２０１９年（平成３１年）

●１番人気だった中山戦では３着だったアドアステラ。堅実な走りは見せてくれているものの、初勝利を挙げられずに年を越すことに。そして新年早々のこの一戦で、目出度い初勝利を目指す。１番人気は、２歳７月の札幌の新馬戦４着以来の競馬となるフローラルパークで単勝2.8倍。今回はダートに替わっての競馬。アドアステラは、単勝3.5倍の２番人気。３番人気は、デビューからの全３戦を３着，３着，２着としているコンスタンティナで単勝3.6倍。前走は、３着のアドアステラに首差先着している。上位人気は拮抗した一戦。アドアステラにも勝機は十分だが、ロスのