングは、マイペースで１馬身3/4差のリード。ナイアガラモンローも深追いせず、更にその後ろは3/4馬身差でダイワブレイディが３番手。向正面で流れは落ち着き、先頭から４馬身差の中団内々にアートフェスタ。その２馬身後ろでヴァンデミエールは脚をタメている。向正面の中間では、ヴァンデミエールは先頭から６馬身差。３角では、先頭ロジダーリングに、ナイアガラモンローが3/4馬身差に接近。ヴァンデミエールは、３角過ぎから少し仕掛けて押し上げる。３〜４角の中間では、外ワラッチャオが３番手で、先頭まで１馬身3/4差。４角では馬群が固まってきて、先頭ロジダーリングのリードは半馬身。ヴァンデミエールは、中団後ろの内々で脚をタメて、先頭まで５馬身差。直線のラストスパートに賭けて直線へ。

　 直線に向くと、先頭ロジダーリング，半馬身差の２番手ナイアガラモンローは同じような脚色。ヴァンデミエールは、中団やや後ろの位置から、内目をじわじわ伸びてきて、残り１ハロンでは先頭まで４馬身差。ラスト150ｍでは横に広がった中団の争いの一角で、内ラチ沿いアートフェスタの１馬身外。ラスト100ｍでは、先頭ロジダーリングが１馬身とまたリードを開く。２番手ナイアガラモンローに、１馬身差でアートフェスタが３番手に上がる。１馬身1/4差でヴァンデミエールは４番手争いの４頭の中。２番手ナイアガラモンローに、内ラチ沿いアートフェスタが迫り、これに遅れてヴァンデミエールがグイグイ伸びてよく差を詰めて行ったが、２番手ナイアガラモンローに首，半馬身差の４着でゴール。勝ち馬からも１馬身半とそれほど大きな差はなかったが、あともうひと息及ばず。前に行った馬がそのまま残ってしまう展開も厳しかった。鞍上の嘉藤騎手は、「ペースは遅かったですが、有力馬が前で固まっていたのであの位置で。タメれば確実に終いはいい脚を使える馬だし、500万下なら力は上ですね。展開が向けばチャンスがきますよ。」とコメント。２戦連続の好走で、このクラスを勝ち上がるのも遠くないと確信した。

 

 

 

15.09.20 中山 汐留特別(500) 2000芝 良 16頭 3F=35.3 　

●栗子特別で４着となり、２戦連続で好走したヴァンデミエール。続く新潟の平場戦では７着に終わったが、十分巻き返しができる力は持っている。１番人気は、目下平場戦を連続２着としているアドマイヤピンクで単勝2.2倍。２歳時はオープンの芙蓉Ｓ４着，３歳春にはオープンのアネモネＳ３着の実績がある。２番人気は、特別戦を連続２着とした後、前走１番人気だった平場戦では１番人気で４着だったナイアガラモンローで単勝5.9倍。２歳時にオープンのダリア賞２着の実績がある。ヴァンデミエールは、単勝17.1倍の７番人気。骨っぽい相手との対戦だが、展開が向けば好勝負できるはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ ８ ウインオリアート 牝４ 55 三浦 2.02.1 ４  7- 7- 6- 5   
２着 ５ ７ アドマイヤピンク 牝３ 52 柴田善 １ 1/4 １  9- 9- 8- 7   
３着 ４ ６ ナイアガラモンロー 牝３ 52 北村宏 1/2 ２  2- 3- 3- 3   
４着 ３ ３ ヴァンデミエール 牝４ 55 松岡 鼻 ７  4- 4- 4- 3  2.02.4
５着 ６ １０ ツクバアスナロ 牝４ 55 田辺裕 首 ３ 13-13-11-11  
　 レースでは、ヴァンデミエールはスタートは五分に出て、中団からの競馬。ソムニアシチーが先頭に立って、１馬身1/4差でコスモチョコレイが２番手。更に半馬身差で外にナイアガラモンロー。ヴァンデミエールは、先頭から４馬身差の５番手にじわっと押し上げて、いつもより早目の競馬。人気のアドマイヤピンクは、更に３馬身後ろの中団後ろの位置。１〜２角で、先頭ソムニアシチーは３馬身とリードを開いて行く。ヴァンデミエールは４番手で、２番手コスモチョコレイから１馬身半差。向正面ではやや縦長となって、隊列は固まって変動なし。先頭ソムニアシチーは、５馬身と更にリードを開いている。３角では、２番手コスモチョコレイが、先頭まで２馬身差まで詰めてくる。3/4馬身差でナイアガラモンローが３番手，3/4馬身差でヴァンデミエールは４番手。更に２馬身後ろにウインオリアート。このあたりは固まって、１馬身差でアドマイヤピンクは９番手あたり。３〜４角の中間では、先頭ソムニアシチーのリードは１馬身に。３番手ナイアガラモンローは懸命に手が動いている。ヴァンデミエールはまだ抑えたままだが、４角から仕掛けて行く。先頭ソムニアシチーにコスモチョコレイが並びかけ、１馬身差でヴァンデミエール，ナイアガラモンローの３番手争いだが、その外首差までウインオリアートが並んでくる。アドマイヤピンクは更に２馬身後ろの外を回って直線へ。

　 直線に向くと、ヴァンデミエールは狭い間隙を突こうと狙っている。先頭ソムニアシチーが踏ん張って、首差でコスモチョコレイが２番手で残り１ハロン。ヴァンデミエールは3/4馬身差の３番手争いだが進路がなく、最内を突くのを諦めて、ソムニアシチーの外に進路を取る。３番手争いは、ヴァンデミエール，ナイアガラモンロー，ウインオリアートの３頭だが、ウインオリアートがぐいぐい伸びて、ラスト100ｍで先頭に抜け出す。半馬身差でソムニアシチーが２番手で粘り、これを半馬身差でヴァンデミエール，ナイアガラモンローが追ってくるが、更に外からアドマイヤピンクが突っ込んでくる。２番手争いは、ラスト30ｍでソムニアシチー，ヴァンデミエール，ナイアガラモンロー，アドマイヤピンクの４頭が並んだが、脚色でまさったアドマイヤピンクが２着に。ヴァンデミエールは、最後までナイアガラモンローとの際どい競り合いが続き、そのまま写真判定のゴール。しかしながら、惜しくも鼻差遅れてヴァンデミエールは４着。それでも見せ場十分の内容で、力のあるところは見せてくれた。鞍上の松岡騎手は、「内目のいい枠を引けたので、ある程度の位置で運ぶのは予定どおり。直線の手応えからやったかと思ったが、前が塞がってなかなかスパートできなかった。あそこがスムーズだったら、もっと上の着順にこられていましたね。」とコメント。これからも、常に勝利のチャンスのある競馬が続くはずだ。

 

 

 

15.11.07 福島 三春駒特別(500) 2000芝 良 15頭 3F=36.0 　

●９月中山の汐留特別で４着と実力のあるところを見せつけたヴァンデミエール。その後は中山の平場戦８着，新潟の特別戦９着と結果を出せていないが、この馬の力を発揮できる展開になれば、上位に食い込んでくる可能性は十分にある。１番人気は、途中出走取消を挟みながら目下７戦連続で３着，４着を続けているサブライムカイザーで単勝3.7倍。２番人気は、新馬戦３着の後、５カ月ぶりの未勝利戦を快勝，昇級緒戦の500万下平場戦６着という成績のサンタフェチーフで単勝4.4倍。キャリアが浅い分上昇度も大きいが、今回は５カ月の休み明けとなる。ヴァンデミエールは、単勝19.9倍の９番人気の伏兵評価。それでも、実力・実績とも、ここに入ってもヒケは取らないはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ２ ３ ギブアンドテイク 牡４ 57 古川吉 2.01.3 ６  5- 3- 5- 2   
２着 ３ ５ ロードグリッター 牡３ 55 津村 鼻 ４  2- 1- 1- 1   
３着 ７ １３ ヴァンデミエール 牝４ 55 西村 首 ９  5- 5- 4- 2  2.01.3
４着 ６ １１ サブライムカイザー 牡３ 55 丸山元 首 １  4- 4- 4- 3   
５着 ５ ９ マイネルランスタン 牡５ 57 黛 3/4 １５  8- 6- 8- 5   
　レースでは、ヴァンデミエールは若干甘いスタートで、その瞬間内の馬に外に寄られてアオリを受けて最後方から。内ロードグリッターが出てくるが、大外オカホンコーがかわして先頭。その後ろ１馬身1/4差でコスモボアソルテが３番手。人気のサブライムカイザーは、先頭から５馬身差の中団。ヴァンデミエールは、更に５馬身後ろの最後方。１〜２角にかけても、ヴァンデミエールはじっくり脚をタメる競馬。ロードグリッターが先手を取り切って、１馬身差でオカホンコーが２番手。これに１馬身半差で外コスモボアソルテだが、その内からギブアンドテイクが並んでくる。向正面でもヴァンデミエールは最後方で、先頭まで７〜８馬身差。向正面の中間では、その差は１１〜１２馬身差に広がるが、隊列に大きな変動はなく淡々と流れている。３角にかかると、ヴァンデミエールは若干仕掛けてはいるが、脚を温存することを心掛けている。３〜４角の中間では、先頭は依然としてロードグリッターで、半馬身差でオカホンコー，コスモボアソルテ，デスティニーシチーの２番手争い。これに１馬身1/4差の５番手グループに、サブライムカイザー，ギブアンドテイクなどがいる。４角では、先頭ロードグリッターが２馬身と逆に突き放しにかかるが、２番手ギブアンドテイク以下は一団に。ヴァンデミエールはほぼ殿りの位置だが、先頭まで６馬身差で中を突く構えで直線へ。

　 直線に向くと、先頭ロードグリッターが押し切りを図るが、残り１ハロンで２番手ギブアンドテイクが１馬身差に詰めてくる。やや外目のヴァンデミエールは、馬群の間を割ってじわじわ伸びてくる。ラスト150ｍでは、ヴァンデミエールはぐいぐい５番手まで上がって、先頭までは４馬身差。ラスト100ｍでは、先頭ロードグリッターにギブアンドテイクが半馬身差まで迫ってくる。１馬身半差で３番手で粘るサブライムカイザー。その半馬身内にマイネルランスタン，更に１馬身差で外ヴァンデミエールが差してくる。ここから３番手サブライムカイザーがじわじわ前との差を詰めにかかると、ここからようやく切れ味を繰り出してきたヴァンデミエールが、サブライムカイザーを上回る切れ味を発揮。最後は上位４頭が差のない勝負となったが、際どくなったロードグリッター，ギブアンドテイクの上位２頭に、最後の最後で首差まで迫って３着のゴール。サブライムカイザーは首差捉えていた。最後は脚色が完全にまさっていたヴァンデミエール。もうあと一瞬で差し切り勝ちという内容だけに残念。鞍上の西村太騎手は、「中途半端な競馬だけはしたくなかったので、直線だけ反応させるようなレースをしました。馬はそれに応えてくれましたし、思っていた競馬ができました。一瞬嵌まったかと思ったのですが、もう少しでしたね。」とコメント。今回は惜しかったが、展開とメンバー次第で、勝利のチャンスは十分だ。

 

 

 

 

エルフショット　　２０１０生 　セン　　　　　　栗東　柴田光厩舎　　父フジキセキ　　母スウィートエルフ

15.03.15

中京

中京スポーツ杯(1000)

1600芝

良

14頭

3F=36.3

　

●1000万クラス昇級緒戦のレジェンドジョッキーズＣで６着と、掲示板は逃したものの悪くない競馬をしたエルフショット。しかしながら、その後は特別戦７着，平場戦１１着と結果を出せず。そして前走は、デビュー当時以来の久しぶりの芝のレースで９着だった。それでも、前走の芝での走りは悪くなかったと判断した陣営は、今回再度芝にチャレンジする。１番人気は、前走特別戦２着のオコレマルーナで単勝3.1倍。目下５連続入着を続けており、準オープンでも４着という実績がある。２番人気は、1000万クラス昇級後平場戦２着，特別戦２着と実力を見せているベッラヴォーチェで単勝4.1倍。エルフショットは、単勝91.0倍の１２番人気とさすがに評価は低い。まだこのクラスで結果は残せていないが、揉まれながら力をつけていく血統だけに、そろそろキッカケを掴んでほしいところだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

３

４

カーバ

牡６

57

池添

1.35.6

１０

 2- 2- 2 

２着

１

１

ベッラヴォーチェ

牝５

55

藤岡康

1/2

２

10- 8- 8

３着

３

３

ダンツクロノス

牡５

57

秋山

１ 1/2

６

 4- 4- 4 

４着

６

９

オコレマルーナ

牡６

57

丸山元

鼻

１

 4- 4- 4 

５着

４

６

エルフショット

セン5

57

古川吉

首

１２

11-11-11

1.36.0

　
レースでは、エルフショットはスタートは五分に出るが、徐々に後方の位置取りに。広がった先行争いから、大外イデアが先頭に出てくる。１馬身半差でカーバ，半馬身差でアルテが３番手の態勢。１馬身差でダンツクロノス，これに首差で外人気のオコレマルーナの順。エルフショットは、先頭から８馬身差の後方３頭目だが、その差は１０馬身と更に開き加減。先頭イデアが３馬身とリードを開くが、隊列は変動なく落ち着いている。３角でも、エルフショットは後方の内でじっとしている。３〜４角の中間では、２番手にカーバ，半馬身差でアルテ。その後ろは３馬身開いてオコレマルーナ，ダンツクロノスの４番手争い。エルフショットは更に４〜５馬身後ろの位置取り。４角では、先頭イデアのリードはあっと言う間に縮まって、外からカーバが先頭に並びかける。１馬身半差でダンツクロノスが３番手。エルフショットは、先頭まで６馬身差の後方内々で、ぴったり手綱を抑えたままで、直線の末脚に賭けて直線へ。

 

　直線に向くと、エルフショットは中から内ラチ沿いにコースを取って、後方から追ってジワジワ脚を伸ばしてくる。カーバが単独先頭で１馬身半抜け出して、ダンツクロノスが２番手に上がってくる。残り１ハロンでは、先頭カーバが２馬身半差にリードを開き、ダンツクロノスが２番手で粘り込みを図る。その後ろは１馬身半差で３番手争いが広がってくるが、この一角にエルフショットも徐々に加わってくる。ラスト150ｍでは、２番手ダンツクロノスに、首差で外ベッラヴォーチェが並んできて、更に半馬身差で大外オコレマルーナ。これに差なく内ラチ沿いにエルフショットも頑張って、２番手争いが内外に広がっている。２番手争いから抜けたのはベッラヴォーチェで、最後は先頭カーバにも詰め寄ったが、カーバが半馬身差しのいで押し切り勝ち。ラスト100ｍからは、３番手争いは３頭が広がって、その中でもエルフショットは若干遅れた態勢か。ここからは３頭同じような脚色の争いとなって、エルフショットも僅差の勝負にまで持ち込んだが、３着から首差遅れて５着でのゴール。一瞬２，３着もあるかというシーンもあり、見せ場は作ったものの惜しい内容。それでも、1000万クラスにメドを立てるだけでなく、芝適性も示してくれたのは大きな収穫。鞍上の古川吉騎手は、「思ったほど流れに乗れなかったけど、内が開くと思っていたし、その通りに開いてくれた。以前より歩様が良くなっているし、晩成なのか今になって良くなってきているのかな。時計のかかる馬場も合っていたと思うけど、選択肢が広がったね。」とコメント。揉まれながら力をつけてきて、今後の活躍が楽しみになった。

 

 

 

15.04.26 京都 ４歳上１０００万下 1600芝 良 15頭 3F=34.7 　

●３月の中京スポーツ杯で５着となり、1000万クラス５戦目で初入着を果たしたエルフショット。じわじわ力をつけてきた成果が表れた形だが、続く阪神の仲春特別では１３着と大敗。もうひとつ流れに乗り切れずに厳しい競馬になった感もあっただけに、今回は巻き返しを期す。１番人気は、１年１０カ月の長期休養から復帰して、休み明けの前走は２番人気で１０着だったダノンムーンで単勝4.8倍。休養前は全成績 3-0-2-0 で素質を高く評価されていた馬だけに、ひと叩きで大変身があって当然とも言える。２番人気は、近３走特別戦を２着，６着，６着という成績のセウアズールで単勝4.8倍。ここ２戦は２番人気を裏切る結果に終わっているだけに、巻き返しを期している。エルフショットは、単勝128.7倍の１１番人気。前走の大敗で大きく評価を下げてしまったが、この馬の渋太さが生きる展開なら、上位に肉薄するシーンがあっても驚けないはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 １ １ セウアズール 牝４ 55 ルメー 1.32.2 ２ 12-10- 9  
２着 ４ ７ カピオラニパレス 牡７ 57 浜中 1/2 ３ 10- 9- 8  
３着 ４ ６ ダノンムーン 牡６ 57 岩田 ２ １  5- 3- 3   
４着 ２ ３ レッドジゼル 牝５ 55 四位 3/4 ５  8- 7- 7   
５着 ６ １０ エルフショット セン5 55 岩崎 １ 1/4 １１ 12-13-13 1.32.9

　 レースでは、エルフショットはスタートは五分に近かったものの、二の脚が鈍くて後方に近い位置取り。ブレイヴフィートが先頭に立って、１馬身半差で人気のダノンムーンなど４頭ほど広がった２番手争い。エルフショットは、先頭から７〜８馬身差の後方３，４頭目。ナムラマサシゲがグーッと押し上げて一旦先頭も、また内からブレイヴフィートが行って半馬身のリード。３角では、エルフショットは先頭との差が１０馬身と更に開いている。３〜４角の中間では、先行２頭の後ろは２馬身半差でダノンムーン，イデアの２頭の３番手争い。エルフショットはここでもじっくり動かない。４角にかけて馬群が固まってきて、エルフショットは先頭まで７馬身差で内に入ってきて直線へ。

 

　 直線に向くと、好位集団の横に広がった争いの中から、残り300ｍを切って外に斜行しながら中を割ってカピオラニパレスが単独３番手に上がってくる。１馬身半後ろにいるセウアズールも脚を伸ばし、エルフショットは更に２馬身後ろから内ラチ沿いを渋太く伸びてくる。内ダノンムーンが一瞬先頭に立ったところを、内外少し離れて外からカピオラニパレスがかわしにかかる。１馬身1/4差でレッドジゼル，セウアズールの３番手争い。ラスト150ｍでは、その２馬身後ろの５番手にエルフショットが上がってくる。ここからはカピオラニパレスと、続いて追ってきたセウアズールの２頭が抜けたが、セウアズールがゴール前で競り勝って優勝。エルフショットは、４番手レッドジゼルと同じ脚でその差を詰められなかったが、外から差を詰めてきたレッドオーラムの追撃を首差しのいで５着でゴール。後退気味のムードから、ここにきてもう一度盛り返してきた。鞍上の岩崎騎手は、「京都の外回りはみんなが踏んで行くので、内がガラ空きになりましたからね。ロスなく立ち回れたし、内で我慢できたのが大きかったですが、最後はあれだけ伸びてくれました。この速い時計で走れたのは収穫だったと思います。」とコメント。パンチ力はやや欠く印象はあるが、今後も上位争いを期待できるはずだ。

 

 

 

15.12.05 阪神 赤穂特別(1000) 1800ダ 良 15頭 3F=39.0 　

●３月の中京スポーツ杯で５着と上位に食い込んだエルフショット。しかしながら、続く特別２戦は１０着，９着と振るわず、その後は４カ月間隔を開けて立て直しが図られる。しかしながら、戦列に戻っての特別戦を１０着，１３着と大敗し、なかなか波に乗れなかったが、前走は８着でも直線じわじわ伸びていて、復調の兆しが窺えた。更なる前進があるなら、密かに上位食い込みを期待していいかも。１番人気は、準オープンから降級した1000万特別を２着，最下位１２着とした後、４カ月間隔を開けて立て直しが図られた前走の特別戦を２着としているトップボンバーで単勝4.0倍。２番人気は、500万特別を勝ち上がった後、1000万特別３着，平場戦を４着と堅実に駆けているミツバで単勝オッズは同じ4.0倍。エルフショットは、単勝50.3倍の１２番人気。それでも、５３kgのハンデには魅力を感じる。すっかり評価は下がっているが、本来の力を発揮できるようなら、近走と違う走りができて不思議はない。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ８ １４ ミツバ 牡３ 55 ルメー 1.52.4 ２ 14-14-15-14  
２着 ８ １５ トラキチシャチョウ 牡４ 55 川原正　 首 ３ 12-13-12- 9  
３着 １ １ スズカルパン 牡６ 55 小牧 １ 3/4 ５  6- 6- 6- 6   
４着 ５ ８ エルフショット セン5 53 古川吉 １ 1/2 １２  9- 9- 9- 8  1.52.9
５着 ５ ９ トップボンバー 牡４ 56 松若 1/2 １  1- 1- 1- 1   
　 レースでは、エルフショットは五分に近い感じのスタートで、じっくり中団からの競馬。人気のトップボンバーがすっと先頭に立って１馬身半のリード。ランドオザリールなどが２番手グループで固まる。エルフショットは中団真ん中で、先頭までは５馬身差。ミツバは、更に２馬身後ろから。１〜２角にかけて隊列はバラけてきて、エルフショットは中団後ろで先頭まで１０馬身差。向正面ではやや縦長となるが、馬順に変動はない。先頭トップボンバーは１馬身半リードで軽快に逃げている。３角でも動きはなく、エルフショットは先頭まで８馬身差。ミツバは更に４馬身後ろの後方の外。３〜４角の中間では、先頭トップボンバーは２馬身リードしているが、このあたりから手が動き始める。２番以下もどの馬も手が動いていて、先頭トップボンバーには徐々に厳しい展開になってくる。中団やや外目のエルフショットも、先頭まで５馬身差の射程圏内に。４角では、先頭トップボンバーは２馬身半リードをキープ。２番手ランドオザリールに、内からキョウワランサーが並んでくる。エルフショットは、先頭まで４〜５馬身の差。ミツバは、先頭まで８馬身差の後方大外で直線へ。

　 直線に向くと、先頭トップボンバーが２馬身リードで逃げ込みを図るが、大外トラキチシャチョウが伸びてきて、つれてこれに半馬身差で中エルフショットもじわじわ追い上げてくる。更には内目をスルスルとスズカルパンが脚を伸ばす。ラスト150ｍでは、逃げたトップボンバーを、スズカルパン，トラキチシャチョウの２頭が内外からかわしにかかる。エルフショットは、前３頭の争いには加われなかったものの、掲示板を狙える位置で粘っているが、後方から猛然と追い込むミツバにはあっさりかわされてしまう。ラスト100ｍでトラキチシャチョウが先頭に抜け出したが、そこに一気にミツバが襲いかかると、ゴール寸前でトラキチシャチョウを首差捉えての差し切り勝ち。エルフショットは、粘るキョウワランサーをかわし、ラスト30ｍでトップボンバーを競り落として４番手に。最後は、一旦差をつけられていたスズカルパンとの差を１馬身半差に少し詰めて４着でゴール。このところ精彩を欠く競馬が続いていたが、ここにきて上昇気配も感じられ、今回は５３kgのハンデも生かして久々の好走を見せてくれた。鞍上の古川吉騎手は、「展開が向いてくれて、軽ハンデをうまく生かせた感じだね。」とコメント。限界が見えかけていたが、ここにきて再び光が射してきた。

 

 

 

 

クラウドサーファー　 　 ２０１２生　牡　栗東　柴田陽　父ダンスインザダーク　母スウィートエルフ

15.03.15

中京

３歳未勝利

1800ダ

良

15頭

3F=38.9

　

●オープンでも活躍したスウィートエルフの産駒クラウドサーファー。兄姉も中堅クラスで活躍しており、この馬にも当然期待がかかる。年明け３歳１月のデビューとなり、ここまで３戦して８着，１１着，９着と見せ場を作れていない。今回もまったく人気はないが、変わり身を見せてほしいところ。１番人気は、近３走を２着，２着，９着という成績のウインエアフォースで単勝3.9倍。安定感抜群の馬だったが、前走崩れた点をどう評価するか。２番人気は、近３走を２着，２着，４着という成績のフェブカリエンテで単勝4.0倍。クラウドサーファーは、単勝102.6倍の１２番人気。確かに結果を残せていない現状では致し方ないが、兄姉も年齢がいってジワジワｊから力をつけていくタイプだっただけに、クラウドサーファーが成長していくのはこれからだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

２

３

サンディークス

牡３

56

藤岡康

1.57.6

３

 2- 2- 2- 2 

２着

５

９

フェブカリエンテ

牡３

56

高倉

鼻

２

13-10- 8-10

３着

７

１２

ゼンノウラヌス

牡３

56

浜中

3/4

４

 6- 6- 8- 8 

４着

３

４

クラウドサーファー

牡３

53

義

１ 3/4

１２

 3- 4- 6- 4 

1.58.0

５着

１

１

オブストラクション

牡３

56

松岡

1/2

８

14-15-15-14

１１着

７

１３

ウインエアフォース

牡３

56

バルジ

６

１

 8- 9- 8- 8 

　

　レースでは、クラウドサーファーはスタートは五分に出て、手綱をしごいて行くものの中団から。ステイバーニングが先頭に立って、半馬身差で２番手争いは４頭広がる。クラウドサーファーは、先頭から４馬身差の中団内ラチ沿いで１角へ。１〜２角で、先頭ステイバーニングが１馬身のリード。２番手にサンディークスで、これに１馬身1/4差で内々を回ったコーナーワークも利してクラウドサーファーがすっと３番手に順位を上げて行く。これに外からカシノゼウスが並んできて向正面へ。人気のウインエアフォースは、先頭から４馬身差の中団内々で、行きっぷりはひと息。クラウドサーファーは、先頭から２馬身半差の４番手争いで流れに乗る。３角でも隊列に変動はなく、３〜４角にかけて馬群が詰まってくるが、クラウドサーファーは手応えは悪くない。４角では、先頭は依然としてステイバーニングで、１馬身差でサンディークスが２番手。3/4馬身差で外にカシノゼウス，これに3/4馬身差で中クラウドサーファーは４番手で直線へ。

 

　 直線に向くと、残り300ｍを切って、先頭ステイバーニングを外からサンディークスがかわしにかかる。１馬身3/4差でクラウドサーファーが３番手だが、内からゼンノウラヌスが並んでくる。残り250ｍを切ってサンディークスが先頭に抜け出してくるが、クラウドサーファーが外側から１馬身差まで詰め寄ったところで、前のサンディークスに外に寄られて、クラウドサーファーはヒルむ感じになってスピードをに鈍らせる。態勢を立て直してもう一度追って行くが、先頭とは２馬身差に開いている。先頭サンディークスに内から首差に詰め寄るゼンノウラヌス。残り１ハロンを切って、クラウドサーファーはステイバーニングをかわして３番手に上がるが、その瞬間後ろから追い込んできたフェブカリエンテに抜き去られてしまう。もう一度二の脚を使った先頭サンディークスに、最後がフェブカリエンテが迫ったが、サンディークスがギリギリ鼻差しのいで優勝。クラウドサーファーは、３番手ゼンノウラヌスと同じような脚色で、そのまま４着でゴール。最後にオブストラクションが追い込んできたが、これは半馬身差しのいだ。デビュー以来初めて見せ場のある走りを見せてくれたクラウドサーファー。さすがに経験を積みながらじわじわ力をつけていく血統。直線の不利がなければ、もっと差はなかったはず。鞍上の義騎手は、「寄られて勢いをそがれてしまったのが痛かったですね。タメてこういうレースができたのは収穫でしたし、今日は落ち着きがあって雰囲気も良かったです。」とコメント。すぐにではなくとも、未勝利を勝ち上がるのは十分可能だ。

 

 

 

15.03.29

中京

３歳未勝利

1800ダ

良

16頭

3F=39.2

　

●デビュー４戦目の前走で変わり身を見せて４着と上位に食い込んだクラウドサーファー。揉まれながら徐々に力をつけていく血統だけに、素質はこれから徐々に開花していく。今回も前走以上の走りを期待していいはず。１番人気は、デビューからの全５戦で掲示板を外していないビクトリーミノルで単勝3.2倍。２着も２回あるように、未勝利では力量上位の存在。２番人気は、近４戦掲示板を外していないシルバーソードで単勝3.8倍。ダートでは入着を外していない。クラウドサーファーは、単勝57.8倍の１０番人気。前走の内容があまり評価されていないが、あの走りはフロックでないことは明らか。今回も見せ場を作れる可能性は十分にあるはずだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

６

１１

ビクトリーミノル

牡３

56

藤岡康

1.55.6

８

12-12- 8- 6

２着

２

３

コパノチャーリー

牡３

56

武豊

首

１

 1- 1- 1- 1 

３着

１

２

シルバーソード

牡３

56

戸崎圭

頭

２

 4- 3- 3- 3 

４着

１

１

ワールドスターリー

牡３

56

岩田

3/4

４

14-14-12-10

５着

３

６

クラウドサーファー

牡３

53

加藤祥

鼻

１０

 7- 7- 6- 6 

1.55.7

　レースでは、クラウドサーファーはスタートは五分に出て、手綱を押し通しで出て行くが中団まで。人気のコパノチャーリーが先頭に立って、１馬身差の２番手争いから、大外ゼンノウラヌスが単独２番手に。クラウドサーファーは、先頭から５馬身差の位置で１角へ。１〜２角で、外からラヴィダフェリースが押し上げて、前の３頭が並んできて向正面へ。先団は３〜４馬身の圏内に固まってきて、クラウドサーファーは先頭から３馬身差の内々で、このあたりはいい感じの追走となっている。この集団の後ろは７馬身と差が開いている。３角では、クラウドサーファーは先頭から４馬身差。３〜４角にかけて、またコパノチャーリーが先頭で１馬身のリード。ゼンノウラヌスが２番手で、3/4馬身差でシルバーソード，ラヴィダフェリースの２頭。４角では、クラウドサーファーは内ラチ沿いで持ったまま。先頭から３馬身差の７番手で、十分前に届く位置で直線へ。

 

　直線に向くと、クラウドサーファーは内ラチ沿いにコースを取って、じわじわ脚を伸ばしてくる。先頭コパノチャーリーが１馬身半リードで逃げ込みを図り、２番手ゼンノウラヌスの内にシルバーソードが並んでくる。更にその内からクラウドサーファー。残り250ｍでは、クラウドサーファーとシルバーソードの２番手争いに。しかしながら、残り１ハロンから、４番手争いの大外ビクトリーミノルが一気の伸び脚。ラスト150ｍで、クラウドサーファーはシルバーソードに半馬身遅れを取る。ラスト100ｍでは、ビクトリーミノルがクラウドサーファーをかわして、更に前に襲いかかる。クラウドサーファーの3/4馬身外にはワールドリースターが詰め寄ってきている。最後は、逃げ込みを図るコパノチャーリーに、ビクトリーミノル，シルバーソードが並んできて、３頭横に並んでのゴールとなったが、ビクトリーミノルの差し切り勝ち。クラウドサーファーは、ワールドリースターに最後で鼻差捕まって５着でのゴール。それでも勝ち馬からの差は１馬身1/4差程度で、見せ場は作れた。２走連続の上位食い込みで、地力強化を証明して見せた。鞍上の加藤祥騎手は、「ゲートがそう速くないので、内でロスなく運ぶ形を取りました。道中は力むところがなくスムーズでしたし、仕掛けどころも思った通りうまくいきました。」とコメント。すぐにではなくとも、近いうちに初勝利を挙げる時が来るはずだ。

 

 

 

15.05.17 京都 ３歳未勝利 1800ダ 重 12頭 3F=38.6 　

●中京の平場戦では５着で、これで２戦連続で掲示板に上がったクラウドサーファー。しかしながら、続く京都戦では６着で、あと半馬身というところで掲示板を逃す。しかしながら、大きく崩れてはおらず、今回はもっと肉薄した競馬を期待したい。１番人気は、前走２着と好走したワールドレジェンドで単勝2.9倍。３連続入着と安定性のある馬。２番人気は、デビューからの全５戦で３着２回，４着２回のメイショウブユウで単勝3.0倍。クラウドサーファーは、単勝7.7倍の４番人気。メンバー的には実力差はないだけに、初勝利のチャンスも十分あるはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ ５ エニシイチダイ 牡３ 56 小牧 1.54.1 ５  1- 1- 1- 1   
２着 ３ ３ カラーラビアンコ 牡３ 56 北村友 首 ３  7- 5- 4- 5   
３着 １ １ クラウドサーファー 牡３ 53 加藤祥 鼻 ４  4- 5- 4- 4  1.54.1
４着 ２ ２ ワールドレジェンド 牡３ 56 幸 首 １  2- 2- 2- 2   
５着 ７ １０ ツジサンダーバード 牡３ 56 菱田 ２ 1/2 ６ 10- 8- 8- 7  
　 レースでは、クラウドサーファーはスタートはまずまずで、最内から手綱を押して出てくる。ムチを入れながらワールドレジェンドがすっと先頭。半馬身差でナムラジョフレ，更に半馬身差でセイマイスター，エニシイチダイの２頭。その内半馬身差でクラウドサーファーは５番手で、無理なく追走する形。１〜２角で、今度はエニシイチダイが一気に先手を奪って３馬身のリード。クラウドサーファーは、２番手から１馬身3/4差の４番手の態勢だが、向正面では外からメイショウブユウがかわして行く。半馬身内にクラウドサーファーが５番手，これに１馬身差でカラーラビアンコなど。向正面の中間では、先頭エニシイチダイのリードは１馬身に。３角では、ワールドレジェンド，セイマイスターの２番手争いに、内半馬身差でクラウドサーファー。１馬身差でカラーラビアンコ，メイショウブユウの２頭が続く。３〜４角の中間で、クラウドサーファーは内々で脚をタメる感じで、十分手応えを残している。４角では、クラウドサーファーは４番手のまま、先頭まで１馬身1/4差。前の方は固まってきて直線へ。

　 直線に向くと、先頭エニシイチダイが突き放しにかかって１馬身半のリード。クラウドサーファー，ワールドレジェンドの２番手争いで、一旦一杯に追い出されたクラウドサーファーだったが、残り１ハロンで前のエニシイチダイが壁になって追えない態勢。残り１ハロンで、ようやくエニシイチダイの一頭分外に進路を確保し、ここからまた追い出しにかかる。クラウドサーファーは、ワールドレジェンドを競り落として単独２番手となるが、残り100ｍでも先頭エニシイチダイに１馬身差で、なかなか差が縮まらない。それでもここからじわじわクラウドサーファーが差を詰めたところを、大外一気の差し脚カラーラビアンコ，つれてもう一度盛り返して来たワールドレジェンドが先頭争いに加わって、最後はクラウドサーファーを含む４頭がもつれるようにゴール。しかしながら、ギリギリ逃げ切ったエニシイチダイに首，鼻差で３着。それでも、これまででもっとも見せ場の大きいレース内容だった。直線すんなり前が開いていれば"あるいは"と思わせるレースぶりだった。鞍上の加藤祥騎手は、「ある程度出して行ったら、道中は少し力んでいました。直線も少し左へ行くところがありましたが、堅実に走っていますし、能力はありますよ。」とコメント。改めて力のあるところを示し、初勝利に向けて一歩前進した。

 

 

 

15.06.27 函館 ３歳未勝利 1700ダ 良 13頭 3F=38.7 　

●５月の京都の未勝利戦では首，鼻差の３着と惜敗したクラウドサーファー。初勝利の大きなチャンスをモノにできなかったのは残念という他なかった。続く前走の阪神戦は７着と精彩を欠いたが、実力を出せれば当然巻き返してくれるはず。１番人気は、目下４戦連続で２着〜４着を続けるカラーラビアンコで単勝2.4倍。２番人気は、近５走で２着１回，３着１回のアフェットゥオーソで単勝3.9倍。成績にややムラがあるが、ここ２戦１番人気になっているように、力を発揮してくれば当然首位争い。クラウドサーファーは、単勝13.1倍の６番人気。人気どころも決して負かせない相手ではなく、実力拮抗の一戦だ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ ７ ビックマウンテン 牡３ 53 加藤祥 1.46.7 ７ 1- 1- 1- 1
２着 ７ １０ ゼトス 牡３ 56 柴山 ９ ４  9- 7- 6- 5   
３着 ５ ６ クラウドサーファー 牡３ 53 城戸 首 ６ 11-11- 8- 7 1.48.2
４着 ４ ５ カラーラビアンコ 牡３ 56 池添 １ 1/4 １  5- 5- 3- 3   
５着 ７ １１ カゼノドリーム 牡３ 56 松田大 3/4 ８ 12-12-12-10  
　 レースでは、クラウドサーファーはスタートは五分に近い感じで出ると、手綱を押しながら中位の位置取り。内からすーっとホッコービフレストが出てくるが、更に外からビックマウンテンが一気にかわして先頭に立って１馬身半のリード。ホッコービフレストに、3/4馬身差でアフェットゥオーソが３番手で続く。人気のカラーラビアンコは、更に２馬身半後ろの中団真ん中。クラウドサーファーその２馬身後ろから。１〜２角で、クラウドサーファーは先頭から７馬身差の後方。先頭ビックマウンテンに、１馬身1/4差にホッコービフレストが取り付いて向正面へ。このあたりから、ホッコービフレスト，アフェットゥオーソの２頭が先頭に並んでくるが、ビックマウンテンがまた加速して3/4馬身リードで先頭キープ。クラウドサーファーは後方２〜３頭目の位置のまま、先頭まで８馬身差。３角では、アフェットゥオーソが単独２番手で、先頭に3/4馬身差。３〜４角の中間では、１馬身半差で３番手ホッコービフレストに、外からカラーラビアンコが並んでくる。クラウドサーファーは中団後ろだが、ここから少し仕掛けてじわっと押し上げる。４角では、先頭ビックマウンテンがここから仕掛けて行くと、後続をすっと突き放して４馬身とリードを広げる。２番手集団はカラーラビアンコなどが固まっているが、クラウドサーファーも２番手から２馬身半差の大外７番手まで詰めてきて、２着までなら十分狙える態勢で直線へ。

　 直線に向くと、先頭ビックマウンテンは、４馬身リードから、残り１ハロンでは７馬身と更にリードを開いて独走態勢。アフェットゥオーソ，カラーラビアンコの人気２頭の２番手争いを、外からゼトスがかわしにかかる。２馬身半後ろの６番手からクラウドサーファーも脚を伸ばす。ラスト100ｍでは、先頭ビックマウンテンは８〜９馬身のリード。ゼトスが２番手で、3/4馬身差で人気２頭の３番手争いを、3/4馬身外からクラウドサーファーがかわしにかかる。ビックマウンテンは、最後まで手綱を緩めることなく、そのまま９馬身差の圧勝。クラウドサーファーは、ラスト50ｍで人気２頭を外から抜き去ると、最後はゼトスにも迫ったが、首差及ばず３着でゴール。勝ち馬からは差をつけられたものの、内容の濃い走りを見せてくれたクラウドサーファー。パンチ力はやや物足りないが、実に渋太い脚で頑張ってくれている。鞍上の城戸騎手は、「もっと前でレースをしたかったんですけどね。周りが速くて思っていた位置を取れませんでした。それでもラストは脚を使ったように、どんな形でも対応できるタイプだと思います。ただ、理想を言うとパサパサの馬場でもう１列前でのレースですね。」とコメント。勝利の順番が巡ってくるのは、もう巡り合わせ次第だ。

 

 

 

15.07.11 函館 ３歳未勝利 1700ダ 良 13頭 3F=38.4 　

●前走の函館戦では、勝ち馬からは差をつけられたものの、２着馬に首差の３着だったクラウドサーファー。前々走の７着からきっちり巻き返し、初勝利に向けて再度前進。今回は相手が骨っぽいが、初勝利を狙って行く。１番人気は、近２走連続２着を続けるノーブルクリスタルで単勝2.2倍。２番人気は、近４走で２着２回のゼトスで単勝4.8倍。前走は２着で、クラウドサーファーに首差先着している。クラウドサーファーは、単勝11.7倍の５番人気。２番人気ゼトスとの前走の着差から測っても、実力的に遜色はないはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ７ １１ ノーブルクリスタル 牡３ 56 勝浦 1.48.2 １  8- 8- 5- 3   
２着 ５ ６ ディープブルー 牡３ 56 藤岡康 １ 1/4 ８  1- 1- 1- 1   
３着 ７ １０ ミスズミラクル 牡３ 56 松田大 3/4 ６  2- 2- 2- 2   
４着 ８ １３ ザッフィーロ 牡３ 56 三浦 鼻 ４  3- 3- 3- 3   
５着 １ １ クラウドサーファー 牡３ 53 城戸 首 ５  5- 5- 7- 5  1.48.6
　 レースでは、クラウドサーファーは五分のスタート。最内から手綱を押して行くものの中団から。ディープブルーがすっと先頭に立って、3/4馬身差で外ミスズミラクルが２番手。１馬身半差でアフェットゥオーソ，ザッフィーロの３番手争い。その２馬身後ろの中団に人気のノーブルクリスタル。その半馬身内のクラウドサーファーは押し通しで、行きっぷりはあまり良くない。１〜２角で、クラウドサーファーは内々を回っていることもあり、先頭から３馬身差の位置に取り付き、ここからは手綱を抑えている。向正面では、同じような位置にいるノーブルクリスタルも手が動いている。向正面の中間では、中団大外からセイセイセイがマクリ気味に押し上げる。３角では、先頭は依然としてディープブルー，半馬身差でミスズミラクルが２番手だが、更に半馬身差でザッフィーロ，セイセイセイの３番手争いに。クラウドサーファーは先頭から４馬身差の中団だが、ノーブルクリスタルの方がかわして少し前に出る。３〜４角にかけて、ノーブルクリスタルは手綱をしごいて前に接近。つれてクラウドサーファーも押し上げて行く。４角では、先頭争いはディープブルー，ミスズミラクルの２頭が並ぶ。3/4馬身差で大外ノーブルクリスタルが３番手に取り付く。首差で中ザッフィーロが４番手だが、これに１馬身差で中クラウドサーファーが５番手まで押し上げて直線へ。

　 直線に向くと、ディープブルーが先頭で粘って半馬身リード。２番手にミスズミラクルだが、残り１ハロンでノーブルクリスタルが２番手の外に並んでくる。3/4馬身差でザッフィーロが４番手。２馬身1/4差と少し開いてしまってクラウドサーファー，ゼトスの５番手争い。ラスト100ｍを切って、今度はノーブルクリスタルが抜け出して先頭。３番手ミスズミラクルに、１馬身差でザッフィーロ，更に１馬身半差でクラウドサーファーが追ってきて、この３頭の差が徐々になくなって、最後の最後で３頭が並ぶような態勢でゴール。しかしながら、クラウドサーファーは鼻，首差で及ばず５着止まり。今回も善戦止まりの結果に終わった。鞍上の城戸騎手は、「内枠だったので、思っていた位置を取れませんでした。目方が増えていたことも影響したでしょうね。もう１列前の外目につけて早目に動いて行く形が理想だと思います。」とコメント。毎回ひと押し足りないが、展開次第では勝利のチャンスは十分あるはずだ。

 

 

 

 

[地]コスモアジル　　２００８生 　牡　　　　　　北海道　安田武厩舎　　父ブライアンズタイム　　母シャドウリング

15.06.11 門別 ミザール特別(地交) 1800ダ 良 8頭 3F=40.3 　

●前年５月の星雲賞で４着となり、これで地方重賞３連続４着となったコスモアジル。地方重賞タイトル奪取は難しいが、確実に重賞で上位争いができるようになっている。その後はＡ２以下の特別で５戦２勝と悪くない走りを見せる。そして期待された地方重賞のステイヤーズＣでは、一応５着で掲示板は確保したが、勝ち馬から差もあって内容的にはひと息だった。その後は特別戦を５着，４着とやや精彩を欠くと、年末の大一番の道営記念では１３着の大敗。疲れも見えてきた感があるが、ちょうどここで冬休みとなり、タイミングよくリフレッシュが図られる。この春は、緒戦のＡ３以下の特別で４馬身差圧勝で健在ぶりをアピール。続くＡ３以下の特別では首差２着に惜敗したが、好調を保って今回ＪＲＡ交流戦に挑む。そして、コスモアジルが単勝2.6倍の１番人気に支持される。２番人気は、近３走Ａ級特別を３着，２着，４着としているナリタボルトで単勝2.8倍。前年の地方重賞の道営スプリント４着という実績を持つ。３番人気がＪＲＡのクィーンオブシバで単勝4.8倍。ＪＲＡでは惜敗を重ねながら未勝利を勝ち上がれなかったが、園田のＣ１クラスで 3-1-0-0 の成績を挙げてＪＲＡに返り咲き。前走新潟の500万下平場戦では、久しぶりのＪＲＡの舞台だったが７着と大きくは負けていなかった。ＪＲＡ未勝利だったコスモアジルにとっては、ＪＲＡ交流戦で勝利を挙げることは、ある意味"意地"でもある。ここで是非とも闘争心を見せて、勝利を勝ち取りたい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ６ ６ コスモアジル 牡７ 56 松井伸 1.56.6 １  7- 7- 5- 5  地方
２着 １ １ ダイバクフ 牡10 56 馬渕繁 首 ５  7- 8- 8- 8  地方
３着 ８ ９ ナリタボルト セン7 56 桑村真 ２ 1/2 ２  3- 3- 3- 4  地方
４着 ８ ８ ゼンノコンゴウ 牡５ 56 藤原幹 首 ４  2- 2- 2- 2   
５着 ２ ２ アレックスキッド セン5 56 黛 ２ ６  3- 5- 6- 6   
　 レースでは、コスモアジルはスタートはもうひとつで、手綱を押しても行く気を見せない感じですぐに後方へ。クィーンオブシバが先頭に立って、3/4馬身差でゼンノコンゴウが２番手で、このあたりはＪＲＡ勢がレースを引っ張る形。その後ろは１馬身3/4差開いて３頭並んだ大外がナリタボルト。コスモアジルは押しながら最後方で、先頭までは８馬身差。１〜２角で、アレックスキッドが３番手，半馬身差でニシノデンジャラスが４番手だが、向正面では３番手争いにまたナリタボルトが加わってくる。その後ろは５馬身と間隔が開いて６番手以下の馬たち。ほぼ最後方のコスモアジルは、先頭まで１０馬身の差がついているが、３角手前からムチが入って差を詰めにかかる。３角では、先頭から３〜４馬身差まで一気に差を詰めたコスモアジル。ここから３馬身後ろの最後方がダイバクフ。３〜４角の中間では、コスモアジルは大外を回っていることもあって、懸命に押しながらも先頭から４馬身とまた差が開き加減で中団大外。４角では、先頭は終始クィーンオブシバだが、これにナリタボルトが並んでくる。3/4馬身差でニシノデンジャラス，更に１馬身半差でゼンノコンゴウ。その後ろは２馬身1/4差開いて、大外コスモアジルが５番手で、先頭までは約５馬身差の位置で直線へ。

　 直線に向くと、コスモアジルは先頭から４馬身差の５番手で、大外から追い上げてくる。その２馬身後ろからはダイバクフの追い込み。残り１ハロンでは、ゼンノコンゴウが僅かに先頭だが、これに首差で食い下がるクィーンオブシバ。その２馬身半後ろから、コスモアジルとその外首差まで並んできたダイバクフの２頭。ここからはこの２頭の脚色が断然まさり、ラスト100ｍでゼンノコンゴウ以下をまとめて抜き去る。完全に２頭が抜けたて、先頭コスモアジルと首差で食い下がるダイバクフの争いとなったが、２頭の脚色は最後まで同じままで、コスモアジルが首差しのぎ切って優勝のゴール。３番手ナリタボルトは、更に２馬身半突き放されていた。ＪＲＡ交流戦初勝利を挙げたコスモアジル。今季は馬の状態もかなり良いようで、ＪＲＡ未勝利で地方に転出したことを考えると、ＪＲＡ勢を撃破したことは感慨深い。地方重賞での活躍も、大いに期待できそうだ。

 

 

 

15.09.02 門別 レダ特別(地交) 1800ダ 稍重 8頭 3F=41.4 　

●６月のＪＲＡ交流ミザール特別を優勝したコスモアジル。その後は、Ａ２〜Ａ４特別を１着，４着，２着と安定した走りを見せている。前走も２着とはいえ、３着以下を８馬身も引き離しており、今回はＪＲＡ交流２勝目を目指す。１番人気は、ＪＲＡ未勝利で全９戦で入着６回のモーグリで単勝1.8倍の断然人気。他のＪＲＡ勢が500万クラスであることを考えると、人気先行の感がないわけではない。２番人気は、近３走をＡ２〜Ａ４特別１着，Ａ１特別１着，Ａ１Ａ２特別５着としている地元北海道のスタンドアウトで単勝3.5倍。地方重賞の勝ち鞍もあり、春には地方重賞の赤レンガ記念で４着となっている。コスモアジルは、単勝4.1倍の３番人気。スタンドアウトより実績面でやや見劣る感はあるが、負かせない相手ではなく、当然チャンスありの一戦となる。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 １ １ スタンドアウト 牡４ 56 阿部龍 1.57.3 ２  1- 1- 1- 1  地方
２着 ４ ４ コスモアジル 牡７ 57 松井伸 1/2 ３  6- 6- 5- 5  1.57.4
３着 ６ ６ ダイバクフ 牡10 56 馬渕繁 3/4 ７  8- 7- 6- 6  地方
４着 ５ ５ マイネルカペラ 牡３ 56 丹内 ６ ４  4- 4- 3- 2   
５着 ２ ２ スリーチアサウス 牝４ 54 城戸 ４ ５  3- 3- 4- 4   
７着 ７ ７ モーグリ 牡３ 56 岩田 １１ １  7- 5- 6- 7   
　 レースでは、コスモアジルは若干甘いスタートで、手綱を押して行くが後方の位置。内スタンドアウトが先頭に立って、3/4馬身差でＪＲＡイスルギが２番手。半馬身内にＪＲＡスリーチアサウスが３番手で、半馬身外にＪＲＡマイネルカペラの順。コスモアジルは最後方で、先頭までは５馬身差。１〜２角で、先頭スタンドアウトは１馬身半リードで気分よく逃げている。順位にはほとんど変動はない。向正面では、コスモアジルは人気のモーグリと並んで、先頭まで８馬身差の中団後ろ。更に２馬身開いてダイバクフなどが追走。向正面の中間では、モーグリの方がコスモアジルより半馬身前に出るが、３角手前でコスモアジルはムチを連打してスパートをかけて行く。３角では、先頭スタンドアウトは２馬身リード。イスルギが２番手で、半馬身差の３番手に上がって来たマイネルカペラ。１馬身差でスリーチアサウスが４番手だが、その後ろは４馬身開いてコスモアジルが５番手に上がってくる。モーグリは手応えひと息で、逆にダイバクフがこれをかわして押し上げようという態勢。３〜４角の中間では、先頭スタンドアウトの逃げ脚は軽快で、そのリードは３馬身。更に４角では４馬身とリードを開く。マイネルカペラが２番手に上がり、その後ろは２馬身1/4差でコスモアジルが３番手に押し上げる。更に２馬身1/4差後ろにいるダイバクフも行きっぷり良く直線へ。

　 直線に向くと、先頭スタンドアウトは４馬身もリードして、この時点で逃げ切り濃厚の態勢。２番手マイネルカペラを、残り１ハロンでコスモアジルがかわしにかかる。更に3/4馬身外にダイバクフが迫ってくる。残り１ハロンを切ってからは、外を通ったコスモアジル，ダイバクフの２頭の２番手争いの叩き合い。ここからこの２頭で伸び脚を見せるが、ラスト100ｍでも先頭スタンドアウトは２馬身半リードで届きそうにない。それでもここからコスモアジルは追いすがってきたダイバクフを捻じ伏せて、最後はスタンドアウトにも一気に詰め寄ったが、惜しくも半馬身及ばず２着でのゴール。地元北海道勢が上位３着までを独占。コスモアジルも最後は底力を見せてくれたが、あともう一歩だった。ＪＲＡ交流２勝目はならなかったが、４着以下のＪＲＡ勢には６馬身以上の差をつけていた。今季はかなり調子がよく、地方重賞での活躍も楽しみだ。

 

 

 

 

コスモアルマク　　２０１２生　牡　　　　　　美浦　武藤厩舎　　　父ロージズインメイ　　　母コスモキララ

15.01.18

中山

３歳未勝利

1800ダ

稍重

16頭

3F=42.4

　

●デビュー２戦目の未勝利戦では１番人気で４着に終わったコスモアルマク。デビュー戦の走りからは期待外れの内容で、精神面の脆さを見せた形。その後の３戦も８着，６着，１２着と、デビュー時の期待が嘘のような着外続き。今回は初めてのダート戦で、変わり身を見せてくれる可能性はある。１番人気は、デビューからの２戦を２着，３着としているラブオーディーンで単勝2.6倍。２番人気は、近２戦を４着，３着という成績のスループオブウォーで単勝3.0倍。父ハーツクライ，祖母はグレードレース５勝，Ｇ１入着２回の実績を挙げたダイナフェアリーという馬。コスモアルマクは、単勝10.7倍の４番人気。コスモアルマクがダート適性を発揮して、新たな面を見出して活躍の幅を広げてくれることを期待したい。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

６

１２

コスモアルマク

牡３

56

柴田大

1.57.6

４

12-11- 9- 7

２着

８

１６

マカワオクイーン

牝３

54

後藤

3/4

５

 5- 5- 3- 4 

３着

８

１５

エリオットベイ

牡３

56

柴山

１ 1/4

３

 3- 1- 3- 3 

４着

４

７

ナモンブライアン

牡３

56

吉田豊

首

１１

 9- 7- 7- 5 

５着

１

２

ブリアンナ

牡３

54

蛯名

２ 1/2

６

13-13-12-11

１４着

５

９

ラブオーディーン

牡３

56

戸崎圭

２７

１

 1- 1- 1- 1 

　 レースでは、コスモアルマクはスタートが少し甘く、出脚も鈍くすぐに離されてしまって後方から。人気のラブオーディーンが先頭に出てくるが、外から押してジャジャンケンが競りかけてくる。１馬身差でレオロフティー，エリオットベイの３番手争い。コスモアルマクは、先頭から１０馬身差の後方大外につける。１〜２角で、ラブオーディーンが単独先頭で１馬身リードするが、速いペースでレースを引っ張る形。向正面にかかると、ラブオーディーンは外に行きたがっている感じで、口向きが悪く戸崎圭騎手が制御するのに苦心している感じ。その間に、エリオットベイ，ジャジャンケンが先頭に並びかけてくる。向正面の中間ではかなり縦長の展開となって、コスモアルマクは先頭から１５馬身差の後方で、前の馬からも４馬身置かれていて、押しているものの反応はもうひとつ。それでも３角から、コスモアルマクがようやく追い上げを開始する。３〜４角の中間では、先頭はラブオーディーンで、半馬身差でジャジャンケンが２番手。コスモアルマクは、先頭まで１０馬身差。４角では、今度はジャジャンケンが先頭に立って、外からエリオットベイが２番手に上がる構えで、内ラブオーディーンは気の悪さも見せて脚がなくなっている。その半馬身外に接近してきたマカワオクイーン。コスモアルマクもグーンと差を詰めて、先頭まで４馬身差の７番手の射程圏内に取り付いて直線へ。

 

　 直線に向くと、エリオットベイが僅かに先頭だが、道中かなりハイペースだったこともあり、前に行った馬たちの脚色は鈍っている。コスモアルマクは大外からグイグイ伸び脚を発揮。残り250ｍでマカワオクイーンが僅かに先頭に立って、内首差で食い下がるエリオットベイ。これに3/4馬身差でナモンブライアンが３番手だが、これを外からかわし去るコスモアルマク。後ろで脚をたタメていた分、勝負どころの追い上げで脚を使っても、まだコスモアルマクがいちばん余力を残している。前を射程圏内に捉えたコスモアルマクは、ここからはいちばんの伸び脚を発揮して、ラスト100ｍでマカワオクイーンをかわして先頭に立つと、じわじわ差を開いて最後は3/4馬身差リードして嬉しい初勝利のゴール。極端に上がりのかかる消耗戦となったが、最後はコスモアルマクが展開も向いて鮮やかな差し切り勝ち。鞍上の柴田大騎手は、「前が飛ばしてくれたので展開が嵌まりました。まだ体が緩いので伸びしろは十分にあると思います。これで全体がパンとしてくれば芝でも走れそうです。」とコメント。展開が向いただけでなく、前走で見せたダート適性も存分に発揮。昇級後は楽ではないかもしれないが、この馬の渋太さで善戦を期待したい。

 

 

 

15.03.28

中山

３歳５００万下

1800ダ

良

16頭

3F=39.1

　

●初ダートの未勝利戦を豪快な追い込みで勝利したコスモアルマク。完全な前潰れの一戦で、展開が嵌まったとの見方がされて、内容的な評価はあまり高くなかった。昇級緒戦は芝のゆりかもめ賞で１２着だったが、前走ダートの平場戦では６着で、掲示板こそ逃したものの内容は悪くなかった。クラス慣れの見込める今回は、ダートで上位食い込みを狙う。１番人気は、新馬戦優勝の後、昇級緒戦の500万下平場戦でも２着と実力を見せたモンドアルジェンテで単勝1.7倍の断然人気。２番人気は、デビュー４戦目の前走未勝利戦を７馬身差圧勝したタンジブルで単勝6.2倍。３着を外したことのない馬だが、特に前走の圧勝ぶりは、大幅なパワーアップの証し。昇級緒戦をいきなり突破してもおかしくない。コスモアルマクは、単勝77.1倍の１３番人気。かなり評価は低いが、このクラスでも好勝負できることを示してほしい。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

３

６

タンジブル

牡３

56

柴山

1.53.6

２

12-11- 2- 1

２着

２

４

モンドアルジェンテ

牡３

56

Ｍデム

１ 1/2

１

 9- 9- 5- 3 

３着

８

１５

ウインオリファン

牡３

56

柴田大

３

６

 4- 5- 9- 8 

４着

３

５

コスモアルマク

牡３

56

丹内

頭

１３

15-15-11- 9

1.54.3

５着

７

１４

アドマイヤスター

牡３

56

福永

２ 1/2

３

13-13- 9- 4

　

　レースでは、コスモアルマクはスタートで大きく躓いたが、何とか体勢を立て直す。躓いた割りには大きな出遅れというほどではなかったが、出脚の方はひと息。手綱を押して行くものの後方の位置取り。キングノヨアケが僅かに先頭だが、首差でシャイントラベラーも先行争い。人気のモンドアルジェンテは、先頭から６馬身差の中位の内々。コスモアルマクは、更に６馬身後ろの後方２頭目の位置で１角へ。１〜２角で、馬群はかなりバラけてきて、コスモアルマクは先頭まで１５馬身差，更に向正面に入ると２０馬身と大きな差がついている。キングノヨアケが先頭で３馬身リードし、サンジャクソンが２番手で、その後ろはまた２馬身開いている。向正面の中間を過ぎると、中団後ろにいたタンジブルが、一気のマクリでグングン押し上げる。３角では、コスモアルマクは依然として後方２頭目だが、先頭までは１２馬身差に縮まっている。３角過ぎから少し仕掛けると、反応も良く３〜４角にかけて差を詰めにかかる。４角では、逃げたキングノヨアケを、外からタンジブルがかわして先頭。3/4馬身差で外モンドアルジェンテが２番手に上がってくる。コスモアルマクはムチも入って外から押し上げ、先頭から６馬身差の中団外に取り付いて直線へ。

 

　 直線に向くと、先頭タンジブルが１馬身1/4差のリード。モンドアルジェンテが２番手で、残り１ハロンでは２馬身半差でキングノヨアケが３番手。その後ろ２馬身半差でアドマイヤスター，3/4馬身差でウインオリファン，更に3/4馬身差でコスモアルマク。ここからは差し馬勢の脚が目立ち、ラスト150ｍでウインオリファンが３番手，これに半馬身差でコスモアルマクも同じような伸び脚を繰り出して、アドマイヤスターをかわして４番手に。しかしながら、上位２頭からは少し水を開けられている。コスモアルマクは、最後はウインオリファンにも際どいところまで迫ったが、頭差及ばず４着でゴール。この馬の持ち味の末脚が生きる形になって、500万クラスで初入着を果たした。これでこのクラスでも戦える自信を深めた。武藤調教師は、「ペースが速かったし、結果的にあの位置で良かったですね。終いはいい伸び脚でした。ブリンカーの効果はあったし、ダートなら崩れないのでチャンスがありそうです。」とコメント。着実に力をつけてきているだけに、この先の活躍も楽しみにしたい。

 

 

 

15.06.06 東京 ３歳上５００万下 2100ダ 重 16頭 3F=36.8 　

●昇級３戦目の中山の平場戦で４着と健闘したコスモアルマク。その後は、中山の平場戦で１１着，東京の平場戦で６着と掲示板に上がれていないが、前走の着差はそれほど負けていない。パンチ力をやや欠く印象もあるが、力を出し切れれば上位食い込みも期待できる。１番人気は、１月の新馬デビュー戦を９馬身差圧勝しているリーガルプレゼンスで単勝3.4倍。それ以来の休み明けの競馬となるが、潜在能力の違いを見せつけるか。２番人気は、500万下平場戦を勝ち上がった後、1000万クラスでは１０着，８着だったキネオフォルツァで単勝4.4倍。1000万クラスでは結果を出せなかったが、降級すれば力量は上位。コスモアルマクは、単勝27.6倍の１０番人気。今回は古馬との初対戦だが、メドを立てる走りを見せてほしい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ １０ リーガルプレゼンス 牡３ 54 柴山 2.09.7 １ 16-16-15-15  
２着 ３ ６ ワトソンクリック 牡３ 54 内田博 １ 1/4 ４ 12-14-12-11  
３着 ８ １５ ヘイローフォンテン 牡５ 57 三浦 頭 ８  4- 2- 2- 1   
４着 ６ １２ キネオフォルツァ 牡４ 57 北村宏 首 ２  4- 5- 2- 2   
５着 １ １ コスモアルマク 牡３ 54 丹内 ３ 1/2 １０ 14- 9- 9- 9 2.10.6
　 レースでは、コスモアルマクは好スタートで手綱を押して出て行くが、位置取りは後方に。大外モルダバイトがすーっと行って先頭。２馬身差でオーマイホース，コクリュウノマイ，ヘイローフォンテンの２番手争い。後方待機がワトソンクリックで、先頭までは７馬身差。その１馬身後ろの後方２，３頭目の内々にコスモアルマク。１〜２角で、コスモアルマクは、ワトソンクリックより先に行って後方４頭目に。このあたり、ヘイローフォンテンが単独２番手で、3/4馬身差で内にオーマイホースの態勢。向正面で、コスモアルマクは内々を回り、先頭から６馬身差で中団やや後ろ。人気のリーガルプレゼンスは、先頭から１２〜１３馬身差の最後方待機。隊列は落ち着いた流れとなっている。３角では、先頭〜後方まで６馬身圏内に固まってくる。更に２馬身半後ろのほぼ最後方がリーガルプレゼンス。３〜４角の中間では、先頭モルダバイトに、２番手ヘイローフォンテンが１馬身差に接近。半馬身外キネオフォルツァが３番手。４角では一団で、コスモアルマクは先頭から３馬身半差の中団内目。リーガルプレゼンスは、先頭から７馬身差で最後方に近い位置で直線へ。

　 直線に向くと、ヘイローフォンテンが僅かに先頭で残り400ｍ。首差でキネオフォルツァも先頭争い。その後ろは２馬身半と開いてコクリュウノマイ。その１馬身半後ろに中団から徐々に前に押し上げてきたコスモアルマクで、残り300ｍで一瞬進路が狭くなる。ワトソンクリックが、先頭から７馬身差の中団大外まで押し上げると、残り１ハロンでは、内コスモアルマク，大外ワトソンクリックなどが５番手争い。ワトソンクリックの１馬身1/4差直後にリーガルプレゼンスが迫る。ここからは、ワトソンクリックとつれて伸びるリーガルプレゼンスの伸び脚がまさり、コスモアルマクは遅れを取る。ラスト100ｍではこの差し馬２頭がコクリュウノマイをかわして３番手争い。コスモアルマクは、２馬身前にいる５番手コクリュウノマイとの２馬身差をじりじり詰めると、最後の最後で内からゴール寸前首差捉えて５着食い込みのゴール。最後は人気のリーガルプレゼンスが突き抜けて、ワトソンクリックが２着に食い込んだ。４着馬からは差があったものの、古馬相手でもある程度の競馬ができる力を示してくれたコスモアルマク。鞍上の丹内騎手は、「外から揉まれずに運べるのがベストの馬ですが、今日は最内ワクからでもよく走ってくれました。」とコメント。もうワンランクのパワーアップがほしいところだが、まだ３歳馬だけに、これから更に成長を期待できるはずだ。

 

 

 

15.06.21 東京 ３歳上５００万下 2100ダ 稍重 16頭 3F=38.0 　

●前走古馬相手の500万下平場戦でも５着と上位に食い込んだコスモアルマク。着差は少し開いていたものの、古馬相手でも好勝負できることを示してくれた。成長途上の３歳馬だけに、今回は更に前進を期待。１番人気は、1000万クラスで３連続入着して今回が降級戦となるヘルツフロイントで単勝3.0倍。４走前に500万クラスを勝ち上がった時は６馬身差圧勝を演じていたように、このクラスでは力量上位の馬。２番人気は、近２走1000万下平場２着，特別戦を７着としているアカノジュウハチで単勝3.3倍。３走前には500万クラスを４馬身差圧勝で勝ち上がっている。コスモアルマクは、単勝41.7倍の１０番人気。人気どころはかなり強力だけに、人気がないのもやむを得ないが、相手なりに走れるタイプだけに、差のない競馬ができても不思議はない。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ２ ３ ドラゴンズタイム 牡４ 57 吉田豊 2.11.7 ４ 16-16-10-10  
２着 ５ ９ アカノジュウハチ 牡４ 57 田中勝 首 ２  9- 8-8- 8   
３着 ６ １１ ヘルツフロイント 牡４ 57 北村宏 ２ 1/2 １  4- 4- 4- 4   
４着 ５ １０ アンジュリンブレス 牡３ 54 吉田隼 首 １６  6- 7- 7- 6   
５着 ７ １３ コスモアルマク 牡３ 54 柴田大 1/2 １０  8- 4- 3- 2  2.12.3
　 レースでは、コスモアルマクはスタートは五分に出て、じっくり中団からの競馬。すっとトラキアンコードが先頭に立って、3/4馬身差で手綱を押してペイシャゴンジセが２番手。これに１馬身差で人気のヘルツフロイントなど３頭。中団外のコスモアルマクは、先頭から４馬身ほどの差。１〜２角で、今度はトーセンセラヴィが２番手で、先頭に半馬身差。１馬身差で内ペイシャゴンジセは３番手。その後ろは２馬身開いてヘルツフロイントは４番手。向正面では、コスモアルマクがヘルツフロイントの半馬身外に接近して、このあたりやや掛かり気味の感じで、ここから更に３番手の外に並んで行って、先頭まで１馬身差。半馬身差で間ヘルツフロイントが５番手の態勢。３角では、先頭争いはトラキアンコード，トーセンセラヴィの２頭が並んできて、１馬身差でコスモアルマクが３番手。3/4馬身差でペイシャゴンジセ，１馬身半差でヘルツフロイントの順。３〜４角にかけてペースアップし、コスモアルマクも少し手が動き始める。４角では、トーセンセラヴィが先頭で、3/4馬身差で２番手トラキアンコードの外にコスモアルマクが並びかける。その１馬身後ろの４番手にヘルツフロイントが取り付いて直線へ。

　 直線に向くと、コスモアルマクがじわじわ脚を伸ばし、残り400ｍで先頭に抜け出して来るが、すぐさま外からヘルツフロイントが並びかけて、更にはアンジュリンプレス。残り300ｍでは、コスモアルマク，ヘルツフロイント，アンジュリンプレスの３頭並んでの先頭争い。しかしながら、ここからコスモアルマクは遅れを取って、残り１ハロンでは２頭に半馬身遅れて３番手だが、更に外からアカノジュウハチ，ドラゴンタイムにかわされてしまう。上位は激戦の様相から、アカノジュウハチ，ドラゴンタイムの外の差し馬２頭が先頭争いに完全に抜け切る。コスモアルマクは、最後まで３番手争いのヘルツフロイント，アンジュリンプレスに離されずに食い下がったが、首，半馬身差遅れて５着でのゴール。大外サトノセレリティが最後強襲してきたが、これは首差しのいだ。今回も堅実に掲示板圏内に食い込んで来たコスモアルマク。それでも、１番人気の３着馬に最後まで食い下がり、前走よりも内容的にも前進し、じわじわ力をつけていることを確信。鞍上の柴田大騎手は、「速い脚は使えずジリッぽいところはありますが、取りついてからは長くいい脚を使ってくれますね。安定してきたし、ここへきて力をつけていますね。」とコメント。決め手を欠くタイプではあるが、こういう安定した走りを続けていけば、いずれ勝利の時が巡ってくるはずだ。

 

 

 

 

ゴールドラッシュ　　２０１３生　牡　　　　　　栗東　池江泰厩舎　　　父キングカメハメハ　　　母ラティール

15.08.15 札幌 ２歳未勝利 1800芝 良 14頭 3F=35.8 　

●タマモクロスの血を引く馬の中でナンバーワンの活躍馬ヒットザターゲットを兄に持つゴールドラッシュ。偉大な兄に一歩でも近づく活躍を期待したいが、元々晩成血統だけに、デビュー当初から活躍できるかは疑問ではある。その新馬デビュー戦は勝ち馬から７馬身差の６着と物足りない内容だった。一度競馬を経験した今回は、当然変わり身が期待できるが、本格化はまだまだ先。１番人気は、デビューからの２戦をいずれも僅差の惜敗の２着だったラブレオで単勝3.0倍。２番人気は、新馬デビュー戦で２着だったレインボーラインで単勝3.6倍。姉アニメイトバイオは、Ｇ２ローズＳの勝ち馬で、牝馬Ｇ１で２着２回，ほかにもオークス４着など一線級で活躍した馬。ゴールドラッシュは、単勝18.0倍の６番人気。評価は高くないものの、素質の片鱗は見せてほしいところだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ４ ５ ラブレオ 牡２ 54 三浦 1.50.1 １  1- 1- 1- 1   
２着 ７ １１ レインボーライン 牡２ 54 四位 ２ 1/2 ２  9- 8- 7- 5   
３着 ４ ６ ガンコ 牡２ 54 菱田 １ 1/4 ５  5- 6- 4- 2   
４着 ３ ３ カラクプア 牡２ 54 ルメー ３ 1/2 ７ 12-11-10- 8  
５着 ８ １３ ゴールドラッシュ 牡２ 51 加藤祥 鼻 ６  2- 2- 2- 2  1.51.4
　 レースでは、ゴールドラッシュはスタートは五分に出て、手綱を押して前に出てくる。すっと先頭に立ったのは人気のラブレオ。これに外からゴールドラッシュが半馬身差に接近するが、枠順の差は大きい感じ。更に１馬身差で３番手以下は一団。１〜２角で、ゴールドラッシュは先頭に１馬身差の２番手で折り合う。１馬身差でベルウッドサコン，スズカボルトの２頭が３番手で追走。向正面では隊列も落ち着くが、向正面の中間では、ゴールドラッシュは少し押っつけながらの追走となってくる。３角では、先頭は手応えよくラブレオで、ゴールドラッシュが3/4馬身差にじわっと接近するが、手応えは完全に見劣っている。半馬身外にスズカボルトが取り付いてくる。３〜４角の中間では、ゴールドラッシュは先頭に半馬身差だが、かなり無理をしていて、４角にかかると遅れ始める。先頭ラブレオが１馬身半とリードを開き、大外からガンコが２番手に。3/4馬身遅れてゴールドラッシュは３番手となり、外からはレインボーラインが並ぶ位置まで押し上げて、以下も差なく固まって直線へ。

　 直線に向くと、先頭ラブレオが内を通って２馬身半リード。残り250ｍでガンコが２番手で、１馬身差でゴールドラッシュを外からかわしにかかるレインボーライン。内からはベルウッドサコンも並んでくる。ラスト100ｍでは、先頭ラブレオは３馬身抜けて楽勝態勢。今度はレインボーラインが２番手に上がってくる。ゴールドラッシュは、内ベルウッドサコンに3/4馬身遅れて５番手だが、その後ろは２馬身1/4差開いている。道中追い通しだったゴールドラッシュだが、ここからじわじわ盛り返して、ベルウッドサコンと際どい態勢になってくる。しかしながら、大外からカラクプアが追い込んで、最後は接戦の４着争いのゴール。ゴールドラッシュは、ベルウッドサコンを首差差し返したものの、カラクプアには鼻差差されて５着に。勝ち馬から差があって内容的にはひと息だったが、あれだけ追い通しでも最後までそれほど失速せずに走り切った点は、今後に向けてのひと筋の光明か。鞍上の加藤祥騎手は、「２番手につけられましたが、途中から来られて厳しいレースでした。それを考えればよく頑張っていると思います。５１キロも良かったですね。」とコメント。まだまだ本格化は先だけに、長い目で見守っていきたい。

 

 

 

15.12.26 阪神 ２歳未勝利 2000芝 稍重 16頭 3F=36.7 　

●デビュー２戦目の札幌の未勝利戦で５着と掲示板圏内に食い込んできたゴールドラッシュ。期待度の大きさに比べるとまだまだ物足りないが、晩成血統でもあり長い目で見て行きたい。続く未勝利戦ではダートを試してみたが、勝ち馬から3.8秒もの差をつけられる１０着惨敗。明らかにダート不向きの走りであった。その後は３カ月半の休養を取って、今回は再び芝に戻しての一戦。１番人気は、東京の新馬戦で3/4馬身差の２着と好走してきた外国産馬のマテンロウゴーストで単勝2.1倍。２番人気は、デビューしてからの２戦を２着，３着と安定して駆けているいるギモーヴで単勝3.9倍。ゴールドラッシュは、単勝25.5倍の９番人気。前走の大敗もあって評価を下げているが、前走はまったく度外視できる。今回は仕切り直しの一戦で、ここから再スタートだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ８ １６ ギモーヴ 牝２ 54 ルメー 2.03.8 ２ 11-11- 8- 8  
２着 ４ ８ インザサイレンス 牡２ 55 小牧 １ 1/4 ５  5- 4- 5- 4   
３着 ６ １１ ゴールドラッシュ 牡２ 55 ボウマ 3/4 ９  4- 5- 6- 5  2.04.1
４着 ３ ６ ヨカグラ 牡２ 55 武豊 首 ４ 12-14-11-11  
５着 ２ ３ マテンロウゴースト 牡２ 55 Ｍデム １ 1/4 １ 15-12- 3- 1  
　 レースでは、ゴールドラッシュはスタートは五分に出て、持ったままで先頭争いに加わってくる。広がった態勢から、ライペンミノルが僅かに先頭で、内側半馬身差でゴールドラッシュが２番手だが、外からアルビオン，トウケイイダテンがかわして行って、ゴールドラッシュは４番手に。１〜２角で、先頭ライペンミノルは3/4馬身のリード。トウケイイダテンが２番手で、１馬身差でアルビオンまでが先団を形成。３馬身半開いてゴールドラッシュは４番手で、更に２馬身半差でインザサイレンス以下。向正面では、ゴールドラッシュは５番手に下げて、先頭までは１０馬身近い差。更に５馬身後ろの中団後ろの位置にいるのがギモーヴ。ここから、後方にいたマテンロウゴーストが大外一気にマクって行って、ギモーヴなどをかわして押し上げる。３角では、先頭は依然としてライペンミノル，１馬身差でトウケイイダテンが２番手。その後ろは４馬身開いて、マテンロウゴーストが一気に３番手まで上がって行く。ゴールドラッシュは動かず先頭まで９馬身差。３〜４角の中間では、マテンロウゴーストが一気に先頭２頭に並んで行く。１馬身差でアルビオンも差はなく、前４頭が固まってくる。ゴールドラッシュは先頭から３馬身差の６番手を手応えよく追走し、４角から追い出しにかかる。先頭争いは３頭で、マテンロウゴーストが首ほど出ているが、内アルビオン，外ライペンミノルもほとんど差はない。１馬身半差でインザサイレンスが４番手，更に１馬身差でゴールドラッシュは５番手。これに１馬身差に大外ギモーヴが取り付いて直線へ。

　 直線に向くと、先頭マテンロウゴーストに内首差で食い下がるアルビオンだが、後続勢がじわじわ差を詰めて来る。残り１ハロンでは、先行２頭にインザサイレンス，更にはギモーヴが並んで来ようという態勢。この差し馬２頭に半馬身遅れてゴールドラッシュも差して来る。激戦の中から、ラスト150ｍを切ってギモーヴが先頭に抜け出して、インザサイレンスが２番手。ラスト100ｍで、ゴールドラッシュが外からマテンロウゴーストをかわして３番手に上がる。しかしながら、ゴールドラッシュはここから前のインザサイレンスとは同じような脚。ゴール前で外からヨカグラが追い込んで来たが、ゴールドラッシュはこれを首差しのいで３着でゴール。最後まで渋太く伸びて見せ場を作ってくれたゴールドラッシュ。これまでで一番のレース内容で、もちろんダートとは雲泥の差の走りだった。鞍上のボウマン騎手は、「リラックスして走っていたし、距離はもっとあってもいいくらい最後まで伸びていた。ただ、トップギアに入った時に２テンポくらい動けないところがあった。そこさえなければ、もっと際どかったと思う。」とコメント。じわじわ成長が窺え、今回の好走で初勝利への希望が確信に変わった。晩成血統でもあり、これからの成長に期待が膨らんだ。

 

 

 

 

ショウリュウバイオ　　２０１０生　セン　　　　　　栗東　池添厩舎　　　父ネオユニヴァース　　　母シアリアスバイオ

15.11.15 福島 障害未勝利 2770芝 重 14頭 3F=40.0 　

●'13年７月の中京の未勝利戦で、デビュー７戦目で１番人気で嬉しい初勝利を飾ったショウリュウバイオ。続く古馬の相手の500万下平場戦で７着となると、その後は約１年の長期休養を余儀なくされる。そして復帰後は、８戦連続二桁着順で結果を出せず、今回は障害入り緒戦の競馬。障害練習は悪くなかっただけに、障害適性を見せたいところ。１番人気は、平地500万クラスから障害入りし、障害４戦を３着，７着，２着，２着としているプラスワンで単勝2.8倍。２番人気は、近６戦で２着２回，３着３回と安定した成績のアイティテイオーで単勝3.0倍。ショウリュウバイオは、単勝34.0倍の１０番人気。初障害で果たしてどうかというところだが、ここいきなり上位争いができれば、先々の期待も膨らんでくる。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ６ ９ アイティテイオー 牡７ 60 浜野憲 3.06.6 ２  6- 4-11   
２着 ５ ８ プラスワン 牡４ 60 草野 １３ １  9- 8- 4 -3   
３着 ３ ３ シップウハヤト 牡４ 60 小坂 首 ３ 5- 4- 2- 2
４着 ８ １３ ショウリュウバイオ セン5 60 平沢健 １１ １０  2- 2- 4- 4  3.10.5
５着 ７ １２ ダイゴサクラ 牝３ 56 黒岩 3/4 ７  1- 1- 4- 5   
　 レースでは、ショウリュウバイオはスタートはまずまずで、大外から前の方に出てくる。外枠のダイゴサクラが先頭に立って、１馬身差で２番手に大外ショウリュウバイオだが、ダイゴサクラが内に入ろうとしないため、外側にいたショウリュウバイオもかなり外を通る形に。１つ目の障害飛越で、ショウリュウバイオは少し遅れて３番手に。逆回り４角〜３角で、ダイゴサクラが先頭で２馬身リード。２番手争いはダイメイサンジ，ラノララクの２頭で、１馬身差でショウリュウバイオは４番手に。これに１馬身半差でシップウハヤトが５番手。プラスワンは、更に４馬身後ろの中位を追走。タスキコースに入ってきて、ここでショウリュウバイオが２番手争いに加わってくる。順回りの１角〜２角で、ラノララクが２番手で、１馬身差でダイメイサンジ，ショウリュウバイオの３番手争い。向正面にかかると先行勢が横に並んできて、ショウリュウバイオも加速して中から首だけ出て先頭。ダイゴサクラ，ラノララクがほとんど差なく２番手。向正面の中間では、シップウハヤト，アイティテイオーも先頭争いに加わってくる。そしてここの障害飛越でショウリュウバイオはうまく飛べずに、あっと言う間に３馬身遅れて４番手となり、ここから手が動く。先行集団が一気にバラけて、３角ではアイティテイオーが先頭，２馬身半差でシップウハヤトが２番手。その後ろはもう６馬身開いてラノララク，更に１馬身差でショウリュウバイオ。３〜４角の中間では、ラノララクは後退して、これをかわしてショウリュウバイオと外から押し上げるプラスワンの３番手争いに。４角では、ショウリュウバイオはプラスワンに２馬身半遅れてしまって４番手で、先頭までは９馬身の差がついている。２馬身半差でダイゴサクラが５番手から追ってきて直線へ。

　 直線に向くと、先頭アイティテイオーが後続を突き放しにかかり、５馬身リードで最終障害を飛越。ショウリュウバイオは、３番プラスワンに５〜６馬身遅れてしまっている。ここからプラスワンが２番手シップウハヤトをグイグイ追い詰める。一方４番手ショウリュウバイオは、前から更に差を広げられてしまう。内から５番手ダイゴサクラがじわじわ追ってきたが、最後は同じような脚色になって、ショウリュウバイオが3/4馬身しのいで４着確保のゴール。先頭アイティテイオーは１３馬身差の圧勝。ショウリュウバイオは、３着馬から１１馬身の差がついてしまったが、初障害だったことを考えれば、まずは及第点の内容。積極的に前につけられたように、障害適性は十分示してくれた。鞍上の平沢騎手は、「気のいい馬なので前で運べると思っていたんです。初障害の割引は必要かなと思っていたんですが、この馬場でもうまく飛んでくれましたね。もともと飛越に不安はなかったんですが、よく頑張ってくれました。馬群に入れて折り合いも我慢させられたし、次に繋がる競馬ができました。」とコメント。今後障害経験を積んでいけば、障害での勝利の可能性もあるはずだ。

 

 

 

 

スズカシャーマン　　２０１１生　牝　　　　　　栗東　藤原則厩舎　　　父チチカステナンゴ　　　母シャドウリング

15.01.05

京都

４歳上５００万下

1800ダ

稍重

12頭

3F=37.5

　

●500万クラス昇級３戦目の京都の平場戦で４着と上位に食い込んだスズカシャーマン。昇級後の初入着だったが、続く中京の平場戦では４番人気で１０着に終わる。道中いかに折り合いをつけてリズムよく運べるかがポイント。今回も力をうまくタメられれば、巻き返しがあって不思議ない。１番人気は、近３走平場戦を１着，６着，７着のフェリーチェレガロで単勝2.7倍。今回は半年ぶりの実戦で立て直しを図られてのレースとなるが、３走前に現級勝ちしている実力はやはり上位か。２番人気は、園田から中央に再転入し、平場戦を３着，２着，２着と確実に上位争いをしているエアマデレーンで単勝3.3倍。４カ月ぶりだった前走をひと叩きされ、上積みは少なくないはず。スズカシャーマンは、単勝21.8倍の７番人気で、人気はまた下降している。なかなか本来の力を出し切れない馬だが、実力さえ発揮できれば好勝負可能だ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

６

７

フェリーチェレガロ

牝５

55

川須

1.52.6

１

 3- 3- 3- 2 

２着

６

８

スズカシャーマン

牝４

54

秋山

１ 1/4

７

12-12-12-11

1.52.8

３着

１

１

オーシャンブルグ

牝４

54

池添

3/4

３

10-10-10- 9

４着

２

２

サンレイフローラ

牝５

53

岩崎

1/2

１１

 9- 9- 9- 8 

５着

４

４

モンシュシュ

牝５

55

松田大

１ 1/4

９

 2- 2- 2- 2 

　 レースでは、スズカシャーマンは立ち上がってゲートを出て２馬身立ち遅れ。すぐに一頭だけ３馬身置かれてしまうが、逆にもう決め込んだようにじっくりと構えて行く。大外ヴェルメンティーノがすっと先頭に立って、１馬身差でフェリーチェレガロが早くも２番手。これに3/4馬身差で３番手以下は一団だが、ここから内モンシュシュが２番手に並んでくる。スズカシャーマンは、一頭だけ置かれる形で、先頭まで１０馬身差。１〜２角で、モンシュシュが先頭に１馬身半差の２番手に上がり、半馬身差でフェリーチェレガロは３番手で脚をタメる。向正面に入っても、スズカシャーマンは先頭まで１０馬身差。流れは落ち着いて、向正面の中間では、先頭ヴェルメンティーノのリードは半馬身に。スズカシャーマンは、先頭まで８馬身差で依然殿り。３角にかかっても、スズカシャーマンは動く気配はない。３〜４角の中間では、先行３頭が１馬身圏内で固まり、その後ろは２馬身開いて４番手以下も一団。４角では、３番手フェリーチェレガロにムチが入るとすっと動いて、直線入口では先頭ヴェルメンティーノの外に並びかける。間半馬身差でモンシュシュで、その後ろは２馬身の差がある。スズカシャーマンは脚をタメたまま、先頭から７馬身差の最後方で、ここから大外に出してスパート態勢に入って直線へ。

 

　 直線に向くと、フェリーチェレガロが首ほどリードして先頭。内でヴェルメンティーノが食い下がり、１馬身3/4差遅れてモンシュシュが３番手。差し馬・追い込み勢の中から、残り１ハロンで先頭から５馬身差の中団大外からスズカシャーマンが飛んでくる。つれてその内側首差でオーシャンブルグも切れ味を発揮する。スズカシャーマンの伸び脚は素晴らしく、ラスト100ｍでヴェルメンティーノ，モンシュシュなど３頭をまとめてかわして、あっと言う間に２番手に押し上げる。しかしながら、この時点で先頭フェリーチェレガロまでは３馬身差があって届きそうにない。スズカシャーマンは、同じように伸びてくるオーシャンブルグとの差を少し開きながら、先頭フェリーチェレガロとの差を１馬身1/4差まで詰めて２着でのゴール。500万クラス昇級後の最高着順となった。スタートの出遅れがありながら、実力を出し切れればこれだけ走れることを証明して見せた。鞍上の秋山騎手は、「この馬は位置取りより、道中の折り合いがポイントなんです。スタートでは出遅れましたが、そこでじっとして、やっと思っていたようなレースができました。」とコメント。今回のように折り合いさえつけば、500万クラスでの勝利も十分可能と言っていいはずだ。

 

 

 

15.02.01

京都

４歳上５００万下

1800ダ

重

9頭

3F=37.4

　

●前走の平場戦ではスタートで出遅れながら、強烈な追い込みで２着に食い込んできたスズカシャーマン。脚を温存する競馬で新境地を開拓し、500万クラスの勝利に大きく前進したが、気良く前に行ってしまう面のある馬だけに、後方で脚を温存できるかがカギとなる。１番人気は、７連続４着以内の堅実なレースを続けた後に８着と崩れて、今回は４カ月半間隔を空けて立て直しが図られたトゥザレジェンドで単勝2.1倍。母はドバイワールドＣ２着などの活躍をした名牝トゥザヴィクトリーという超良血馬。スズカシャーマンは、単勝3.1倍の２番人気。３番人気は、近２走は２着，６着という成績のビジュートウショウで単勝6.5倍。少頭数の一戦で、スズカシャーマンにも勝機は十分だ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

５

５

トゥザレジェンド

牝５

55

川田

1.53.5

１

 2- 2- 2- 2 

２着

８

９

サンレイフローラ

牝５

53

岩崎

１ 1,2

５

 6- 6- 6- 5 

３着

８

８

スズカシャーマン

牝４

54

秋山

頭

２

 1- 1- 1- 1 

1.53.7

４着

３

３

ビジュートウショウ

牝４

54

荻野

２ 1,2

３

 4- 4- 3- 3 

５着

４

４

ジューンヴィエナ

牝４

51

義

首

４

 8- 8- 3- 3 

　

　 レースでは、スズカシャーマンはまずまずのスタート。最内ヒラリアスが好発を決めて先頭で、１馬身差でビジュートウショウ，トゥザレジェンド，スズカシャーマンの３頭の２番手争いで、その後ろは２馬身半と開いてくる。出遅れた前走のように後方待機策かと思われたスズカシャーマンだが、スタートが良かったこともあり、意に反してか前に行く競馬に切り替えた感じ。１〜２角では、今度は外からスズカシャーマンが先頭に立つ。向正面で、１馬身差でトゥザレジェンドが２番手に取り付いて、3/4馬身差で内ヒラリアス。１馬身半差でビジュートウショウが４番手，その２馬身後ろの６番手の外にサンレイフローラ。スズカシャーマンが逃げているが、３角でもトゥザレジェンドが１馬身差にぴったり取り付いている。１馬身半差でビジュートウショウが３番手に押し上げる。３〜４角の中間では、ジューンヴィエナが大外をすーっと押し上げて３番手争い。ここからトゥザレジェンドがじわっと先頭に接近すると、４角ではスズカシャーマンの外に並びかける。その後ろは２馬身1/4差と少し開いてビジュートウショウ，ジューンヴィエナの３番手争いで直線へ。

　 直線に向くと、スズカシャーマン，トゥザレジェンドの先頭争いだが、残り250ｍでトゥザレジェンドの方が頭ひとつリード。スズカシャーマンも食い下がるが、残り１ハロンでは半馬身差に。その後ろは３馬身半と開いているが、３番手争いの２頭を外からかわしてスズカシャーマンと同じ勝負服のサンレイフローラが追い込んでくる。トゥザレジェンドが先頭に抜けたが、２番手粘り込みを図るスズカシャーマンに、ラスト100ｍで３馬身後ろからサンレイフローラが急追。スズカシャーマンの脚色が鈍ったところを、外からグングン差を詰めるサンレイフローラ。ゴールの瞬間、スズカシャーマンは頭差かわされて３着でのゴール。優勝したトゥザレジェンドは、最後は余力を残しての完勝だった。前に行く競馬で最後は甘くなってしまったスズカシャーマン。気良く行ってしまうタイプだけに、思い通りのレース運びが難しいが、それでも２着争いに踏ん張った点は評価できる。鞍上の秋山騎手は、「ゲートは出てくれたんですが、勝ち馬にビッシリとマークされる形でしたからね。相手が一枚上でした。この馬自身もよく走ってくれていますし、安定感が出てきました。」とコメント。うまく持ち味を生かせる形になれば、勝利のチャンスは十分あるはずだ。

 

 

 

15.02.22

小倉

４歳上５００万下

1700ダ

不良

16頭

3F=37.4

　

●前走の平場戦では、スタートもよく逃げの手に出て３着だったスズカシャーマン。なかなか１００％の力を出し切れない難しさはあるが、500万クラスの勝利もいよいよ見えてきた。今回は単勝3.0倍の１番人気に支持されて、期待は大いに高まる。２番人気は、近５走で２着３回のラクリモーサで単勝4.3倍。既に500万クラス勝ちがある馬。３番人気は、近５走で３着３回のグランドエンジェルで単勝4.5倍。人気の大きく割れた混戦模様の一戦。スズカシャーマンが力を出し切れれば、自ずと勝利は見えてくる。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

８

１５

ハナズリベンジ

牝４

54

丸田

1.46.4

４

 9- 6- 1- 1 

２着

４

８

グランドエンジェル

牝３

54

黛

２

３

 5- 4- 2- 2 

３着

２

３

スズカシャーマン

牝３

54

秋山

首

１

11- 9- 6- 6

1.46.8

４着

３

５

ヒデノヒロイン

牝４

54

松田大

3/4

７

 1- 1- 2- 2 

５着

４

７

ラクリモーサ

牝６

55

丸山元

１

２

 3- 3- 5- 5 

　

　 水が浮く不良馬場でのレースとなるが、スズカシャーマンはスタートで１馬身立ち遅れ。ゲートの上手くない馬だが、今回はじっくり後ろで脚をタメる競馬。ヒデノヒロインが先頭に立つが、大外エイユーラピスがかわす勢いで押し上げてくる。スズカシャーマンは、先頭から６馬身差の後方内目から。１〜２角で、内を回ったヒデノヒロインが先頭に立って、１馬身差でエイユーラピスが２番手。１馬身半差でマサノマリリン，ラクリモーサの３番手争い。向正面では、スズカシャーマンは後方待機策で、先頭までは７馬身差。向正面の中間を過ぎると、中団後ろにいたハナズリベンジが、手綱をしごきながら大外をぐいぐい押し上げて行く。３角手前では、これを見てスズカシャーマンが、ハナズリベンジから３馬身遅れで動き始める。３角では、エイユーラピス，ラクリモーサの先頭争いとなっていたが、これに大外からグーンとハナズリベンジが加わって様相一変。３角過ぎではラクリモーサが後退加減。スズカシャーマンは中団まで順位を上げてくる。３〜４角の中間では、スズカシャーマンもかなり手が動いてきて、先頭までは４馬身差。４角では、ヒデノヒロイン，グランドエンジェル，ハナズリベンジの３頭の先頭争いだが、直線入口ではハナズリベンジがじわっと出る。先頭から１馬身差でエイユーラピスが４番手。１馬身半差でラクリモーサ，その3/4馬身大外スズカシャーマンが６番手で直線へ。

 

　直線に向くと、外ハナズリベンジが僅かに先頭だが、内ラチ沿いで食い下がるヒデノヒロイン。残り１ハロンでは、先頭ハナズリベンジが3/4馬身リードし、２番手ヒデノヒロインに首差まで詰め寄るグランドエンジェル。その２馬身半後ろの４番手争いの大外スズカシャーマンが、ラスト150ｍでラクリモーサなどをかわして単独４番手から前を追う。スズカシャーマンも伸びてはいるが、強烈に切れる感じではない。グランドエンジェルが単独２番手に上がり、これにヒデノヒロインが食い下がって粘っていたところを、ゴール前でスズカシャーマンが差して、最後はグランドエンジェルにも詰め寄ったが首差及ばず３着でのゴール。この馬なりに伸びてはいたものの、もう少し切れ味を発揮してほしかったが…。鞍上の秋山騎手は、「前走は出たけど、ゲートはいつもこんなもの。勝負どころからはスムーズに捌けたし、最後も脚は使っていましたね。」とコメント。ゲートを上手く出て抑えが利けば、もっと力を発揮できるはずだが、精神面での成長の余地は十分残している。

 

 

 

15.03.14

中京

４歳上５００万下

1600芝

良

16頭

3F=35.3

　

●前走の小倉の平場戦では１番人気ながら、出遅れもあって３着止まりだったスズカシャーマン。それでも、これで３戦連続の３着以内と、すっかり安定感が身についてきた。今回はデビュー戦以来の芝でのレース。新馬戦では最下位に終わっているが、当時とは馬の完成度はまったく違っており、芝にも適性があると見込んでここを選んできた。１番人気は、近２走平場戦を２着，５着としているフェイブルネージュで単勝2.2倍。前走１番人気に応えられなかっただけに、巻き返しを期している。２番人気は、近４走で２着２回，４着１回のヴィンテージローズで単勝6.5倍。前走１０着に崩れた点をどう評価するか。スズカシャーマンは、単勝7.6倍の３番人気。実力的には遜色はなく、芝適性を発揮できれば、あっさりのシーンがあって不思議はない。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

１

２

スズカシャーマン

牝４

55

横山典

1.37.2

３

 3- 4- 3 

２着

６

１２

フェイブルネージュ

牝４

55

Ｍデム

１ 1/4

１

 6- 9- 9 

３着

７

１４

レインボーラヴラヴ

牝４

55

津村

首

５

 1- 2- 2 

４着

５

１０

シュヴァリエ

牝４

53

小崎

首

１２

 3- 5- 5 

５着

３

６

バトルジェジェジェ

牝４

55

蛯名

3/4

７

 9- 9- 9 

　

　レースでは、スズカシャーマンは好スタートを切るが、スタートがいいと行き過ぎてしまう馬だけにどうか。マナオラナがじわっと先頭に出てきて、半馬身差でレインボーラウラヴが２番手。スズカシャーマンは少し行きたがる素振りはあったが、内々で折り合いをつけて先頭から１馬身半差の３番手。これに外からシュヴァリエ，アラフジが並んでくる。先団は固まった展開になっている。３角でも前の方の態勢は変わらず、スズカシャーマンはアラフジと並んでの３番手で、先頭までは１馬身3/4差。３〜４角にかけては先頭から２馬身半差とじわっと差が開くが、手綱をぴったり抑えたままで脚を温存して、４角でも態勢は変わらず。人気のフェイブルネージュは、更に２馬身半後ろの中団馬群の真ん中で直線へ。

 

　 直線に向くと、スズカシャーマンは前が完全に壁になっていて、外側にはアラフジがいて追い出せない。それでも徐々にアラフジを外に持っていく感じで無理なく外側に進路を確保。残り１ハロンからようやく追い出しにかかる。レインボーラウラヴが僅かに先頭で、内で首差で食い下がるマナオラナ。その１馬身1/4後ろの３番手スズカシャーマンは、鞍上の合図に瞬時に反応して。ここから力強い伸び脚。２馬身後ろの５番手にフェイブルネージュが押し上げてきている。伸び脚で完全にまさったのはスズカシャーマンで、ラスト100ｍでレインボーラウラヴをあっさりかわして先頭に抜け出してくる。２馬身後ろの４番手争いからフェイブルネージュが追ってくるが、スズカシャーマンと同じような脚色。最後はフェイブルネージュが１馬身1/4差まで詰めて２番手まで上がったが、スズカシャーマンは余力を残す感じで完勝のゴール。気性的に力を出し切るのが難しい馬だが、今回はうまく折り合いがついたのが勝因。更には芝にも適性があることを証明して見せた。鞍上の横山典騎手は、「久々の芝だったけど、上手に対応して立ち回ってくれたね。強い競馬だったと思うよ。」とコメント。今回の勝ちっぷりなら、昇級後もある程度好勝負を期待してよさそうだ。

 

 

 

15.08.01 小倉 ３歳上５００万下 1700ダ 良 14頭 3F=38.7 　

●３月の中京の500万下平場戦で念願の勝利を挙げたスズカシャーマン。これで1000万クラスに昇級したが、昇級緒戦の平場戦で１５着と惨敗。その後は３カ月半の休養でリフレッシュし、今回は再び500万クラスに降級しての一戦。間隔は開いていても、500万クラス相手なら、当然好勝負を期待していい。１番人気は、近２走500万下平場戦を１番人気で快勝，特別戦を７着としているザマンダで単勝3.0倍。前走の敗戦で評価を下げているが、前々走現級勝ちの実力は上位のはず。２番人気は、前走８番人気で２着と好走したビートゴーズオンで単勝4.5倍。1000万下平場戦で４着と上位争いをした実績がある。スズカシャーマンは、単勝11.8倍の６番人気。休み明けの分人気は高くないが、実力さえ発揮できれば、十分勝ち負けまで可能なはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ２ ２ ビートゴーズオン 牝４ 55 浜中 144.1 ２  4- 3- 2- 2   
２着 ７ １２ モンシュシュ 牝５ 55 藤岡佑 3/4 ７  8- 6- 4- 3   
３着 ５ ９ エヴォリューション 牝４ 55 太宰 ３ １３  6- 6- 7- 6   
４着 ２ ３ ネオヴァシュラン 牝３ 52 武豊 頭 ４  1- 1- 1- 1   
５着 ７ １３ スズカシャーマン 牝４ 55 秋山 １ 1/4 ６ 13-13-13-12 1.44.9
１０着 ３ ５ ザマンダ 牝４ 55 鮫島克 ６ １  2- 2- 2- 3   
　 レースでは、スズカシャーマンはほぼ五分のスタートを切るが、すぐに後方に控える。内からすっとネオヴァシュランが先頭に出てくるが、これに外からシゲルリベンジが並んでくる。3/4馬身差で中に人気のザマンダ。スズカシャーマンは後方２頭目の位置で、先頭までは７馬身差。１〜２角で、今度はザマンダが２番手で、１馬身差でシゲルリベンジが３番手。向正面で、半馬身内にビートゴーズオンが４番手。やや縦長の展開となり、後方２頭目のスズカシャーマンは、先頭まで１２馬身と差が開いている。向正面の中間を過ぎると、先頭ネオヴァシュランは２馬身とリードを開いている。３角では、スズカシャーマンは先頭まで１０馬身差だが、ここでもまだじっと脚をタメている。３〜４角の中間では最後方となって、先頭まで１２馬身差でほとんど差を詰めていない。２番手ザマンダは懸命に手が動き、４角ではこれに外からビートゴーズオンが並んでくる。１馬身1/4差でモンシュシュが４番手だが、これに外からフジインザスカイが接近。スズカシャーマンは後方３頭目で、大外を回って先頭までは１０馬身の大きな差がある。とても届かない位置だが、直線の末脚にすべてを賭けて直線へ。

　 直線に向くと、ビートゴーズオンがあっさり先頭に立って、残り１ハロンでは１馬身のリードを。２番手ネオヴァシュランに、外からじわじわモンシュシュが詰め寄ってくる。ラスト150ｍを切って、後ればせながら伸びてきたスズカシャーマンは、先頭まで７馬身差で７番手争いの大外。先頭から２馬身半差の４番手にフジインザスカイで、これを１馬身半差で追うエヴォリューション。その３馬身半後ろからスズカシャーマンが猛然と追い込んでくる。ラスト50ｍでエヴォリューションがフジインザスカイをかわして４番手に。その２馬身後ろの６番手からスズカシャーマンも突っ込んで、ゴール寸前でフジインザスカイを首差捉えてギリギリ５着でゴール。極端な追い込み作戦だったが、掲示板圏内は確保した。鞍上の秋山騎手は、「今日のレースでやりたいことができた。落ち着きが出てきたことが、いい方向に出ているね。」とコメント。今回は間隔が開いていただけに、今後は上積みも大きいはず。以前は行きたがる面が解消できなかったが、今回のような立ち回りができるようになれば、今回の経験が今後に生きてくるはずだ。

 

 

 

15.09.20 阪神 ３歳上５００万下 1800ダ 良 16頭 3F=37.7 　

●降級戦で休み明けの小倉のダートの平場戦では５着だったスズカシャーマン。ひと叩きの上積みが期待されたものの、続く小倉の平場戦では芝で３番人気で９着と振るわなかったが、元々芝でも力を出せる馬だけに、今回は巻き返しを期待。１番人気は、近９戦で入着７回のモンシュシュで単勝4.2倍。近２戦は２着，５着。２番人気は、デビュー８戦目の未勝利戦を５馬身差圧勝した後、昇級緒戦の500万下平場戦では９着だったテイエムジョウネツで単勝5.8倍。スズカシャーマンは、単勝6.1倍の４番人気で、２番人気以下はオッズも拮抗。それほど強力なメンバーではないだけに、チャンスは十分だ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ６ フィエルテ 牝３ 52 松山弘 1.54.1 ７  8- 7- 6- 4   
２着 ８ １６ ワクワクキリシマ 牝４ 55 柴山 1/2 ９ 10-10- 9- 9  
３着 １ ２ スズカシャーマン 牝４ 55 秋山 １ 1/4 ４  6- 5- 6- 5  1.54.5
４着 ２ ４ ハギノセゾン 牝４ 55 川田 鼻 ３  4- 4- 3-2   
５着 １ １ クイーンズシアター 牝４ 55 岩田 ３ 1/2 ５  8- 8- 6- 5   
８着 ７ １４ モンシュシュ 牝５ 55 横山典 １ 1/2 １  3-3- 3- 5   
　 レースでは、スズカシャーマンはスタートは五分に出て、持ったままで前の方に出てくる。チャームドヴェール，テイエムジョウネツの先頭争いで、２馬身半開いてモンシュシュなど３頭の３番手争い。これに１馬身差で内ラチ沿いスズカシャーマンは６番手から。１〜２角で、先頭チャームドヴェール，首差外テイエムジョウネツの２頭が、後続を４馬身と引き離す。モンシュシュは単独３番手だが、向正面では先行２頭に２馬身差に接近。その後ろは５馬身と開いてハギノセゾン，１馬身差で内スズカシャーマン，外首差でサンレイフローラの態勢。向正面の中間を過ぎると、４番手以下が差を詰めて行く。３角では、５番手争いのスズカシャーマンも、先頭までは５馬身差で、以下も中団後ろまでは固まってくる。３〜４角の中間では、ハギノセゾン，サンレイフローラが外から押し上げて先行勢に接近するが、内々スズカシャーマンはじっとしている。このあたりでテイエムジョウネツが先頭に立つが、４角では外からハギノセゾン，サンレイフローラの２頭，更に大外を押し上げるがフィエルテと、前４頭並ぶ態勢の先頭争い。その3/4馬身差の更に大外にワクワクキリシマ。これに半馬身差で中スズカシャーマンの態勢で、前の方は混戦模様で直線へ。

　 直線に向くと、ハギノセゾン，フィエルテの先頭争いに、大外半馬身差でワクワクキリシマも追ってくる。その後ろからスズカシャーマンもじわじわ脚を伸ばし、ハギノセゾンの内に入ってくる。残り１ハロンで、フィエルテが先頭に立って3/4馬身リード。ハギノセゾン，ワクワクキリシマの２番手争いに、3/4馬身差で内々スズカシャーマンは４番手。ラスト100ｍで、スズカシャーマンは２番手２頭の内に並んできたが、ラスト60ｍからフィエルテ，ワクワクキリシマの２頭が抜け出す。スズカシャーマンは、上位２頭には突き放されたが、ハギノセゾンとの３番手争いの叩き合いが続き、最後まで２頭譲らず際どい態勢のままゴール。写真判定の結果、スズカシャーマンが鼻差先着して３着に。今回はメンバー的なものもあったが、巻き返しを見せてくれた。鞍上の秋山騎手は、「1800ｍはギリギリかな。力があるので３着まできましたけど、やはり距離でしょう。」とコメント。この馬に合った条件を選んで行けば、勝利を手にするのも決して遠くはないはずだ。

 

 

 

15.10.18 京都 ３歳上５００万下 1400ダ 良 12頭 3F=37.9 　

●前走阪神の平場戦では、芝だった前々走９着から巻き返して３着と実力を見せたスズカシャーマン。今回はメンバー的にもチャンスのある一戦。１番人気は、すべて４着以内の成績でデビュー６戦目に未勝利を勝ち上がった後、昇級緒戦の500万下平場戦では６着だったナムラケイトで単勝2.8倍。２番人気は、デビュー４戦目で大きな変わり身を見せて未勝利を勝ち上がった後、３カ月間隔が開いて臨んだ500万クラス昇級緒戦の平場戦で３着と好走したハパペーニョペパーで単勝2.9倍。スズカシャーマンは、単勝8.1倍の４番人気。実力・実績のどちらから見ても、スズカシャーマンに大いにチャンスのある一戦だ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ６ ８ ハラペーニョぺパー 牝３ 53 Ｍデム 1.24.6 ２  1- 1- 1   
２着 ８ １１ スズカシャーマン 牝４ 55 秋山 首 ４ 10-10- 9 1.24.6
３着 ２ ２ ウインクルミラクル 牝４ 55 柴田善 1/2 １０ 12-12- 9  
４着 ６ ７ サンマルアリュール 牝３ 53 岩田 鼻 ３  6- 4- 4   
５着 ５ ６ テイエムリヴィエラ 牝４ 55 国分恭 首 ８ 10-10- 9  
９着 １ １ ナムラケイト 牝３ 53 武豊 ８ １  2- 2- 2   

　 レースでは、スズカシャーマンはスタートはほぼ五分に出るが、すぐに控えて後方から。ここは末脚に賭ける勝負を決め込んでいる。徐々に加速してハラペーニョペパーが先頭に出てくる。１馬身半差で人気のナムラケイトが２番手，首差でメイショウロッソ。更に頭差でグランシュクレもこの２番手争いに加わっている。スズカシャーマンは、後方か２，３頭目の外で、先頭まで８馬身差。３角でも、先頭はハラペーニョペパーで、3/4馬身差でナムラケイトが２番手。３〜４角の中間では、馬群がやや固まってきて、後方スズカシャーマンは先頭から６馬身差。４角でも、ハラペーニョペパーが手応え十分に先頭。１馬身差で２番手ナムラケイト以下は一団。スズカシャーマンも、後方大外だが先頭まで４馬身差まで詰めてくる。そこへ大外からウインクルミラクルが並んできて直線へ。

　 直線に向くと、後方大外ウインクルミラクルが押し上げると、スズカシャーマンは外に出せずに、その間に前の馬が壁になって詰まってしまい、追い出しを待たざるを得なくなる。その間に、先にウインクルミラクルが前に迫って行く。残り１ハロンでは、先頭はハラペーニョペパーで、１馬身差で今度はサンマルアリュールが２番手。その後ろ２馬身開いて、３番手以下の集団をまとめて抜き去って大外ウインクルミラクルが３番手に。スズカシャーマンは、ウインクルミラクルを１馬身1/4差先に行かせて、ここからようやく追い出しにかかる。ラスト100ｍでは、スズカシャーマンはウインクルミラクルの１馬身後ろで４番手まで上がると、ここからは一番の末脚を発揮。ゴール前で２番手争いのサンマルアリュール，ウインクルミラクルの２頭を抜き去ると、最後は先頭ハラペーニョペパーにも首差まで迫って２着でゴール前で。直線に向いてうまく外に出せていれば、間違いなく差し切っていた内容。勝てていたレースだけに残念だったが、この馬の力は見せてくれた。鞍上の秋山騎手は、「今なら1400ｍの方がいいですね。展開が嵌まってくれれば。」とコメント。500万クラスでの勝利に、また一歩近づいたと言っていいだろう。

 

 

 

 

セレッソブランコ    　　２０１２生　牝　　　　　　栗東　境直厩舎　　父スウェプトオーヴァーボード　母グランバザール

15.01.05

京都

２歳新馬

1600芝

良

13頭

3F=35.5

　

●ＪＲＡ1000万クラスで活躍したグランバザールの産駒セレッソブランコのデビュー戦。姉のダルニムはＪＲＡ２勝，トゥルヴァーユはＪＲＡ１勝という成績だが、この姉たちを越える活躍を期待したい。１番人気は、スクリーンヒーロー産駒のカガハリウッドで単勝3.1倍。２番人気は、ディープインパクト産駒のウインベントゥーラで単勝3.3倍。母コスモフォーチュンは、Ｇ３北九州記念勝ちなど、重賞でも活躍した馬。セレッソブランコは、単勝18.1倍の６番人気で、それほど評価は高くないが、この先に期待の膨らむ走りを期待したい。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

８

１３

バトルクライス

牡３

56

太宰

1.53.9

７

 4- 2- 4 

２着

２

２

ウインベントゥーラ

牡３

56

松山弘

２ 1/2

２

 4- 5- 5 

３着

７

１０

キャストアスペル

牝３

54

武豊

1/2

４

 8- 7- 6 

４着

７

１１

エイシンファイヤー

牡３

56

福永

首

３

 2- 2- 2 

５着

８

１２

セレッソブランコ

牝３

54

小坂

3/4

６

 2- 2- 2 

1.36.5

６着

４

４

カガハリウッド

牡３

56

幸

首

１

 1- 1- 1 

　 レースでは、セレッソブランコは少し甘いスタートだが、二の脚から加速をして先行争いに加わっていく。前４頭の先頭争いから、内カガハリウッドが出てきて１馬身リードで先頭。エイシンファイヤーが２番手で、半馬身差でセレッソブランコは３番手。これに首差で大外バトルクライスも並ぶような態勢。その後ろ２馬身半離れてウインベントーラだが、ここから前との差を１馬身差まで詰めてくる。３角でも、前の方の態勢は変わらず、セレッソブランコは先頭から１馬身半差の３番手。３〜４角の中間では、２番手はエイシンファイヤー，セレッソブランコの２頭が並んでくるが、更に大外首差にバトルクライスも馬体を併せてくる。４角では、先頭争いは前４頭が並んできて、セレッソブランコはその中に加わっているが、４頭の中でいちばん早く手が動き始めて直線へ。

 

　 直線に向くと、カガハリウッド，エイシンファイヤーの先頭争いで、半馬身差でセレッソブランコ，バトルクライスの２頭。エイシンファイヤーは残り250ｍから追い出しにかかったが、追い比べになってからは、ラスト150ｍで今度はバトルクライスが首ほど出て先頭。首差で食い下がるエイシンファイヤー，半馬身差で内々カガハリウッド。半馬身差でセレッソブランコは４番手だが、3/4馬身差でウインベントーラ，キャストアスペルの２頭が内外から差してくる。セレッソブランコはやや伸びを欠き、ラスト100ｍを切ってこの差し馬２頭にかわされて６番手まで下がったが、前へ行って甘くなったカガハリウッドとの１馬身差をじわじわ詰めて、ゴール寸前でこれを首差かわして５着入着のゴール。外からじわじわパッショナートも伸びてきたが、差を詰めただけだった。快勝だったバトルクライスからは４馬身差があったが入着は確保したセレッソブランコ。前につけられる脚もあり、今後に期待をつなぐ内容ではあった。鞍上の小坂騎手は、「立ち回りは上手ですが、最後は決め手の差が出た感じですね。」とコメント。レース経験を積んでの成長に期待したい。

 

 

 

15.01.17

京都

３歳未勝利

1400ダ

重

16頭

3F=38.3

　

●芝の新馬デビュー戦では勝ち馬から４馬身差の５着だったセレッソブランコ。やや物足りなさも感じたが、競馬センスの良さは見せていた。今回はダートに替わって、また違う面を見せてくれる可能性は十分にある。１番人気は、前走ダートの未勝利戦で３着と好走したトラストニーケーで単勝3.3倍。セレッソブランコは、ダート適性も期待されて単勝4.8倍の２番人気。３番人気は、近３走を２着，４着，３着と堅実な走りを見せているシゲルゴホウサイで単勝5.3倍。実力は拮抗しており、セレッソブランコにも勝機十分の一戦だ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

６

１２

セレッソブランコ

牝３

54

幸

1.26.2

２

 3- 3- 2 

　

２着

４

８

サカジロビューティ

牝３

54

岩田2

２ 1/2

４

 6- 4- 3 

　

３着

５

１０

ノンリケット

牝３

54

福永

２

１０

 7- 6- 5 

　

４着

８

１５

ボストンマリ

牝３

54

菱田

首

１２

12-12-12

　

５着

３

５

ハギノレイラニ

牝３

54

武豊

首

５

13-12-14

　

１３着

７

１４

トラストニーケー

牝３

54

川田

１６

１

 4- 4- 5 

　

　 レースでは、セレッソブランコはスタートを五分に出ると、手綱を押して先行争いの一角に加わる。バルビーナが先頭に立って、3/4馬身差でデンコウコハク，外セレッソブランコの２番手争い。ここからデンコウコハクが先頭に並んで行って、セレッソブランコは先頭２頭に１馬身半差の３番手で脚をタメる。これに3/4馬身差でヒミノナデシコ，更に半馬身差で人気のトラストニーケー。向正面の中間では、トラストニーケーがセレッソブランコの１馬身1/4差後ろの４番手にじわっと順位を上げてくる。３角でも、セレッソブランコは先行２頭を１馬身半前に見て３番手をキープ。３〜４角の中間では、バルビーナが単独先頭に出るが、これに外からセレッソブランコが手応えよくじわっと差を詰めて２番手を窺うと、４角ではバルビーナ，セレッソブランコの２頭並んでの先頭争い。１馬身1/4差でノンリケットが３番手。トラストニーケーはその１馬身半後ろの５番手あたりで、手応えはひと息の感じで直線へ。

 

　 直線に向くと、セレッソブランコはすっと先頭に立って１馬身半のリード。ノンリケットが２番手に上がり、これに3/4馬身差で中からサカジロビューティが伸びてくる。残り１ハロンでは、セレッソブランコは２馬身1/4差とリードを開いて早くも押し切り態勢。ラスト150ｍでサカジロビューティが２番手に上がるが、ここから先頭との差を詰められず。セレッソブランコは、まだ余力を残す感じで、そのまま２馬身半差を保って快勝のゴール。ダートでの走りはなかなかのもので、実に強いレース内容だった。鞍上の幸騎手は、「終始楽な手応えで運べて、言うことなしの内容でした。これなら当然、クラスが上がっても楽しみです。」とコメント。500万クラスに昇級しても、十分期待していい力を見せてくれた。

 

 

 

15.06.28 函館 ３歳上５００万下 1200芝 重 16頭 3F=36.2 　

●デビュー２戦目を完勝で未勝利を勝ち上がったセレッソブランコ。500万クラス昇級後は、３歳戦で７着，６着，１１着と掲示板には食い込めず。その後３ヶ月レース間隔を開けて立て直し、今回は古馬との初対戦となる。１番人気は、近３走特別戦３着，平場戦を２着，３着と３歳馬同士でも古馬相手でも実力を見せているトゥルームーンで単勝2.3倍。このクラスを勝ち上がるのは時間の問題の馬。２番人気は、前走デビュー４戦目で未勝利を勝ち上がってきたダイワズットラヴで単勝6.0倍。デビューから全４戦、一戦ごとに着順を上げているが、今回は昇級戦。セレッソブランコは、単勝24.2倍の１０番人気。かなり評価は低いものの、本当の力を発揮していくのはこれからだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ６ １２ メイショウアズミノ 牝４ 52 城戸 1.11.0 ３  1- 1- 1   
２着 ３ ６ ダイワズットラブ 牝３ 52 三浦 首 ２ 15-15-14  
３着 ３ ５ ダイワプロパー 牝３ 52 丸山元 1/2 ７  8- 8- 8   
４着 ２ ３ トゥルームーン 牝３ 52 木幡 首 １  4- 3- 3   
５着 ４ ７ セレッソブランコ 牝３ 49 加藤祥 1/2 １０  4- 3- 3  1.11.2
　 レースでは、セレッソブランコはスタートで若干立ち遅れてしまうが、それでも加速して好位に取り付く。メイショウアズミノがすっと先頭に立って１馬身半リードするが、内から押してパオロッサが3/4馬身差に接近。これに半馬身差でトゥルームーン，セレッソブランコ，タカラジェニファの３頭が並んでいるが、ここからタカラジェニファが２番手の外に並んでくる。セレッソブランコは控える形で、先頭まで３馬身半差の５番手の位置。３角では、セレッソブランコは少し気合を入れられてじわっと進出すると、３〜４角の中間ではまた３番手争いの大外に押し上げて、先頭まで１馬身3/4差。４角では、先頭は終始メイショウアズミノで、１馬身差でタカラジェニファが２番手。半馬身差でトゥルームーン，セレッソブランコの３番手争いで、セレッソブランコは直線入口から追い出しにかかって直線へ。

　 直線に向くと、先頭メイショウアズミノが渋太く粘り込みを図り、残り１ハロンでも１馬身1/4差のリード。タカラジェニファ，トゥルームーン，セレッソブランコの２番手争いとなるが、ラスト150ｍでセレッソブランコは若干遅れる。ラスト100ｍでは、トゥルームーンが２番手で、首差でタカラジェニファ，セレッソブランコの３番手争い。その１馬身半後ろからは、ダイワプロパー，つれて大外強襲のダイワズットラブが突っ込んでくる。セレッソブランコも渋太く頑張って、タカラジェニファには競り勝ったが、ダイワの２頭にかわされて５着でゴール。４着だった１番人気のトゥルームーンには、最後まで半馬身差に食い下がった。勝ち馬からの着差も１馬身半で、見せ場は十分作ってくれた。鞍上の加藤祥騎手は、「もう１列前でレースをしたかったですね。それでもこの後が楽しみになる内容でした。」とコメント。まだまだ進化の途中であり、500万クラスを勝ち上がる日も決して遠くはないはずだ。

 

 

 

15.07.12 函館 ３歳上５００万下 1200芝 良 12頭 3F=35.1 　

●前走古馬初対戦の500万下平場戦で５着だったセレッソブランコ。外を回らされながら、勝ち馬から１馬身半差の競馬で、十分互角の勝負ができる力を示した。前走よりうまく立ち回れれば、勝利のチャンスもあるはず。１番人気は、デビュー４戦目で未勝利を勝ち上がった後、昇級緒戦の500万下平場戦でも首差２着と能力の高さを見せつけたダイワズットラブで単勝2.2倍。２番人気は、1000万クラスから降級して、３月以来少し間隔が開いての競馬となるタカミツスズランで単勝5.1倍。1000万クラスでは４戦して７着が最高だったが、500万クラスに降級すれば能力上位。セレッソブランコは、単勝16.8倍の６番人気。オッズほどの力の差はないはずで、大いに期待したい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ ６ タカラジェニファ 牝４ 52 井上 1.09.4 ５  7- 5- 4   
２着 ８ １１ セレッソブランコ 牝３ 49 加藤祥 １ 1/4 ６ 2- 3- 2 1.09.6
３着 １ １ タカミツスズラン 牝４ 55 勝浦 １ 3/4 ２  5- 5- 7   
４着 ２ ２ ダイワズットラブ 牝３ 52 岩田 首 １ 12-12- 8  
５着 ５ ５ サクセスフィリア 牝４ 55 吉田隼 首 ３  8- 8- 8   
　 レースでは、セレッソブランコはスタートは五分で、手綱をしごいて前に出てくる。中アヴァールが先頭に立って、半馬身差でセレッソブランコが２番手だが、セレッソブランコはここで控える格好で、内側からメッサーウイングが押し上げる。今度はメッサーウイングが先頭に立って、セレッソブランコは先頭から１馬身3/4差の３番手キープ。人気のダイワズットラヴは、先頭から８馬身差の最後方待機策。３角でも態勢は変わらず、セレッソブランコは３番手でそのまま手応えよく我慢している。３〜４角の中間では、セレッソブランコは先頭に１馬身差にじわっと接近。大外からはヤマホトトギス，タカラジェニファの２頭がグーンと押し上げてくる。４角では、セレッソブランコは直線入口から追い出しにかかり、逃げたアヴァールを半馬身かわして、セレッソブランコ，タカラジェニファの２頭並んでの先頭争いで直線へ。

　 直線に向くと、大外タカラジェニファがじわっとリード。その内側セレッソブランコも食い下がり、残り１ハロンでは首差で踏ん張っている。3/4馬身内にアヴァールだが、その２馬身後ろから大外ダイワズットラブなど５頭並んで追ってくる。しかしながら、勝負は前２頭に絞られて、ラスト100ｍでは３番手以下を２馬身と引き離す。ここでも首差でまだ食らいついていたセレッソブランコだが、ここからタカラジェニファに突き放されてしまい、最後は１馬身1/4差の２着でゴール。それでも見せ場十分の内容で、前走よりも更にパワーアップを遂げている。鞍上の加藤祥騎手は、「前走は外々を回る形で５着だったので、今日は自信を持って臨みました。勝った馬が強かったですが、この馬自身もよく走ってくれていると思います。」とコメント。500万クラスを勝ち上がるのは、もう時間の問題と言って良さそうだ。

 

 

 

15.07.25 函館 ３歳上５００万下 1200芝 重 16頭 3F=36.4 　

●前走の平場戦で２着となり、500万クラスを勝ち上がるのも間近と確信を得たセレッソブランコ。今回も優勝圏内の一頭で、一戦ごとに力をつけている現状を考えると、勝利の可能性は十分にある。１番人気は、1000万から降級した前走500万下平場戦では１番人気で７着だったベルモントラハイナで単勝3.8倍。４前走，３前走では1000万特別で２着，３着としているように、500万クラスでは明らかに能力上位の馬。その後休養を挟んでまだ本調子を取り戻せていない点が気掛かり。２番人気は、デビュー３戦目の未勝利戦を３馬身差圧勝で勝ち上がってきたミンナノプリンセスで単勝4.6倍。あの名牝カワカミプリンセスを母に持ち、経験を積みながら素質を開花させてきた。セレッソブランコは、単勝5.5倍の３番人気。上位人気馬は人気も拮抗。経験と順調さを総合的に考えれば、セレッソブランコにとってはビッグチャンスと言っていい一戦だ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 １ １ セレッソブランコ 牝３ 49 加藤祥 1.10.5 ３  1- 1- 1   
２着 ２ ３ マイネシーア 牝４ 55 丹内 首 ４  4- 4- 3   
３着 ３ ５ ベルモントラハイナ 牝４ 55 横山典 首 １  6- 6- 5   
４着 ４ ８ アルマダクロス 牡 57 松田大 １ 1/2 １６ 12-12-10  
５着 ２ ４ クラウンノキミ 牡３ 54 丸田 首 ９  9- 8- 7   
　 レースでは、セレッソブランコはそれほどスタートがいい訳ではなかったが、二の脚を加速させて先行争いに。セレッソブランコ，ミンナノアイドルの先頭争いだが、セレッソブランコが頭ひとつリード。２馬身差でストロベリーズが３番手，半馬身差で内マイネシーア，外ブリッツカイザーの２頭が追走。先頭セレッソブランコは、半馬身リードで３角へ。ミンナノアイドルが２番手で、１馬身3/4差でストロベリーズと、このあたりの態勢は変わっていない。３〜４角の中間では、内からマイネシーアがじわっと進出。４角では、セレッソブランコは手応え良く3/4馬身リードで先頭。外ストロベリーズが２番手となり、半馬身差でマイネシーア，ミンナノアイドルの２頭。これに１馬身差でベルモントラハイナも差を詰めて直線へ。

　 直線に向くと、先頭セレッソブランコは二の脚を使い、１馬身半リードで残り１ハロン。マイネシーア，ストロベリーズ，ベルモントラハイナの３頭の２番手争いの叩き合いだが、この争いからストロベリーズが脱落。ラスト100ｍでもセレッソブランコが１馬身1/4差リードして、このまま押し切りかと思われたところへ、ラスト50ｍでマイネシーアがベルモントラハイナに競り勝って、先頭にもじわじわ詰め寄ったが、セレッソブランコは首差しのいで逃げ切り勝ちのゴール。最後はベルモントラハイナも加わって接戦となったが、セレッソブランコが底力を見せつけた。鞍上の加藤祥騎手は、「最内枠で閉じ込められるのは避けたかったのでハナに行きました。斤量差もあったと思いますが、いいリズムで運べて最後までしっかり走ってくれましたね。」とコメント。一戦ごとに成長しているのが手に取るように感じられる。1000万クラス相手は楽ではないが、いずれは昇級後も勝ち負けまでできるようになるはずだ。

 

 

 

15.11.21 京都 ３歳上１０００万下 1200芝 良 18頭 3F=34.6 　

●７月の函館の500万下平場戦を接戦で勝利したセレッソブランコ。今回は４カ月間隔が開いての1000万クラス昇級緒戦で、しかも休み明けで１４kg馬体減ということもあり、不安を感じながらの一戦となる。１番人気は、近３走特別戦を５着，３着，２着としているモズハツコイで単勝2.2倍。Ｇ３ファンタジーＳでベルカントの２着，更には牝馬Ｇ１に２度出走という実績がある。準オープンでも２着が２回あるように、1000万クラスでは力量上位の馬。２番人気は、７カ月の休み明けの500万下平場戦を２着，１着として昇級してきたマズイマズイウマイで単勝6.1倍。長い休みがありながらキャリア５戦で２勝を挙げている素質が買われている。セレッソブランコは完調とは言えない状態でもあり、単勝41.9倍の１０番人気と評価は低い。いきなりでは厳しいのかもしれないが、ここである程度善戦できれば、今後の期待も膨らんでくる。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ５ サンシカゴ 牡４ 57 菱田 1.08.5 ６  4- 6- 4   
２着 ２ ３ ブレイヴフィート 牝５ 55 藤岡康 3/4 １３  4-11- 7   
３着 ５ １０ モズハツコイ 牝４ 55 Ｍデム １ 1/4 １  3- 2- 2   
４着 ４ ８ セレッソブランコ 牝３ 51 加藤祥 首 １０  1- 2- 2  1.08.9
５着 １ １ マズイマズイウマイ 牡３ 55 松若 頭 ２  1- 1- 1   
　 レースでは、セレッソブランコは好発を決めて先頭にも立とうという感じだったが、内から押してマズイマズイウマイが先頭に出てくる。半馬身差でセレッソブランコが２番手だが、外からモズハツコイが首差に接近。これに１馬身差でサンシカゴの順。３角では、外から押し上げたコウエイタケルが３番手に上がってきて、サンシカゴは少し控えて６番手に。ここからセレッソブランコは少し遅れる感じになって３番手に下がるが、少し手が動くとまたスピードを上げて２番手争いに。３〜４角の中間では、セレッソブランコは先頭に半馬身差の２番手で、外のモズハツコイより少し前に出る。１馬身遅れてコウエイタケルは４番手に。そして４角にかかると、セレッソブランコは手応えよく僅かに先頭に出て、内首差でマズイマズイウマイが２番手。１馬身1/4差でモズハツコイが３番手，これに3/4馬身差で内にサンシカゴ。その１馬身半後ろの中団内ラチ沿いを、ブレイヴフィートが手応えよく虎視眈々と狙って直線へ。

　 直線に向くと、セレッソブランコが僅かに先頭だが、内首差で食い下がるマズイマズイウマイ。残り１ハロンでは、２頭の間をサンシカゴが割ってくる。外のモズハツコイもほとんど差はない。この４頭の接戦から、ラスト150ｍでサンシカゴが先頭に出てくる。ラスト100ｍでは、セレッソブランコは１馬身1/4差遅れて２番手で踏ん張っていたが、ラスト60ｍで一気の差し脚を繰り出して来たブレイヴフィートが、間を割ってあっと言う間に２番手に。セレッソブランコもよく粘っていたが、休み明けの分もあってか最後に少しだけ甘くなり、ラスト30ｍでモズハツコイに競り負けて４番手に。それでも、内で執拗に食い下がるマズイマズイウマイにそのまま頭差競り勝って４着確保のゴール。ゴール寸前で外から３〜４頭がどっと差し込んで来たが、これらは及ばなかった。休み明け，昇級緒戦という中で見せ場十分の４着と頑張ったセレッソブランコ。1000万クラスでも勝ち負けできる能力を証明して見せた。鞍上の加藤祥騎手は、「北海道500万戦でも強い競馬をしていた馬。昇級でどれだけやれるかと思っていましたが、速いペースでもよく頑張ってくれました。スピードがあってゲートも速いですし、このクラスでも通用しますね。これからが楽しみです。」とコメント。ひと叩きで更に上昇の見込める次走は、勝利のチャンスさえありそうだ。

 

 

 

 

タマモプラネット　　２０１０生 　牡　　　　　　栗東　南井厩舎　　父ネオユニヴァース　　母チャームスター

15.01.31

京都

牛若丸ジャンプＳ(OPEN)

3170芝ダ

良・重

13頭

3F=41.4

 　

●障害２戦目の前走の未勝利戦で、好時計で６馬身差の圧勝を演じたタマモプラネット。なかなかのスピードを発揮して、オープンに昇級する今回も当然期待が高まる。平場戦での除外もあってここまで出走が延びたが、特別戦を勝利すれば期待は更に膨らむ。１番人気は、初障害の前走でファイヤーに半馬身差をつけて優勝しているアルティシムスで単勝4.2倍。平地準オープンの脚も買われている。タマモプラネットは、単勝4.7倍の２番人気。途中タマモプラネットが１番人気になる場面もあったが、最終的には２番人気に。３番人気は、前走中山新春ジャンプＳを優勝しているウォンテッドで単勝4.9倍。オープン特別勝ちの実績は侮れない。それでも、タマモプラネットがこの先障害の超一流馬として大成するためには、ここはノンストップで突き進むしかない。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考

１着

２

２

タマモプラネット

牡５

59

小坂1

3.32.6

２

 1- 1- 1- 1 

  

２着

７

１１

ファイヤー

牡７

59

森

１３

５

12-10- 7- 5

  

３着

７

１０

ウォンテッド

牡５

60

高田

首

３

11- 6- 6- 4

  

４着

８

１３

テイエムセイリュウ

牡６

59

植野

首

１１

 4- 5- 5- 5 

  

５着

５

７

チョイワルグランパ

牡９

59

白浜

１ 1/4

４

 5- 4- 4- 7 

  

７着

５

６

アルティシムス

牡７

59

熊沢

５

１

 3- 3- 3- 2 

  

　 レースでは、全馬揃ったスタートを切るが、タマモプラネットが出脚よくすっと先頭に出てくきて、１つ目の障害を跳んだところで１馬身半のリード。２番手にオーパルスで、１馬身半差でアルティシムス，テイエムセイリュウの２頭。タマモプラネットはスピードの違いを見せつけて、リードを８馬身と開いて１角へ。１〜２角で、タマモプラネットは速いペースでレースを引っ張り、バラバラの展開となってくる。向正面では、タマモプラネットのリードは１５馬身と開いて単騎の大逃げの形。オーパルスが２番手で、４馬身差でアルティシムス。２馬身差でテイエムセイリュウが４番手で、その後ろはまた６馬身と開いている。タマモプラネットは２０馬身近い差をつけての大逃げで、１周目３〜４角でもペースを緩めることはない。正面スタンド前に入ってきて、先頭タマモプラネットのリードは１５馬身。オーパルスが２番手で、８馬身開いてアルティシムスが３番手。２周目の１〜２角でもバラけた展開のまま、タマモプラネットは大きなリードを保っている。向正面に入っても、タマモプラネットは１５馬身以上のリード。２番手オーパルスにアルティシムスが並んでくる。アルティシムスは人気を背負っている分、早目に動いた感じだが、先頭タマモプラネットは遥か前方にいる。４番手以下は固まっているが、２番手争いの２頭からまた１２馬身ほどの差があって、先頭からは３０馬身ほど大きな差がついている。３角でも、先頭タマモプラネットの逃げ脚は鈍ることなく１５馬身差のリード。３〜４角にかけて、アルティシムスが単独２番手で、オーパルスは苦しくなって２馬身遅れて３番手。４角でも、タマモプラネットのリードは１５馬身差で、止まる気配はなく早くも勝利を確信。逆に２番手アルティシムスの方が脚色が鈍ってきた感じで、その２馬身後ろでオーパルスは３番手集団に呑み込まれて直線へ。

 

　 直線に向いても、タマモプラネットは１５馬身リードで逃げ切り態勢。アルティシムスが力尽きて、残り250ｍでウォンテッドが２番手に上がるが、タマモプラネットの強さは桁違い。ラスト50ｍでファイヤーが２番手に上がったが、タマモプラネットは１３馬身の大差をつけての逃げ切り圧勝のゴール。他馬とは次元の違うスピードを見せつけた。スピードを生かせる競馬なら障害重賞制覇も十分に可能と確信。障害界の新星誕生の瞬間だった。スピードをうまくコントロールできれば、障害Ｇ１制覇も夢ではないかも。鞍上の小坂騎手は、「この距離に関しては完勝でしたね。あとは距離が延びて違うペースで運べるかどうかです。いいスピードを持っていますし、終いは脚が上がったかなと思ったところで、仕掛けたらまた少し頑張ってくれました。」とコメント。無限の可能性が広がった衝撃的な勝利だった。

 

 

 

15.05.16 新潟 障害オープン 3290芝 重 14頭 3F=40.4 　

●牛若丸ジャンプＳでは、桁違いのスピードで大差の逃げ切り圧勝を演じたタマモプラネット。しかしながら、重賞に挑戦したＪＧ２阪神スプリングＪでは、飛越も高くてスピード感がなかった上に距離も長く、自慢の逃げも早々に捕まってしまって１０着と大敗。その後は少し間隔を開けて立て直しが図られ、今回は前走の汚名返上を期す。そして、タマモプラネットが距離短縮ということもあって、単勝2.4倍の１番人気に支持される。２番人気は、前走オープン戦で人気薄ながら3.5秒もの大差をつけてレコードタイムで逃げ切り圧勝を演じたラッキーストリークで単勝5.1倍。マイペースで逃がすと怖い存在だが、タマモプラネットと同型でどちらが先手を取るのか。３番人気は、近３戦オープン２着，イルミネーションＪＳ４着，オープン３着と堅実に駆けているカシマシンセイで単勝5.2倍。過去ＪＧ２阪神スプリングＪ５着という重賞実績もある。タマモプラネットにとっては、６１kgの斤量や大外枠がビハインドとなるが、前々走のようなスピードを存分に見せつけてほしい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ８ １４ タマモプラネット 牡５ 61 小坂 3.36.2 １  1- 1- 1- 1   
２着 ５ ７ オールアズワン 牡７ 60 北沢伸 首 ９ 13- 7- 5- 3  
３着 ３ ４ カシマシンセイ 牡６ 61 山本康 首 ３  6- 6- 6- 6   
４着 ８ １３ スマートリバティー 牡７ 60 中村将 ２ ４  6- 3- 3- 3   
５着 ４ ６ リバータイキ 牡６ 60 平沢 １ 1/2 １０ 13-10- 8- 7  
８着 ７ １１ ラッキーストリーク 牡５ 61 石神 ７ 1/4 ２  2- 2- 2- 2   
　 レースでは、タマモプラネットは大外ワクからスタート良く出てくる。予想どおり外からラッキーストリーク，タマモプラネットの２頭が出てくるが、スタートから１ハロンの地点でタマモプラネットが先手を取る。スピードの違いで、１周目３角ではリードを６馬身と開いて行く。２番手にラッキーストリークで、更に５馬身開いて３番手タイセイジーニアス，その後ろは２馬身差で４番手以下は一団。４角では、タマモプラネットのリードは３馬身にまで縮まって、２番手ラッキーストリークの後ろは７馬身と開いてくる。正面スタンド前では、外を通るタマモプラネットのリードは２馬身。２番手ラッキーストリークも、タマモプラネットに離されずに追撃する形。８馬身開いて３番手タイセイジーニアス以下だが、３番手以下は最後方のオールアズワンまで６馬身圏内の集団を形成している。１〜２角でも、先頭タマモプラネットは４馬身リードし、ペースを緩めるまでの余裕はないが、絡まれるまではいかずにレースを運んでいる。２番手ラッキーストリークの後ろは１２馬身の大きな差。向正面でも隊列に動きはないが、向正面の中間あたりから、後続勢も差を詰めにかかる。３角では、タマモプラネットのリードは２馬身に縮まり、２番手ラッキーストリークの後ろも８馬身差まで詰まってくる。３角を過ぎると、３番手以下の馬たちも、かなり手を動かして追い上げ態勢。３〜４角の中間では、２番手ラッキーストリークにもムチが飛ぶ。６馬身開いてくスマートリバティーなど３番手集団も、ムチを入れるなどして追い上げてくる。４角ではタマモプラネットにもムチが飛んで、１馬身半差でラッキーストリーク。３番手集団が一気に差を詰めて、１馬身差でリバータイキ，スマートリバティー，オールアズワンの３頭が取り付いて、更に２馬身差でカシマシンセイ。思ったよりも早く一気に差を詰められたが、ここまでハイペースで飛ばしていただけに、タマモプラネットがこのまま逃げ切れるのか不安も脳裏をよぎって直線へ。

　 直線を向くと、先頭タマモプラネットが１馬身半リードし、外からスマートリバティー，オールアズワンの２頭が追ってくる。ラッキーストリークは苦しくなって４番手に後退。最終障害を飛んで、先頭タマモプラネットも一杯に追われるが、１馬身差で外オールアズワンが追ってくる。内目に入ったスマートリバティーが3/4馬身遅れて３番手で、その半馬身差の大外からカシマシンセイの追い込み。ラスト100ｍでも、タマモプラネットは3/4馬身リードで二の脚を繰り出し、渋太くオールアズワンに抜かさせない。１馬身半遅れて大外３番手カシマシンセイが、ゴール前で差を詰めてくる。しかしながら、タマモプラネットは最後まで勝負根性を発揮し、この２頭を首，首差退けて逃げ切り勝ちのゴール。最後は、オールアズワンも結局差を詰め切れなかった。前走の大敗から巻き返してきたタマモプラネット。スピードの殺される渋った馬場も有利な条件ではなかったが、ここは実力を示してくれた。単なるスピード馬ではなく、凄まじい勝負根性も見せつけてくれた。鞍上の小坂騎手は、「固定障害で勝っていますし、この距離も良かったと思います。自分の競馬に徹したんですが、最後は本当に渋太かったですね。６１kgを背負いましたが、強かったですね。」コメント。今回は飛越も巧く、阪神スプリングＪの大敗は、この馬の実力ではないはず。障害重賞制覇の夢を叶えることは、十分可能性があるはずだ。

 

 

 

15.06.27 東京 東京ジャンプS(JG3) 3110芝 稍重 14頭 3F=39.3 　

●前走の障害オープン戦では、差のない決着となったものの勝負根性を見せて押し切ったタマモプラネット。今回は２度目の障害重賞挑戦となるが、大敗を喫した前々走阪神スプリングＪのようなことはないはず。この馬のスピードを行かせるコースと距離だが、道悪で時計を要するようになったのが誤算ではある。１番人気は、近７戦を 6-1-0-0 という盤石の強さを見せているエーシンホワイティで単勝1.4倍の圧倒的人気。この６勝のうち３勝がレコード勝ちと、スピードにも絶対の自信を持ち、現時点で障害界現役最強との呼び声さえある。タマモプラネットが、単勝6.9倍の２番人気。３番人気は、障害重賞通算４勝の実績を持つオースミムーンで単勝7.4倍。重賞実績では、ＪＧ３を１勝のエーシンホワイティを上回る。近２走は、ＪＧ３京都ジャンプＳを９馬身差圧勝，続く前走のＪＧ１中山大障害では２番人気で５着という成績。タマモプラネットもファンの期待を背負っているが、この馬自身のペースでうまく運べるかがカギ。ここで障害重賞でも好勝負できる力を示すことはもちろん、障害重賞制覇にまで突き進みたい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 １ １ オースミムーン 牡６ 61 高田 3.27.2 ３  5- 5- 5- 3   
２着 ２ ２ タナトス 牡７ 60 白浜 ６ ５  9- 8- 8- 8   
３着 ３ ３ ウォンテッド 牡５ 60 平沢 1/2 ６  3- 4- 4- 3   
４着 ６ ９ オジュウチョウサン 牡４ 60 石神 １ 1/4 ９ 12-12-11-11  
５着 ５ ７ タマモプラネット 牡５ 60 小坂 1/2 ２  1- 1- 1- 1  3.28.4
９着 ８ １４ エーシンホワイティ 牡８ 60 北沢伸 ６ １  4- 3- 3- 5   
レースでは、タマモプラネットは好スタートで、４頭並んでの先頭争いの一角。ここからタマモプラネットはハナを主張して、大外から手綱を押しながらすっと単独先頭で１周目３角へ。１馬身半差でカウウェラが２番手，更に１馬身半差でオースミムーン，ダノンゴールドなど。３〜４角にかけて、タマモプラネットは５馬身とリードを開き、ダノンゴールドが２番手。２馬身半差でウォンテッド，3/4馬身差でエーシンホワイティが４番手の順。先頭タマモプラネットは、４〜５馬身リードで４角から正面スタンド前へ。２番手にはダノンゴールドで、３馬身開いてウォンテッド，エーシンホワイティの２頭。２馬身半差でカウウェラがいて、その半馬身外にオースミムーンの順。よどみないペースでレースを引っ張るタマモプラネットは、７馬身とリードを開いて１角へ。１〜２角で、２番手ダノンゴールドの後ろは５馬身と更に差が広がっているが、向正面に入ると、３番手からエーシンホワイティが２馬身半差に詰めてくる。向正面の中間では、ウォンテッドも３番手争いで、その後ろにオースミムーンも接近。３角では、断然人気のエーシンホワイティは反応が悪いのか、ここで早くもムチが飛んでいる。３〜４角の中間では、先頭タマモプラネットは依然６馬身のリードだが、２番手以下は４頭ほどが徐々に固まってくる。４角手前から後続もタマモプラネットを目標に手を動かして差を詰めにかかり、４角からタマモプラネットも手が動くが、ダノンゴールドが１馬身差まで一気に詰めてくる。その半馬身外にすーっと手応えよくオースミムーンが３番手に押し上げる。１馬身差で中ウォンテッドが４番手だが、エーシンホワイティは苦しい手応えで、２馬身半離されて５番手の態勢。タマモプラネットはもう少しリードを保っておきたかったところだが、それでも前走のような二枚腰を見せてくれるのか。

　 直線に向くと、タマモプラネットが先頭で粘っているが、最終障害を飛んだところでオースミムーンがかわして先頭。４角での手応えそのままに、徐々に一頭抜け出して行く。１馬身差で２番手で粘るタマモプラネットに、１馬身差で内ダノンゴールド，更に中3/4馬身差でウォンテッドがじりじり迫る。エーシンホワイティは失速気味。残り１ハロンでは、オースミムーンは２馬身余り抜けて勝利は確定。２番手争いは、タマモプラネット，ダノンゴールド，ウォンテッドの３頭が並んできたが、ウォンテッドがあっさり単独２番手。タマモプラネットは、ラスト80ｍで中を突いて急襲してきたタナトスにかわされて、内ダノンゴールドとの４番手争いの叩き合い。更には、ゴール前で大外から強烈に追い込んできたオジュウチョウサンにも半馬身捕まってしまったが、それでも内のダノンゴールドとの競り合いに首差競り勝って５着確保のゴール。期待に応える走りとは言えなかったが、障害重賞２度目の挑戦で入着を果たした。最強クラスと目されるエーシンホワイティが９着に沈んでしまう厳しい競馬で、特にタマモプラネットは展開的に厳しかった。早目に追撃される形になったが、それでもこの馬なりに最後まで踏ん張っていた。鞍上の小坂騎手は、「しっかりと飛んでいたし、大負けせずに上位争いをしてくれました。まだキャリアが浅いし、もっと経験を積んで行けば良くなる馬ですよ。」とコメント。障害重賞で十分戦える力は示しただけに、展開次第では障害重賞制覇のチャンスもあるはず。できれば、この次はパンパンの良馬場で、この馬のスピードを存分に生かした競馬を見たいところだ。

 

 

 

 

[地]トーホクライデン　　２０１２生　牡　　 　　　岩手　櫻田樹厩舎　　母アキノクロス　　母父タマモクロス

15.04.05 水沢 スプリングＣ (地重) 1600ダ 重 9頭 3F=37.5 　

●１月の地方重賞の金杯では、スペクトルに２馬身差の２着と健闘したトーホクライデン。なかなかスペクトルの牙城を崩すことはできないが、決して負かせない相手ではないと思われるレベルにまで、トーホクライデンも力をつけてきた。これで冬季シーズンの休みに入り、３月の春緒戦の３歳Ａ３戦では、３歳最強牝馬のグッドギアーに半馬身差の２着。今回のスペクトルはそれ以上の相手だけに、これを負かすのは容易ではないが、何とか逆転のチャンスを見出したい。１番人気はそのスペクトルで単勝1.3倍の断然人気。近６戦では 4-2-0-0 という成績で、その２着２回も最強馬ロールボヌールに敗れたもの。昨年の岩手２歳馬の中では、不動のナンバー２の存在だった。２番人気は、全成績 1-2-0-1 のレジェンドロックで単勝5.3倍。前走１１月の２歳戦では、トーホクライデンを１馬身差下して優勝している。３，４番人気はＪＲＡからの転入組。３番人気のコスモノビリスは、川崎の交流戦で１勝を挙げている馬。４番人気のシークロムは、ＪＲＡ３戦で５着が最高。トーホクライデンは、それに続く単勝14.1倍の５番人気。ここは２着狙いなどではなく、密かに逆転の勝利で地方重賞のタイトルを狙って行く。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ３ シークロム 牡３ 56 村上忍 1.40.6 ４  2- 2- 1- 2  地方
２着 １ １ スペクトル 牡３ 56 山本政 １ １  1- 1- 1- 1  地方
３着 ６ ６ コスモノビリス 牡３ 56 高松亮 １１ ３  6- 5- 4- 3  地方
４着 ８ ９ トーホクライデン 牡３ 56 南郷家 頭 ５  7- 7- 6- 5  1.42.7
５着 ８ ８ カミングオブエイジ 牡３ 56 関本淳 ２ 1/2 ７  5- 6- 5- 6  地方

　 レースでは、トーホクライデンは大外ワクからスタートは五分に近い感じで出る。最内スペクトルがすっと先頭に立って正面スタンド前へ。スタート後すぐにカーブだったため、内外の枠順の差が少なからず出ている。先頭はスペクトルで、１馬身差でＪＲＡから転入緒戦のシークロムが２番手。これに3/4馬身差でレジェンドロック。トーホクライデンは更に３馬身半後ろで、後方２，３頭目の位置から。１〜２角で、２番手シークロムが、先頭スペクトルに半馬身差にぴったり取り付く。トーホクライデンは、先頭から６馬身差で、向正面でも後方２頭目の位置だが、向正面の中間から手綱を押して進出開始。３角では、先頭スペクトルにシークロムが並びかけるが、スペクトルがまた半馬身リードする。３〜４角の中間では、３番手以下は３馬身半と差が開き、ＪＲＡから転入緒戦のコスモノビリスが３番手。徐々に押し上げるトーホクライデンは、更に２馬身後ろの内々。４角では、先頭争いはスペクトル，シークロムの２頭が並び、後続を６〜７馬身も引き離す。トーホクライデンは、レジェンドロックを抜いて、更に３番手コスモノビリスの外に取り付いて直線へ。

 

　 直線に向くと、先頭争いはスペクトル，シークロムの叩き合い。７馬身開いてコスモノビリスが３番手で、その半馬身外から懸命に追って来るトーホクライデン。ラスト150ｍを切って、今度はシークロムが先頭に出る。ラスト100ｍでは、３番手以下は１０馬身ほど離されてしまっている。３番手で粘るコスモノビリスに、外からトーホクライデンがじわりじわりと伸びて際どい態勢にまで持ち込んだが、頭差捉え切れず４着でゴール。最後は際どい３着争いだったトーホクライデンだが、２着スペクトルとの差は、また大差と大きく開いてしまった。それに加えてＪＲＡからの転入組も強力なライバルとなり、地方重賞タイトル奪取は一段と厳しさを増すことに。それでも、これまでにスペクトルとそれほど差のない競馬をした実績もあるだけに、展開が向けばまだまだチャンスは十分あるはずだ。

 

 

15.05.03 盛岡 やまびこ賞(地重) 1800ダ 良 7頭 3F=37.8 　

●前走３歳地方重賞のスプリングＣでは４着だったトーホクライデン。ＪＲＡからの転入組も加わって厳しいレースとなったが、この馬の力は示してくれた。ただ、２着のスペクトルから２戦連続で大差をつけられて、この力の差はいかんともし難いところはあるが、今回再度地方重賞でスペクトルへの挑戦とあって、何とかこの差を詰めたいところ。１番人気はそのスペクトルで、単勝1.2倍の断然人気。スプリングＣの後、３歳Ａ３特別でも７馬身差の楽勝で、今回も死角は見当たらない。２番人気は、ＪＲＡで５戦未勝利で岩手に転入してきたシーキングザライトで単勝4.5倍。ここ３戦は崩れているが、ＪＲＡでそれほど差のない競馬で５着，６着としている実績は軽視できない。トーホクライデンは、単勝9.4倍の３番人気。打倒スペクトルへの期待を抱かせる走りを見せてほしい。あわよくば、地方重賞初制覇も狙っていきたい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ ５ スペクトル 牡３ 56 山本政 1.55.1 １  1- 1- 1- 1  地方
２着 ３ ３ トーホクライデン 牡３ 56 南郷家 １１ ３  6- 4- 3- 3  1.57.0
３着 ７ ７ シーキングザライト 牡３ 56 高橋悠 １ 1/4 ２  2- 2- 2- 2  地方
４着 １ １ カミングオブエイジ 牡３ 56 関本淳 １ 3/4 ５  5- 6- 5- 4  地方
５着 ２ ２ ラッシュボール 牡３ 56 村上忍 3/4 ４  3- 3- 4- 4  地方
　 レースでは、トーホクライデンはスタートで１馬身立ち遅れ。その間にすっとスペクトルが先頭に立つ。外からシーキングザライトがすーっと半馬身差まで詰めてくるが、２馬身半開いてラッシュボールが３番手。トーホクライデンは、更に３馬身後ろの後方２頭目の位置。１〜２角で、先頭スペクトルは２馬身リードで、一頭で気分よく逃げている。２番手シーキングザライトの後ろは６馬身と差が開いてくる。トーホクライデンは３番手から更に３馬身後ろで、後方２頭目の位置のまま変動はないが、向正面に入ってスペクトルを意識してじわっと４番手に順位を上げて行って、向正面の中間では、トーホクライデンは先頭まで６馬身差。スペクトルが一旦２馬身あまりリードを開いていたが、３角手前でシーキングザライトが１馬身差に接近するも、３角ではスペクトルがまたペースを上げて２馬身リード。シーキングザライトが２番手で、２馬身半差でラッシュボール，これに3/4馬身差でトーホクライデンの態勢。３〜４角の中間では、トーホクライデンは手が動いて３番手に上がると、２番手シーキングザライトに外から接近。４角では、先頭スペクトルは手応え十分で、直線入口からスパートをかける。１馬身半差でシーキングザライト，トーホクライデンの２番手争いで直線へ。

　 直線に向くと、トーホクライデンがシーキングザライトをじわじわ競り落として、残り１ハロンでは3/4馬身リードして単独２番手に。しかしながら、先頭スペクトルはラスト150ｍでは３馬身半リードすると、ここから緩めることなくムチが飛んで、ラスト100ｍでは７馬身リードで圧勝態勢。シーキングザライトも、トーホクライデンに3/4馬身差で食い下がっていたが、トーホクライデンはここからじわりと差を１馬身1/4差に開いて２着でゴール。しかしながら、ゴール前では余裕さえ見せていたスペクトルからは、大差をつけられていた。今回は２着と底力を見せたトーホクライデンだったが、スペクトルとの着差は前走同様。スペクトルがいる以上、なかなか地方重賞のタイトル奪取のハードルは高いが、何とかスペクトルを負かすチャンスを見出したいところだ。

 

 

15.06.01 盛岡 岩手ダービー・ダイヤモンドＣ (地重) 2000ダ 良 6頭 3F=37.5 　

●３歳地方重賞のやまびこ賞では、スペクトルに大差をつけられて２着だったトーホクライデン。岩手出身の３歳馬の中では、ロールボヌール，スペクトルに次ぐナンバー３であるのは自他共に認めるところだが、この２頭が強過ぎて、どうしても地方重賞のタイトルを手にできない。その後は、二強のいない芝の地方重賞のはまなす賞に出走したが、芝では力を発揮できない馬だけに、見せ場なく１０着と大敗を喫してしまう。今回は岩手ダービー・ダイヤモンドＣに出走するが、最強のロールボヌールが駒を進めて来ただけに、勝つのは至難の業と言っていい。そして、そのロールボヌールが単勝1.0倍の圧倒的人気に。これまで圧勝ばかりで５戦全勝。ナンバー２のスペクトルさえ寄せ付けない岩手の怪物。前走３歳Ｂ１特別では、半年ぶりのレースだったが、岩手３歳最強牝馬のグッドギアーを相手に、手綱を持ったままで９馬身差で圧勝。今回も、勝つかどうかは云々されることはなく、最後まで手綱を持ったままか、少しでも手綱が動くシーンがあるかどうかが焦点となっている。トーホクライデンは、単勝9.0倍の２番人気。グッドギアーとそれほど能力差はないと思われるだけに、そのグッドギアーから測ると、逆転勝利は相当に厳しい。３番人気は、３歳Ｂ１特別優勝後、前走ＪＲＡ交流戦で３着に入り、ＪＲＡ勢の上位独占を阻止したオテロで単勝11.5倍。近５走で３勝という上り調子の勢いもある。トーホクライデンも何とか見せ場を作りたいが、深追いすれば潰されてしまう懸念があるだけに難しいところだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ ５ ロールボヌール 牡３ 56 山本聡 2.08.5 １  1- 1- 1- 1  地方
２着 ３ ３ トーホクライデン 牡３ 56 南郷家 １０ ２  5- 4- 4- 3  2.10.1
３着 ６ ６ オテロ 牡３ 56 齋藤雄 1/2 ３  4- 4- 2- 2  地方
４着 ７ ７ ゼンテイバンリ 牝３ 54 坂口裕 ２ ６  6- 6- 6- 4  地方
５着 １ １ ストライクガール 牝３ 54 大坪慎 ２５ ５  3- 2- 5- 5  地方
　 レースでは、トーホクライデンはスタートで２馬身立ち遅れ。ただでさえ打倒ロールボヌールは厳しいのに、これでは更に逆転は難しくなる。ロールボヌールがすっと先頭に立って２馬身のリード。ストライクガール，シーキングザライトの２番手争い。トーホクライデンは、先頭から６馬身差の殿りだが、ここから一頭順位を上げて行って１角へ。１〜２角で、先頭ロールボヌールは、持ったままで５馬身，６馬身とリードを開いて行く。ストライクガールが２番手で、3/4馬身差でシーキングザライト。１馬身半差でオテロ，更に１馬身1/4差でトーホクライデンは５番手から。向正面でも、先頭ロールボヌールは持ったままで５馬身リードをキープ。２番手ストライクガールの後ろも３馬身と開くが、トーホクライデンがここから４番手に上がると、３角では２番手以下が固まっている。３角過ぎでは、今度はオテロが２番手に上がってくるが、３〜４角の中間でも、ロールボヌールは４馬身リードで余裕しゃくしゃくの逃げで、４角では５馬身とまた差を開き加減。オテロが２番手で、１馬身半差でシーキングザライト。これに１馬身1/4差でトーホクライデンは４番手で、２番手以下は皆手が動くが、先頭ロールボヌールだけが手綱を抑えたままで直線へ。

　 直線に向くと、先頭ロールボヌールは５馬身リードでまだ持ったまま。トーホクライデンが３番手シーキングザライトをかわしたところで、シーキングザライトは故障発生で競走中止の不運。ラスト150ｍでは、トーホクライデンは１馬身1/4差前にいるオテロを追う。しかしながら、ロールボヌールは追うところなく、既に７馬身リードで圧勝態勢。ここからトーホクライデンはよく伸びて、ラスト30ｍでオテロを捉えて、最後は半馬身競り落として２着でゴール。しかしながら、最後まで手が動くがところのなかったロールボヌールからは、１０馬身の大きな差をつけられていた。今回に関しては、やはりロールボヌールの強さは次元が違い過ぎた。トーホクライデンはスタートの出遅れも痛かったが、今回に関してはロスがなくても太刀打ちできなかった。いつか地方重賞タイトルを手にしたいが、難敵が毎回立ちはだかる感じだ。

 

 

 

15.06.27 水沢 ウイナーＣ (地重) 1400ダ 不良 10頭 3F=39.9 　

●岩手ダービー・ダイヤモンドＣでは、最強のロールボヌールの前に１０馬身差をつけられて２着だったトーホクライデン。着差は開いたものの、この馬の力は見せてくれた。今回の３歳地方重賞ウイナーＣは、ダイヤモンドＣを回避したナンバー２のスペクトルが出走。入れ替わりで難敵が立ちはだかる。生まれた時代が悪かったという感があるが、それでも打倒スペクトルを諦めてはいない。１番人気はスペクトルで、単勝1.2倍の圧倒的人気。前走３歳地方重賞のやまびこ賞では、２着のトーホクライデンに１１馬身の大差をつけて圧勝している。２番人気は、名古屋競馬で 5-0-2-0 の好成績を挙げた後、岩手移籍緒戦の留守杯日高賞で地方重賞制覇を果たした牝馬のホレミンサイヤで単勝6.0倍。続く前走は交流Ｇ２関東オークスに果敢に挑戦し、ＪＲＡの強敵相手に先手を取る競馬。結果的には殿り負けを喫したが、日本の３歳牝馬ダート最強クラス相手に見せたスピードは、このメンバーでは脅威の存在となる。トーホクライデンは、単勝30.0倍の５番人気と評価を下げている。前走のスペクトルとの着差から見て逆転勝利は無理との評価だが、かつてスペクトルとそれほど差のない競馬をしたこともあり、展開次第ではチャンスがないとは言えないはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ８ １０ スペクトル 牡３ 57 山本政 1.28.8 １  2- 2- 2- 1  地方
２着 ７ ７ ヴァイキング 牝３ 54 山本聡 １ 3/4 ４  3- 3- 3- 3  地方
３着 ５ ５ トーホクライデン 牡３ 56 南郷家 3/4 ５  9- 9- 9- 7  1.29.2
４着 ３ ３ ホレミンサイヤ 牝３ 54 陶文峰 ３ ２  1- 1- 1- 2  地方
５着 ７ ８ ツクバグランディー 牡３ 56 村上忍 1/2 ３  7- 5- 4- 4  地方
　 レースでは、トーホクライデンはスタートで３馬身も立ち遅れてしまって殿り。完璧なレース運びで逆転の希望を見出したかったが、早くも厳しくなってしまう。ホレミンサイヤがハナを譲らない構えで、3/4馬身差でスペクトルは２番手で、これは最初から無理な競り合いは避けるつもりだった模様。２馬身1/4差でヴァイキングが３番手。その５〜６馬身後ろの後方３頭目にいるのがトーホクフェアリー。ここから更に５馬身開いてトーホクライデンは後方２頭目の位置で、先頭からはかなり差が開いた形。１〜２角で、前２頭の態勢は変わらず、スペクトルはホレミンサイヤに息を入れさせない競馬に持ち込んでいる。向正面では、トーホクライデンは３番手ヴァイキングからも１２〜１３馬身の差がついている。３角では、トーホクライデンはトーホクフェアリーをかわして後方３頭目にひとつ順位を上げるが、先頭までまだ１２馬身の差。このあたり、スペクトルが逃げるホレミンサイヤの外に並びかける。３〜４角の中間では、スペクトルが手応え十分に先頭で、内半馬身差で食い下がるホレミンサイヤだが、既に手応えが違っている。その後ろは６馬身と大きく開いてヴァイキングが３番手。トーホクライデンは更に６馬身後ろだが、このあたりから一気に差を詰めてくる。４角では、先頭スペクトルが２馬身半とリードを開く。２番手ホレミンサイヤに、１馬身半差に取り付いてくるヴァイキング。１馬身半差でツクバグランディーが４番手，これに１馬身差の５番手にトーホクライデンが追い上げて直線へ。

　 直線に向くと、残り１ハロンで先頭スペクトルは２馬身リード。２番手ホレミンサイヤを外からかわしにかかるヴァイキング。内ラチ沿いからトーホクライデンが４番手に押し上げて、ヴァイキングに１馬身差まで迫ってくる。ここからホレミンサイヤは一杯になって、ラスト150ｍでトーホクライデンが３番手に。先頭スペクトルは一杯に追われるものの、後続を更に突き放すほどのパワーはない。しかしながら、ラスト100ｍで、２馬身半差の２番手ヴァイキング，これを１馬身差で追うトーホクライデンの２頭も、勝負どころで差を詰めるのに脚を使っており、スペクトルをピンチにさせるまでの余力は残っていない。トーホクライデンも、ヴァイキングを捉えるかの勢いに見えたものの、最後はほとんど同じような脚色のまま３着でゴール。しかしながら、優勝したスペクトルとの差は２馬身半差で、スタートでの大きな出遅れがなければ"あるいは"と思わせる着差だった。ゲートがまともだったなら、少なくともスペクトルに肉薄するシーンはあったはず。地方重賞制覇の可能性もあった一戦だけに残念だったが、スタートの不安定さの解消も課題として残った。

 

 

 

15.07.27 盛岡 アンバー賞(地交) 1600ダ 良 9頭 3F=38.7 　

●地方重賞のウイナーＣではスペクトルに２馬身半差の３着だったトーホクライデン。返す返す、スタートでの大きな出遅れが悔やまれる結果となった。今回はＪＲＡ勢を迎え撃つ交流戦だが、これまでＪＲＡ未勝利で岩手に移籍して活躍している馬とも対戦して苦杯を喫しているが、今回はその馬たちよりもずっと強力な相手となるだけに、５頭のＪＲＡ勢を迎え撃つが、厳しい戦いは覚悟しなければならない。１番人気は、ＪＲＡ未勝利戦で２戦連続２着を続けているステイリッチで単勝1.3倍の断然人気。全成績 0-2-1-3 の堅実馬で、確実に勝利を狙いにきている。２番人気は、前走ＪＲＡ未勝利戦で３番人気で２着だったスループオブウォーで単勝4.3倍。全７戦で入着３回の馬。トーホクライデンは、単勝14.1倍の３番人気。上位人気２頭とはオッズに差があるが、なんとか肉薄して地元馬の意地を見せてほしい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ４ ４ スループオブウォー 牡３ 56 山本聡 1.39,.6 ２  3- 3- 1   
２着 ３ ３ ステイリッチ 牡３ 56 戸崎圭 ６ １  2- 2- 1   
３着 １ １ ティアップデザイヤ 牝３ 54 高松亮 ６ ８  1- 1- 1   
４着 ６ ６ トーホクライデン 牡３ 56 南郷家 ６ ３  9- 9- 6  1.42.5
５着 ８ ９ トーホクフェアリー 牝３ 54 関本淳 ９ ９  8- 8- 7  地方
　 レースでは、トーホクライデンは膠着したような感じで、スタートで３馬身大きく出遅れてしまう。勝ち負けを狙うには絶望的な不利。スタートから１ハロンで、既に先頭から１０馬身差がついている。後ろ２頭を除いて６馬身圏内に固まり、５馬身開いてトーホクフェアリー，更に３馬身半差でトーホクライデンが最後方。ＪＲＡ勢３頭が先団を形成し、ティアップデザイヤが先頭に出てきて、3/4馬身差でステイリッチ，更に3/4馬身差で外スループオブウォーの順で、その後ろは２馬身半と少し開いている。最後方のトーホクライデンは、先頭まで１２馬身差で、３角手前から少し手が動き始めると、前にいるトーホクフェアリーとの差を２馬身半まで詰めて行く。しかしながら、３角から先行するＪＲＡ勢がペースを上げて、トーホクライデンは先頭との差が１５馬身に逆に開いている。３〜４角の中間では、依然先頭はティアップデザイヤで、１馬身差でステイリッチ，スループオブウォーがこれを追い、その後ろの４番手以下を１０馬身と大きく引き離す。トーホクライデンは、トーホクフェアリーをかわしてひとつ順位を上げて、更に追い上げて行く構えだが、先行勢とはあまりにも大きな差がついてしまっている。４角では、先頭ティアップデザイヤのリードは半馬身に縮まって、ＪＲＡ勢３頭が固まった態勢。前３頭から１０馬身開いて岩手ダービー３着馬のオテロ，ミガーナワンの４番手争いで、その２馬身半後ろの６番手にトーホクライデンの態勢で直線へ。

　 直線に向くと、逃げたティアップデザイヤは遅れを取り、ステイリッチ，スループオブウォーの人気２頭の争いに。残り250ｍで、トーホクライデンはミガーナワンをかわして５番手に上がると、１馬身3/4差前にいるオテロを追う。残り１ハロンからはステイリッチが先頭に抜け出して、スループオブウォーを完全に突き放す。残り１ハロンを切って、トーホクライデンはオテロをかわして４番手に上がったが、先行争いから後退したティアップデザイヤからも、ラスト100ｍでまだ１０馬身差がある。上位の馬たちはバラバラの態勢となり、トーホクライデンはティアップデザイヤに６馬身差まで詰めるのが精一杯で４着でゴール。最後５着に上がったトーホクフェアリーには９馬身もの差をつけていたが、勝ち馬からは１８馬身もの大きな差があった。今回はＪＲＡ勢との力の差が大きかっただけに致し方ない。スタートでの大きな出遅れも痛かった。地方勢の中では最先着した点は評価したいが、これまでの実績から見ても当然とは言えるだろう。

 

 

 

 

 

ノラネコ　　２０１２生 　セン　　　　　　栗東　中竹厩舎　　父キングヘイロー　　母ブレスマイソウル

15.05.03 新潟 ３歳未勝利 1200ダ 良 14頭 3F=37.2 　

●兄にＧ３小倉記念３着のケンブリッジレーザ，現在1000万クラスで活躍中のフランチャイズがいるノラネコ。兄たちの活躍からも当然期待がかかるが、２歳１１月にデビューするも、１３着，１３着，１５着，１２着と二桁着順ばかり。しかも、ずべて後方２，３頭目の惨敗だったが、馬が走る気を見せていない中での結果だけに、変わり身の可能性がないとは言えない。そして前走の阪神戦では７着と、これまでとは少し違うレース内容。競馬を徐々に覚えてきたのなら、更なる前進があってもおかしくない。１番人気は、デビューからの全３戦を５着，２着，３着としているコロマンデルで単勝2.2倍。父はキングカメハメハで、血統的にも期待されている馬。２番人気は、近３戦を４着，３着，２着と確実に着順を上げてきているナリタサウスで単勝3.9倍。ノラネコは、単勝52.3倍の８番人気。一変の可能性はあるだけに、密かに上位食い込みを狙う。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ３ コロマンデル 牡３ 53 鮫島駿 1.12.2 １  8- 7- 4   
２着 ５ ８ ダシヌケ 牡３ 54 岩崎 1/2 ５  6- 3- 3   
３着 ２ ２ ノラネコ セン3 53 義 ５ ８  3- 3- 4  1.13.1
４着 ４ ５ グレートブレス 牡３ 56 松田大 3/4 ３  1- 1- 1   
５着 ５ ７ アスタークリスタル 牡３ 56 川須 ２ 1/2 １３ 13-13-12
　 レースでは、ノラネコはそれほどいいスタートでなかったが、それでもぐいぐい手綱をしごいて前の方に出てくる。先頭は僅かにグレートブレスだが、首差で内ノラネコ，外トーホウハンターも先行争い。ここからノラネコは控える形で３番手に下げて、先頭までは２馬身1/4差。これに外からスリーミスゲイが並んでくる。人気のコロマンデルは、先頭から５馬身差の中団で脚をタメている。３角では、ノラネコは３番手争いで、先頭まで２馬身差。３〜４角の中間では、ノラネコは内々で手が動き始めると、４角ではムチが飛ぶ。先頭グレートブレスが１馬身半リードで逃げて、トーホウハンターが２番手。１馬身1/4差でノラネコ，ダシヌケ，コロマンデルの３番手争い。中団後ろにいた２番人気ナリタサウスが大外へ飛んで行き、騎手がバランスを崩して落馬して競走中止となって直線へ。

　 直線に向くと、先頭グレートブレスは２馬身半リードで逃げ込みを図る。２番手争いは４頭広がって、いちばん最内がノラネコの態勢。この２番手争いから、外のダシヌケ，コロマンデルの脚色が良く、ノラネコは遅れを取って４番手に。残り１ハロンでは、ダシヌケ，コロマンデルの２頭がグレートブレスをかわしての先頭争い。前３頭から２馬身半遅れたノラネコだが、ラスト100ｍから３番手グレートブレスにじわじわ迫る。そしてゴール前で、ノラネコがこれを3/4馬身抜き去って３着食い込みのゴール。上位２頭からは５馬身差をつけられたが、大きく前進を見せてくれた。鞍上の義騎手は、「全然ハミを取らずに押し通しでしたが、直線で前が開いてからはしっかりと反応してくれました。砂を被って嫌がるところはありますが、レース経験を積めば段々と良くなると思います。」とコメント。素質が徐々に開花し始めただけに、これからの成長が楽しみだ。

 

 

 

15.06.13 阪神 ３歳未勝利 1200ダ 稍重 16頭 3F=36.5 　

●デビュー６戦目の新潟の未勝利戦で、好位につけて３着と初めての健闘を見せたノラネコ。続く新潟戦では、後ろからの競馬になって７着だったが、すんなり好位を取れる形になれば、再度の好走があってもいい。１番人気は、全６戦して２着３回，４着２回のタイキレガトゥスで単勝1.8倍。２番人気は、３走前の未勝利戦で２着と好走しているバルビーナで単勝6.6倍。新馬戦でも３着と好走実績がある。ノラネコは、単勝58,6倍の９番人気に評価を下げている。それでも、前々走の走りができれば、巻き返しの可能性は十分あるはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ １０ バルビーナ 牝３ 54 幸 1.11.5 ２  1- 1- 1   
２着 ８ １６ タイキレガトゥス 牡３ 56 藤岡康 鼻 １  2- 2- 2   
３着 １ １ サーティグランド 牡３ 53 義 首 ５  9- 5- 6   
４着 ４ ８ ノラネコ セン3 53 鮫島克 １ 3/4 ９  4- 5- 5  1.11.9
５着 ４ ７ カシノランド 牡３ 56 中谷 ３ ３  3- 3- 3   
　 レースでは、ノラネコはスタートは五分に近い感じで出る。ポンと好発はバルビーナで、すっと２馬身リードする。２番手タイキレガトゥスが１馬身1/4差に接近し、これにオースミイヒラニ，カシノランドの２頭が続く。更に3/4馬身差で外ノラネコは５番手から。３角でも、ノラネコはいい感じで流れに乗れている感じ。３角過ぎでは、先頭バルビーナに、タイキレガトゥスが3/4馬身差にじわっと接近。３〜４角の中間では、５番手ノラネコに、内からサーティグランド，シゲルタウエマツリが並んでくるが、４角でノラネコはじわっと進出して、先頭から３馬身差の４番手で直線へ。

　 直線に向くと、外タイキレガトゥスが首ほどリードするが、内バルビーナも譲らない。残り１ハロンで、その後ろは３馬身と開いて、３番手カシノランドを外からノラネコがかわしにかかる。内3/4馬身差でサーティグランドも差を詰める。ラスト150ｍでは、サーティグランド，ノラネコの３番手争いとなるが、ノラネコはこの競り合いに遅れて４番手に。前２頭の競り合いは、ラスト100ｍを切ってバルビーナが盛り返すと、ラスト50ｍで僅かに差し返す態勢になって、際どい勝負だったが逆転勝利。ノラネコは、サーティグランドには突き放されたが、先頭との差を２馬身まで詰めて４着でゴール。前走からは巻き返してきて、力のあるところは見せてくれた。鞍上の鮫島駿騎手は、「人気馬を見ながら、楽な手応えで追走できましたが、前が止まらない馬場でしたからね。もう少し乾いた馬場の方がいいかもしれません。」とコメント。じわじわ成長を続けているだけに、何とか初勝利を手にしたいところだ。

 

 

 

15.06.28 阪神 ３歳未勝利 1200ダ 稍重 16頭 3F=36.4 　

●前走阪神の未勝利戦では４着だったノラネコ。これで近３走で２度の入着と、安定性も身についてきた感じ。初勝利も狙えるだけの力もついてきただけに、今回はチャンスをモノにしたいところ。１番人気は、近２走を４着，３着として入るサーティグランドで単勝2.6倍。前走はノラネコに１馬身3/4差先着している。２番人気は、前走３番人気で４着だったウインエアフォースで単勝3.4倍。過去２着が２回ある馬。ノラネコは、単勝10.3倍の４番人気。ノラネコにとって、１番人気のサーティグランドも、前走の着差から見て決して負かせない相手ではないはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ４ ７ サーティグランド 牡３ 53 義 1.12.1 １  5-10-10   
２着 ７ １４ カシノランド 牡３ 53 鮫島克 首 ３  4- 6- 4   
３着 ８ １６ ノラネコ セン3 56 藤岡康 鼻 ４  3- 3- 2  1.12.1
４着 ８ １５ エナジータウン 牡３ 56 幸 １ 3/4 ９  9- 4- 4   
５着 ２ ３ ウインエアフォース 牡３ 56 池添 1/2 ２  5- 4- 4   
　 レースでは、ノラネコは大外から悪くないスタートで、中位から好位へと押し上げて行く。ページェントリーがすっと先頭に立って、3/4馬身差でイチバンクジ，更に大外から手綱を押し通しでノラネコが３番手に押し上げる。このあたりは、大外枠だった分、かなり脚を使わされた形。３番手ノラネコは、ここから先頭まで１馬身差となり、3/4馬身差で内ウインエアフォースが４番手。そこから１馬身半差の中団真ん中の人気サーティグランドは、ここから少し後ろに下がる格好。３角でもノラネコは３番手をキープし、先頭まで１馬身差で、３〜４角にかけても手応えはいい。先頭ページェントリー，２番手イチバンクジ，３番手ノラネコが、それぞれ首差の間隔で、以下も差なく一団に固まってくる。４角では、ページェントリーとノラネコの先頭争いとなる。１馬身差でウインエアフォース，カシノランドの３番手争い。サーティグランドは、先頭から４馬身半差でまだ中団の後ろの位置で直線へ。

　 直線に向くと、ノラネコがじわっと先頭に立って残り300ｍ。残り１ハロンでは一頭１馬身半差抜け出して、悲願の初勝利なるかと力が入る。カシノランドが単独２番手から追って来るが、ノラネコの脚は鈍らない。サーティグランドは、ラスト100ｍでも５番手で先頭まで４馬身半差は変わっていない。この時点で、ノラネコは２馬身1/4差リードで勝利を確信したが、最後の100ｍで少し甘くなったところを、２番手カシノランドがじわじわ迫り、もう来ないかと思われたサーティグランドが大外一気の強襲で、最後は３頭接戦の態勢のゴール。勢いでまさったサーティグランドが首差抜けて、２着争いも、ノラネコはカシノランドに鼻差差されて３着。それでも、ほとんど勝ったに等しいような内容の濃い走り。鞍上の藤岡康騎手は、「最後は甘くなりましたが、大外枠からテンに脚を使った分もあるでしょう。よく頑張ってくれているんですけど。」とコメント。今回は幸運の女神がほほ笑まなかったが、未勝利を勝ち上がるのはもう目前だ。

 

 

 

15.07.18 中京 ３歳未勝利 1200ダ 不良 15頭 3F=37.5 　

●前走の阪神戦では僅差の３着だったノラネコ。あそこまで行ったなら何としても勝ちたかったが、未勝利を勝ち上がれる能力を示したのは間違いない。１番人気は、デビューからの全３戦を３着，５着，２着としているジェントルヴァウで単勝2.9倍。常に人気を集めているように、期待度の大きい馬。２番人気は、５月末の遅いデビューとなった未勝利戦で既走馬相手に７着だったエイシンバランサーで単勝3.6倍。一度競馬を経験しての上昇度が買われている。ノラネコは、単勝6.0倍の３番人気。実力が上位人気馬に劣っているとは思われないだけに、今回も初勝利のチャンスだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ６ エナジータウン 牡３ 56 幸 1.11.9 ７  6- 8- 8   
２着 ２ ３ エイシンバランサー 牡３ 56 松山弘 1/2 ２  8- 6- 5   
３着 ７ １３ ノラネコ セン3 53 義 １ 1/2 ３  4- 5- 5  1.12.2
４着 ８ １６ コウエイラブリー 牝３ 54 和田 1/2 ５  3- 3- 3   
５着 ５ ９ ブレーヴヴラッド 牡３ 56 鮫島良 首 １４  6- 6- 5   
７着 ４ ７ ジェントルヴァウ 牝３ 56 浜中 ２ 1/2 １  4- 4- 3   
　 レースでは、ノラネコはスタート良く、手綱を押して前の方に出てくる。内からイッツマインがポンと先頭に立って、１馬身差でメイショウフライキと外ノラネコの２番手争い。外からコウエイラブリーが押し上げて上がって行くと、ノラネコは控えて３番手で、これに内からジェントルヴァウが並んでくる。３角では、ノラネコは少し遅れる感じになって、手が少し動き始める。３〜４角の中間では、先頭は依然としてイッツマイン。3/4馬身差でメイショウフライキ，ジェントルヴァウ，コウエイラブリーの２番手争い。４角では、その後ろ２馬身差でノラネコは５番手。これに外からエイシンバランサーが並んできて直線へ。

　 直線に向くと、先頭イッツマインに、外からコウエイラブリーが並んでくる。内3/4馬身差でジェントルヴァウが３番手だが、残り400ｍでエイシンバランサーが３番手争いに並んでくる。ノラネコは、エイシンバランサーには完全に伸び負けて、更に２馬身1/4差後ろの５〜６番手あたり。残り250ｍでは、エナジータウンがノラネコをかわして差し込んでくる。しかしながら、ノラネコはエナジータウンにかわされてから、これに食い下がるように差し脚を発揮。ラスト50ｍで、先頭に立っていたエイシンバランサーを、エナジータウンがかわして先頭に。ノラネコは、やや甘くなった３番手コウエイラブリーを、ゴール前で半馬身捕らえて３着でゴール。道中はかなり苦しい競馬だったが、最後は力と根性で３着まで持ってきた形。鞍上の義騎手は、「ゲートで待たされた影響はあったと思います。こんな馬場よりも、軽い馬場の方がいいでしょうね。」とコメント。もっとスムーズな立ち回りができれば、初勝利も十分可能だ。

 

 

 

15.08.15 小倉 ３歳未勝利 1700ダ 稍重 16頭 3F=37.4 　

●前走の未勝利戦では３着だったノラネコ。３連続の入着ではあるが、どうしてもあとひと押しが利かない。使い詰めできて疲れも懸念されるが、未勝利戦が残り少なくなってきた中だけに、強行軍でも勝負に出るしかない。１番人気は、全７戦で２着２回，３着３回のタムロミラクルで単勝2.5倍。２番人気は、デビューからの全３戦を２着，２着，６着としているオーロラポラリスで単勝4.6倍。４月以来少しレース間隔が開いている。ノラネコは、単勝17.0倍の６番人気。未勝利戦が残り少ない分、メンバーの層も厚くなってなかなか厳しいが、何とか勝利を飾ってほしい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ６ カシノランド 牡３ 53 鮫島駿 1.44.5 ３  2- 2- 2- 2   
２着 １ ２ タムロミラクル 牡３ 56 川田 1/2 １  1- 1- 1- 1   
３着 ７ １４ オーロラポラリス 牡３ 56 太宰 ７ ２ 15-14-10- 8  
４着 ２ ３ ノラネコ セン3 53 義 ３ ６  5- 7- 7- 5  1.46.2
５着 ６ １２ リミットレス 牡３ 56 鮫島良 ２ 1/2 １２ 12-13-13-12  
　 レースでは、ノラネコはスタートの出がやや甘かったが、出遅れというほどではない。タムロミラクル，カシノランドの先頭争いで、間半馬身差でノラネコも差はないが、ここからノラネコは控える形。大外からワンダージンテーゼがかわして行って、ノラネコは先頭から３馬身差の４〜５番手争い。１〜２角で、タムロミラクルが半馬身リードで先頭だが、カシノランドがぴったり取り付いて行く。１馬身半差でワンダージンテーゼ。3/4馬身内にブレイジング，その１馬身3/4差後ろの５番手にノラネコ。向正面では、ノラネコは少し押っつけながらの追走で、外からかわされて順位を下げる形に。３角手前では、ノラネコは中団の位置で、先頭までは６馬身差で、前の集団から２馬身半離されている。３角でも、先頭タムロミラクルに、カシノランドが半馬身差に取り付いていて、３〜４角の中間では、この前２頭で後続を２馬身半離して行く。押っつけ通しのノラネコだったが、ようやく内々をじわっと押し上げて行く。４角では、先頭タムロミラクルに、外からカシノランドが並んでくる。４馬身と更に開いてブレイジングが３番手，１馬身差でワンダージンテーゼ。これに１馬身1/4差でノラネコが５番手まで盛り返してきて直線へ。

　 直線に向くと、内タムロミラクルが僅かに先頭で、残り１ハロンでは再び3/4馬身とリードするが、外カシノランドも厳しく追ってくる。ノラネコもじわじわ伸びているが、前２頭とは大きな差がついている。ラスト150ｍでは、前２頭が後続を７馬身と引き離す。ブレイジングをノラネコかかわして３番手に上がったかと思われた瞬間、外からオーロラポラリスがあっと言う間にかわし去って、ノラネコは３着からも最後は３馬身差をつけられて４着でゴール。先頭争いは、ラスト60ｍでカシノランドが競り勝って優勝した。４着と上位は確保したノラネコだったが、勝ち馬から１０馬身以上離されて内容的にはひと息。特に勝ち馬のカシノランドとは、２走前に僅差の勝負をしていただけに物足りなかった。鞍上の義騎手は、「砂を被ると駄目だし、勝負どころでも追走に少し苦労しましたね。本当はもっと前へ行きたかったんですが、外の馬が速くて行けませんでした。前、前でスンナリ運べる形が理想ですね。」とコメント。すんなり気分よく運べる形なら、巻き返しがあっていいはずだ。

 

 

 

 

パワーポケット　　２０１２生　牡　　　　　　美浦　二ノ宮厩舎　　父エンパイアメーカー　　母タカラグリーン

15.04.19 中山 ３歳５００万下 1800ダ 良 16頭 3F=39.3 　

●昇級緒戦の500万下平場戦では５着と掲示板圏内に踏ん張ったパワーポケット。見せ場という点ではひと息だったが、ある程度戦える手応えは掴んだ。しかしながら、続く年明けの黒竹賞では、500万クラスとしてはかなり強力メンバーが揃っただけに１０着に終わっていた。今回は３カ月間隔を開けてリフレッシュし、成長ぶりを見せたいところ。１番人気は、デビュー５戦目の未勝利を勝ち上がった後、昇級緒戦の平場戦では４着だったアポロケンタッキーで単勝3.7倍。これまで入着率１０割という堅実馬。２番人気は、デビュー４戦目で初ダートの未勝利戦を勝ち上がってきたロードシャリオで単勝4.7倍。その時に２着に負かしたタンジブルがその後オープン特別で３着と健闘していることを考えると、ここでは力量上位の感さえある。パワーポケットは、単勝20.9倍の８番人気。今回でしっかりとこのクラスでのメドを立てたいところだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ２ ４ アポロケンタッキー 牡３ 56 和田 1.53.7 １  7- 7- 5- 4   
２着 ７ １４ パワーポケット 牡３ 56 浜中 首 ８  1- 1- 1- 1  1.53.7
３着 ２ ３ ニットウスバル 牡３ 56 柴田善 １ 3/4 ９  4- 4- 5- 2   
４着 ８ １５ ロードシャリオ 牡３ 56 岩田 １ 1/4 ２  2- 2- 2- 2   
５着 ８ １６ エグランティーナ 牝３ 54 三浦 鼻 １１ 13-14-14-12  

　 レースでは、パワーポケットはスタートは互角に出ると、手綱を押し通しで外ワクからグイグイ出てくる。内に入りながらスーッとパワースポットが先頭に立って、１馬身半差でトミケンシャルゴー，ロードシャリオの２番手争いで、半馬身差でコスモボアソルテも差はない。人気のアポロケンタッキーは、更に２馬身半後ろから。１〜２角で、先頭パワースポットは１馬身半リードし、ロードシャリオが単独２番手の態勢だが、向正面に入るとロードシャリオ以下が3/4馬身差に詰めてくる。アポロケンタッキーは、先頭から４〜５馬身の位置。向正面の中間で、中団大外からココスタイルがグーンとマクリ気味に押し上げて行く。３角手前では、アポロケンタッキーも仕掛けて進出の構え。３角でも、先頭パワースポットは3/4馬身リード。ロードシャリオが２番手で、3/4馬身差でニットウスバル，ココスタイルの３番手争いだが、４角手前では２番手以下の馬たちの多くは手が動いている中、パワースポットはいちばん遅く４角から手が動いて、逃げ切り勝ちの期待が高まって直線へ。

 

 　 直線に向くと、先頭パワースポットは１馬身半リードで逃げ込みを図る。ニットウスバルが２番手で、残り１ハロンでは２馬身遅れてロードシャリオが３番手。更に１馬身半差でアポロケンタッキーが４番手からようやく脚を伸ばす。先頭パワースポットに、２番手ニットウスバルが１馬身差までじわっと詰めたが、ここからは同じ脚色に。ラスト100ｍで、アポロケンタッキーは先頭までまで３馬身差があったが、ここからグイグイ伸び脚を繰り出す。パワースポットは、２番手ニットウスバルを突き放し加減になって「勝った」と一瞬確信したが、そこへ一気にアポロケンタッキーが襲いかかると、ゴール寸前で惜しくも首差かわされて２着でゴール。勝利をほぼ手中にしかけていただけに、何とも残念無念。鞍上の浜中騎手は、「気分良く行けたし、セーフティリードを取れたんですけどね。勝った馬も強かったですし、仕方がないですね。今日のように揉まれず、気分良く走れていれば、チャンスが来るでしょう。」とコメント。500万クラスでの勝利に向けて、大きな自信を掴んだ。馬自身も一戦ごとに着実に成長を遂げている感じだ。

 

 

15.05.31 東京 ３歳５００万下 1600ダ 良 15頭 3F=37.0 　

●中山の平場戦で首差２着に逃げ粘ったパワーポケット。実に渋太い内容で自信を深めたが、続く東京の平場戦では、中団のまま持ち味を出せずに７着。今回は前々走同様の先行パターンに持ち込めれば、巻き返しがあって不思議ない。１番人気は、デビューとなった５月の未勝利戦で既走馬相手に５馬身差圧勝し、モノの違いを見せつけたモーニンで単勝1.5倍の断然人気。今回昇級戦でも圧倒的な支持を得て、２戦全勝を成し遂げるか。２番人気は、昇級緒戦の前走平場戦で２着と好走したルールソヴァールで単勝6.9倍。デビューからの全３戦を４着以内としている。パワーポケットは、単勝27.3倍の７番人気。鞍上には外国人女性騎手のリサ・オールプレス騎手。前々走のような走りができれば、互角の勝負ができて不思議はないはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ４ ７ モーニン 牡３ 56 川田 1.37.9 １  1- 3- 3   
２着 ５ ９ ラテラス 牝３ 54 北村宏 １ 1/4 ４  5- 3- 3   
３着 ３ ６ パワーポケット 牡３ 56 オール 首 ７  7- 6- 3  1.38.1
４着 ８ １６ ルールソヴァール 牡３ 56 蛯名 ２ 1/2 ２  9- 6- 7   
５着 ４ ８ メイプルレインボー 牡３ 56 江田照 首 ９  9-10-10   
　 レースでは、パワーポケットはスタートで１馬身立ち遅れて後方から。距離損も小さくないが、先手を取りたかっただけに、展開面でも苦しくなってしまう。それでも、後方２頭目の位置から、手綱をしごきながら中団まで押し上げて行く。チェリーサマー，タマモワカサマ，モーニンの先頭争いで、１馬身差でジャジャンケンが４番手。じわじわ押し上げたパワーポケットは、先頭から４馬身差で中団内目を追走している。このあたり、チェリーサマーが１馬身リードでレースを引っ張るが、パワーポケットも少し仕掛けながらじわっと押し上げる。３角では、２番手以下が固まってくると、３〜４角の中間ではぎゅっと馬群が凝縮して、まったくの一団。パワーポケットは、先頭から３馬身差の６番手。４角では、手応えに余裕のある馬が多い中、パワーポケットは軽く仕掛けながら、先頭から１馬身3/4差の中６番手で、どの馬にもチャンスがあるような展開になって直線へ。

　 直線に向くと、モーニンが手応え十分のまま先頭で、半馬身差で外にラテラスで、残り300ｍでは首差にじわっと詰めてくる。１馬身1/4差で逃げたチェリーサマーは３番手に下がり、１馬身半差で外パワーポケットが４番手から追ってくる。これに3/4馬身差で大外ルールソヴァール。残り250ｍからモーニンが満を持して追い出されるが、その後もラテラスが食い下がり、残り１ハロンでも半馬身の差。２馬身1/4差でパワーポケットが３番手に。ラスト150ｍから、先頭モーニンがじわじわリードを開きにかかる。ラスト100ｍで、パワーポケットは２番手ラテラスまで２馬身差があったが、ここからグイグイ差を詰める。最後は差のないところまで迫ったがパワーポケットだったが、惜しくも首差及ばず３着でゴール。勝ったモーニンからは１馬身半の差だった。スタートが決まっていればもっと違う競馬になっていたはずで、少なくとも２着はあったのは間違いない。鞍上のオールプレス騎手は、「前で運んでほしいという指示でしたが、スタートで後手を踏んでしまいました。芝スタートは得意でない感じですね。でも乗りやすく、最後までしっかり伸びています。チャンスだっただけに悔しいですね。」とコメント。オールプレス騎手も残念がっていたが、このクラスを勝ち上がれるだけの能力があるのは間違いない。

 

 

 

15.06.27 東京 日野特別(500) 1600ダ 重 16頭 3F=37.7 　

●前走東京の３歳500万下平場戦では、出遅れもあって３着に終わったパワーポケット。鞍上のオールプレス騎手が悔しがるほどの力を見せてくれただけに、今回こそスタートを決めて、密かに勝利を狙っていく。１番人気は、未勝利戦を大差で，更に500万下特別を７馬身差圧勝した後、１０か月の長期休養を強いられたモンドクラッセで単勝1.5倍の断然人気。長期休養を明けの前走平場戦は3/4馬身差の２着に惜敗したが、３着以下に５馬身差をつけているように、素質に高さを見せつけた。ひと叩きで大幅な上積みが見込める今回は、圧勝のシーンさえあり得る。２番人気は、デビュー４戦目の未勝利戦を勝ち上がってきたソルティコメントで単勝7.7倍。前走は３着以下には大きな差をつけていた。パワーポケットは、単勝15.8倍の４番人気。オッズはやや高くても、当然２着なら十分狙える力を持つ。オールプレス騎手の巧みな騎乗で、前走の雪辱を果たしてほしい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ７ １４ ソルティコメント 牡３ 54 北村宏 1.35.9 ２  4- 6- 6   
２着 ５ １０ パワーポケット 牡３ 54 オール 頭 ４  5- 3- 3  1.35.9
３着 １ ２ ファドーグ セン4 57 横山典 3/4 ３ 15-16-16  
４着 ６ １２ ルールソヴァール 牡３ 54 大野 1/2 ９ 11-11-11  
５着 １ １ アナザーバージョン 牡４ 57 田辺裕 鼻 ５ 10- 9- 8  
８着 ４ ８ モンドクラッセ 牡４ 57 柴田善 １ １  1- 1- 1   
　 レースでは、パワーポケットは前回ほどではないものの若干甘いスタートで、手綱を押しながら加速して中団あたりに取り付く。人気のモンドクラッセ，コスモカウピリの先頭争いに、間首差でペアンもこの争い。１馬身半差でソルティコメントが４番手で、これに3/4馬身差で内パワーポケットが５番手争いに押し上げてくる。ここからパワーポケット，最内インスタイルの２頭が、４番手ソルティコメントの内に並んでくる。３角では、先頭はモンドクラッセで、半馬身差でコスモカウピリの態勢で、その後ろは２馬身半と少し開いている。このあたり、パワーポケットは３番手ペアンから１馬身差の位置だが、少し手が動いている。それでも、３〜４角の中間では、パワーポケットは３番手争いに加わってくる。４角では、前２頭の態勢は変わっていないが、３番手争いの３頭が１馬身1/4差に詰めてきて、パワーポケットも３番手争いの中。これに3/4馬身差で外ソルティコメントが虎視眈々で直線へ。

　 直線に向くと、パワーポケットは最内を突いてくる。残り350ｍで、先頭モンドクラッセは、１馬身半と後続を突き放しにかかるが、２番手コスモカウピリを、パワーポケット，ペアン，ソルティコメントの３頭がかわしにかかる。伸び脚が際立ったのはパワーポケット，ソルティコメントの２頭で、残り１ハロンでは、２頭で先頭モンドクラッセに並びかける。ラスト150ｍを切って、モンドクラッセは力尽き、最内パワーポケット，外ソルティコメントの激しい先頭争い。２頭どちらも一歩も退かず、最後まで壮絶な叩き合いが続き、２頭ほとんど同時の態勢のままゴール。最後に大外ファドーグが差して来たが、3/4馬身差に詰めるのが精一杯。２頭の写真判定は、ほんの僅かの差、ソルティコメントに軍配が上がり、パワーポケットは鼻差惜敗の２着。勝ったに等しいような内容だっただけに無念。鞍上のオールプレス騎手は、「前でレースをと指示されていたが、出遅れたので押して行って、向正面である程度の位置につけた。最後はもう少しだったが、このクラスは近いうちに勝てるだろう。」とコメント。前走出遅れの汚名返上を懸けて臨んだオールプレス騎手だっただけに、残念な思いはあったと思われるが、今回は馬の力を引き出した騎乗が光っていた。もう少しスタートが巧くなれば、500万クラスを勝ち上がるのはもう時間の問題だ。

 

 

 

15.07.19 福島 ３歳上５００万下 1700ダ 稍重 15頭 3F=37.6 　

●前走日野特別では僅差の２着だったパワーポケット。スタートが甘くいい位置が取れない中で、あそこまで走れる能力を証明。もちろん今度こそ必勝を期して行く。そして、パワーポケットが単勝2.7倍の１番人気に支持される。オールプレス騎手も、ここ２戦スタートがひと息で悔しい思いをしただけに、今回こそはの意気込みで臨んでくるはず。２番人気は、デビューからの３戦を２着，２着，１着とした後、昇級緒戦の２歳５００万特別では７着だったオホーツクで単勝3.7倍。デビューから２戦２着だった未勝利戦は、現在３歳ダート界でかなり上位で活躍している馬たちと手合わせしたレベルの高いレースだった。それだけに、この馬の素質も高く評価されているが、７カ月レース間隔が開いているのは割引材料。３番人気は、デビュー４戦目の未勝利を戦を勝ち上がった後、ダービートライアルのプリンシパルＳでは１６着だったシーサイドジャズで単勝5.9倍。芝の前走は度外視できる。それでも、パワーポケットの成長ぶりは目覚ましく、ここは負けられない一戦だ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ７ １３ パワーポケット 牡３ 54 オール 1.44.4 １  3- 3- 3- 1   
２着 ６ １１ ムーンレンジャー 牡３ 54 柴田善 ３ ４  7- 7- 7- 3   
３着 ４ ７ メイプルレインボー 牡３ 54 長岡 １ 1/4 ７  4- 4- 4- 3   
４着 ３ ５ スズカリバー 牡３ 54 戸崎圭 ５ ５ 12-12-13-12  
５着 ５ ９ ディアグリスター 牡５ 57 石橋脩 1/2 ８ 15-14-11- 9  
１１着 １ １ オホーツク 牡３ 54 内田博 １２ １  4- 4- 4- 1   
　 レースでは、パワーポケットはスタートで若干躓き加減になるが、ほぼ五分に出る感じで、少し押して好位に取り付く。ここ２戦はスタートが拙くて位置取りが悪くなってしまったが、今回は望んだ形になる。ポンとツインプラネットが先頭に立って２馬身リードも、ラブオーディンが3/4馬身差に詰めて行く。１馬身差でパワーポケットは３番手で、その内半馬身差で２番人気のオホーツク。１〜２角で、２番手ラブオーディンの後ろは１馬身3/4差と少し開いてくるが、３番手パワーポケットは自分のペースで進めている。向正面では隊列に変動はないが、パワーポケットはいい感じのリズムで運んでいる。３角では、先頭ツインプラネットに、3/4馬身差でラブオーディン，更に3/4馬身差でパワーポケットが３番手。３〜４角の中間では、今度はラブオーディンが先頭に立つが、これに外からパワーポケットが持ったままで並んでくる。大外一気に押し上げて来たのがムーンレンジャーで４番手に取り付いてくる。４角では、パワーポケットがすっと単独先頭に立つと、一瞬でリードを１馬身半差に開いて行く。今度はムーンレンジャーが２番手に上り、半馬身差でラブオーディン，メイプルレインボーが続いて直線へ。

　 直線に向くと、内々をうまく回って先頭パワーポケットが２馬身1/4差のリード。ムーンレンジャーが２番手から追ってくるが、その後ろはまた１馬身3/4差と開いて、追い込んでくる馬は見当たらない。ラスト150ｍを切って、先頭パワーポケットは３馬身リードで勝負を決める。最後まで脚色の鈍らなかったパワーポケットは、そのまま３馬身リードで圧勝のゴール。前走より更に成長を遂げ、ここでは力が一枚違っていた。内々をロスなくコーナーリングするオールプレス騎手の巧騎乗も光った。オールプレス騎手は、「外枠を懸念していましたが、押してまずまずの位置につけられました。癖のない馬ですし、ソツなく乗れました。終わってみれば力が一枚上でしたね。」とコメント。勝ち時計も優秀で、これなら1000万クラスに昇級しても大いに楽しみだ。

 

 

 

15.09.26 中山 茨城新聞杯(1000) 1800ダ 不良 16頭 3F=36.9 　

●前走500万下平場戦を順当に３馬身差圧勝で勝利したパワーポケット。その後は秋に備えて充電し、今回は２カ月半ぶりのレース。＋１４kgの馬体重が示すように、調整がやや不足しているが、先々はオープンまで期待されている馬だけに、昇級緒戦でも好勝負を期待。１番人気は、近２走特別戦を連続３着としているリッカルドで単勝4.5倍。元々春までは準オープンで勝ち負けを続けていた馬で、叩き４走目でそろそろ本当の力を見せてくるか。２番人気は、前走Ｇ３ユニコーンＳ６着のイーデンホールで単勝5.3倍。前々走オープンのヒヤシンスＳでは、現世代３歳ダート最強クラスのクロスクリーガーに先着する２着と好走した実績を持つ。クロスクリーガは早逝しまったが、その比較からもこの馬の潜在能力の高さを知ることできる。パワーポケットは、単勝5.9倍の３番人気。メキメキ力をつけている成長度では、パワーポケットがいちばん。ここもあっさりクリアして、ダート界の新星として名乗りを挙げてほしい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ６ パワーポケット 牡３ 54 三浦 1.50.2 ４  1- 1- 1- 1   
２着 ３ ５ リッカルド セン4 57 大野 １ 1/4 １  4- 5- 3- 2   
３着 ５ １０ トミケンシャルゴー 牡３ 54 勝浦 ４ ９  2- 2- 2- 2   
４着 ８ １５ メイプルレインボー 牡３ 54 長岡 1/2 １３  7- 7- 7- 5   
５着 ２ ３ ゴーイングベル 牡５ 57 木幡也 1/2 ３  3- 3- 3- 4   
　 レースでは、パワーポケットはまずまずのスタートで、少し押して前の方に出てくる。ぐいぐい手綱をしごいてゴーイングベル，更にはパワーポケット，トミケンシャルゴーの３頭が並んで出てくるが、ここからパワーポケットが先頭に立って、半馬身差でトミケンシャルゴー。人気のリッカルドは、先頭から３馬身半差の５番手争いの外。１〜２角で、パワーポケットは１馬身リードで軽快な逃げを打ち、向正面でも3/4馬身リードを保ち、隊列は落ち着く。同じような態勢のまま流れて、３角でもパワーポケットは１馬身リード。トミケンシャルゴーが２番手で、半馬身差でゴーイングベルの順。これに半馬身差でリッカルド，マドリードカフェの４番手争い。３〜４角の中間でも、先頭パワーポケットはいい手応えのまま、１馬身半と少しリードを開きにかかる。２番手トミケンシャルゴーは手が動き、リッカルドもここから進出して行く。４角では、パワーポケットは１馬身半リードのまま先頭で、２番手トミケンシャルゴーにリッカルドが並んでくる。この時点の手応えから見て、パワーポケットと人気のリッカルドの勝負に絞られた感じで直線へ。

　 直線に向くと、パワーポケットが１馬身1/4差リードで逃げ込みを図る。リッカルドが２番手から追ってくるが、残り１ハロンでもその差は変わらない。そしてラスト100ｍでは、その差は１馬身半と少し開きに加減に。その後ろは２馬身開いてトミケンシャルゴーが３番手だが、３番手以下はここから突き放される。完全に前２頭の勝負となったが、パワーポケットは最後までリッカルドに差を詰めさせることなく、１馬身1/4差を保って完勝のゴール。明らかに余裕のある仕上げだったが、能力がここでは一枚上だったか。昇級戦をまったく感じさせない強さだった。鞍上の三浦騎手は、「中間の追い切りに跨がって、休み明けで余裕があると感じていました。今日は逃げて勝ちましたが、これがベストの選択だとは思っていません。成長力がありそうだし、今日は久々で勝ったので今後が楽しみです。」とコメント。これからの上昇度も大きいはずで、先々の活躍が本当に楽しみだ。

 

 

 

15.11.08 京都 花園Ｓ(1600) 1900ダ 不良 16頭 3F=36.8 　

●前走茨城新聞杯を優勝し、これで２連勝で準オープンまで昇級してきたパワーポケット。今回は昇級緒戦となるが、その能力が買われて単勝3.1倍の１番人気に支持され、破竹の３連勝への期待が高まる。２番人気は、1000万特別を１番人気で勝ち上がった後、準オープンでも２戦連続４着と力を見せているエクストラゴールドで単勝4.1倍。３番人気は、近５走連続で２着，３着を続けているワンダーアシャードで単勝4.9倍。パワーポケットにとっては、今後オープンでも戦えるかどうかを占う一戦でもある。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ２ ３ パワーポケット 牡３ 55 三浦 1.55.5 １  1- 1- 1- 1   
２着 １ １ マヤノオントロジー 牡６ 57 北村友 ３ 1/2 １１ 13-12-11- 9  
３着 ３ ５ マルケサス 牡６ 57 アッゼ ２ ７ 10- 9- 6- 3  
４着 １ ２ スギノハルバード 牡５ 57 浜中 ３ ８  6- 6- 6- 7   
５着 ５ １０ セイスコーピオン 牡５ 57 シュタ １ 1/4 ５ 12-12- 8- 7
７着 ６ １１ エクストラゴールド 牡４ 57 ルメー ２ 1/4 ２  3- 3- 3- 5   
　 レースでは、パワーポケットはスタートは五分出て、手綱をしごいて行くと加速が速く、一気に先頭に立って２馬身リード。ワンダーアシャードが２番手で、半馬身内ダテノハクトラが３番手だが、２番人気エクストラゴールドが３番手に並んでくる。１〜２角で、先頭パワーポケットは２馬身半リードでスピード感のある逃げ。向正面に入るとリードは１馬身差に縮まるが、向正面の中間では１馬身半リードで、気持ちよく逃げている。３角でも１馬身1/4差のリードで、ワンダーアシャードが終始２番手。１馬身差でダテノハクトラ，エクストラゴールドの３番手争いで、隊列にあまり変動はない。３〜４角の中間でも後続を引き付けて逃げるパワーポケットだったが、４角から直線入口にかかるところで、手応え十分のまますっと２馬身半と後続を突き放しにかかる。２番手にワンダーアシャード，3/4馬身差でダテノハクトラが３番手だが、これに外からマルケサスが並んでくる。エクストラゴールドは後退し始めて直線へ。

　 直線に向いてパワーポケットが追い出されると、あっと言う間に後続を５馬身と引き離して残り１ハロン。２番手にマルケサスで、１馬身半後ろからは伏兵のマヤノオントロジーが伸びる。ラスト150ｍでは６馬身差の独走態勢のパワーポケットは、ここからは手綱を抑えて、三浦騎手が後ろを振り返る余裕。ゴール前はかなりスピードを緩めたため差が縮まったが、それでも３馬身半差を保って圧勝のゴール。昇級緒戦とは思えない次元の違う走りで３連勝。底知れない能力を秘めていることを誇示して見せた。鞍上三浦騎手は、「ゲート内でうるさい面があったのですが、今日はとにかく落ち着きがあったし、スタートも良かったですね。６，７分の状態だった前回から比べてデキもアップしていました。馬場状態に助けられた面もありますが、ラスト１ハロンは流していただけですから快勝です。これからもっと良くなると思います。」とコメント。レースを積むたびに強くなっており、先々どこまで強くなるか本当に楽しみ。グレードレース制覇の夢も見えてきた。

 

 

 

 

ヒットザターゲット　　２００８生　牡　　　　　　栗東　加藤敬厩舎　　父キングカメハメハ　　母ラティール

15.05.31 東京 目黒記念(G2) 2500芝 良 18頭 3F=35.0 　

●昨秋のジャパンＣでは、不得手のノメる馬場での超速タイムでの決着となり１２着と大敗したヒットザターゲット。脚を温存して一気に爆発させる得意の展開にもならなかっただけに厳しかった。レース後は苛酷な競馬の疲れが出て、暫く休養することに。年齢的なものもあり、激戦の反動が心配されたが、年明け緒戦の小倉大賞典は苦手の重馬場で１２着。中日新聞杯は良馬場でも時計のかかるコンディションで９着と精彩を欠く。続く前走新潟大賞典では、力の出せないほどの馬場コンディションではなかったが、外枠で終始外々を回らせれる形となって１１着に終わっていた。年齢的な衰えも指摘されるようになり、すっかり人気を下げてしまう。それでも、今回は願ってもない最内枠で、馬場も戦前の雨予報が当日は晴天となり、この馬の最も得意とする高速馬場でのレースとなる。５７kgのハンデは有利でないとは言え、条件が揃い過ぎるほど揃っており、今回は復活の予感。１番人気は、近２走Ｇ２ステイヤーズＳ２着，Ｇ３ダイヤモンドＳ２着と長距離重賞で強さを見せつけているファタモルガーナで単勝5.1倍。２番人気は、準オープンの府中Ｓを勝ち上がってきた上がり馬ダービーフィズで単勝5.7倍。５４kgの軽ハンデも買われているが、Ｇ２セントライト記念２着という重賞実績もある。ヒットザターゲットは、単勝25.3倍の１１番人気。昨秋の天皇賞・秋の力を見れば、本来はここでは力量上位のはず。日本ダービーデーの最終レースで、大観衆で盛り上がる中、何とか復活の走りを見せてほしいところだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 １ １ ヒットザターゲット 牡７ 57 小牧 2.29.7 １１ 11- 8-10- 9  
２着 １ ２ レコンダイト 牡５ 55 Ｍデム １ 1/4 ４  6- 6- 6- 6   
３着 ２ ３ ファタモルガーナ セン7 56 戸崎圭 1/2 １  5- 5- 5- 3   
４着 ８ １７ メイショウカドマツ 牡６ 55 川田 首 ６  1- 1- 1- 1   
５着 ３ ６ トラストワン 牡７ 54 横山典 ２ １５  3- 3- 3- 3   
レースでは、全馬ほぼ揃ったスタートで、ヒットザターゲットは最内ワクからじっくり構えて行く。それでも、いつもほど後ろに下げずに、中団あたりにつける形。すっと先頭に立ったのはメイショウカドマツで、１馬身差でグランデスバルが２番手。２馬身差でトラストワン，ニューダイナスティの２頭。２馬身開いて人気のファタモルガーナ。ヒットザターゲットは、更に３馬身後ろで、中団よりやや後ろの位置取り。１〜２角で、先頭メイショウカドマツは４馬身とリードを開き、向正面では６馬身，７馬身と更にリードを開いての単騎逃げ。グランデスバルが２番手で、２馬身半差でトラストワン，半馬身外にニューダイナスティ。１馬身半差でファタモルガーナ５番手，その半馬身内にレコンダイトの態勢。ヒットザターゲットは、ここから更に３馬身後ろの内々で、ぴったり手綱を抑えたままで、いい感じで追走できている。向正面の中間では、先頭メイショウカドマツのリードは８馬身と開いているが、３角手前ではニューダイナスティが２番手に上がってくる。３角にかかると２番手以下が差を詰めにかかり、３〜４角の中間では、２番手ニューダイナスティがメイショウカドマツの直後に取り付く。ヒットザターゲットは中団内々で脚をタメたままだが、手綱を微動だにせずに最高の行きっぷり。４角では、一旦半馬身ほどに詰め寄られたメイショウカドマツだが、ここからまた１馬身半とリードを開く。グランデスバル，トラストワン，ニューダイナスティの２番手争いに、3/4馬身差で外にファタモルガーナ，差なく内にレコンダイトの態勢。ヒットザターゲットは更に２馬身半後ろで、中団のまま内から２頭目のところに進路を取る。先頭まで５馬身差の射程圏内で、仕掛け気味の馬が多い中で、背筋がゾクゾクするほどのこれ以上ない最高の手応えのまま直線へ。

　 直線に向いても、ヒットザターゲットはぴたりと手綱を抑えたままで、追い出しを待つ余裕がある。そして、残り400ｍを切ってから満を持して追い出しにかかる。先頭メイショウカドマツが２馬身リードで、もう一度粘り腰を見せて逃げ込みを図る。トラストワンが２番手だが、これを１馬身差で中レコンダイト，大外ファタモルガーナなどが追ってくる。２番手以下は差なくかたまって、ヒットザターゲットは更に１馬身半後ろで、残り350ｍではレコンダイト，ファタモルガーナに3/4馬身差の５番手争いに順位を上げてくる。残り250ｍで、レコンダイトがトラストワンをかわして２番手に上がろうとするところで、ヒットザターゲットは２頭の間で一瞬進路が狭くなってヒヤリとしたが、レコンダイトとの差が少し開いたものの、すぐに進路を確保して追ってくる。残り１ハロンでも先頭メイショウカドマツは１馬身3/4差リードで粘っていたが、ここから２番手レコンダイトがこれを追い詰める。ラスト150ｍでは、ヒットザターゲットはレコンダイトに１馬身1/4差の３番手で、大外ファタモルガーナを既にかわしている。完全に進路が開けたヒットザターゲットの末脚が炸裂するのはいよいよここから。メイショウカドマツの逃げ脚が鈍ったところを、ラスト120ｍでレコンダイトがかわして先頭に抜け出す。しかしながら、ラスト100ｍではレコンダイトの内側に入ったヒットザターゲットが２番手に上がり、先頭との差は半馬身でこれを捉える勢い。脚勢で勝るヒットザターゲットは、ラスト50ｍでレコンダイトを内側から抜き去ると、レコンダイトは悔しさのあまりヒットザターゲットに噛み付こうという仕草を見せる。しかしながら、ヒットザターゲットは一瞬にしてレコンダイトを１馬身1/4差置き去りにして、鮮やかな差し切り勝ちのゴール。近走は条件に恵まれずに大敗が続き、年齢的にも衰えてきたのではと思われていたが、ここで見事に復活の勝利。重賞４勝目を飾った。重賞４勝は、タマモクロスの血を引く馬では、あのカネツクロスを超え、マイソールサウンドの５勝に続くものとなった。鞍上の小牧騎手は、「内枠で好走している馬だし、今日は久しぶりにいい枠が引けたので、そろそろ走る頃かなという予感がしていたんだ。道中はレコンダイトの直後に入れて、その後ろで進路を探していった。最後もうまく前のスペースが開いてくれたし、今日はすべてがうまくいったよ。」とコメント。条件さえ揃えばまだまだ健在であることを示してくれただけに、大仕事を成し遂げてくれる夢への旅はまだまだ続いている。

 

 

 

15.08.23 札幌 札幌記念(G2) 2000芝 良 15頭 3F=36.2 　

●前走Ｇ２目黒記念で見事な復活勝利を飾ったヒットザターゲット。沈黙を打ち破り、この馬の真骨頂の末脚の爆発力を見せつけた。７歳になって健在ぶりを示し、その後はこの札幌記念を照準に調整が進められる。天皇賞・秋を見越してのローテーションで、本番に繋がる競馬を見せてほしい。１番人気は、デビューから僅か５カ月という史上最短の早さでＧ１菊花賞を制したトーホウジャッカルで単勝2.9倍。菊花賞後は脚元に不安もあって、８カ月ぶりに宝塚記念で復帰したが、休み明けでいきなりのＧ１でも４着と底力を見せている。２番人気は、前年のＧ１エリザベス女王杯の覇者ラキシスで単勝3.4倍。有馬記念では２着争いに加わる７着，更にＧ２産経大阪杯では、あのダービー馬キズナを直線突き放しての完勝を演じて驚かせた。続く前走の宝塚記念では８着だったものの、勝ち馬から0.4秒差と着差は大きくなかった。３番人気は、昨秋にＧ２を２連勝し、有馬記念では0.2秒差の７着だったラストインパクトで単勝4.6倍。年が明けてからは、Ｇ２阪神大賞典３着，天皇賞・春は１馬身1/4差の４着と、力のあるところを見せている。ヒットザターゲットは、単勝29.8倍の８番人気。目黒記念を制していながら評価は低いが、この馬も昨秋の天皇賞・秋では５着と好走し、スムーズに前が開いていればあるいは２着まであったかもと思わせる内容だった。その底力を考えれば、完全復活を遂げた今なら、Ｇ１馬などが相手のここでも勝ち負けまであって不思議はないはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ６ １１ ディサイファ 牡６ 57 四位 1.59.0 ５  2- 3- 2- 2   
２着 ３ ５ ヒットザターゲット 牡７ 57 小牧 頭 ８ 12-12-12-12 1.59.0
３着 ３ ４ ダービーフィズ 牡５ 57 岩田 頭 ４  9-10- 9- 8   
４着 ５ ８ ヤマカツエース 牡３ 54 池添 1/2 １０  8- 7- 7- 8   
５着 １ １ ラキシス 牝５ 55 ルメー 首 ２  2- 2- 2-3   
８着 ７ １２ トーホウジャッカル 牡４ 57 酒井 ２ 1/4 １  4- 4- 4- 4   
　 レースでは、ヒットザターゲットはスタートは五分に出て、少し手が動いて中団あたりに。このあたりは、いつもより前目につける意志が窺える。予想どおりトウケイヘイローが先頭に立って、１馬身半差でディサイファ，ハギノハイブリッドの２番手争い。これに半馬身差で中トーホウジャッカルは４番手から。ヒットザターゲットは徐々に順位を下げて内ラチに張り付いて、先頭までは６馬身差。１〜２角で、先頭トウケイヘイローは２馬身リードで、若干速いペースでレースを引っ張る。ラキシスが早目２番手で、3/4馬身差でディサイファ。これに１馬身差でトーホウジャッカルが４番手。向正面では、ヒットザターゲットは先頭から１０馬身差の後方４頭目ででじっくり脚をタメている。向正面の中間では、中団にいるラストインパクト，ダービーフィズの２馬身半後ろの位置。３角でも、ヒットザターゲットはじっと動かず、先頭まで１０馬身差で変わっていない。先頭トウケイヘイローに、ラキシス，ディサイファが半馬身差に接近。３〜４角の中間では、ヒットザターゲットに小牧騎手が軽く合図を送ると、馬なりのまま差を詰めにかかる。先頭トウケイヘイローがまた１馬身リードし、ディサイファが手応えよく２番手キープ。3/4馬身差でラキシス，トーホウジャッカルの２頭だが、トーホウジャッカルは手が動き始め、後続も差を詰めにかかる。４角では一団となり、ヒットザターゲットは終始内ラチ沿いを通って、ダービーフィズの１馬身3/4差直後でこれを追うように徐々に差を詰めてくる。先頭トウケイヘイローにディサイファが並びかけ、3/4馬身差でラストインパクトが僅かに３番手だが、ラキシス，ハギノハイブリッドもほとんど差はない。ヒットザターゲットは、先頭から４馬身差の中団後ろで、内ラチ沿いから少し外に持ち出して、ここから渾身のラストスパートの態勢で直線へ。

　 直線に向くと、ヒットザターゲットはダービーフィズを追うように内目を突くが、前に数頭横にびっしり間隙なく広がっていて、残り１ハロンでもまったく追うことができない。内から外まで進路がなく、更には外側にも馬がいる状態で窮地に追い込まれる。ディサイファが半馬身出て先頭で、トウケイヘイローをかわしてラキシス，ラストインパクトの２番手争いとなるが、最内の狭いところを突いてきたダービーフィズ。外からはじわじわヤマカツエースも並んできて、前の方は大混戦の様相。ヒットザターゲットは、前の間隙を突くのを諦めて、後ろの馬の進路を妨害しないことを確認しながら、徐々に外目に持ち出して行くと、ラスト120ｍからまだ目一杯ではないが追い出しにかかる。ヤマカツエースとこれに遅れたトーホウジャッカルの間に十分なスペースがなかったが、トーホウジャッカルが遅れ始めてギリギリ通れる間隔ができたところで、ヤマカツエースの尻尾の先が鼻先をかすめながらグイッと外に持ち出すと、ラスト80ｍでやっと完全に視界が開ける。ゴールはもう間近だが、ここから渾身の力でトップギアに入れると、ヒットザターゲットもこれに瞬時に反応。それまでタメていた脚を一気にスパークさせると、もの凄い爆発力で前の馬たちに襲いかかる。先頭までの２馬身半差はあっと言う間になくなって、内側にひしめいている馬たちをまとめて抜き去って、最後はディサイファ，ダービーフィズの先頭争いに外から猛然と並びかけたところがゴール。勢いでは圧倒的にヒットザターゲットがまさっていたが、惜しくも頭差ディサイファを捉え切れず２着惜敗。もうあと一瞬というところで勝利を逃してしまったが、進路が塞がって完全に脚を余していただけに、本当に無念というほかない。直線で前が完全に壁になりながら、最後に桁外れの爆発力で追い込んだ脚は凄みがあった。惜しくも勝利を逃してしまったが、明らかに脚を余して終わってしまった競馬で、内容的にはこの馬がいちばん強かったと言っても過言ではない。進路が塞がるのは宿命ではあるものの、スムーズに前が開いていれば、間違いなく一頭突き抜けていたはず。末脚は一層威力を増し、ここにきて更に進化を遂げている。前年の天皇賞・秋が完成期と当時思ったが、７歳の秋にして真の完成期を迎えるあたり、まさに規格外の存在。鞍上の小牧騎手は、「追い出しをギリギリまで辛抱したが、もうワンテンポ遅らせていたら…。最後は脚が余っていたし、本当に惜しいレースだった。」とコメント。天皇賞の前哨戦のひとつであるこのレースで見せた強烈なパフォーマンスは、天皇賞でのＧ１制覇に期待を抱かせるのに十分なもの。１年前は天皇賞制覇はまだ夢の領域だったが、今では天皇賞制覇を十分狙える域にまで到達。ついに夢を叶えられるのか、この秋のＧ１戦線が本当に楽しみになった。

 

 

 

15.11.29 東京 ジャパンＣ (G1) 2400芝 良 18頭 3F=35.3 　

●札幌記念ではあと一歩のところで勝利を逃したヒットザターゲット。それでも、いちばん強い競馬をしたのはこの馬で、直線で見せた強烈な破壊力は、Ｇ１制覇に期待を持たせるのに十分なものだった。その後は当然天皇賞に照準が絞られることとなったが、調教時に脚元に気になるところが生じたことから、天皇賞は無念の回避となってしまう。Ｇ１制覇への夢はジャパンＣに持ち越しとなり、今回はほぼ好調と言えるまでの状態には仕上がった。３カ月レース間隔が開いた点は気掛かりがないわけではないが、心配された天候も晴天で、良馬場での競馬となる。ただひとつ、ラチ沿いを頼って走る馬だけに、何としても内ワクがほしかったが、残念ながら外ワクとなってしまい、すべての条件が揃うことはなかった。それでも、このジャパンＣを待ちに待っていた小牧騎手の腕に夢を託したい。１番人気は、宝塚記念，天皇賞・秋を含む重賞４連勝中のラブリーデイで単勝2.7倍。この年はだけで既に重賞６勝を挙げている。２番人気は、芦毛のスターホースのゴールドシップで単勝4.7倍。Ｇ１を５勝している実績馬。春はＧ２阪神大賞典，Ｇ１天皇賞・春を連勝した後、１番人気だった宝塚記念ではとんでもない出遅れで１５着に終わり、その後はゲート再試験などもあってここまで出走が延びた形。３番人気は、この年Ｇ１オークス，Ｇ１秋華賞を優勝している３歳最強牝馬のミッキークイーンで単勝5.0倍。５３kgの斤量が買われている。４番人気は、宝塚記念３着，オールカマー優勝，天皇賞・秋４着のショウナンパンドラで単勝9.2倍。Ｇ１秋華賞の覇者。ヒットザターゲットは、外枠で人気を下げる形になって、単勝69.8倍の１４番人気。前日までは直線内外に多少バラける傾向の競馬も目立ったが、内が伸びる傾向が見られたことから、当日は皆が内を通ろうとするようになっていた。内ラチを頼りにしたいヒットザターゲットにとっては、馬群を捌けるのかどうかこれも大きな逆風となるが、直線での末脚炸裂しての大逆転を密かに狙う。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ７ １５ ショウナンパンドラ 牝４ 55 池添 2.24.7 ４  8- 9- 8-11   
２着 ３ ６ ラストインパクト 牡５ 57 ムーア 首 ７ 11-12- 8-11  
３着 １ １ ラブリーデイ 牡５ 57 川田 首 １  8- 6- 6-  5   
４着 ２ ４ ジャングルクルーズ セン6 57 北村宏 １ 1/4 １７ 13-14-11-15  
５着 ５ １０ サウンズオブアース 牡４ 57 Ｍデム 鼻 ５  2- 7- 8- 5   
１３着 ７ １３ ヒットザターゲット 牡７ 57 小牧 １ 3/4 １４ 15-16-17-17 2.25.3
　 レースでは、ヒットザターゲットはスタートは五分に出ると、出脚は悪くない感じ。どうしても内ラチ沿いを取りたいだけに、ここから内にすーっと入って行く。前の方は広がった争いとなるが、大外からカレンミロティックが手綱を押しながら出てきて、つれてアドマイヤデウス。ヒットザターゲットは内へ切れ込んで行くものの、一頭英国のトリップトゥパリスを捌けずに、内ラチを取り切れず。そこで仕方なくトリップトゥパリスの後ろに下げて、ここで内ラチにようやく貼り付くが、理想よりは後ろのポジションになってしまう。１〜２角では、ヒットザターゲットは後方３頭目の位置で、先頭までは１２馬身差。２馬身後ろにはゴールドシップの態勢。先頭カレンミロティックは２馬身半のリード。アドマイヤデウスが２番手で、２馬身差でワンアンドオンリー，ドイツのイトウの３番手争いに、間半馬身差でフランスのイラプト。その１馬身半後ろでラブリーデイは６番手の絶好のポジションをキープ。後方４頭目のトリップトゥパリスが前の集団から３馬身半差離れた位置に控えたことから、その１馬身3/4差後ろのヒットザターゲットも、前の集団との差が一層広がる形になる。向正面では、ヒットザターゲットは先頭から１５馬身の差がある。向正面の中間では、先頭カレンミロティックは、リードを６馬身と開いて行く。２番手アドマイヤデウス以下は１０馬身圏内でまとまりを作り、３馬身開いてトリップトゥパリス，１馬身半差でヒットザターゲット，更に２馬身半差でゴールドシップは後方２頭目だが、３角手前からゴールドシップは仕掛けて、ヒットザターゲットをかわして上がって行く。３角では、カレンミロティックは７馬身リードの逃げ。ヒットザターゲットは、先頭まで２０馬身の位置。３角過ぎから、ゴールドシップは大外を回って更に押し上げて行く。３〜４角の中間では、先頭カレンミロティックのリードは４馬身に。この時点でも、ヒットザターゲットは先頭まで１５馬身の差がある。４角では、カレンミロティックが２馬身半リードで先頭キープ。アドマイヤデウスが２番手で、１馬身半差で３番手ワンアンドオンリーにラブリーデイが早くも並んでくるが、以下は一団に。更に２馬身半後ろの後方にショウナンパンドラ。その３馬身後ろの後方２頭目にヒットザターゲットで、先頭まで１０馬身近い差で、内を突く構えで直線へ。

　 直線に向くと、ラブリーデイが手応え十分にじわじわ伸びて来て、残り350ｍを切ったところで早くも先頭に抜け出してくる。ヒットザターゲットは後方内目をじわじわ伸びて来て、先頭までは５馬身近い差。小牧騎手のムチが入ると尻尾を振るシーンも。このあたりではどの馬もまだ余力があって、同じような脚色。残り１ハロンで、先頭ラブリーデイに、最内からラストインパクトが差を詰めて半馬身差。その後ろは１馬身差でまったくの一団で、内〜外までびっしり間隔なく広がっている。ヒットザターゲット馬群の中を突く間隙がなく、ラスト220ｍあたりからはすーっと最内に切れ込むように伸びて、ラスト220ｍ〜150ｍまでに約70ｍの間に、前の集団の馬たちとの差を２馬身1/4差ほどあっと言う間に詰めて切れ味を発揮。しかしながら、この最内一頭分のスペースに入った２馬身先にはジャングルクルーズがいて、そこには進路がない。優勝争いは、ラストインパクト，ラブリーデイの叩き合いに、ラスト100ｍを切ったところで外から3/4馬身差の３番手まで追い上げて来ていたショウナンパンドラが、ゴール寸前でこの２頭を首差差して優勝。ヒットザターゲットは、ラスト150ｍからは追ってはいるものの目一杯は追えず、最後まで進路が開けることなく、周囲にいた馬たちとの同じような脚色のまま１３着でゴール。勝ち馬からの差は３馬身半差だった。Ｇ１制覇を夢見た一戦は、持ち味を生かせない苦い結果に終わってしまった。もし内枠を取れていたなら、理想的なレース運びができて、かなりの好勝負になっていたと思われるだけに残念と言うほかない。鞍上の小牧騎手は、「競馬にならなかったよ。この外枠が厳しかった。今日のスタートで内枠なら、中団につけられたはず。"外を回しても"と思い、後ろに下げて内に入れて行ったんだけど、最後は前が開かなかった。少し力んだけど、体調は良かったし、差のないところまで来ているんだけどなぁ。走り切っていないから疲れも感じないし、条件が合えば走ってくるよ。」とコメント。この一戦に懸けていた小牧騎手も、無念だったに違いない。不完全燃焼に終わってしまっただけに、この雪辱はグランプリ有馬記念の舞台で果たしてほしい。

 

 

 

15.12.27 中山 有馬記念(G1) 2500芝 良 16頭 3F=35.0 　

●ジャパンＣでは外枠のため持ち味を発揮できないまま１３着に終わってしまったヒットザターゲット。なかなか条件が揃わないと一線級相手では上位争いができない。今回はグランプリ有馬記念に駒を進めるが、公開の枠順抽選会で、小牧騎手が五郎丸ポーズで運気を引き寄せ、願ってもない１枠２番の絶好枠を引き当てる。加えて良馬場での競馬となり、心配されていたハードルはクリアした。ただ、小回り中山がこの馬に向いているかどうかは何とも言えないところだが、年齢的にもＧ１制覇のラストチャンスになるかもしれないだけに、この大舞台に全力で挑む。１番人気は、天皇賞・春で６個目のＧ１タイトルを手にし芦毛のスターホースのゴールドシップで単勝4.1倍。その後は宝塚記念で大出遅れのためブービー１５着に大敗し、ゲート再審査を経て５カ月ぶりのレースとなったジャパンＣでは１０着に終わっている。今回がラストランとなるだけに、ファンの応援の気持ちの支持も高い。２番人気は、この年Ｇ１レース２勝を含む重賞６勝の大活躍をしているラブリーデイで単勝4.5倍。ジャパンＣでは僅差の３着となり、重賞の連勝も４でストップしたが、抜群の安定性があるだけに、ここでも当然優勝候補の一頭。距離に関しては、若干長いのではないかの見方がされている。３番人気は、菊花賞では１番人気で３着に終わったリアファルで単勝5.6倍。菊花賞ではテンションが高くてレース運びが厳しかった。今回落ち着いていれば、Ｇ１に手が届いても不思議はない。ヒットザターゲットは、単勝55.4倍の１３番人気。かなり評価は低いが、内枠に入ったとは言えレース運びが難しいのには変わりがない。それでも、うまく展開が嵌まれば、あっと驚かせるどんでん返しができる馬。ビッグな夢を小牧騎手の手綱に託す。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ４ ７ ゴールドアクター 牡４ 57 吉田隼 2.33.0 ８  4- 3- 5- 3   
２着 ５ ９ サウンズオブアース 牡４ 57 Ｍデム 首 ５  4- 3- 5- 6   
３着 ６ １１ キタサンブラック 牡３ 55 横山典 3/4 ４  1- 1- 1- 1   
４着 ８ １６ マリアライト 牝４ 55 蛯名 頭 １２  3- 3- 2- 2   
５着 ２ ４ ラブリーデイ 牡５ 57 川田 1/2 ２  6- 6- 8- 6   
８着 ８ １５ ゴールドシップ 牡６ 57 内田博 首 １ 16-16- 2- 3  
１３着 １ ２ ヒットザターゲット 牡７ 57 小牧 ２ 1/4 １３  9- 8-10-13  2.33.7
　 レースでは、ヒットザターゲットは内枠からいいスタートを切ると、手綱を押して前目の位置を取りに行く。脚をとことんタメるこの馬のパターンではないが、馬群に包まれないようにラブリーデイの後ろの位置を取りに行く。この形で力を発揮できるかどうかは分からないが、小牧騎手が考えに考えた上でこの作戦に賭ける。好位集団の後ろのこれまでにない前目の位置に取りに付く。ゴールドアクターが先頭に出てきて、3/4馬身差でキタサンブラック。更に半馬身差でラブリーデイ，サウンズオブアース，リアファルの３番手争い。１周目１角では、その１馬身半後ろの６番手にヒットザターゲットの態勢。３〜４角にかけて外から押し上げて行く馬たちがいて、ヒットザターゲットは中団の位置に。４角では、先頭〜殿りまで１０馬身の差で、ゴールドシップは一頭２馬身半置かれて最後方から。正面スタンド前で、今度はキタサンブラックが先頭に立って１馬身のリード。リアファルが２番手で、１馬身差でゴールドアクター，サウンズオブアース，リアファルの３頭。3/4馬身差でラブリーデイは内々６番手。ヒットザターゲットは中団内ラチ沿いで、先頭までは４馬身あまりの差。ゆったり目の流れとなって、ヒットザターゲットは、小牧騎手が重心を後ろに下げて少し掛かり気味の感じ。１〜２角では、先頭〜殿りまで１２馬身差で、隊列に変動はない。ヒットザターゲットは、先頭まで６馬身差。向正面では、先頭キタサンブラックに、リアファルが外から首差まで接近。２馬身開いてゴールドアクター，サウンズオブアースの３番手争い。これに半馬身差で秋華賞の勝ち馬マリアライトが押し上げて来る。ヒットザターゲットは、先頭から６馬身差の中団内々でじっとしているが、ここでもやや掛かり気味の感じ。長い時間を手綱を引いてなだめながらの追走となっているが、スタート直後でも脚を使ったこともあり、果たして力をタメられているのか。向正面の中間を過ぎると、最後方にいたゴールドシップが、予想通りここから仕掛けて、大外一気のマクリをかける。３角では、ゴールドシップがヒットザターゲットなどをまとめてかわして好位まで押し上げる。先頭キタサンブラックに、半馬身差でリアファル，マリアライトの２頭。これに半馬身差で大外ゴールドシップが押し上げて行く。これに差のない位置の馬群の中で、ゴールドアクター，サウンズオブアースは脚を温存している。３〜４角の中間では、ラブリーデイは先頭まで４馬身差の中団内々。その１馬身直後にヒットザターゲットだが、ゴールドシップが仕掛けたことで俄然ペースアップし、ここでヒットザターゲットはラブリーデイの後ろ２馬身1/4差と置かれる感じになって、順位も後方に下がって小牧騎手の手が動き始める。この時点で、いい位置取りで直線の末脚に賭けた小牧騎手の作戦は崩れ去っている。４角ではリアファルが不安を発生してズルズル後退。先頭キタサンブラックに、外首差でマリアライトが２番手。１馬身半差で外ゴールドシップが３番手。１馬身差でサウンズオブアース，ゴールドアクター，ラブリーデイの４番手争い。後方内々のヒットザターゲットは、先頭まで５馬身半の差があるが、手応えから見て脚が十分に溜まっていないのは明らか。ルージュバックからは１馬身半差，大外ラストインパクトとはほぼ同じ位置，アルバートよりは１馬身前という位置にいる。上がりの速い展開となり、この時点でこの位置，この手応えではかなり厳しい情勢で直線へ。

　 直線に向くと、今度は中マリアライトが僅かに先頭か。内頭差でキタサンブラックも粘っている。これに外からグイグイ差を詰めてきたのがゴールドアクター。大外ゴールドシップは、追い上げに脚を使ったこともあり、ここから伸び切れない。ヒットザターゲットは中団後ろの内々で、先頭までは５馬身差。内々６番手のラブリーデイの２馬身1/4差後ろで、ここからラブリーデイとの差を詰めて行く構えを見せる。ラスト150ｍではラブリーデイとの差を１馬身3/4差に少し詰め詰めるものの、周りの馬はどれも同じような脚色。それでもこの時点では、４頭広がった７番手争いの内々で踏ん張っている。ここで先頭にはゴールドアクターが抜け出してきて、４番手からサウンズオブアースが差し込んでくる。ヒットザターゲットの周りの馬は同じような脚色だったが、ラスト100ｍから伸び脚に差が出て来る。アドマイヤデウス，トーセンレーヴがじわじわ混戦の５着争いに加わって来たが、ルージュバック，ラストインパクト，アルバート，そしてヒットザターゲットの４頭は伸び切れず、ヒットザターゲットは最後は１０着のルージュバックに１馬身差の１３着でゴール。優勝争いは、先に抜け出していたゴールドアクターが、サウンズオブアースの追撃を首差抑えて、４連勝でグランプリホースの座に就いた。直線で自慢の切れ味が不発に終わったヒットザターゲット。道中やや行きたがる素振りを長い間見せていて、いいリズムで流れに乗れていなかった。スタートで気合をつけて行ったこともあり、とことん脚をタメて一気に爆発させるこの馬の得意パターンの競馬には残念ながら持ち込めなかった。鞍上の小牧騎手は、「スタートは良かった。道中はラブリーデイをマークする形で運んだが、４角手前で置かれてしまった。ヨーイドンの競馬では厳しいね。」とコメント。本来ヨーイドンの競馬は得意とするところだが、このメンバーでは思うようにはいかなかった。夢のＧ１制覇は果たせなかったが、ヒットザターゲットの戦いはまだ終わってはいない。明けて８歳となると常識的には厳しいが、まだまだヒットではない大ホームランを飛ばしてくれることを期待したい。

 

 

 

 

フジノゴトク　　　　２０１１生　牡　　　　　　美浦　小西一厩舎　　　父フジキセキ　　母ウルトラスキー

15.01.31

京都

３歳未勝利

1400ダ

不良

16頭

3F=36.2

　

●前年５月昇級２戦目の３歳500万下平場戦で半馬身差２着と実力を見せたフジノゴトク。その時の勝ち馬ジャッカスバークは今では準オープンまで昇級している。一方のフジノゴトクは、その後８カ月半の休養となり、今回は休み明けの一戦。+16kgの馬体重は、成長分を見込んでも明らかに仕上げ途上。どこまで力を発揮できるかがポイント。そんな中でも、フジノゴトクが単勝3.5倍の１番人気に支持される。２番人気は、前走の平場戦で２番人気で２着だったサクラルコールで単勝3.9倍。デビューが遅かったこともあり、フジノゴトクと同様にキャリアは浅い。３番人気は、1000万クラスから降級した前走平場戦で９カ月ぶりのレースながら２着と底力を見せつけたノッキングオンで単勝5.2倍。既に500万クラスか勝ちのある馬。実力拮抗の一戦だが、フジノゴトクが休み明けをあっさりクリアできるようなら、今後の期待も大きく膨らんでくる。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

２

３

レッドジョーカー

牡７

57

杉原

1.24.0

８

 6- 6- 5 

２着

６

１１

サクラルコール

牡４

56

内田博

首

２

 2- 3- 2 

３着

５

９

ダイチヴュルデ

牡４

56

吉原寛

２ 1/2

６

14-13-11

４着

３

６

アビスコ

牡５

57

後藤

１ 1/2

１０

 6- 7- 5 

５着

８

１６

フジノゴトク

牡４

56

北村宏

１ 1/2

１

11-10- 8

1.24.8

　レースでは、フジノゴトクはスタートで１馬身立ち遅れて最後方。スタートから１ハロンで、先頭から８〜９馬身の差がついている。ビーチドラゴンが出てくる、外からアブソリュカフェがかわして先頭。１馬身半差でビーチドラゴンが２番手で、半馬身差でキネオメジャー，更に半馬身差で大外サクラルコールの態勢。フジノゴトクは、先頭から１０馬身近い差の後方大外で、３角過ぎからじわっと進出。３〜４角の中間でも、先頭は依然としてアブソリュカフェだが、前の方は固まってくる。４角では、フジノゴトクは大外を回って中団あたりまで押し上げてくる。アブソリュカフェが先頭のまま、3/4馬身差でビーチドラゴン，キネオメジャー，サクラルコールの２番手争い。フジノゴトクは、更に３馬身後ろの中団大外で直線へ。

 

　 直線に向くと、フジノゴトクは追い出されてからの伸び脚がジリジリという感じ。残り400ｍでサクラルコールがアブソリュカフェをかわして先頭に立つが、混戦模様の争い。残り300ｍを切って、3/4馬身差でレッドジョーカーとアビスコの２頭が、先頭サクラルコールを内外から追ってくる。フジノゴトクは、先頭から３馬身差の８番手あたり。残り１ハロンでは、先頭争いはレッドジョーカー，サクラルコールの２頭が抜けて、後続に２馬身1/4差をつけている。アビスコがアブソリュカフェをかわして３番手に上がってくる。フジノゴトクは、更に２馬身半後ろの５番手まで押し上げるが、これを外からダイチヴュルデがかわして行く。先頭争いは、サクラルコールが一旦並ばれてからまたグイッと首ほどリードするが、もう一度追ってきたレッドジョーカーが、ラスト100ｍでサクラルコールを逆に首差捻じｌ伏せて優勝。フジノゴトクは最後まで伸びはじりじりで、ダイチヴュルデに突き放されてしまったが、ラスト150ｍでアブソリュカフェをかわして５着確保のゴール。１番人気だったことを考えると満足できる着順とは言えないが、長い休みがあったことを考えれば、人気が先行し過ぎていた感も。鞍上の北村宏騎手は、「うまく折り合っていましたし、休み明けでも最後までよく食らいついていました。次は良くなりそうです。」とコメント。このひと叩きで大幅な上積みが見込めるだけに、500万クラスの勝利も十分可能なはずだ。

 

 

 

15.04.26 東京 ４歳上５００万下 1300ダ 良 15頭 3F=36.8 　

●８カ月ぶりのレースとなった１月の500万下平場戦では５着だったフジノゴトク。満足できる内容とは言えなかったが、古馬相手でも十分勝負になることは示してくれた。しかしながら、その後は休み明けを叩かれての上昇が期待されたが、人気になりながら６着，１０着と振るわず。スタートも巧くないこともあり、なかなか全力を出し切れていないが、そろそろ勝ち負けの期待をかけたい。１番人気は、前走中山の平場戦で２着だったメイショウカノンで単勝4.09倍。フジノゴトクは、単勝4.3倍の２番人気。３番人気は、近３走を３着，２着，１０着としているブルーミーフラワーで単勝4.7倍。前走こそ崩れたが、実績的には上位の存在。上位人気は拮抗した一戦だけに、あとはいかに持てる力を出し切るかだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ６ １２ メイショウカノン 牡４ 57 蛯名 1.18.6 １  5- 5   
２着 ２ ４ パトロクロス 牡５ 57 田辺裕 首 １０ 10-10  
３着 ２ ３ フジノゴトク 牡４ 57 松岡 3/4 ２ 12-10 1.18.7
４着 ５ ９ ブルーミーフラワー 牡４ 57 武豊 1/2 ３  2- 2   
５着 １ １ ジャズダンサー 牝５ 55 江田照 1/2 １２  3- 3   

　 レースでは、フジノゴトクはスタートで１馬身立ち遅れ。いつもスタートは巧くない馬だが、今回も後手を踏んで後方からじっくりレースを進める。マチルダが先頭に立って、3/4馬身差でスズカオーショウ。これに 半馬身差でジャズダンサー，ブルーミーフラワーの３番手争い。人気のメイショウカノンは、先頭から４〜５馬身差の中団大外。フジノゴトクは後方で、先頭までは１２馬身の差がある。３角では、中団より後ろの馬たちはかなりバラけているが、フジノゴトクはこのあたりからじんわり押し上げる。３〜４角の中間では、フジノゴトクは大外をすーっと押し上げて、先頭まで８馬身差。４角では、マチルダが依然先頭だが、外首差でブルーミーフラワーも差のない態勢。１馬身1/4差でジョブックガーターが３番手だが、その3/4馬身外に接近するメイショウカノン。フジノゴトクは、更に２馬身半後ろの中団後ろの位置で、その１馬身直後のパトロクロスもスパート態勢で直線へ。

 

　直線に向くと、先頭マチルダがまたリードを開きにかかって１馬身リード。ブルーミーフラワーが２番手だが、外からじわじわメイショウカノンが押し上げて、残り250ｍでは２番手の外に並んでくる。残り１ハロンで、フジノゴトクは先頭まで３馬身半差の６番手にまで上がっているが、直後からパトロクロスの突っ込み。ラスト150ｍで、今度はメイショウカノンが抜け出して先頭。フジノゴトクも伸びてはいるが、ラスト70ｍでパトロクロスにかわされてしまう。それでも伸び脚の目立ったのはこの２頭で、フジノゴトクはかわされながらも末脚を伸ばして、ゴール前でブルーミーフラワーを半馬身捉えて３着でゴール。最後は１番人気で優勝したメイショウカノンに１馬身差まで迫っていた。今回もスタートでの出遅れが痛かった印象。まともであれば、もっと際どい勝負になっていたはず。鞍上の松岡騎手は、「折り合い面を考えて、テンは出たなりで走らせました。1600ｍだと掛かる心配があるので、今はこれくらいの距離が合っているように思います。」とコメント。徐々に本来の力が出せるようになってきており、あとは課題のスタートをいかに決めるかが課題だ。

 

 

 

 

ブライトエルフ　　２００９生　牝　　　　　栗東　柴田光厩舎　　父ブライアンズタイム　　母スウィートエルフ

15.02.14

京都

４歳上１０００万下

1800ダ

良

14頭

3F=39.1

　

●前年３月の平場戦で１番人気で３着だったブライトエルフ。人気に十分応えられなかった点は残念だったが、昇級後２戦連続の好走で、このクラスでの勝利に自信を深めたものの、その後は８カ月の休養となる。戦列に戻ってからは、特別戦８着，平場戦を７着，１１着と、ここまで本来の走りを取り戻せていないが、今回で叩き４走目となるだけに、そろそろ力を見せてほしい。１番人気は、1000万クラス昇級緒戦の前走の特別戦で２馬身差の３着だったフェリーチェレガロで単勝2.9倍。２番人気は、1000万クラス昇級後は６着，５着，１１着という成績のベルフィオーレで単勝3.6倍。まだキャリアの浅い馬だけに、上昇度に期待をかけられている。ブライトエルフは、単勝71.9倍の１２番人気。本来の実力さえ出せれば勝ち負けできるメンバーだけに、人気は低くても密かに期待をかけたい。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

７

１２

トゥザレジェンド

牝５

55

武豊

1.52.8

３

 5- 5- 5- 4 

２着

５

８

タンスチョキン

牝５

55

古川吉

1/2

９

13-13-10-10

３着

３

３

ネヴァーハーツ

牝６

55

幸

１ 1/4

１０

 9-10-12-12 

４着

５

７

ブライトエルフ

牝６

55

鮫島良

首

１２

14-14-13-13

1.53.1

５着

４

６

フェリーチェレガロ

牝５

55

福永

首

１

 3-3- 3- 4 

　 レースでは、ブライトエルフはそれほどスタートがいい方ではなく、少し押して行くものの最後方から。カレンコティヤール，フェリーチェレガロ，更に外からムチを連打してメイショウクローバの３頭のハナ争いとなり、以下も差なく固まった展開。ブライトエルフは、先頭から６〜７馬身差の殿りの位置。１〜２角で、カレンコティヤール，メイショウクローバの２頭が押し通しで激しい先頭争いを続けて、あっと言う間に後続を１０馬身と引き離す。向正面では、カレンコティヤールの方が半馬身リードし、メイショウクローバが２番手。１２〜１３馬身大きく開いてウインクルキラリが３番手だが、外首差でフェリーチェレガロも差はない。２馬身差でトゥザレジェンドが５番手につけている。ブライトエルフは更に６馬身後ろで、ここでもまだ最後方。３角では、前の２頭が後続に１５馬身と更に差を開いている。ブライトエルフも、このあたりから少し仕掛けて行く。先行２頭のリードは一気に縮まってきて、３〜４角の中間では８馬身。４角では態勢は一変し、今度はウインクルキラリが先頭で、3/4馬身差でトゥザレジェンドが２番手。半馬身差で中フェリーチェレガロが３番手に。ブライトエルフは、先頭から７馬身差の後方２頭目で、外目に持ち出して直線へ。

　 直線に向くと、残り300ｍを切ってトゥザレジェンドが先頭に出てくる。残り１ハロンで、内半馬身差で食い下がるウインクルキラリ。更に１馬身差の３番手フェリーチェレガロは伸び切れないか。その後ろは２馬身差が開いていて、後方の外ブライトエルフは、先頭まで６馬身の差があるが、ラスト100ｍから伸び脚を加速させて追い込んでくる。トゥザレジェンドが１馬身1/4差抜け出して先頭。ラスト70ｍで、差し馬勢のタンスチョキン，つれてネヴァーハーツの２頭が、フェリーチェレガロなどを捉えて２，３番手に押し上げる。ブライトエルフはその２馬身半後ろからそれを上回る脚で追い上げて、ゴール前でフェリーチェレガロを首差かわして４着食い込みのゴール。最後は３着のネヴァーハーツにも首差まで迫っていた。直線豪快な追い込みを見せたブライトエルフ。善戦止まりではあったが、復活を印象づける走りだった。鞍上の鮫島良騎手は、「以前はもう少し行けたのに、年齢的なズブさが出ていてまったく行けませんでした。最後はいい脚を使ってくれているだけに、せめて中団くらいで運べればいいんですけどね。」とコメント。ここからいよいよ巻き返しだ。

 

 

 

 

フラッシュバイオ　　２０１１生　牝 　　　　　栗東　藤原厩舎　　父ディープインパクト　　母シアリアスバイオ 

15.05.10 京都 ４歳上５００万下 2000芝 良 10頭 3F=33.8 　

●前年９月、デビュー７戦目で初勝利を挙げたフラッシュバイオ。未勝利戦が残り僅かとなる中での嬉しい勝利だった。その後は７カ月半レース間隔が開いて、前走の昇級緒戦の平場戦では１４着と大敗したが、長期休養明けをひと叩きされた今回は、当然変わり身を見せてくるはず。１番人気は、園田競馬から再転入後３戦して、ここ２戦は平場戦で２着，３着と実力を見せているショウナンアトラスで単勝3.1倍。２番人気は、これも園田競馬から再転入後平場戦を２着，３着と好走して見せたダノンロンシャンで単勝3.8倍。続く前走の特別戦で１２着と大敗したが、今回のメンバーなら力量上位のはず。フラッシュバイオは、単勝13.0倍の７番人気。何とか500万クラスでメドを立てたいところだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ７ ７ トウキョウタフガイ 牡４ 57 松山弘 2.01.0 ３  9- 9- 7- 9   
２着 ８ ５ センセーション 牝４ 55 藤田 1/2 ４  1- 1- 1- 1   
３着 ６ ６ フラッシュバイオ 牝４ 55 藤岡佑 １ 1/4 ７  8- 4- 5- 6  2.01.3
４着 ８ １０ マイネルプレッジ 牡４ 57 高倉 3/4 ５  7- 8- 7- 6   
５着 ３ ３ ショウナンアトラス 牡４ 54 城戸 3/4 １ 10-10- 7- 6  
レースでは、各馬揃ったスタートだが、フラッシュバイオはじっくり後方から。序盤からバラけてきて、先頭センセーションが２馬身半のリード。２番手にはダノンロンシャン，パープルパルピナ，ゴールデンクロスの３頭で、その後ろはまた２馬身半開いている。１〜２角で、後方のフラッシュバイオは後方３頭目で、先頭まで１０馬身と差が開いてくるが、向正面に入ると、先頭まで８馬身と少し詰めてくる。隊列は落ち着いて、先頭センセーションのリードは１馬身半。パープルパルピナが２番手で、１馬身差でダノンロンシャンの順。向正面の中間にかかると、フラッシュバイオは掛かり気味になって押し上げる。このあたり、先頭センセーションは３馬身とリードを開いているが、フラッシュバイオは２番手から２馬身半差まで詰めている。３角では、先頭センセーションのリードは１馬身にまで縮まるが、このあたりではフラッシュバイオは行き過ぎないように脚をタメている。３〜４角の中間では、全馬が５馬身圏内でまったくの一団になって、フラッシュバイオは中団馬群の真ん中。４角では、センセーション，パープルパルピナ，ゴールデンクロスの３頭並んでの先頭争い。１馬身半差でダノンロンシャン，フラッシュバイオがこれを追う形。以下も差はなく、１馬身遅れの内目にトウキョウタフガイが手応えよく取り付いて直線へ。

　 直線に向くと、先頭争いの３頭に、外からじわじわフラッシュバイオが詰め寄ってくる。残り１ハロンでは、逃げたセンセーションがまた二の脚を発揮して3/4馬身のリード。２番手パープルパルピナを外からかわしにかかるフラッシュバイオ。しかしながら、センセーションは実に渋太く、フラッシュバイオは逆に差を広げられる感じに。そこへ、中を突いてトウキョウタフガイが一気に伸びて、フラッシュバイオはかわされて３番手に。フラッシュバイオは、センセーションに一旦２馬身と突き放されたものの、その差を最後は１馬身1/4差までもう一度詰めてきて３着でゴール。優勝争いは、ゴール前でトウキョウタフガイが半馬身差し切って勝利を飾った。見せ場十分の内容で、500万クラス初入着となったフラッシュバイオ。休み明けをひと叩きされた効果はやはり大きかった。鞍上の藤岡佑騎手は、「力ませないようにジワッとレースを進めましたが、勝負どころに入ってもペースが上がらなかったので、そこで力んでしまった分、ラストは同じ脚色に。でも良馬場で今日のような立ち回りができれば、これぐらいは走れる馬だと思います。」とコメント。今回の好走を弾みに、更に上昇気運に乗っていきたいところだ。

 

 

 

15.05.24 京都 御室特別(1000) 2000芝 良 9頭 3F=35.3 　

●休み明け２戦目の前走500万下平場戦で３着と好走したフラッシュバイオ。叩かれて力を発揮して、500万クラスでの戦いにメドを立てた。今回は牝馬限定戦ということもあり、1000万クラスに果敢に格上挑戦。メンバーもそれほど強力とは言えないだけに、格上相手でも好勝負を期待。１番人気は、500万下平場戦を３着，２着として格上挑戦してきたセンセーションで単勝2.7倍。前走は３着のフラッシュバイオに１馬身1/4差先着している。２番人気は、昇級後の1000万下特別を６着，６着としているタガノバラードで単勝3.3倍。1000万クラスでのレースで、大きくは崩れていない。フラッシュバイオは、単勝3.7倍の３番人気。フラッシュバイオもかなりの人気になるほど、メンバーも的にも上位人気は実力伯仲。前走２着のセンセーションが人気になるメンバー構成なら、フラッシュバイオがあっさり勝ち切ってしまうシーンがあっても驚く必要はない。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ４ ４ タガノバラード 牝４ 55 松山弘 1.59.3 ２  2- 2- 2- 2   
２着 １ １ センセーション 牝４ 55 四位 1/2 １  1- 1- 1- 1   
３着 ８ ８ フラッシュバイオ 牝４ 55 藤岡佑 ４ ３  9- 9- 8- 7  2.00.1
４着 ６ ６ ニシノモンクス 牝５ 55 高倉 首 ４  6- 5- 5- 3   
５着 ２ ２ ニシノシュロ 牝４ 55 国分恭 首 ６  4- 3- 3- 3   
　 レースでは、全馬揃ったスタートを切るが、フラッシュバイオは脚をタメることに専念して、じっくり最後方に控える。すっとセンセーションが先頭に立って１馬身半のリード。タガノバラードが２番手で、１馬身差でニシノシュロ，ションアンアズサの２頭。フラッシュバイオは、先頭から８馬身差の殿りで、一頭２馬身半置かれている。１〜２角で、先頭センセーションは３馬身とリードを開く。向正面にかかると縦長で、フラッシュバイオは先頭まで１５馬身と差が開いている。向正面の中間では前の馬の後ろに追いついてくるが、それでもまだ先頭まで１２馬身の差。３角でも、先頭センセーションは３馬身のリード。３〜４角の中間で、フラッシュバイオはひとつ順位を上げて後方２頭目で、先頭までは８馬身差。このあたり、十分に余力を残している。４角では固まってきて、先頭センセーションにタガノバラードが１馬身差に接近。その後ろは１馬身3/4差と少し開いて３番手以下は一団。フラッシュバイオは、３番手から１馬身半差の５番手争いの大外まで押し上げて直線へ。

　 直線に向くと、センセーション，タガノバラードの人気２頭の先頭争いの叩き合い。残り１ハロンでは、３番手以下は３馬身と突き放されてしまったが、大外フラッシュバイオなど４頭が横に広がっている。ここからタガノバラードがじわっと出るが、首差でセンセーションも食い下がる。３着争いは、最内ニシノシュロと大外フラッシュバイオの争いかと思われたところ、間ニシノモンクスももう一度盛り返し、最後は３頭が横に広がった態勢となったが、フラッシュバイオが首差競り勝って３着でゴール。上位２頭からは差があったが、果敢な格上挑戦で３着と好成績を収めてくれた。鞍上の藤岡佑騎手は、「いたずらに動くと良くないので、４角までじっと我慢しました。最後までよく頑張っています。」とコメント。まだまだこれから経験を積んで力をつけてくれるはず。今回の好走は自信にはなったはずだ。

 

 

 

 

フランチャイズ　　２００９生　牡 　　　　　美浦　小西厩舎　　父タイキシャトル　　母ブレスマイソウル  

15.01.12

中山

頌春賞(1000)

1200ダ

稍重

16頭

3F=38.2

　

●1000万クラス昇級４戦目の前走茨城新聞杯で４着に追い込んできたフランチャイズ。それまでの頭打ちの競馬から一転する内容だったが、展開が嵌まったと考える専門家が多かった。それだけに、今回も再度上位に食い込んで、この馬の地力強化を示して見せたい。１番人気は、前走茨城新聞杯２着でフランチャイズに３馬身1/4差先着しているデルマヌラリヒョンで単勝2.2倍。近３走特別戦で４着以内を続けているように、安定性もある。２番人気は、前走茨城新聞杯では３着だったサルバドールハクイで単勝5.2倍。フランチャイズは、単勝29.7倍の９番人気。まだまだ評価は低いが、。ここで再びあっと驚かせる追い込みを決めたいところだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

５

９

サルバドールハクイ

牡５

57

戸崎圭

1.12.0

２

11-12- 9

　

２着

１

２

ミステリートレイン

牡７

57

後藤

1/2

８

 6- 5- 3 

　

３着

６

１１

コーリンギデオン

牡６

57

横山和

1/2

１０

16-15-15

　

４着

７

１４

フランチャイズ

牡６

57

吉田豊

３ 1/2

９

13-13-11

1.12.8

５着

５

１０

ヒカリブランデー

牡４

56

ベリー

３

５

 8- 5- 5 

　

６着

２

３

デルマヌラリヒョン

牡５

57

田辺裕

1/2

１

 2- 3- 3 

　

　レースでは、フランチャイズはスタートは五分に出るが、徐々に後方に下げて行く。このあたりは、予想どおりの追い込み策か。じわっとヴァーノンが先頭に出てきて、半馬身差で人気のデルマヌラリヒョンなど３頭の２番手争い。これに１馬身差でサルバドールハクイは５番手の位置。３角では、フランチャイズは先頭から９馬身差で、後方３，４頭目の位置。３〜４角の中間でも、フランチャイズは手綱を抑えたままで、直線の追い込みにすべてを懸けている。４角では、ヴァーノン，ルミニズムの先頭争いで、１馬身差で外ミステリートレインが３番手。これに3/4馬身差で中デルマヌラリヒョンなど。フランチャイズは、先頭から７馬身差の後方外からスパート態勢に入って直線へ。

 

　 直線に向くと、ミステリートレインがあっさり先頭に立って、残り１ハロンでは１馬身半リード。２番手争いのヴァーノン，ルミニズムを、大外サルバドールハクイがかわす勢い。フランチャイズは更に３馬身遅れて１０番手で、コーリンギデオンに半馬身遅れているが、この２頭でグングン追い込んでくる。ラスト100ｍでサルバドールハクイがヴァーノンをかわして単独２番手に上がり、２馬身半前にいるミステリートレインに襲いかかる。１馬身3/4差でコーリンギデオンが４番手から突っ込んでくる。フランチャイズは、コーリンギデオンに１馬身1/4差遅れを取ったが、内の馬たちを次々かわして５番手まで上がる。フランチャイズは、ヴァーノンを捉えて４番手にまで上がると、デルマヌラリヒョンなどの４番手集団から一頭完全に抜ける。フランチャイズは、一旦引き離されたコーリンギデオンに、ゴール前で盛り返すように半馬身差まで迫って４着でのゴール。優勝争いは、サルバドールハクイがゴール寸前でミステリートレインを捉えた。今回もなかなかの追い込みを決めて４着に食い込んだフランチャイズ。追い込み向きの流れになったのは確かだが、２戦連続の上位食い込みは、前走がフロックでなかったことの証し。鞍上の吉田豊騎手は、「この馬に1200ｍは少し忙しいんですが、今日も展開が嵌まりましたし、乾いたダートでもよく走っています。」とコメント。現状では追い込み一手の競馬になっているが、展開次第では勝ち負けまで持ち込めるレベルにまで力をつけてきた感じだ。

 

 

 

 

ブルジュオン　　２０１０生　牝 　　　　　　美浦　萩原厩舎　　父ダイワメジャー　　母ラティール 

15.02.22

小倉

紫川特別(1000)

1200芝

重

18頭

3F=35.5

　

●前年夏の札幌開催で500万クラス降級３戦目で勝利を飾ったブルジュオン。これで再び1000万クラスに返り咲き、今度こそ1000万で結果を残したいところだったが、ここまでの３戦は９着，１１着，７着と上位に食い込めていない。これまで1000万クラスでの最高着順も６着止まりだけに、そろそろ上位争いを演じて見せたいところ。１番人気は、近２走平場戦３着，特別戦４着としているハピネスで単勝4.1倍。２番人気は、前走の特別戦で3/4馬身差の２着だったタガノスカイで単勝5.5倍。３走前にも1000万下平場戦で４着と実力を見せている。ブルジュオンは、単勝26.9倍の９番人気。なかなか結果に結び付かないが、展開が向いて力を出し切れれば、まだまだ見限れないはずだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

５

９

ローガンサファイア

牝５

55

藤岡佑

1.09.0

３

16-16-16

２着

７

１５

ロマネクイーン

牝５

55

西田

首

１３

 4- 4- 3 

３着

４

７

ヤサカオディール

牝６

55

古川吉

頭

１０

10-13-11

４着

６

１２

ブルジュオン

牝５

55

丸山元

3/4

９

14-14-13

1.09.1

５着

３

６

ラヴァーズポイント

牝５

55

田辺裕

首

４

 8-10- 7 

６着

１

１

ハピネス

牝４

55

杉原

１ 3/4

１

　 8- 8- 7

　

　レースでは、ブルジュオンは悪くないスタートで、手綱を押して行くものの後方から。セイユウスマイルが先頭に立って、3/4馬身差で外モーニングコールが２番手。半馬身差で大外ハッシュ，3/4馬身差で中ロマネクイーンの順。同じタマモクロスの孫ラヴァーズポイントが、中団馬群の真ん中で、先頭までは５馬身差。内側の１番人気ハピネスと並んでいる。ブルジュオンは、先頭から１０馬身差で後方に近い位置。その２馬身後ろの内々にローガンサファイア。３角でも、ブルジュオンは、先頭から１０馬身差の後方で動かない。３〜４角の中間では、ハピネスが先頭から３馬身差にじわっと詰めてくる。４角では、先頭セイユウスマイルにモーニングコールが並びかける。１馬身1/4差でロマネクイーン，ハッシュの３番手争い。ラヴァーズポイントが、先頭から３馬身半差の中団やや後ろの大外。ブルジュオンは、先頭から６馬身差の後方大外で、同じ位置で真ん中を突いてきたのがローガンサファイアで直線へ。

 

　 直線に向くと、３番手からロマネクイーンがじわじわ伸びて、残り１ハロンで前の２頭を捉えにかかる。ラヴァーズポイントが、先頭から２馬身半差の大外からじわじわ伸びるが、これに１馬身1/4差で中からローガンサファイア，つれて3/4馬身差の大外からブルジュオンも突っ込んでくる。ラスト100ｍで、ロマネクイーンが１馬身1/4差抜け出して先頭で、激戦の様相の中からヤサカオディールが２番手に。更に１馬身半差の位置でラヴァーズポイントは、ローガンサファイアなどとの５番手争い。3/4馬身外に迫るブルジュオン。ここからローガンサファイアが先頭争いに加わる脚を繰り出すが、ラヴァーズポイントは遅れを取る。４番手で甘くなったラヴァーズポイントに、ブルジュオンがぐいぐい伸びての４着争いとなったが、ゴール寸前でブルジュオンが首差かわして５着でゴール。勝ち馬から１馬身ちょっとの見せ場のある競馬を見せてくれたブルジュオン。勝ち馬とは、内目を突いた馬と大外を回した馬の差が出た印象。鞍上の丸山元騎手は、「勝ち馬の通った道を通れば良かった。最後はその差が出たけど、いい脚を使ってくれた。」とコメント。それでも、1000万クラスで初めて結果を残してくれたという点で収穫は大きかった。今後も更に期待をかけていきたい。

 

 

 

15.03.29

中京

岡崎特別(1000)

1200芝

稍重

18頭

3F=35.1

　

●1000万クラス再昇級４戦目の紫川特別で４着に食い込んできたブルジュオン。馬自身が充実度を増してきて、このクラスでも好勝負できるところまで力をつけてきた。今回はまだ評価はそれほど上がっていないが、この馬の成長ぶりを改めて見せつけたい。１番人気は、既走馬相手の未勝利戦を快勝し、更に１０カ月間隔が開いた500万特別も楽勝して目下２戦全勝のビッグアーサーで単勝2.1倍。順調に使えていない中でのこのパフォーマンスは、底知れない素質を感じさせる。２番人気は、昇級緒戦の前走1000万特別で首差２着と実力を見せたコウエイタケルで単勝6.2倍。ブルジュオンは、単勝21.4倍の７番人気。展開が向くようなら、前走同様の末脚爆発を期待していいはずだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

７

１４

ビッグアーサー

牡４

56

藤岡康

1.08.6

１

 6- 8 

２着

３

５

ティーハーフ

牡５

57.5

国分優

１ 3/4

３

11- 8

３着

６

１１

ブルジュオン

牝５

52

長岡

３ 1/2

７

12-13

1.09.5

４着

５

１０

アグネスマチュア

牡６

53

松岡

鼻

１７

 2- 2 

５着

７

１５

タガノザイオン

牡８

55

武豊

１ 1/4

４

18-16

　

　 レースでは、ブルジュオンはまずまずのスタートを切るが、じっくり中団後ろまで下げての末脚勝負。妹のヴァイセフラウが先頭に出るが、これをかわしてアリュージャンが先頭。3/4馬身差でクラウンカイザー，アグネスマチュアの２番手争いで、その後ろは２馬身半と開いてヴァイセフラウは４番手。３角で、ブルジュオンは先頭から６馬身差の位置で、馬群の中でじっくり抑えている感じ。３〜４角の中間では、ブルジュオンは後方に近い位置になって、先頭までは８馬身差。このあたり、単独２番手のアグネスマチュアの後ろは２馬身1/4差と開いて来る。外を回る馬が多い中で、先頭アリュージャンは内ラチ一杯を回って先頭。コーナーワークの差で２馬身半と差が開いてアグネスマチュアが２番手。更に２馬身1/4差でクラウンカイザー。その２〜３馬身後ろに人気のビッグアーサー，更に２馬身後ろにブルジュオンで、先頭までは１０馬身近い位置で真ん中を突く形になって直線へ。

 

　直線に向くと、内外広がっての争いから、残り１ハロンでアグネスマチュアが先頭。半馬身内側からティーハーフが脚を伸ばし、１馬身差で外ビッグアーサーが早くも３番手まで上がって来る。ブルジュオンは更に３馬身半後ろで、まだ中団後ろの真ん中の馬込みの中。伸び脚の良かったビッグアーサーが、ラスト100ｍで先頭に抜け出して3/4馬身リード。ティーハーフが２番手で、２馬身1/4差開いてアグネスマチュアが３番手。ブルジュオンは更に３馬身半後ろの７番手だったが、ここからエンジンがかかって一気の伸び脚。次々と各馬を抜き去って、ゴール寸前でアグネスマチュアも鼻差捕らえて３着食い込みのゴール。１，２着の態勢が決した後で突っ込んできたもので、与えるインパクトは強くなかったが、最後の脚は際立っていた。２戦連続の好走で、1000万クラスでの勝利にも手応えを掴んだ。なお、この時のブルジュオンの走破タイムは、この２レース後のＧ１高松宮記念７着に相当するもの。鞍上の長岡騎手は、「馬場が悪い中でもめげずに前向き差を出してくれていたし、いつも通りしっかり脚を使っています。近いうちにチャンスはあるはずです。」とコメント。着実に進化を遂げているのも、頼もしい限りだ。

 

 

 

15.04.26

福島

福島中央テレビ杯(1000)

1200芝

良

16頭

3F=35.0

　

●前走の岡崎特別では強烈に追い込んで３着だったブルジュオン。このクラスでも比較的安定して上位に食い込めるようになっており、ここでも展開が向けば面白い勝負になるはず。１番人気は、1000万クラス昇級後の特別３戦を４着，３着，４着と堅実に駆けているローズミラクルで単勝3.9倍。２番人気は、７カ月の休養明け２戦目の前走で３着と実力を発揮してきたラインミーティアで単勝オッズは同じ3.9倍。ブルジュオンは、単勝10.3倍の４番人気。相手もなかなか手強いが、大きな力の差はなく、打ち破るチャンスは十分あるはずだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

１

２

ローズミラクル

牡５

57

吉田隼

1.08.3

１

 3- 3- 3 

２着

３

５

オトコギマサムネ

牡４

57

中谷

1/2

１０

 7- 6- 5 

３着

５

９

オオタニジムチョウ

牡６

57

津村

１ 1/4

１１

11-10-10

４着

１

１

ヒカリトリトン

牡７

57

藤懸

鼻

１４

11-10- 8

５着

５

１０

ブルジュオン

牝５

55

丸山元

首

４

14-14-12

1.08.6

　 レースでは、ブルジュオンはスタートが若干甘く、じっくり後方待機策を決め込む。モーニングコールが僅かに先頭で、首差で内から押してサビーナクレスタ。この２頭で後続を３馬身離して、３番手にはワイルドジョイ以下。ブルジュオンは、３番手から８馬身ほど後ろの後方の位置取り。前２頭が競り合って、後続を６馬身と引き離す。３角でも、ブルジュオンは後方３頭目で、先頭まで１５馬身の差がある。短距離戦にしてはバラけた展開。３〜４角の中間では、ブルジュオンは内々をじわっと進出。４角では、サビーナクレスタが先頭で、3/4馬身差でモーニングコールが２番手。後続が１馬身半差まで差を詰めて、ローズミラクルが３番手。ブルジュオンは、先頭まで８〜９馬身差でまだ後方内々のまま直線へ。

 

　 直線に向くと、サビーナクレスタが先頭で粘るも、残り１ハロンでローズミラクルが並んでくる。ブルジュオンは追い出されてから脚を伸ばし、ラスト150ｍでは先頭から３馬身半差の中団内々。混戦の先頭争いから、ローズミラクル，オトコギマサムネの２頭が抜けて来て、ここからは３番手以下は大混戦の争いに。ラスト70ｍでワイルドジョイが３番手に上がったところを、内ラチ沿いをブルジュオン，外からは超大穴ヒカリトリトン，更に大外3/4馬身差のところから突っ込むオオタニジムチョウ。ワイルドジョイが脱落し、最後は３頭接戦の３着争いとなったが、ブルジュオンは、オオタニジムチョウ，ヒカリトリトンに首差競り負けて５着でのゴール。最後はこの馬らしさを見せてくれたが、もう少しで３着もあった内容だけに残念。それでも着差は大きくなく、力は見せてくれた。鞍上の丸山元騎手は、「嵌まったと思いましたが…。もう少し奇麗に前が開いていれば、もっと伸びたと思います。この馬場でも堅実に走るようになっていますし、力をつけていると思います。」とコメント。展開ひとつで十分勝てるだけの力は今回も示してくれた。

 

 

 

15.06.28 函館 ＵＨＢ杯(1000) 1200芝 重 16頭 3F=35.7 　

●前走福島中央テレビ杯では５着だったブルジュオン。３着馬からは僅差のレースで、もっと展開が向けば更に上位に肉薄していたはず。後ろから行く馬だけに展開に左右される面は大きいが、うまく嵌まれば一発逆転があってもおかしくない。１番人気は、近２走３歳オープン特別を２着，６着としているブラヴィッシモで単勝2.6倍。前走は1800ｍの距離が長かったが、距離が短くなった今回は、前々走１番人気で鼻差２着した力を発揮してくるはず。２番人気は、準オープンから降級した前走平場戦では１番人気で７着だったモズハツコイで単勝6.0倍。準オープンで２着２回の実績のある馬だが、近走精彩を欠いている感じで、全盛期の勢いはない。ブルジュオンは、単勝9.6倍の５番人気。実力的には拮抗したメンバーだけに、この馬の末脚が生きる展開になれば、あっさりというシーンがあっても驚けない。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ ９ スピードルーラー セン6 54 勝浦 1.10.2 ７  8- 8- 9
２着 ５ １０ ブラヴィッシモ 牡３ 54 三浦 3/4 １ 14-14-13  
３着 ２ ３ マジックシャトル 牡３ 53 四位 首 ３  2- 2- 2   
４着 ３ ５ リバティーホール 牝６ 51 田中博 3/4 １６ 11-10- 9  
５着 ６ １２ ビットスターダム 牡７ 54 菱田 頭 １２  7- 7- 6   
６着 ４ ８ ブルジュオン 牝５ 52 長岡 鼻 ５ 15-15-15 1.10.5
　 レースでは、ブルジュオンはスタートが若干甘く、後方からじっくり構える競馬。アンウォンドが先頭に立って、半馬身内にマジックシャトル。3/4馬身差で大外タイセイラビッシュが３番手。中団より後ろはバラけて、ブルジュオンは後方２頭目で、先頭から１２馬身の大きな差がある。３角でも、ブルジュオンは後方のまま動かない。３〜４角の中間では、先頭争いはアンウォンド，マジックシャトルの２頭が並ぶ。２馬身1/4差でタイセイラビッシュが３番手。ブルジュオンは依然内々でじっとしている。４角では、ブルジュオンは後方２頭目の位置のまま脚を温存しているが、先頭までは７馬身差まで詰めている。マジックシャトルが単独先頭で１馬身1/4差リードし、２番手争い３頭の大外がモズハツコイ。ここから２馬身1/4差の中団大外にスピードルーラーの態勢。ブルジュオンは最後の追い込みに賭けて、脚をタメたまま直線へ。

　 直線に向くと、マジックシャトルが先頭で残り１ハロン。１馬身半差でモズハツコイが２番手も、大外ぐいぐいスピードルーラーが脚を伸ばし、ラスト150ｍでは２番手に上がる。ブルジュオンは外に持ち出して追ってくるが、上位争いからはまだ差がある。ラスト100ｍで、先頭マジックシャトルに3/4馬身差まで迫るスピードルーラー。ブルジュオンは、先頭から５馬身差の中団の外で、４番手のビットスターダムから３馬身差の位置。ブルジュオンは、一歩先を行っていたリバティーホールとともに、これを上回る脚色でぐいぐい追い上げ、最後は内ラチ沿いリバティーホール，中ビットスターダム，大外一気のブルジュオンの３頭並ぶ態勢の４着争いのゴール。しかしながら、写真判定の結果、頭，鼻差及ばず６着に。優勝争いは、ラスト50ｍでスピードルーラーが差し切って快勝した。もう少しで４着というところで、掲示板まで逃してしまったブルジュオン。展開の助けがなかっただけに、直線だけで追い込むのは厳しかったか。鞍上の長岡騎手は、「前残りの展開でしたからね。その中で一番の脚は使ってくれていますよ。時計のかかる馬場がいいとは言え、ここまで渋ると良くないと思います。よく頑張ってくれましたよ。」とコメント。力のあることは示してくれただけに、あとは展開ひとつと言っていいだろう。

 

 

 

 

マイネプレセア　　２０１１生 　牝　　　　　　美浦　和田一厩舎　　父マイネルラヴ　　母コスモキララ

15.01.10

中山

４歳上５００万下

1600芝

良

16頭

3F=35.3

　

●秋２戦目の豊川特別で５着と掲示板圏内に食い込んできたマイネプレセア。秋３戦目で更に上積みが見込まれる今回は、前走以上の走りを期待したい。１番人気は、前走格上挑戦の1000万下平場戦で0.2秒差の５着と健闘したチョコレートバインで単勝3.1倍。元々500万クラスを勝ち上がるのは時間の問題と見られている馬で、上のクラスで互角の走りができる実力はやはり上位。２番人気は、前走豊川特別で２着だったコウセンで単勝4.5倍。５着だったマイネプレセアに３馬身半先着している。マイネプレセアは、単勝9.0倍の４番人気。実績・実力的には上位人気馬より劣るのは否めないが、展開次第では肉薄するシーンがあっても不思議はない。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

３

６

マリーズケイ

牝４

51

石川

1.34.3

８

 4- 4- 5- 5 

２着

５

１０

シングンジョーカー

牡４

56

武士沢

1/2

５

2 -3 -3- 3

３着

５

９

チョコレートバイン

牡４

54

戸崎圭

首

１

12-12-12- 9

４着

８

１５

ジェラテリアパール

牝５

55

ベリー

１ 1/4

９

14-14-14-13

５着

２

３

マイネプレセア

牝４

54

ブノワ

1/2

４

 9- 7- 7- 7 

1.34.7

　レースでは、マイネプレセアはいいスタートではなかったが、出遅れというほどではない。ポンと好発を決めたのはコスモラパン。１馬身半差でダイワブレイディが２番手。１馬身差でレインボーラヴラヴ，シングンジョーカーの３番手争いで、間半馬身差でマリーズケイ。マイネプレセアは、更に１馬身半後ろの中団内々を追走。向正面の中間では、更に３馬身半後ろの中団後ろの外に人気のチョコレートバインの態勢。このあたり、先頭コスモラパンは５〜６馬身とリードを開いて、単騎逃げの形に持ち込む。３角でも２番手以下の隊列に変動はなく、３〜４角の中間では、マイネプレセアは２番手ダイワブレイディから４馬身差。４角では各馬余力を残したままで、先頭コスモラパンのリードはなくなって、２番手ダイワブレイディが3/4馬身差まで詰めてくる。3/4馬身差で３番手シングンジョーカー以下。マイネプレセアは、先頭から３馬身差の内目６〜７番手あたりで直線へ。

　 直線に向くと、先頭コスモラパンをかわしにかかるシングンジョーカー。半馬身差で間ダイワブレイディ，その後ろ１馬身半差で４頭並んだ４番手争いの一角にマイネプレセアが加わってくる。ラスト150mでも、コスモラパン，シングンジョーカーの先頭争いが続くが、3/4馬身差で外からマリーズケイが失速したダイワブレイディをかわして３番手に上がってくる。更に3/4馬身差でマイネプレセア，チョコレートバインの５番手争い。マイネプレセアは、チョコレートバインには遅れを取ってしまったが、ダイワブレイディをかわし、更には失速してきたコスモラパンもゴール前で捉えて４番手に上がったかと思われたその瞬間、外からグングン伸びてきたジェラテリアパールに半馬身かわされて５着でのゴール。優勝争いは、ラスト30ｍを切って、マリーズケイがシングンジョーカーを競り落として勝利を飾った。勝ち負けまではあとひと息加われなかったが、差のない競馬を見せたマイネプレセア。できればあとひと押しがほしかったが…。鞍上のブノワ騎手は、「ゲート内でガタガタしていました。前半に少し掛かった分、止まったけど、最後まで頑張ってくれました。」とコメント。それでもかなり安定して走れるようになっているだけに、展開とメンバー次第では、勝ち負けまで持ち込める可能性はあるはずだ。

 

 

 

15.02.01

東京

４歳上５００万下

1600芝

良

16頭

3F=35.2

　

●前走の中山の平場戦は５着だったマイネプレセア。２戦連続の入着で、崩れることはなくなってきたが、あともうワンパンチが足りない。今回は混戦模様の一戦で、ここ２戦以上の着順を期待したいところ。１番人気は、休み明けの近２走平場戦で人気になりながら６着，９着という着順のレッドソレイユで単勝4.5倍。まだキャリア３戦の馬で、素質を買われて人気になっているが、500万クラスではまだ実績を挙げていない。２番人気は、未勝利勝ちした後、500万下平場２着，特別戦１着とこのクラスでは上位の力を見せているトーセンターキーで単勝5.3倍。今回は５か月半の長期休養明けだが、能力の違いを見せつけるか。マイネプレセアは、単勝31.2倍の１０番人気。評価は低いものの、オッズほどの力の差はないはずだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

３

６

トーキングドラム

牡５

57

ベリー

1.35.4

４

14-15-14

２着

８

１６

トーセンターキー

牡５

57

デムー

首

２

 8- 7- 6 

３着

８

１５

ダブルコーク

牡４

56

蛯名

１ 1/4

７

 9-10- 9 

４着

５

９

サトノフェアリー

牝５

55

田中勝

3/4

５

15-13-11

５着

７

１４

シングンジョーカー

牡４

56

武士沢

頭

３

 6- 4- 3 

６着

７

１３

マイネプレセア

牝４

54

柴田大

鼻

１０

 7- 7- 6 

1.35.7

１３着

３

５

レッドソレイユ

牡４

56

ブノワ

２

１

13-14-14

　

　レースでは、マイネプレセアはまずまず好スタートを切るが、中団からの競馬。スペルオンミーが先頭に立って、１馬身1/4差でミュゼミランダ，その半馬身外にリュクサンブールの態勢。マイネプレセアは、先頭から４馬身差の７番手で、3/4馬身外にトーセンターキーがいる。その５馬身後ろの後方外にトーキングドラムの態勢。３角でも、先頭スペルオンミーが２馬身リードでレースを引っ張っている。マイネプレセアは先頭から６馬身差の位置で、やや縦長の展開となっている。３〜４角の中間では少し馬群が詰まってきて、マイネプレセアは先頭まで４馬身差。トーキングドラムは更に６〜７馬身後ろで後方２頭目。４角では、先頭スペルオンミーに、半馬身差に外から詰めてくるリュクサンブール。以下も一団で固まって、マイネプレセアは先頭から２馬身半差の中団馬群の中で直線へ。

 

　 直線に向くと、マイネプレセアは、前にシングンジョーカー，外側にトーセンターキーがいて一杯に追い出せず、少し下げてトーセンターキーを先に行かせてから外に持ち出す。その間に、シングンジョーカーとの１馬身差が、一瞬で２馬身半に開いてしまい、このあたりは明らかにロスあり。更には勢いがついて大外から追い込みをかけるダブルコークにも抜き去られてしまう。残り250ｍで最内にコースを取ったリュクサンブールが先頭に立つが、ラスト150ｍでトーセンターキーがかわして先頭。１馬身差でシングンジョーカー，ダブルコーク，更には大外からグングン追い込むトーキングドラム。これに１馬身差でマイネプレセアは６番手争い。ラスト100ｍから、マイネプレセアもじわじわ前との差を詰めて、激戦の４着争いに加わってくる。リュクサンブール，シングンジョーカーの２頭をじわじわ追い詰めるマイネプレセアだが、ゴール寸前で大外からサトノフェアリーなどが突っ込んで、最後は４〜５頭横に広がっての４着争いのゴール。惜しくもサトノフェアリーから頭，鼻差で６着に。鼻差でリュクサンブール，頭差でウインスラッガーと続いていた。入着を逃したマイネプレセアだったが、進路がなくて一旦下げるロスがなければ、あるいは４着もあったかも。そういう点では残念な結果ではあったが、じわじわ力をつけてきているという印象を強くした。

 

 

 

 

マイネルイルミナル　　２０１０生 　牡　　　　　　美浦　高木登厩舎　　父メジロベイリー　　母マイネアクティース

15.01.25

中山

４歳上５００万下

1800芝

良

14頭

3F=35.3

　

●前走の平場戦でも３着と善戦止まりの競馬が続くマイネルイルミナル。1000万クラスでも500万クラスでも同じような結果だが、今回も自己条件でちろん引き続きチャンス十分。１番人気は、４カ月の休養で立て直しを図った前走平場戦で２着と実力を見せたドラゴンレジェンドで単勝3.7倍。前走はマイネルイルミナルに１馬身1/4差先着。ひと叩きで上積みを見込める今回は、更にチャンスは大きくなる。既に500万特別勝ちがある実績も上位。２番人気は、近２走平場戦を３着，２着としているレッドグルックで単勝4.3倍。マイネルイルミナルは、単勝8.1倍の４番人気と意外に低い評価。それでも、マイネルイルミナルはここで勝ってもなんら不思議のない力の持ち主だけに、あとは混戦を抜け切るあとひと押しのパワーを見せてくれることを期待したい。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

７

１２

ドラゴンレジェンド

牡５

57

戸崎圭

1.48.2

１

14-14-11-11

２着

５

８

レッドグルック

牡４

56

後藤

１ 1/4

２

10-10- 9- 5

３着

８

１３

サーストンコラルド

牡４

56

岩田

首

１０

 7- 8-11-12 

４着

６

９

マイネルイルミナル

牡５

57

柴田大

鼻

４

13-13- 1- 1

1.48.4

５着

３

４

レオニーズ

牡４

56

吉田豊

１ 1/4

７

 7- 7-10- 8 

　

　 レースでは、マイネルイルミナルは若干スタートが甘く、手綱を押して行くものの思うように行けずに後方２頭目。大外からソムニアシチーが先頭に立つ。マイネルイルミナルは、前が少しゴチャついてヒルむ感じになって、先頭から５馬身差の最後方。１〜２角で、マイネルイルミナルは後方２頭目で、先頭までは８馬身差。ソムニアシチーが先頭で１馬身半のリード。向正面に入って、ロッカバラードが２番手で、１馬身差でマンインザムーンで、その後ろは２馬身半と離れている。マイネルイルミナルは、先頭から１０馬身差の後方２頭目で、その２馬身後ろの最後方に人気のドラゴンレジェンド。先頭ソムニアシチーは２馬身半とリードを開いていくが、残り1000ｍの地点で後方マイネルイルミナルが一気に動く。動き出してから１ハロンの３角過ぎで、大外をマクッてあっと言う間に先頭に立つ。３〜４角の中間では、マイネルイルミナルが先頭で半馬身のリード。ソムニアシチーが２番手で、半馬身差でロッカバラードの順。ドラゴンレジェンドはまだ後方。４角で馬群が凝縮され、今度はウインインスパイアが２番手に。ドラゴンレジェンドもグーンと動いて、先頭まで２馬身半差まで大外から追い上げる。マイネルイルミナルは一気に脚を使ってしまったが、ここからゴールまで粘り込めるのか。

 

　 直線に向くと、先頭マイネルイルミナルが3/4馬身リードで粘り込みを図る。残り１ハロンでは、今度はレッドグルックが２番手に上がる構えだが、更に１馬身1/4差の大外からドラゴンレジェンドの追い込み。ラスト80ｍでは、内マイネルイルミナル，レッドグルック，ドラゴンレジェンドの３頭が並ぶ態勢となったが、脚色は外の２頭がまさっている。更に１馬身1/4差で外からサーストンコラルドが差してくる。ドラゴンレジェンドが先頭に抜けて、マイネルイルミナルはレッドグルックとの２番手争いに僅かに競り負けたところを、ゴール寸前で大外サーストンコラルドに際どく並ばれてのゴール。２着争いは３頭が接戦だったが、マイネルイルミナルは結局４着。一気にマクる作戦に出たが、もう少しで２着に粘れていた惜しい内容だった。スタートが悪くて思うような形にも持ち込めなかった。鞍上の柴田大騎手は、「スタートをモコッと出ましたし、道中もかなりペースが遅かったので、この形しかないと思って動いて行きましたが、３角から外を回りながらでしたからね。でもいつも一生懸命走ってくれる馬です。」とコメント。満足できる着順とまでは言えないが、力のあるところは見せてくれた。善戦止まりのレースが続くが、もうあとひと押しを決めたいところだ。

 

 

 

15.02.07

東京

４歳上５００万下

1800芝

良

16頭

3F=34.2

　

●前走の平場戦では一気のマクリをかけて４着だったマイネルイルミナル。前走は展開的には有利だったとは言えないだけに、今回はロスなく立ち回って勝利を狙う。１番人気は、４走連続で２着，３着を続けるウインオリアートで単勝4.0倍。２番人気は、２度の長期休養があって全成績２戦１勝のタイダルベイスンで単勝4.3倍。今回も８カ月の休み明け。新馬戦３馬身半差圧勝の素質が買われていても、力を発揮できるかどうかは疑問。マイネルイルミナルは、単勝5.4倍の４番人気。上位人気はほとんど拮抗しており、激戦の様相。マイネルイルミナルの勝負根性がライバルたちを凌駕することを期待したい。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

６

１１

カレンリスベット

牝４

54

蛯名

1.49.8

７

 1- 1- 1- 1 

２着

３

５

マイネルイルミナル

牡５

57

柴田大

首

４

 2- 2- 3- 4 

1.49.8

３着

８

１６

ウインオリアート

牝４

54

戸崎圭

首

１

 7- 7- 7- 5 

４着

１

１

サウンドメモリー

牡４

56

松岡

頭

６

 9- 7- 7- 9 

５着

４

７

ナイフリッジ

牡４

56

横山和

頭

９

14-11-11-13

　

　 レースでは、マイネルイルミナルはスタートはまずまずで、手綱を押して前の方に出てきて、大外カレンリスベットと２頭並んでの先頭争い。スタートから１ハロンの地点で、カレンリスベットの方が先頭に立って、3/4馬身差でマイネルイルミナルは２番手。これに半馬身差でニシノカザブエ，サーストンコラルドの２頭。人気のウインオリアートは、先頭から４馬身差の中団大外。カレンリスベットのリードは１馬身半となり、２番手争いはマイネルイルミナルなど３頭が並ぶ態勢。３角では、外サーストンコラルドが２番手に上がって、先頭まで3/4馬身差。内半馬身差でマイネルイルミナルは３番手で脚をタメている。３〜４角の中間では、大外ドリームリヴァールがすーっと好位に押し上げて行く。中団のウインオリアートもじわっと進出。４角では、先頭カレンリスベットに、半馬身外ドリームリヴァールが２番手。これに半馬身差で内々マイネルイルミナルとサーストンコラルドの３番手争い。大外ウインオリアートは、先頭から３馬身半差で直線へ。

 

　 直線に向くと、先頭カレンリスベットは追い出しを待つ余裕がある。残り400ｍでは、先頭から3/4馬身差で２番手争いはマイネルイルミナルなど３頭が並ぶ態勢。ここからカレンリスベットも追い出しにかかる。残り１ハロンでは、先頭カレンリスベットが１馬身リードで逃げ込みを図り、内マイネルイルミナルが単独２番手に。これに半馬身差でサーストンコラルドなども差はない。ウインオリアートも、先頭から２馬身半差の７番手の射程圏内。マイネルイルミナルは、ラスト150ｍを切ってからじわじわ伸びて、先頭カレンリスベットに半馬身差。その後ろ3/4馬身差の３番手争いに、ウインオリアートも加わってくる。激戦の様相となったが、マイネルイルミナルはじわじわ詰め寄ってはいるものの、前をかわす感じではなく、カレンリスベットに首差及ばず２着でのゴール。ウインオリアート以下も際どいところまで迫ってきたが、これは首差しのいだ。もうひと押しが足りなかったマイネルイルミナル。最近ではもっとも惜しいレース内容だった。鞍上の柴田大騎手は、「行ければハナへと思ったんですが、最近は行けなくなっているので、無理せずに２番手をロスなく運びました。とにかく馬は一生懸命に走ってくれているんです。今日は何とかなると思ったんですが…。残念です。」とコメント。勝ってなんら不思議のない実力は持っているだけに、ゴール前で決め手を発揮できれば、勝利はもうすぐそこにあるのだが…。

 

 

 

15.08.30 新潟 ３歳上５００万下 2000芝 稍重 18頭 3F=33.6 　

●２月の東京の平場戦では首差２着の惜敗だったマイネルイルミナル。続く東京戦で６着に終わると、その後は休養に入って、今回は半年ぶりのレースとなる。１番人気は、近４走で平場戦を３着，４着、特別戦を２着，２着としているナイアガラモンローで単勝2.8倍。２歳オープン特別のダリア賞２着の実績がある。２番人気は、近３走で特別戦１着，４着、平場戦４着としているキネオダンサーで単勝3.8倍。これまで３連続１番人気になっている馬で、３前走で現級勝ちの実績は上位。マイネルイルミナルは、単勝12.6倍の６番人気。休み明けの分、評価は低くなっているが、逆にリフレッシュして本来の力を出せれば、勝ち負けまで期待できるはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ５ レインオーバー セン4 57 石橋脩 2.01.4 ７  5- 5- 5   
２着 １ ２ コアプライド 牡３ 54 藤岡康 鼻 ４  4- 3- 3   
３着 ２ ３ マイネルイルミナル 牡５ 57 柴田大 3/4 ６  2- 2- 2  2.01.5
４着 ４ ７ ナイアガラモンロー 牝３ 52 内田博 １ 3/4 １  1- 1- 1   
５着 ２ ４ キネオダンサー 牝４ 55 吉田隼 １ 1/4 ２  8- 7- 7   
　 レースでは、マイネルイルミナルはスタートは五分に出て、前の方に出てくる。すっと先頭に立ったのはナイアガラモンローで、１馬身半差で大外エスターブレが２番手。これに内からマイネルイルミナルが並んでくるが、3/4馬身差の外コアプライド以下も一団で追走。ここからマイネルイルミナルが単独２番手に上がり、１馬身差で内コアプライドが３番手。キネオダンサーは、先頭から４〜５馬身差の中団内々。３角でも前の方の態勢は変わらず、２番手マイネルイルミナルは先頭に１馬身1/4差。３〜４角にかけても隊列にほとんど変動はない。４角では、先頭ナイアガラモンローに、マイネルイルミナルが外から手応えよく3/4馬身差にじわっと接近。これに１馬身差で内コアプライド以下だが、まったく一団に固まって直線へ。

　 直線に向くと、先頭ナイアガラモンローの方が先に追い出しにかかる。１馬身半差でコアプライドが２番手。荒れた内を避けてかなり外へ出した分少し遅れたマイネルイルミナルは、更に２馬身遅れて３番手で、内側半馬身差にレインオーバーが押し上げてくる。このあたり、内外離れて広がった争い。残り１ハロンで、先頭ナイアガラモンローのリードは半馬身。コアプライドが２番手で、１馬身差でレインオーバーが３番手。マイネルイルミナルは、3/4馬身遅れて４番手に。人気のキネオダンサーは、更に２馬身後ろの５番手争い。ここからナイアガラモンローは失速し、２番手以下の３頭がこれを次々抜き去って行き、マイネルイルミナルは３番手に。２番手レインオーバーが、ゴール前でコアプライドに並びかける。マイネルイルミナルは、レインオーバーとほぼ同じ脚色のまま、最後は3/4馬身差の３着でゴール。もうあとひと押しあればというところだったが、休み明けだったことを考えれば十分な内容と言っていいかも。鞍上の柴田大騎手は、「詰めて使っていたので休んでいましたが、長い休み明けを考えると頑張っています。いつも堅実に走るタイプだし、これからもっと良くなるでしょう。」とコメント。改めて底力のあることを示し、500万クラスを勝ち上がるのも遠くないはずだ。

 

 

 

15.09.21 中山 ３歳上５００万下 1800芝 良 15頭 3F=34.7 　

●半年の休養明けの前走平場戦で差のない３着と地力を見せつけたマイネルイルミナル。最後の詰めが甘いものの、このクラスを勝ち上がって当然の能力は証明済み。叩き２走目の今回は、勝利への期待が高まる。ｌ番人気は、500万クラス昇級後は、平場戦３着，特別戦を３着，７着としているブレイクザポケットで単勝4.6倍。前走２番人気を裏切る形となっただけに、今回は巻き返しを期している。マイネルイルミナルは、単勝5.3倍の２番人気。３番人気は、７カ月の休養明けの前走平場戦では２番人気で８着だったニシノオタケビで単勝5.9倍。休養前は、３歳500万特別で上位に食い込んでいた馬。実力は拮抗しているが、経験度ではマイネルイルミナルがまさっているだけに、古馬の底力を見せつけてほしい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ７ １３ マイネルイルミナル 牡５ 57 柴田大 1.49.0 ２  4- 4- 2- 1   
２着 ４ ７ トミケンスラーヴァ 牡５ 57 江田照 首 １２  1- 1- 4- 4   
３着 １ １ ブレイクザポケット 牡３ 54 蛯名 首 １ 13-13-13-12  
４着 ２ ２ ニシノオタケビ 牡３ 54 田辺裕 1/2 ３  4- 4- 7- 7   
５着 ２ ３ オンタケハート 牡４ 57 田中勝 頭 ６ 11-11-11- 9  
　 レースでは、マイネルイルミナルはスタートはまずまずで、手綱を押して前に出てくる。トミケンスラーヴァ，ウインセイヴィア，ココスタイルの先頭争いで、１馬身差でマイネルイルミナルなどが４番手争いだが、すぐにコーナーとなるために、外枠だったマイネルイルミナルは外を回らされる形に。１〜２角で、トミケンスラーヴァが単独先頭に立って、3/4馬身差でウインセイヴィア，更に首差で外ココスタイル。半馬身内ニシノオタケビが４番手で向正面へ。マイネルイルミナルは、先頭から２馬身半差の６番手あたりで、ほぼ固まった展開。今度かココスタイルが先頭に立って、向正面の中間では１馬身リード。外からマイネルイルミナルがすーっと押し上げて、２番手トミケンスラーヴァの外に並んでくる。３角では、今度はマイネルイルミナルが単独２番手で、先頭まで半馬身差。１馬身差でトミケンスラーヴァが３番手。３〜４角の中間ではマイネルイルミナルが先頭に並んでくるが、今度はトーセンペンタゴンが押し上げて、先頭に3/4馬身差の３番手。更に１馬身半差でトミケンスラーヴァは４番手に下げている。４角では、今度はマイネルイルミナルが単独先頭で、半馬身差でトーセンペンタゴンが２番手。その後ろは１馬身1/4差でトミケンスラーヴァ，ココスタイルの３番手争い。人気のブレイクザポケットは、先頭まで５馬身差の中団内々で直線へ。

　 直線に向くと、先頭マイネルイルミナルが二の脚を使い、１馬身半と突き放しにかかる。残り250ｍでトミケンスラーヴァが２番手に上がり、残り１ハロンでは先頭に１馬身1/4差で追いすがる構えを見せる。ここからトミケンスラーヴァが脚を伸ばし、ラスト100ｍではマイネルイルミナルに頭差くらいまで並んでくる。更に１馬身1/4差で内ラチ沿いを一気にブレイクザポケットが３番手に。しかしながら、マイネルイルミナルは並びかけられたところですぐに三の脚でぐいっと伸びて半馬身リードすると、そのまま持ち前の渋太さでしのぎ切って嬉しい勝利のゴール。最後は半馬身近い首差で力で抑え込み、３着ブレイクザポケットも、ラスト100ｍからはマイネルイルミナルと同じ脚色になった。500万クラス昇級２１戦目で悲願の勝利を挙げたマイネルイルミナル。これまで善戦止まりのレースも数え切れないほどあっただけに、本当に感慨深い勝利。これまでの苦労が報われた。鞍上の柴田大騎手は、「包まれることのない外枠が良かったと思います。ペースは遅かったけど、タイミング良く動けました。なかなか勝てなかったので、勝てて良かったです。上のクラスでもやれると思うし、力の差はありませんよ。」とコメント。500万クラスを勝ち上がるのに時間はかかったが、相手なりに走れるタイプでもあり、1000万クラス昇級後も十分勝負になるはずだ。

 

 

 

 

15.10.18 東京 ３歳上１０００万下 1800芝 良 9頭 3F=34.5 　

●前走中山の500万下平場戦で、未勝利勝ちの後実に２１戦目での嬉しい勝利を飾ったマイネルイルミナル。今回は1000万クラス昇級緒戦となるが、かつて1000万クラスに格上挑戦して上位に食い込んだ実績からも、相手なりに走れるタイプだけに、このメンバーでも上位食い込みを期待したい。１番人気は、500万下平場，1000万下平場と連勝し、準オープンでも１番人気で２着と実力を見せたアデイインザライフで単勝1.5倍の断然人気。素質はオープン級の馬だが、今回は８カ月半ぶりの実戦となる。まだキャリアの多くない馬だが、Ｇ３京成杯３着，Ｇ２弥生賞３着の素質は、ここでは上位と言っていい。２番人気は、500万下平場戦を勝ち上がった後、前走Ｇ２セントライト記念ではブービー人気で１馬身差の４着と激走したウイングチップで単勝4.3倍。マイネルイルミナルは、単勝27.5倍の６番人気。重賞で上位争いをした面々が強敵となるが、なんとか肉薄した勝負を演じたい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ７ ７ ラスベンチュラス 牝６ 52 井上 1.47.1 ５  9- 9- 7- 8   
２着 ４ ４ マイネルイルミナル 牡５ 57 柴田大 ２ ６  7- 7- 7- 2  1.47.4
３着 ６ ６ アデイインザライフ 牡４ 57 戸崎圭 首 １  3- 6- 6- 2   
４着 １ １ ハドソンヤード 牡４ 57 酒井 １ 1/4 ３  8- 7- 7- 9   
５着 ５ ５ ショウナンマルシェ 牡４ 57 石橋脩 首 ７  1- 1- 1- 1   

　レースでは、ハドソンヤードがスタートで立ち遅れ。マイネルイルミナルはそれほどいいスタートではなかったが、出遅れというほどではない。本来はもっと前目の位置を取りたかったが、手綱を押して行くものの中団まで。ショウナンマルシェがすっと１馬身リードして先頭。外ウイングチップが２番手で、更に１馬身差でエスオンマイチェス，マイネルシュライの３番手争い。２角から向正面に入ると、外ダイワアクシスがかわして３番手に。断然人気のアデイインザライフは、先頭から３馬身差の中団。その１馬身半後ろの後方２，３頭目の外にマイネルイルミナル。更に１馬身半後ろに最後方待機のラスベンチュラス。３角でも、マイネルイルミナルはじっくり手綱を抑えたまま、後方２頭目の位置に。ここまで隊列にほとんど変動がないが、３〜４角の中間で、マイネルイルミナルが外からじわっと押し上げて、アデイインザライフの3/4馬身外へ。４角では、アデイインザライフ，マイネルイルミナルの２頭が並んで外から進出。一瞬マイネルイルミナルの方がアデイインザライフより前に出るシーンも。ショウナンマルシェが１馬身半リードをキープして逃げている。ウイングチップが２番手で、半馬身外にダイワアクシス。その１馬身半後ろにアデイインザライフ，マイネルイルミナルが並んでいる。ラスベンチュラスが、更に２馬身後ろの最後方で直線へ。

　 直線に向くと、好位のアデイインザライフは追い出しを待つ余裕があって、やはりここでは力が違うのか。アデイインザライフが残り400ｍを切ってゆっくり追い出と、マイネルイルミナルはすっと１馬身半離されてしまう。しかしながら、残り250ｍでも先頭ショウナンマルシェは１馬身3/4差のリードで粘り，アデイインザライフが２番手。マイネルイルミナルは、更に１馬身3/4差後ろの４番手あたり。その１馬身1/4差後ろにラスベンチュラスが鋭い脚で伸びてきている。残り１ハロンで、アデイインザライフが先頭ショウナンマルシェをかわしにかかるが、１馬身3/4差で３番手争いはハドソンヤード，ウイングチップ，マイネルイルミナル，ラスベンチュラスの４頭。ここからラスベンチュラスがあっさり３番手争いから抜けてくる。ラスト150ｍでアデイインザライフが先頭に立つが、先頭に立ってからモタついて、ショウナンマルシェに食い下がられている。そこへ一気に襲いかかったのがラスベンチュラスで、ラスト100ｍでアデイインザライフをあっと言う間に抜き去って、先頭に躍り出る。２番手アデイインザライフとこれに首差で食い下がるショウナンマルシェに、１馬身差の外からマイネルイルミナルが、ここからグイグイ詰め寄って行く。アデイインザライフが２番手争いに競り勝ったところを、外から迫るマイネルイルミナルがゴール前で首差捉えて２着でゴール。勝ったラスベンチュラスからは２馬身差があったが、オープン級と言われるアデイインザライフを差し切った内容は大いに評価できるもの。しかも後方からのこの馬の得意パターンと違う競馬で好走できたのは成長の証。鞍上の柴田大騎手は、「行き脚がつかなかったんですが、今回は少頭数でしたからレースはしやすかったです。でも、頭数が多くて囲まれたりした時には、まだ心配な点はありますね。少し時計のかかる芝も良かったと思いますが、1000万でも500万と同じようなレースができたし、確実に力をつけているのは間違いないですよ。」とコメント。500万クラスでなかなか勝ち切れなかった馬だが、1000万クラスでの勝利にも確かな手応えを掴んだ。

 

 

 

15.11.15 東京 ｔｖｈ賞(1000) 1800芝 稍重 11頭 3F=34.3 　

●前走昇級緒戦の1000万下平場戦で２着と好走したマイネルイルミナル。断然人気で重賞好走実績もあるアデイインザライフにも先着し、底力を見せつけた。今回は当然勝ち負けまでの期待がかかる。１番人気は、休み明けだった前走でマイネルイルミナルに首差の３着だったアデイインザライフで単勝1.8倍の断然人気。前走は断然人気に応えられなかったが、ひと叩きの上昇が見込まれて今回も人気を集める。Ｇ２弥生賞３着などの重賞実績はここでは上位。２番人気は、前走500万下平場戦を１番人気で１馬身3/4差快勝してきたジョーアラタで単勝4.3倍。マイネルイルミナルは、単勝7.8倍の４番人気。今回もアデイインザライフにひと泡吹かせたいところだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ７ ９ マイネルイルミナル 牡５ 57 松岡 1.48.0 ４  6- 6- 3-2   
２着 ４ ４ マルターズアポジー 牡３ 55 田辺裕 首 ３  1- 1- 1- 1   
３着 ７ ８ セセリ 牡４ 57 石川 １ 3/4 ６  4- 4- 6- 7   
４着 ８ １０ アデイインザライフ 牡４ 57 横山典 １ 1/4 １ 10-10 9-10  
５着 ６ ６ ダノンミシガン 牡４ 57 北村宏 １ 3/4 ５  8- 8- 6- 6   
　 レースでは、マイネルイルミナルはスタートは五分に出るが、無理に行こうとせずに中団から。マルターズアポジーが先頭に立って２馬身半のリード。アメリカンダイナーが２番手，3/4馬身差でインプレイスブル。マイネルイルミナルは先頭から８馬身差の６番手。アデイインザライフは、更に１２馬身ほど後ろの後方２頭目で、大きくバラけて縦長の展開。３角では少し隊列が縮まってきて、マイネルイルミナルは先頭まで６馬身差，アデイインザライフは先頭まで１２馬身差。先頭マルターズアポジーは３馬身リードの単騎逃げ。３角過ぎからマイネルイルミナルがすーっと押し上げて、３〜４角の中間では、３番手ゴーゴーヒュウガの外へ。４角では一気に馬群が固まってきて、マイネルイルミナルは先頭マルターズアポジーの半馬身内側の２番手に。まったくの一団となって、後方のアデイインザライフも、先頭まで５馬身差の射程圏内に取り付いて直線へ。

　 直線に向くと、先頭マルターズアポジーは追い出しを待つ余裕がある。内半馬身差のマイネルイルミナルは懸命に追っている。マルターズアポジーは残り300ｍから自信満々の追い出し。しかしながら、マイネルイルミナルも半馬身差で離されずに食らいつく。その後ろは２馬身半開いてダノンミシガンが３番手だが、これに大外セセリが詰め寄ってくる。後方アデイインザライフはじわじわとした伸び。マイネルイルミナルはここから渋太く伸びて、残り１ハロンでマルターズアポジーと並んで先頭争い。２頭の激しい叩き合いとなったが、バテない強みを見せるマイネルイルミナルが、ラスト100ｍで競り勝って僅かにリードすると、そのまま首差競り勝って優勝のゴール。アデイインザライフは伸び切れずに４着止まり。ついに1000万クラスまで勝ち上がったマイネルイルミナル。完全に波に乗って、更に進化を遂げている感じ。これまでの詰めの甘さが、今では勝負強さに変わっている。鞍上の松岡騎手は、「２着馬よりも手応えは悪かったけど、長くいい脚を使う馬なので並べば何とかなると思っていました。それに今日は３〜４角をうまく立ち回れましたからね。馬場のいいギリギリのところを走ってこれたことも大きかったですね。」とコメント。アデイインザライフも素質馬なら、２着のマルターズアポジーも後に重賞で大活躍素馬で、かなり手強い相手を打ち破った。マイネルイルミナルも完成の域に向かっている途上であり、準オープンでも好勝負を期待していいはずだ。

 

 

 

15.12.13 中山 美浦Ｓ(1600) 1800芝 稍重 13頭 3F=36.1 　

●前走ｔｖｈ杯を勝負根性で競り勝って勝利したマイネルイルミナル。今回はついに準オープンに昇級しての一戦となる。相手なりに走れる渋太いタイプの馬だけに、昇級戦でも好勝負を期待。１番人気は、名牝ダイワスカーレットを母に持つダイワレジェンドで単勝2.8倍。前走は５戦連続の１番人気で1000万特別を勝ち上がってきた。２番人気は、これも前走1000万特別を１番人気で勝ち上がってきたレッドライジェルで単勝3.4倍。春Ｇ２青葉賞では２番人気になったほど素質を評価されている馬。マイネルイルミナルは、単勝13.2倍の５番人気。１，２番人気馬も1000万勝ち上がり組で、マイネルイルミナルも能力的に差はないはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ６ ９ レイヌドネージュ 牝５ 53 石川 1.47.9 ８ 12-12-12-12  
２着 １ １ ロジメジャー 牡６ 554 江田照 頭 ９  1- 1- 1- 1   
３着 ５ ６ シャドウウィザード セン5 55 石橋脩 鼻 １０ 11-10- 9- 9  
４着 ８ １２ マイネルイルミナル 牡５ 55 丹内 3/4 ５ 8- 7- 3- 2 1.48.0
５着 ５ ７ ダイヤモンドダンス 牡６ 54 柴山 １ 1/4 １３  6- 7- 9- 9   
１１着 ６ ８ ダイワレジェンド 牝４ 54 内田博 ４ 1/2 １  3- 3- 4- 4   
　 レースでは、マイネルイルミナルは外枠からスタートは五分に出るが、無理に行かずに好位集団の後ろから。人気のダイワレジェンドが先頭に立って、１馬身差で内ラチ沿いをぐいぐい押してロジメジャーが２番手。これに3/4馬身差で３番手争いは４頭。マイネルイルミナルは８番手で、先頭までは４馬身差。１〜２角で、今度はロジメジャーが先頭に立って、リードを３馬身半と開いて行く。ローレルブレット，ダイワレジェンドの２番手争いだが、これを外から一気にかわしてブリュネットが２番手に上がり、向正面では先頭に3/4馬身差に接近。このあたり、ダイワレジェンドにとっては入れ替わりの激しい展開となっている。マイネルイルミナルは、先頭から６馬身差の中団外でじっくり構えるが、向正面の中間を過ぎてすーっと進出。一気に動いたマイネルイルミナルは、３角では２番手に上がって先頭に１馬身半差。３〜４角の中間では、ブリュネットがまた２番手に上がって、先頭ロジメジャーに半馬身差。更に3/4馬身差で外マイネルイルミナルが３番手で、その内3/4馬身差でダイワレジェンド。４角では、３番手マイネルイルミナルは先頭に１馬身差。更に３馬身後ろの中団後ろの位置にシャドウウィザードがいて、これに3/4馬身差の後方２，３頭目の位置にレイヌドネージュが追い込み態勢で直線へ。

　 直線に向くと、先頭ロジメジャーが粘り込みを図り、これに外からブリュネット，マイネルイルミナルの２頭が追ってくるが、残り１ハロンでも先頭ロジメジャーは１馬身リードで渋太い粘り腰。ここからマイネルイルミナルが単独２番手に。人気のダイワレジェンドは失速。懸命に追うマイネルイルミナルだが、先頭ロジメジャーとの差がまったく縮まらない。ラスト100ｍでは、マイネルイルミナルの１馬身半後ろの３番手争いに、大外からシャドウウィザード，レイヌドネージュの追い込み２頭が加わってくる。この２頭の脚色は素晴らしく、マイネルイルミナルはラスト50ｍで２頭に抵抗できないままかわされて４番手となり、最後接戦となった前３頭に3/4馬身差の４着でゴール。４着だったマイネルイルミナルだが、見せ場は十分に作ってくれた。昇級緒戦としては、及第点の内容と言っていい。鞍上の丹内騎手は、「今日は昇級戦だったが、渋太く頑張ってくれました。このクラスでもやれますね。」とコメント。準オープンにもメドを立て、勝利の可能性さえ膨らんできた。しかも、更なるパワーアップも期待できそうだ。

 

 

 

 

マイネルビッグバン  　　２０１３生 　牡　　　　　　美浦　和田正厩舎　　父コンデュイット　　母コスモキララ

15.08.29 新潟 ２歳新馬 1600芝 稍重 18頭 3F=34.1 　

●準オープンまで出世したマイネアルナイルの弟マイネルビッグバンのデビュー戦。姉マイネプレセア，兄コスモアルマクもＪＲＡで勝利を挙げているが、マイネルビッグバンには兄姉たちを越える活躍を期待したい。１番人気は、ブエナビスタのライバルとしてＧ１で名勝負を演じた名牝レッドディザイアの産駒レッドディヴェルで単勝3.1倍。母はＧ１を２勝，ドバイのＧ２を制し、米国Ｇ１でも上位争いをして、ジャパンＣでも男馬の一線級の中で３着に食い込むなどの超一流の活躍をした。２番人気は、Ｇ２京王杯スプリングＣの勝ち馬サンクスノートを母に持つエディクトで単勝4.0倍。母はそのＧ２勝ちの後、脚部不安で戦列に戻ることができず、持てる素質を１００％表現し切れなかった馬。マイネルビッグバンは、単勝15.8倍の５番人気。血統馬が上位人気になっているが、もちろん次に期待の膨らむ好勝負を期待したい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ６ ダンディ−アロー 牡２ 54 丸山元 1.36.9 １３  3- 4- 4   
２着 ３ ５ エディクト 牡２ 54 田辺裕 3/4 ２  1- 2- 2   
３着 ２ ４ レッドディヴェル 牝２ 54 津村 3/4 １  9- 9- 9   
４着 ４ ７ ワンダフルラッシュ 牝２ 54 松岡 3/4 １１  1- 1- 1   
５着 ５ ９ ウィップアロング 牡２ 54 吉田隼 首 １２  6- 6- 6   
６着 ５ １０ マイネルビッグバン 牡２ 54 柴田大 頭 １ 13-14-14 1.37.3
　 レースでは、マイネルビッグバンはスタートで１馬身立ち遅れて後方から。スタートから100ｍの地点で、先頭からは５馬身差。ワンダフルラッシュが先頭に立って、半馬身差で内にエディクトで、以下も差なく一団。レッドディヴェルは、先頭から３馬身差の中団真ん中。マイネルビッグバンは、更に３馬身後ろの後方集団の真ん中で、３角でも馬群の中でじっとしている。３角過ぎでは、レッドディヴェルの１馬身半後ろの位置。３〜４角の中間では、先頭は依然としてワンダフルラッシュで、3/4馬身差で内エディクト，外アキノバレリーナの２番手争い。４角でも、マイネルビッグバンはじっくり脚をタメて後方真ん中のままで、先頭から５馬身差の位置で直線へ。

　 直線に向くと、今度はエディクトが先頭に立って3/4馬身のリード。外からじわじわダンディーアローが伸びてきて、内からはワンダフルラッシュが盛り返す。残り400ｍでは、エディクト，ダンディーアローの先頭争いで、3/4馬身差でワンダフルラッシュが３番手で食い下がる。マイネルビッグバンは、先頭まで５馬身と差を詰められない。残り１ハロンでは、エディクトが頭ひとつリードしているが、ダンディーアローとの叩き合いが続く。マイネルビッグバンは、先頭から６馬身差でまだ１０番手争いで、なかなか伸びあぐねている感じ。ラスト１ハロンを切ったところでは、３番手ワンダフルラッシュまで４馬身の差がある。ラスト150ｍでは、３番手ワンダフルラッシュから１馬身差にレッドディヴェル，これに半馬身差でウィップアロングが５番手で、マイネルビッグバンはその２馬身後ろの位置だったが、今まで伸びあぐねていたのが嘘のように、急にエンジンがかかって一気に前に迫る。レッドディヴェルにかわされて４番手に下がったワンダフルラッシュに、ウィップアロング，つれてマイネルビッグバンが差を詰めて、マイネルビッグバンはゴール前で際どい４着争いにまで加わったところがゴール。残念ながら首，頭差及ばず６着と掲示板を逃したが、今回は序盤はなかなか行けず、幼い面を見せてしまった印象。むしろ、ゴール前の脚に見所があった点を評価したい。鞍上の柴田大騎手は、「まだ馬体に緩さがありますし、ダッシュも今ひとつでした。それでも最後はいい脚を使ってくれたように、頑張って走ってくれました。」とコメント。まだまだこれから成長していく馬。次に繋がるレースはできた。

 

 

 

15.09.21 中山 ２歳未勝利 2000芝 良 10頭 3F=36.7 　

●新馬デビュー戦では４着争いに加わるも６着だったマイネルビッグバン。エンジンの掛かりが遅かった印象で、その点は２戦目で上積みも見込め、更に距離延長も好材料で、今回は更に上位の争いを期待。１番人気は、デビューからの２戦を連続３着としているフィンガーポストで単勝2.3倍。マイネルビッグバンは、単勝4.3倍の２番人気。３番人気は、新馬デビュー戦では１番人気ながら出遅れて１１着に大敗しているミュゼリバイアサンで単勝4.9倍。一度競馬を経験して大きく変わってくるか。実力的には拮抗し、競馬を経験しての上積みも等の不確定要素もあるが、マイネルビッグバンは前走よりは進化を示してくれるはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ６ ６ フィンガーポスト 牡２ 54 吉田豊 2.02.0 １  1- 1- 1- 1   
２着 ８ ９ ファータグリーン 牝２ 52 石川 ２ 1/2 ４  6- 6- 5- 2   
３着 １ １ バルダッサーレ 牡２ 54 石橋脩 3/4 ５  7- 7- 7- 5   
４着 ３ ３ マイネルビッグバン 牡２ 54 柴田大 鼻 ２  8- 8- 7- 5  2.02.5
５着 ５ ５ ミュゼリバイアサン 牡２ 54 田辺裕 １ 1/4 ３  5- 5- 5- 5   
　 レースでは、マイネルビッグバンは五分に近いスタートで、中団からの競馬。持ったままでフィンガーポストが出てきて先頭。3/4馬身差で外ウィップアロングが２番手。１馬身差で外エヌケイボーイが３番手。マイネルビッグバンは後方３頭目で、先頭までは７馬身差。１〜２角では、前７頭が６馬身の圏内で固まって、その後ろ４馬身開いてマイネルビッグバンが追走。向正面では、先頭フィンガーポストは１馬身半リードの逃げ。ウィップアロングが２番手で、3/4馬身内にウインバーニング。向正面の中間では、マイネルビッグバンは先頭まで８馬身差に少し差を詰めると、３角では前の集団の後ろに取り付いて、先頭までは６馬身差。３〜４角の中間では、マイネルビッグバンは先頭まで５馬身差の後方３，４頭目で、このあたりから手が動き始めると、４角では外から押し上げて行く。先頭フィンガーポストは手応え十分に先頭。１馬身半差で大外ファータグリーンが２番手となり、内半馬身差でウインバーニング。これに１馬身差でエヌケイボーイ，マイネルビッグバンが４番手で並び、最内首差でバルダッサーレもこの争いで直線へ。

　 直線に向くと、先頭フィンガーポストは１馬身半リードで逃げ込みを図る。２番手ファータグリーンの後ろは１馬身3/4差と少し開いてきて、３番手ウインバーニングをマイネルビッグバンがかわしにかかるが、間からバルダッサーレも伸びてくる。マイネルビッグバンが一旦単独３番手に上がったが、ラスト100ｍではバルダッサーレが並んでくる。この時点で、上位２頭の態勢はほぼ決している。マイネルビッグバンは、バルダッサーレに頭ひとつ遅れを取ったが、ゴール寸前でもう一度盛り返して、際どい３着争いのゴール。結局鼻差及ばず４着止まりだったが、最後は２着のファータグリーンとの差を3/4馬身まで詰めていた。２番人気だったことを考えると、満足のいく結果とまでは言えないが、この馬の力は見せていた。鞍上の柴田大騎手は、「よく頑張っています。スタートがあまり良くなく、最後も思ったほど伸びていません。それでも初戦よりは良くなっていますし、まだ体を持て余している感じなので、競馬を覚えてくれば良くなってくると思います。」とコメント。まだまだ本格化するのは先だけに、長い目で見守っていきたい。

 

 

 

 

マコトダッソー  　　２０１２生 　牡　　　　　　美浦　水野厩舎　　父ダイワメジャー　　母マコトサンゴ

15.10.31 福島 障害未勝利 2750芝 良 11頭 3F=39.2 　

●前年６月東京の２歳新馬戦で早々とデビュー勝ちを決めたマコトダッソー。しかしながら、続くＧ３函館２歳Ｓでは１２着，オープンのいちょうＳではブービー１１着と敗退。その後は500万クラスでも、８戦して７回が二桁着順、７着が最高という成績で、この夏後半からは障害に転向する。ここまでの障害３戦は１０着，８着，７着という成績だが、前走は上昇度が感じられた。経験を積んで更なる前進があれば、上位食い込みの可能性もないとは言えない。１番人気は、平地準オープから障害に転向し、障害全４戦は８着，２着，３着，５着という成績のダノンウィスラーで単勝3.2倍。２番人気は、平地では未勝利だったが、障害に転向してからの２戦を２着，３着と障害適性を見せているシゲルヒノクニで単勝3.5倍。マコトダッソーは、単勝67.3倍の１０番人気と評価は低い。これまでと違った走りを見せてほしいところだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ４ ４ ハヤブサフィーバー 牡６ 60 草野 3.00.5 ３  3- 2- 2- 2   
２着 ３ ３ ダノンウィスラー 牡７ 60 熊沢 1/2 １  1- 1- 1- 1   
３着 １ １ ラノララク 牝５ 58 江田勇 １ 1/4 ７  6- 4- 3- 3 
４着 ６ ７ マコトダッソー 牡３ 58 上野翔 ２ 1/2 １０ 11- 8- 5- 5 3.01.2
５着 ７ ９ ダイメイサンジ 牡６ 60 大江圭 1/2 １１  2- 2- 3- 3   
　 レースでは、マコトダッソーはスタートは五分に近い感じで出るが、すぐに殿りに下げる。前走は前に行き過ぎた感もあっただけに、今回は脚をタメる作戦。先頭争いは５頭が横に広がっている。マコトダッソーは先頭まで８馬身差で、一頭３馬身置かれている。逆回り４角〜３角にかけて、人気のダノンウィスラーが先頭に立って、２馬身差でダイメイサンジ，更に１馬身差で内ハヤブサフィーバーが３番手。タスキコースに入ってくると、先頭ダノンウィスラーは５馬身のリード。ダイメイサンジ，ハヤブサフィーバーの２番手争いで、その後ろは３馬身開いて５頭が３馬身圏内で固まっている。その後ろは４馬身開いて、マコトダッソーは後方３頭目。順回りに入って１〜２角にかけて、後方マコトダッソーは先頭まで１２馬身差。このあたり、２番手以下は固まってきて、２角からマコトダッソーも仕掛けて行く。ここで２番人気シゲルヒノクニが、障害飛越でバランスを崩して騎手が落馬。向正面では、先頭ダノンウィスラーが５馬身リードしているが、２番手ハヤブサフィーバーが２馬身半差に接近していく。マコトダッソーは先頭まで１０馬身差で、１頭かわして手綱をしごいて押し上げる。３角では、先頭ダノンウィスラーのリードは２馬身。２番手ハヤブサフィーバーにはムチが飛び、１馬身差でダイメイサンジ，ラノララクの２頭。その後ろは７馬身と差が開いてしまったが、この５番手争いにマコトダッソーが接近。３〜４角の中間では、２番手ハヤブサフィーバーが先頭に半馬身差に接近し、先頭ダノンウィスラーにもムチが入る。２馬身開いてダイメイサンジ，ラノララクの３番手争い。その後ろ５番手のマコトダッソーが４馬身差まで詰めてきて直線へ。

　 直線に向くと、ダノンウィスラー，ハヤブサフィーバーの２頭並んで最終障害を飛越。マコトダッソーは、４番手のダイメイサンジに２馬身半差まで詰めてくる。ラスト150ｍを切って、先頭争いはハヤブサフィーバーが頭ひとつリード。内ラチ沿いで４番手で粘るダイメイサンジに、２馬身差の位置から追って来るマコトダッソーがここからじわじわ差を詰めて、ゴール前でダイメイサンジを半馬身捉えて４着でゴール。今回は控える競馬で、これまでと違う走りを見せてくれた。まだパンチ力が足りない感もあるが、今回の好走は収穫が大きい。鞍上の上野翔騎手は、「前走まで前へ行ってダラッと本気で走っていないような感じだったので、チークを着けて後ろから運びました。タスキを過ぎて競馬をするような形を取ったら、それなりの結果を出してくれました。これがキッカケになっていい方向に進むといいですね。」とコメント。今回前進があっただけに、障害初勝利に向けて更に進化していきたいところだ。

 

 

 

 

マコトルーメン  　　２０１３生 　牡　　　　　　美浦　水野厩舎　　父ダイワメジャー　　母マコトサンゴ

15.06.28 函館 ２歳新馬 1200芝 重 10頭 3F=36.5 　

●マコトヴィルッキオ，マコトダッソーと姉兄にＪＲＡ勝ち馬がいるマコトルーメン。今回がデビュー戦となるが、１勝を挙げた後に苦戦した姉兄を超える活躍を期待したい。１番人気は、全兄に皐月賞馬ロゴタイプを持つナイトインブラックで単勝1.9倍の断然人気。血統的背景が評価されている。２番人気は、ワイルドラッシュ産駒のブルーオリエントで単勝5.5倍。マコトルーメンは、単勝5.8倍の３番人気。経験を積みながらの成長が期待されている馬だが、いきなり素質の違いを見せてほしところだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ３ マコトルーメン 牡２ 54 勝浦 1.11.4 ３  9- 9- 9   
２着 ２ ２ ブルーオリエント 牝２ 54 丸田 首 ２  6- 7- 7   
３着 ８ ９ ナイトインブラック 牡２ 54 三浦 １ 3/4 １  5- 5- 5   
４着 ７ ７ スズカバーディー 牡２ 54 古川吉 １ 1/4 ８ 10-10-10  
５着 ７ ８ コスモベガス 牡２ 54 黛 1/2 ４  8- 7- 7   
　 レースでは、マコトルーメンはスタートで１馬身立ち遅れ。このあたり、まだキャリアがない幼さが出てしまった格好。ダッシュも鈍くて後方の位置取り。手綱を押して行くものの後方２頭目の位置で、スタートから100ｍでもう既に先頭から６馬身差がついている。ベルゼブブが先頭だが、これにビップフウマが並んで来る。3/4馬身差でアウズが３番手。１馬身半差でボーダレス，更に２馬身半差で人気のナイトインブラック。マコトルーメンは、ここから更に３馬身後ろの後方２頭目で、３角では先頭から１０馬身の差。３〜４角の中間では、先行勢４頭が２馬身半の圏内に固まり、３馬身開いてナイトインブラック。４角では後続勢も差を詰めにかかり、一気に一団の様相に替わり、マコトルーメンも大外を回って差を詰めてくる。アウズが僅かに先頭で、半馬身差でナイトインブラックが外目２番手争い。マコトルーメンは、後方２頭目の大外の位置だが、先頭まで２馬身半差の射程圏内にあっと言う間に取り付く。１頭を除いて全馬が横に大きく広がる態勢で直線へ。

　 直線に向くと、アウズが先頭で粘り込みを図るが、これを外からナイトインブラックがかわしにかかる。残り１ハロンでは、3/4馬身差で外ブルーオリエント，更に大外首差でマコトルーメンなど、このあたりは激戦の様相。ラスト100ｍでブルーオリエントが先頭に出て、半馬身差でナイトインブラック，マコトルーメンの２番手争い。ここから大外マコトルーメンが一歩一歩力強く伸びて、ゴール前でブルーオリエントを首差捉えて差し切り勝ちのゴール。デビュー戦からいきなりではどうかと思われたが、潜在能力の違いで新馬勝ちを飾った。鞍上の勝浦騎手は、「練習の段階からゲートは速くなかったですし、器用ではないので先々はと思っていたのですが、いきなり勝ってくれましたね。スケールの大きな走りをするので、決して1200ｍの馬ではありません。この後は上積みしかないと思えるぐらいですよ。」とコメント。兄マコトダッソーも新馬勝ちをしたが、兄以上に奥が深そうで、将来の活躍に期待をかけたい。

 

 

 

15.07.26 函館 函館２歳Ｓ (G3) 1200芝 稍重 16頭 3F=36.5 　

●まだまだ仕上がり途上という状態で、僅差ながら新馬勝ちを収めたマコトルーメン。まだ良くなるのは先だが、今回は重賞レースに挑戦する。１番人気は、新馬戦でメジェルダを首差抑えて優勝，３着以下には更に３馬身差をつけたブランボヌールで単勝3.2倍。父ディープインパクトの素質馬。２番人気は、新馬戦ではブランボヌールに敗れたメジェルダで単勝5.7倍。続く未勝利戦は、順当に３馬身差の楽勝を演じた。３番人気は、新馬戦を４馬身差圧勝したメジャータイフーンで単勝8.0倍。マコトルーメンは、単勝10.3倍の６番人気。まだ能力の比較が難しいメンバー構成だが、先々に期待の膨らむ走りを見せてほしい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ ９ ブランボヌール 牝２ 54 岩田 1.10.6 １ 10- 9- 5  
２着 ６ １１ メジャータイフーン 牝２ 54 三浦 ３ 1.2 ３ 14-13-13  
３着 ３ ６ ヒルダ 牝２ 54 柴山 首 １０  2- 4- 5   
４着 ８ １５ タイニーダンサー 牝２ 54 桑村真 １ 1/2 １２ 13-11-11 地方
５着 ８ １２ マコトルーメン 牡２ 54 横山典 鼻 ６ 16-16-16 1.11.4
　 レースでは、マコトルーメンはスタートで若干立ち遅れ、そして前走同様にダッシュがつかずに、あっと言う間に一頭置かれてしまう。手綱を少し押して行くが、スタートから100ｍで既に先頭から６馬身差。メジェルダが先頭に出るが、先行勢は横に広がっている。半馬身差でドナルチア，ヒルダ，オデュッセウスの２番手争い。先頭〜後方２頭目まで７馬身圏内で固まるが、その後ろ一頭５馬身ポツンと置かれてマコトルーメンの態勢。３角では、人気のブランボヌールは、先頭から６馬身差の中団後ろの位置。マコトルーメンは、一頭４馬身置かれて、先頭まで１３馬身の差がある。３〜４角の中間では、ブランボヌールがじわっと進出。マコトルーメンは、ここでもまだ一頭５馬身置かれたままで、この位置ではさすがに厳しいか。４角で、マコトルーメンはようやく差を詰めにかかる。先頭争いは４頭ほど横に広がるが、そのいちばん大外にブランボヌール。マコトルーメンは一頭かわして後方２頭目に順位を上げたが、先頭までは７馬身差で大外から追い込み態勢で直線へ。

　 直線に向くと、外のブランボヌールがあっさり先頭に立って、残り１ハロンでは3/4馬身抜け出す。メジェルダ，ヒルダの２番手争い。後方からマコトルーメンも脚を伸ばすが、前までは差があり過ぎる。ラスト80ｍで、先頭ブランボヌールは２馬身半抜けて楽勝態勢。ヒルダが２番手で、3/4馬身差でメジェルダが３番手。これに１馬身差でラッキーボックス，地元北海道競馬のタイニーダンサー，メジャータイフーンの４番手争い。マコトルーメンは更に３馬身後ろからようやく突っ込んでくる。メジェルダが４番手に下がり、これを巡る４着争いに最後の最後で猛然とマコトルーメンが加わって来て、マコトルーメンは際どい４着争いのゴール。写真判定の結果４着だったタイニーダンサーには、もうあと一瞬というところで鼻差届かなかったものの、５着で掲示板圏内に食い込んだ。絶望的な位置から追い込んで、重賞入着を果たした点は高く評価したい。スタートしてからすぐのダッシュが利かない点が、今後の大きな課題となる。水野調教師は、「距離不足なのは分かっていたけど、それでもラストはあれだけ伸びてくれましたからね。次に繋がるレースはできたと思います。」とコメント。まだまだ馬が未完成だが、それだけに先々の成長が楽しみだ。

 

 

 

 

15.08.30 新潟 新潟２歳Ｓ(G3) 1600芝 稍重 18頭 3F=33.9 　

●Ｇ３函館２歳Ｓでは、一頭置かれた後方追走から、直線猛然と追い上げて５着まで食い込んだマコトルーメン。スタートダッシュの鈍さが課題だが、デビュー３戦目でその点の改善があれば、今回も上位争いを期待していい。１番人気は、新馬デビュー戦では出遅れながら、一気の追い込みで２馬身差快勝したロードクエストで単勝3.6倍。デビュー戦は６番人気だったように、戦前から高い評価をされていた馬ではないが、デビュー戦で見せた上がり33.2秒の脚は非凡な素質の証し。２番人気は、新馬デビュー戦を１番人気で順当に勝ち上がったヒプノティストで単勝5.7倍。この時の２着馬もすぐに３馬身差圧勝で勝ち上がったことから考えても、この馬の能力もかなり高いはず。マコトルーメンは、単勝23.0倍の８番人気。実力の比較が難しいメンバーだが、重賞のここで再度好勝負できれば、先々の期待が更に大きく膨らんでくるはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 １ ２ ロードクエスト 牡２ 54 田辺裕 1.33.8 １ 18-18-17  
２着 ７ １３ ウインファビラス 牝２ 54 松岡 ４ １２  6- 5- 5   
３着 ４ ７ マコトルーメン 牡２ 54 勝浦 ２ ８ 16-17-17 1.34.8
４着 ７ １４ ペルソナリテ 牝２ 54 柴田大 鼻 ５  9- 7- 8   
５着 ４ ８ キャプテンベリー 牡２ 54 大野 １ 1/2 １０  6-7- 8   
　 レースでは、マコトルーメンはスタートで１馬身立ち遅れて後方となるが、出脚はそれほど悪くはない。デビューからの２戦はスタートしてすぐに、あっと言う間に置かれてしまったが、今回はスタートから100ｍで先頭から４馬身差で、このあたりは進境が窺える。５頭ほど広がった先頭争いから、スタートから１ハロンでルグランフリソンが先頭。3/4馬身差でウインミレーユなど４頭の２番手争い。マコトルーメンは、先頭から７馬身差の後方２、３頭目。２馬身離れて人気のロードクエストは最後方。固まった展開になって、３角ではマコトルーメンは後方２頭目で、3/4馬身差にロードクエストが取り付く。３〜４角の中間では、マコトルーメンは先頭から８〜９馬身差に少し開いているが、じっと脚を温存している。ルグランフリソンが依然先頭，エポックが２番手で、これに首差でウインミレーユなど。４角では、ウインファビラスが先頭から３馬身差の５番手争い。内々を通ったロードクエストは、マコトルーメンより少し前に出る。マコトルーメンは、先頭から９馬身差の最後方。各馬内を嫌って外目に回して行っで直線へ。

　 直線に向くと、マコトルーメンは外に出さずに内目にコースを取る。先頭はルグランフリソンだが、今度は一頭最内を回ったコーナーワークを利してタニセンビクトリーが先頭か。外から伸びてきたのがウインファビラス。そんな中、最後方あたりにいたロードクエストは、やや内目にコースを取って、持ったままでぐんぐん押し上げて行くと、残り400ｍではもう先頭に立とうかという態勢。マコトルーメンは、ロードクエストにはあっと言う間に３馬身半先に行かれてしまっているが、じわじわ追い上げて来ている。残り300ｍでは、ロードクエストが先頭に抜け出して１馬身リード。２番手の最内タニセンビクトリーは脚がなくなってきて、１馬身半後ろでウインファビラスが３番手。そこから２馬身後ろの６番手あたりに、内からマコトルーメン，外からペルソナリテが追い上げてくる。残り１ハロンでは、先頭ロードクエストは２馬身リードから、更に後続を突き放す。ウインファビラスが、タニセンビクトリーをかわして２番手に。その２馬身半後ろの４番手争いから、マコトルーメン，ペルソナリテの２頭が内外離れて抜け出してくる。先頭ロードクエストは、目一杯に追うこともなく、ラスト100ｍでは４馬身抜けて圧勝態勢。マコトルーメン，ペルソナリテの２頭は、タニセンビクトリーをかわして、最後まで際どい３番手争いが続き、内外離れて写真判定の３着争いのゴール。接戦だったが、マコトルーメンの方に鼻差軍配が上がって３着。ただ、ロードクエストの衝撃的な強さだけが際立った一戦だった。それでも、直線後方からよく追い上げて、函館２歳Ｓに続くグレードレース入着を果たしたマコトルーメン。勝ち馬は次元が違ったが、直線は決して馬場の良くない内目を通らされる形になったことを加味すれば、内容的にも悪くないもの。今回も少し出遅れたが、これまでの２戦よりは良くなっていた点も進境が見られた。鞍上の勝浦騎手は、「器用さという点ではまだまだで課題の多い現状ですが、完成されていない中でこれだけ走れましたし、やれるということを再確認できました。こういう馬場は合っていました。」とコメント。まだまだ本格化は先だけに、これからの成長が一層楽しみになってきた。

 

 

 

15.11.08 東京 百日草特別(500) 2000芝 稍重 7頭 3F=34.6 　

●Ｇ３新潟２歳Ｓで３着に追い込んできたマコトルーメン。２戦連続のグレードレース入着で自信を深めたが、続く新設重賞のサウジアラビアロイヤルＣでは、追い込み不利の上がりの競馬だったとは言え、見せ場なく１０着に敗れてしまう。今回は自己条件の500万クラスの一戦だけに、当然巻き返しを期待したい。１番人気は、新馬２着，未勝利勝ちの後、オープン特別の芙蓉Ｓでも半馬身差の２着と好走したプランスシャルマンで単勝1.3倍の圧倒的人気。マコトルーメンは、単勝6.0倍の２番人気。３番人気は、デビュー２戦目の未勝利戦を勝ち上がってきたシャインレッドで単勝6.6倍。前走は鼻差の辛勝だったが、３着以下には３馬身半の差をつけていた。次々新しい馬がデビューしてくる中、マコトルーメンを取り巻く面々も層が厚くなってくるが、重賞実績馬としても恥ずかしい競馬はできない。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ４ ４ プランスシャルマン 牡２ 55 Ｃデム 2.05.0 １  3- 2- 2- 2   
２着 ６ ６ コスモプロテア 牡２ 55 柴田大 3/4 ４  5- 7- 6- 5   
３着 ３ ３ ゲッカコウ 牝２ 54 松岡 ２ 1/2 ６  2- 2- 3- 4   
４着 ２ ２ シャインレッド 牡２ 55 吉田隼 １ 1/2 ３  5- 5- 5- 5   
５着 ５ ５ マコトルーメン 牡２ 55 横山典 首 ２  1- 1- 1- 1  2.05.7
　 レースでは、マコトルーメンはスタートで１馬身出遅れてしまい、後方２頭目の位置となるが、以前ほどダッシュ力は鈍くない。すぐに２角にかかって、ゲッカコウが先頭に立って、１馬身差でプランスシャルマンが２番手だが、外首差でコスモヴェッキオも差はない。マコトルーメンは、先頭から４馬身差の位置。向正面に入ると、後方のマコトルーメンが大外をすーっと押し上げて、今度は一気に先頭に替わって１馬身のリード。ゲッカコウが２番手，3/4馬身差でプランスシャルマンが３番手。その後ろは２馬身開くが、隊列は落ち着いて淡々と流れている。３角手前では、先頭マコトルーメンの１馬身半。今度はプランスシャルマンが２番手に上がってくる。３角では、先頭〜殿りまで４〜５馬身一団の展開。３〜４角の中間では、２番手プランスシャルマンが先頭に3/4馬身差にじわっと接近するが、４角でもマコトルーメンは先頭をキープ。こでは、全馬が３馬身圏内で固まって、どの馬にもチャンスがある形になって直線へ。

　 直線に向くと、マコトルーメンが内で逃げ込みを図るが、残り400ｍでプランスシャルマンが早くも並んでくる。この競り合いにマコトルーメンは遅れを取って、残り300ｍでは半馬身差の２番手。間半馬身差でゲッカコウ，更に１馬身差で大コスモプロテアが差して来る。ラスト１ハロンまで、マコトルーメンはゲッカコウとの競り合いで踏ん張っていたが、ラスト150ｍでは遅れを取り、大外コスモプロテアにもかわされて４番手。２馬身後ろからはシャインレッドが差を詰めて来る。完全に優勝争いから脱落してしまったマコトルーメンは、４着は何とか守ろうとしたものの、ゴール前でシャインレッドに首差かわされて５着でゴール。これまでの重賞実績から考えると、掲示板に載ったとは言え不本意な内容。逃げる競馬も初めてだったが、レース運びが不向きだったのか。鞍上の横山典騎手は、「ハナに行くことも頭の中にはあった。スタートは遅くて途中から逃げる形になったが、先頭に立つと耳を立ててフワフワと走っていたので、もう少し踏ん張れていいはずだが…。」とコメント。ここ２戦停滞ムードになってきているのが心配だ。

 

 

 

ラヴァーズポイント  　　２０１０生 　牝　　　　　　栗東　境直厩舎　　父マイネルラヴ　　母ハートフルシフォン

15.01.11

京都

４歳上１０００万下

1400ダ

稍重

16頭

3F=37.2

　

●１０月の芦屋川特別では３着だったラヴァーズポイント。その後は特別戦で0.3秒差の７着，0.7秒差の１０着と、成績はやや下降線。そこで今回は新味を引き出すべく、初めてのダート戦にチャレンジ。ダートも向くとの評価から、ある程度の人気は集めている。１番人気は、500万下平場戦を快勝して勝ち上がってきた後、前走昇級緒戦の1000万下平場戦でも１馬身差の３着と実力を見せたルミナスパレードで単勝1.7倍の断然人気。２番人気は、前走500万下平場戦を快勝して昇級緒戦となるミッキーアップルで単勝4.6倍。近６走 1-4-1-0 の安定した走りを見せている。ラヴァーズポイントは、単勝15.6倍の４番人気。初ダートで未知の部分があって評価はそれほど高くはないが、ダート適性さえ発揮できるなら、能力的には勝ち負けまで期待できるはずだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

８

１５

クリノアマダブラム

牝５

55

小牧

1.25.3

１０

16-13-11

　

２着

８

１６

ミッキーアップル

牝５

53

松若

首

２

 6- 5- 4 

　

３着

５

１０

アドマイヤキュート

牝６

55

福永

１ 1/4

８

11-10-10

　

４着

３

５

ラヴァーズポイント

牝５

55

酒井

1/2

４

 6- 7- 7 

1.25.6

５着

７

１３

アサケゴマ

牝５

52

義

1/2

７

 5- 3- 2 

　

９着

５

９

ルミナスパレード

牝４

54

岩田

１ 1/2

１

 4- 5- 4 

　
レースでは、ラヴァーズポイントは五分に近いスタートで、手綱を押して中団やや前の位置。ハニードント，カレンコティヤールの先頭争いで、２頭が手綱を押して競り合う形で後続に２馬身半の差をつける。タイセイクインスが３番手で、これに１馬身差に詰めてきた人気のルミナスパレードが４番手。ラヴァーズポイントは、先頭から５馬身差の６番手争いで、外のミッキーアップルと併走する形。その３馬身後ろの後方外にクリノアマダブラム。３角では、ハニードントが単独先頭で１馬身リード，カレンコティヤールが２番手。これにアサケゴマ以下が3/4馬身差に詰めてくる。３〜４角の中間では、ラヴァーズポイントは先頭から４馬身差の内々７番手で、じっくり脚をタメている感じ。このあたり、ダートの走りは悪くない。４角では、先頭ハニードントにアサケゴマが並びかける。１馬身差でカレンコティヤール，更に１馬身差でルミナスパレードなど３頭が並んでいる。ラヴァーズポイントは、これに3/4馬身差の内々で、ここまで脚をタメたまま運んできて直線へ。

　 直線に向くと、アサケゴマが先頭に立って、半馬身差でハニードント。残り１ハロンでは、１馬身差で外ミッキーアップルが３番手に上がり、半馬身差の４番手ルミナスパレードは脚色が鈍っている。その後ろは１〜１馬身半の圏内にラヴァーズポイント，大外クリノアマダブラムなど４頭が並ぶような態勢。この５番手集団から抜け出てきたのがクリノアマダブラム。ラヴァーズポイントは、クリノアマダブラムに遅れを取りながらも脚を伸ばし、ラスト100ｍではルミナスパレードなどをかわして５番手に。末脚が切れたクリノアマダブラムは、先頭に抜け出していたミッキーアップルをゴール前で首差捉えて優勝。ラヴァーズポイントは、アサケゴマ，ハニードントなどをかわして３番手まで上がったその瞬間、後方大外から強烈な脚で差して来たアドマイヤキュートにゴール寸前で半馬身かわされて４着でのゴール。４着ながら十分に見せ場のあったラヴァーズポイント。もちろん、ダートにも適性があることを示してくれた。鞍上の酒井騎手は、「ダートをしっかりとこなしてくれましたね。ただ、走り慣れたはずの芝の部分で勢いがつかなかのが意外でした。左に張りながらだったので、その分勢いがつかなかった感じですね。それでも、馬込みの中でもヒルむことなく走っていましたし、直線はバラけるとスッと間を割ってよく伸びてくれました。新しい面を引き出せただけに、これからが楽しみですね。」とコメント。これで活躍の幅が広がり、今後のダート路線での活躍も楽しみにしたい。

 

 

 

15.02.22

小倉

紫川特別(1000)

1200芝

重

18頭

3F=35.5

　

●初ダートの平場戦で４着と好走したラヴァーズポイント。ダート適性を発揮したかに見えたが、続くダートの平場戦ではブービー１５着に大敗してしまう。重いダートが合わなかった印象で、今回は芝に戻っての一戦となる。１番人気は、近２走平場戦３着，特別戦４着としているハピネスで単勝4.1倍。２番人気は、前走の特別戦で3/4馬身差の２着だったタガノスカイで単勝5.5倍。３走前には1000万下平場戦で４着と実力を見せている。ラヴァーズポイントは、単勝7.6倍の４番人気。元々このクラスでは上位の力を持つ馬だけに、当然巻き返してくれるはずだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

５

９

ローガンサファイア

牝５

55

藤岡佑

1.09.0

３

16-16-16

２着

７

１５

ロマネクイーン

牝５

55

西田

首

１３

 4- 4- 3 

３着

４

７

ヤサカオディール

牝６

55

古川吉

頭

１０

10-13-11

４着

６

１２

ブルジュオン

牝５

55

丸山元

3/4

９

14-14-13

５着

３

６

ラヴァーズポイント

牝５

55

田辺裕

首

４

 8-10- 7 

1.09.2

６着

１

１

ハピネス

牝４

55

杉原

１ 3/4

１

 8- 8- 7 

　

　レースでは、ラヴァーズポイントはスタートは五分に出て、手綱を押しながら好位集団の直後の位置取り。セイユウスマイルが先頭に立って、3/4馬身差で外モーニングコールが２番手。半馬身差で大外ハッシュ，3/4馬身差で中ロマネクイーンの順。ラヴァーズポイントは、中団馬群の真ん中で、先頭までは５馬身差。内側の１番人気ハピネスと並んでいる。同じタマモクロスの孫ブルジュオンが、先頭から１０馬身差で後方に近い位置。その２馬身後ろの内々にローガンサファイア。３角でも、ラヴァーズポイントは先頭から６馬身差の中団で動かないが、３〜４角の中間では、ハピネスがラヴァーズポイントより２馬身前に行っている。ラヴァーズポイントも、ここからじわっと進出開始。４角では、先頭セイユウスマイルにモーニングコールが並びかける。１馬身1/4差でロマネクイーン，ハッシュの３番手争い。ラヴァーズポイントは、先頭から３馬身半差の中団やや後ろの大外からスパート態勢で直線へ。ブルジュオンは、先頭から６馬身差の後方大外で、同じ位置で真ん中を突いてきたのがローガンサファイアで直線へ。

 

　 直線に向くと、３番手からロマネクイーンがじわじわ伸びて、残り１ハロンで前の２頭を捉えにかかる。ラヴァーズポイントが、先頭から２馬身半差の大外からじわじわ伸びるが、これに１馬身1/4差で中からローガンサファイア，つれて3/4馬身差の大外からブルジュオンも突っ込んでくる。ラスト100ｍで、ロマネクイーンが１馬身1/4差抜け出して先頭で、激戦の様相の中からヤサカオディールが２番手に。更に１馬身半差の位置でラヴァーズポイントは、ローガンサファイアなどとの５番手争い。ここからラヴァーズポイントは、ローガンサファイアに伸び負けてしまう。先頭争いはロマネクイーン，ヤサカオディール，ローガンサファイアが接戦の勝負となり、これに遅れを取ったラヴァーズポイントは、ゴール寸前で突っ込んできたブルジュオンに首差差されて５着でゴール。最後に伸び切れなかった点では物足りなさを残したが、前走のダートの大敗から巻き返してきた。やはり芝の方が安定して走れる感じ。鞍上の田辺裕騎手は、「最後はダラッという感じになってしまった。スッと好位を取れなかったしね。でも流れが向けば、もう少しやれていい。」とコメント。今回も着差は大きくなく、これからもチャンスはあるはずだ。

 

 

 

15.06.20 函館 ＨＴＢ杯(1000) 1200芝 良 16頭 3F=34.6 　

●前走芝のの紫川特別では５着だったラヴァーズポイント。勝ち馬からの差は１馬身1/4差程度で見せ場を作り、ダートの大敗から巻き返した。３走前にはダートでの好走もあったが、今回も引き続き芝路線に。１番人気は、休み明けの準オープンで２度大敗を続けたモズハツコイで単勝5.3倍。昨秋には準オープンで好勝負を続けた実力馬で、降級戦で叩き３走目となる今回は、実力を発揮してきて不思議ない。Ｇ３ファンタジーＳ２着の重賞実績もある。２番人気は、Ｇ３ファルコンＳでブービー大敗の後、前走３歳オープン特別の葵Ｓでは３着と好走したマジックシャトルで単勝6.0倍。気分よく運べれば、実力を発揮してくる。ラヴァーズポイントは、単勝36.8倍の１２番人気と、あまりにも評価が下がり過ぎの印象。それだけに、ここは意地を見せて存在をアピールしたい。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ １２ ラヴァーズポイント 牝５ 55 川須 1.08.5 １２  4- 2- 2  　
２着 ８ １６ アンブリカル 牝３ 52 丸田恭 1/2 １０  1- 1- 1  　
３着 ８ １５ エイシンオルドス 牝４ 55 岩田 鼻 ８  5- 7- 7  　
４着 １ ２ オオタニジムチョウ 牡６ 57 四位 １ 1/4 １３ 15-15-15 　
５着 ２ ４ ポルボローネ 牝３ 52 吉田隼 頭 ６  2- 4- 4  　
７着 １ １ モズハツコイ 牝４ 55 菱田 首 １  5- 4- 6  　
　 レースでは、ラヴァーズポイントは好スタートで、手綱を押して前の方へ。大外アンブリカルが速く、持ったままで先頭に出て来て、ラヴァーズポイントは控える格好。ホッコーサラスターが先頭に１馬身差に接近して２番手。これに首差で内ポルボローネ，大外ラヴァーズポイントの２頭。人気のモズハツコイは、ラヴァーズポイントの２馬身後ろの中団内々を追走。３角手前では、ラヴァーズポイントは先頭に１馬身半差の３番手争いだが、３角では単独３番手の態勢。３〜４角の中間では、先頭は終始アンブリカルで、3/4馬身差でホッコーサラスター，更に半馬身差でラヴァーズポイントが３番手。４角では、ラヴァーズポイントが２番手の外に並びかける。その１馬身後ろにオオタニジムチョウ，モズハツコイ，マジックシャトルの３頭が続いて直線へ。

　 直線に向くと、先頭アンブリカルが渋太く逃げ込みを図るが、残り１ハロンではラヴァーズポイントが単独２番手で、先頭まで１馬身差。それでも、先頭アンブリカルも実に渋太く、その差を詰めさせない。ラスト150ｍでは、ラヴァーズポイントに3/4馬身差で３番手集団が固まって追って来るが、この３番手争いの大外に加わってきたエイシンオルドスが差し込んでくる。それでも、ここからじわじわ先頭アンブリカルを追い詰めるラヴァーズポイントは、ラスト100ｍでは半馬身差，更にはラスト30ｍでついにこれを捉えて、最後は半馬身差し切って優勝のゴール。大外差を詰めたエイシンオルドスも２番手争いまで。幾度となく善戦を続けながらなかなか勝つまでは難しかったラヴァーズポイントだが、今回は勝負根性で混戦を断ち切った。これでついに1000万クラス勝ち。Ｇ３で３着という実績からも、これぐらい走れて当然と言えば当然。鞍上の川須騎手は、「テン乗りでクセとかは分からなかったのですが、デキは良さそうでしたよ。スタートが良ければ前でという指示でしたし、道中はい雰囲気で運べました。ラストも手応え通りにしっかりと伸びてくれましたね。」とコメント。さすがに準オープンまで昇級すると厳しくなるかもしれないが、何とか頑張りを期待したい。

 

 

 

15.07.04 函館 ＴＶｈ杯(1600) 1200芝 良 12頭 3F=34.9 　

●前走人気薄だったＨＴＢ杯を混戦を断ち切って優勝したラヴァーズポイント。今回は準オープンに昇級してのレースとなるが、元々上級クラスでの活躍が期待されていた馬だけに、むしろここまでくるのに時間がかかったという印象。準オープンでも十分戦える素質は元々あるはず。１番人気は、近３走を２着，２着，４着としているエポワスで単勝3.2倍。２番人気は、５か月の休み明けだった前走準オープンを優勝しているワードイズボンドで単勝4.5倍。勝ってなお同条件で戦える。ラヴァーズポイントは、単勝5.0倍の３番人気と評価は高い。是非ともファンの期待に応えたいところだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ３ ３ ウキヨノカゼ 牝５ 53 四位 1.09.1 １０ 12-10-10  
２着 ７ ９ エポワス セン7 56 柴山 首 １  9- 8- 7   
３着 １ １ ブルーストーン 牝４ 55 吉田隼 １ 1/2 ４  4- 4- 3   
４着 ４ ４ ラヴァーズポイント 牝５ 53 三浦 1/2 ３  4- 6- 3  1.09.5
５着 ６ ７ ベストルーラー 牡４ 57 岩田 首 ６  1- 2- 2   
　 レースでは、ラヴァーズポイントはスタートで若干フラつくが、出遅れはなし。少し押しながら好位の一角に取り付く。オレニホレルナヨ，ベストルーラーの先頭争いで、3/4馬身差で外キョウエイバサラ。これに半馬身差でブルーストーン，ラヴァーズポイント，ワールンガの４番手争い。人気のエポワスは、更に３馬身後ろの後方だが、３角手前から大外を押し上げて行く。このあたり、先頭〜殿りまで５〜６馬身のまったくの一団。３角では、ラヴァーズポイントは５，６番手争いの真ん中で、先頭までは２馬身半差。先頭から５馬身差の最後方にウキヨノカゼ。３〜４角の中間では、先頭は僅かにオレニホレルナヨで、半馬身外にベストルーラー。ラヴァーズポイントは、先頭から２馬身1/4差の６番手で、ここでも抑えたままで脚を温存。４角では、大外を回って勢いよくウキヨノカゼが中団まで押し上げる。ラヴァーズポイントは前が壁になっていたが、直線に向く時に進路が開けて、先頭から２馬身差の３番手争いにすっと上がって来る。

　 直線に向くと、先頭オレニホレルナヨに、外からベストルーラーが並びかける。１馬身3/4差でブルーストーン，ラヴァーズポイントの３番手争い。これに3/4馬身差のかなり大外を通ってウキヨノカゼが突っ込んでくる。残り１ハロンを切ったところで、ラヴァーズポイントは、エポワスとウキヨノカゼにかわされてしまう。ラスト120ｍでは、ウキヨノカゼが先頭で、その内側半馬身遅れてエポワスが２番手に。それでも、ラヴァーズポイントも渋太く脚を伸ばし、ブルーストーンと２頭並んで先行２頭に迫って行く。ラヴァーズポイントは、ブルーストーンには半馬身競り負けたものの、ゴール前でオレニホレルナヨ，ベストルーラーをかわして４着でゴール。３番人気だっただけに、４着では満足とは言えないかもしれないが、昇級緒戦ということを考えれば、及第点と言える内容。鞍上の三浦騎手は、「ペースが遅かったので、前半は力むようなところもありましたし、ヨーイドンの上がり勝負になってしまいましたからね。それでも３角あたりからリズム良く走れて、ラストまでしっかりと脚を使ってくれたと思います。」とコメント。準オープンにもメドを立て、この夏の活躍が更に楽しみになってきてた。なお、この時の勝ち馬ウキヨノカゼは、この後Ｇ３キーンランドＣを制し、続くＧ１スプリンターズＳでも３着と好走することになる。

 

 

 

15.07.25 函館 函館日刊スポーツ杯(1600) 1200芝 重 16頭 3F=35.4 　

●準オープン昇級緒戦のＴＶｈ杯では４着と上位に食い込んだラヴァーズポイント。準オープンでも互角に戦えるメドを立て、今回は前走以上の走りを期待。１番人気は、前走Ｇ２京王杯スプリングＣで頭，半馬身差の３着と大健闘したオメガヴェンデッタで単勝2.6倍。安田記念の前哨戦のＧ２で３着という実績は、ここでは一頭抜けていると言ってもいい。２番人気は、近４走２着３回，４着１回と惜しい競馬を続けているエポワスで単勝4.2倍。準オープンをいつ勝ち上がってもいい馬。ラヴァーズポイントは、単勝14.5倍の６番人気。メンバーは揃っているが、これに肉薄する競馬は十分可能だ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 １ ２ オメガヴェンデッタ セン4 57 横山典 1.10.0 １  3- 3- 4   
２着 ６ １１ エポワス セン7 57 柴山 1/2 ２  6- 6- 4   
３着 ３ ５ アブマーシュ 牝６ 55 丸山元 １ 1/4 １０  9- 8- 7   
４着 ５ ９ ユキノアイオロス セン7 57 藤岡康 １ 1/4 ９ 13-13-13  
５着 １ １ シンデレラボーイ 牡５ 57 松田大 首 ５ 15-13-13  
６着 ３ ６ ラヴァーズポイント 牝５ 55 三浦 首 ６  3- 5- 4  1.10.6
　 レースでは、ラヴァーズポイントはスタートはまずまずで、手綱を押しながら先行争いに。フクノドリームが手綱をしごいて先頭で、半馬身差で大外からベストルーラー。これに１馬身差でラヴァーズポイント，ワールンガの２頭だが、ラヴァーズポイントはここで控える。今度は内ラチ沿いからオメガヴェンデッタがかわして３番手まで押し上げる。ラヴァーズポイントは、先頭から３馬身半差の５番手の位置。３角でも態勢は変わらず、ラヴァーズポイントも５番手争いで脚をタメている。３〜４角の中間では、ラヴァーズポイントはオメガヴェンデッタの3/4馬身外の５番手争いだが、大外エポワスがかわして押し上げる。４角では、先頭は依然としてフクノドリーム。3/4馬身差でベストルーラーが終始２番手だが、これに１馬身差でオメガヴェンデッタ，エポワスの３番手争いに、間を突いてラヴァーズポイントが動いて並んできて直線へ。

　 直線に向くと、３番手争いのラヴァーズポイントは、オメガヴェンデッタ，エポワスの２頭にすぐに遅れを取ってしまう。残り１ハロンでは、逃げたフクノドリームをかわして行くオメガヴェンデッタ。半馬身差で大外エポワスが伸びるが、これに半馬身差で中ラヴァーズポイントも４番手で踏ん張る。ここからラヴァーズポイントは上位２頭に突き放され、ラスト100ｍでは先頭から３馬身近い差をつけられたが、逃げたフクノドリームをかわして３番手に上がりかけたところを、外からアブマーシュにかわされてしまう。それでもラヴァーズポイントが４着は死守するかと思われたが、大外ユキノアイオロス，内ラチ沿いをスルスル伸びてきたシンデレラボーイの２頭に、ゴール寸前で首，首差かわされて６着でゴール。掲示板圏内には粘れたかと思われたが、最後の最後でかわされて残念。鞍上の三浦騎手は、「外枠から２，３番手というレースがこの馬には合っていますからね。今日は内枠だったので、自分のリズムで運べませんでした。」とコメント。準オープンではややパンチ力を欠く感もあるが、メンバーと展開次第では勝ち負けも十分可能なはずだ。

 

 

 

15.10.25 京都 桂川Ｓ(1600) 1200芝 良 15頭 3F=33.6 　

●函館日刊スポーツ杯では４着馬から首，首差の６着で掲示板を逃したラヴァーズポイント。続く1000ｍの稲妻Ｓでは、６着ながら見せ場はあまりなかった。今回は得意の距離に戻って、あっと言わせるシーンを演出したい。１番人気は、１月にオープンの淀短距離Ｓを１番人気で優勝，２月のＧ３シルクロードＳで１番人気で９着に敗れて以来のレースとなるエイシンブルズアイで単勝2.6倍。久々ではあるが、オープン勝ちやグレードレース２度入着の実績はここでは断然上位。２番人気は、500万平場，1000万特別を連勝した後、準オープンでも２着と実力を見せたアドマイヤナイトで単勝3.1倍。まだキャリア僅か６戦でここまでの活躍をしており、将来の活躍を期待されている馬。ラヴァーズポイントは、単勝39.6倍の９番人気。今回はメンバーが揃って評価が低くなっている。それでも、展開が向くようなら、上位食い込みの可能性はあるはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ７ １２ エイシンブルズアイ 牡４ 57 福永 1.08.1 １  2- 2- 2   
２着 ６ １１ ラインスピリット 牡４ 57 森 1/2 ８  1- 1- 1   
３着 ２ ２ ラヴァーズポイント 牝５ 55 川須 １ 1/4 ９  3- 3- 3  1.08.4
４着 ６ １０ ブレイズエターナル 牡５ 57 田辺裕 鼻 ５ 14-14-14  
５着 １ １ サンブルエミューズ 牝５ 55 Ｃルメ １ 1/4 ３  8- 8- 7   
　 レースでは、ラヴァーズポイントはまずまず好スタートで、無理なく好位の一角に取り付く。ラインスピリットがすっと先頭に立って、１馬身差でエイシンブルズアイが２番手。これに3/4馬身差で内ラヴァーズポイント，外ヤマニンプチガトーの３番手争いで、以下も差なく固まって追走している。ここからヤマニンプチガトーが掛かり気味に、２番手の外に並んでくる。３角では、ラヴァーズポイントは内々でうまく折り合って脚をタメて４番手追走だが、外からフォーエバーモアが並んでくる。３〜４角の中間で、ラヴァーズポイントは先頭まで２馬身差で、ずっと同じ位置をキープして手応えもいい。４角でもラヴァーズポイントは持ったまま。先頭ラインスピリットに、エイシンブルズアイが首差に並んでくる。１馬身1/4差で３番手ヤマニンプチガトーの内からラヴァーズポイントが並んでくる。後続も１馬身差で追撃してきて直線へ。

　 直線に向くと、先頭争いはラインスピリット，エイシンブルズアイの２頭。１馬身半差でラヴァーズポイント，ヤマニンプチガトーの３番手争い。内ラチ沿いからじわじわサンブルエミューズが詰め寄ってくる。残り１ハロンでは、ラヴァーズポイントが単独３番手に。ラスト150ｍで、エイシンブルズアイがじわっと先頭に立ち、内で食い下がるラインスピリット。１馬身3/4差でラヴァーズポイントが踏ん張り、その内半馬身差でサンブルエミューズ。ラヴァーズポイントの２馬身半後ろの中団大外からはブレイズエターナルが追い込んできている。ラスト80ｍで、サンブルエミューズがラヴァーズポイントに首差くらいまで詰め寄ったが、ラヴァーズポイントはここからもう一度伸びて突き放したところに、ブレイズエターナルの急襲を受けて、最後は２頭接戦の３着争いのゴール。それでも何とかギリギリ鼻差しのぎ切って３着を死守。人気もなかっただけに波乱を演出した。今回はメンバーも揃っていたが、持ち味を発揮できればこれだけやれる力を証明。折り合いもぴったりついて、理想的なレース運びができたのも好走の大きな要因だった。鞍上の川須騎手は、「スタート良く、好位で運ぶことができました。最後までよく頑張っています。枠も馬場も良かったですよ。」とコメント。実力を出し切れれば、準オープでの勝利も十分にあるはずだ。

 

 

 

15.12.12 阪神 六甲アイランドＳ(1600) 1400芝 良 10頭 3F=34.4 　

●桂川Ｓで３着と善戦したラヴァーズポイント。前走の好走にもかかわらず今回も評価は高くないが、十分好勝負を期待できるはず。１番人気は、前走２着と力を見せているダイシンサンダーで単勝2.6倍。５月には現級勝ちの実績がある。２番人気は、１番人気で離された殿り惨敗を喫した後、４カ月の休養で立て直された後３着，７着としているフォーチュンスターで単勝3.3倍。本来はこのクラスでは力量上位の馬。ラヴァーズポイントは、単勝18.0倍の６番人気。オッズほどの力量差があるとは思えず、うまくロスなく立ち回れれば勝機さえあるはずだ。
順 枠 馬番 馬        名 性年 重量 騎手 時計・差 人気 展開 備　考
１着 ５ ５ マイネルアウラート 牡４ 57 柴田大 1.21.6 ５  3- 3- 3   
２着 ７ ８ ラヴァーズポイント 牝５ 55 アッゼニ ２ 1/2 ６  3- 2- 2  1.22.0
３着 ４ ４ ダイシンサンダー 牡４ 57 酒井 首 １  5- 5- 5   
４着 ８ ９ フォーチュンスター セン6 57 岩田 1/2 ２  5- 5- 5   
５着 ６ ６ ロノ 牡６ 57 Ｍデム １ ７  7- 7- 7   
　 レースでは、ラヴァーズポイントは好スタートを決めて先頭にも出てくるが、無理せず手綱を抑える形で、かわしてデンファレが先頭に立つ。3/4馬身差で内にラッフォルツァート，これに半馬身差でマイネルアウラート，ラヴァーズポイントの３番手争い。更に１馬身半差でダイシンサンダー，フォーチュンスターの人気２頭が併走する形で追走。ここからラヴァーズポイントはすっと２番手に上がって、先頭デンファレの首差外に接近。３角では、前２頭で後続を２馬身離している。３〜４角の中間でも、ラヴァーズポイントは手応え十分で半馬身差の２番手キープ。ここから先デンファレが少し差を開きにかかるが、ラヴァーズポイントも４角から仕掛けて差を詰めにかかり、先頭に首差まで並んでくるが、直線入口では外に持ち出したマイネルアウラートが並びかけて、前３頭の先頭争いに。ダイシンサンダー，フォーチュンスターも、先行３頭の１馬身半後ろの射程距離に取り付いて直線へ。

　 直線に向くと、ラヴァーズポイント，マイネルアウラートの２頭の先頭争いとなってきて、一瞬ラヴァーズポイントが頭近く出たかというシーンもあったが、残り250ｍからはマイネルアウラートの方が先頭に抜け出してくる。ラヴァーズポイントもほとんど差なく食い下がっていたが、ラスト150ｍからは突き放されてしまう。ダイシンサンダーも内目に入って差を詰めてきて、ラスト100ｍではラヴァーズポイントの3/4馬身内側に。外のフォーチュンスターもじわじわ伸びているが、脚色はじりじりという感じ。完全に抜け出したマイネルアウラートは２馬身半差の完勝。ラヴァーズポイントは、ここから渋太く踏ん張って、ラスト50ｍは追いすがるダイシンサンダーとほぼ同じ脚色で、半馬身差に近い首差しのいで２着確保のゴール。前走に続いての好走で、１，２番人気馬を抑え切った内容は評価していいもの。スムーズに気分よく行ける展開もよかった。鞍上のアッゼニ騎手は、「ゲートが良く、理想的なポジションを取れたね。頭を下げてリラックスして走ってくれていたし、コーナーでもうまく息が入った。いいレースができたが…。」とコメント。今後も引き続き上位争いを期待して良さそうだ。

 

 

 

 

ラストシンデレラ  　　２０１２生 　牝　　　　　　美浦　松永康厩舎　　父ディープスカイ　　母マイネシンデレラ

15.04.12

中山

３歳未勝利

1200ダ

重

16頭

3F=37.3

　

●祖母に牝馬クラシックで大活躍したケリーバッグを持つラストシンデレラ。母マイネシンデレラから受け継いだ芦毛の血を開花させてほしいところ。デビューは遅くなって３歳３月の新馬戦で、後方からレースを進めて７着に終わったが、一度競馬を経験しての上積みは大きいはず。１番人気は、デビューからの全３戦を３着，２着，３着と好走を続けるグランアラミスで単勝2.5倍。２番人気は、デビュー２戦目の前走で２着と素質のあるところを見せつけたヒカリピオニーで単勝3.3倍。マイネシンデレラは、単勝64.6倍の１１番人気と人気薄。ここで変わり身を見せられれば、先々に希望をつなげていけるはずだ。

順

枠

馬番

馬        名

性年

重量

騎手

時計・差

人気

展開

備　考

１着

３

５

シゲルハダカマツリ

牡３

56

蛯名

1.11.6

４

 1- 2- 2 

２着

２

４

グランアラミス

セン3

56

大野

首

１

 1- 1- 1 

３着

６

１１

ウサギノカケアシ

牡３

56

江田照

鼻

６

 8- 8- 8 

４着

７

１３

ヒカリピオニー

牡３

56

三浦

3/4

２

 4- 3- 2 

５着

８

１６

ラストシンデレラ

牝３

54

荻野

鼻

１１

 9- 9- 9 

1.11.8

　 レースでは、ラストシンデレラは大外からまずまずのスタートで、手綱を押して行くが中位から。グランアラミス，シゲルハダカマツリの先頭争いから、グランアラミスの方が3/4馬身リード。シゲルハダカマツリが２番手で、半馬身内にフジサンボンド，3/4馬身差でヒカリピオニーと続く。ラストシンデレラは、先頭から６〜７馬身差の中団で外々を回る形となり、３角から仕掛けて行くものの、３〜４角の中間では懸命に押していても反応はひと息。４角では、大外からヒカリピオニーがじわっと半馬身出て先頭だが、グランアラミス，シゲルハダカマツリも差のない２番手争い。特にシゲルハダカマツリは、手応え十分で余力を残している。ラストシンデレラは中団のまま、先頭から５馬身差の位置で直線へ。

 

　直線に向くと、僅かに先頭に立っていたヒカリピオニーはやや伸びを欠き、内のグランアラミスが頭ひとつリード。シゲルハダカマツリが２番手で、ヒカリピオニーは3/4馬身遅れて３番手。残り１ハロンでも、ラストシンデレラは先頭まで５馬身差で変わっていないが、一歩先んじて末脚を繰り出すウサギノカケアシを追うように、ラストシンデレラもラスト100ｍからようやく末脚を加速させてくる。グランアラミス，シゲルハダカマツリの先頭争いの叩き合いに、ウサギノカケアシが迫って３頭の優勝争い。ウサギノカケアシの１馬身半馬後ろから追って行くラストシンデレラは、ウサギノカケアシをやや上回る切れ味を発揮し、ゴール前で固まった４番手争いの馬たちをまとめて抜き去ろうという態勢でゴール。惜しくもヒカリピオニーには鼻差届かず５着止まりだったが、一度競馬を経験して大きな変わり身を見せてくれた。枠順が良ければ、もっと際どい勝負になっていたはず。鞍上の荻野騎手は、「外ワクで後入れだったのもあって、ゲートは良かったです。まだフラつくような面はありますが、今日のようなレースをしていけばチャンス。」とコメント。更なる上昇も期待できるだけに、この先の活躍が楽しみになった。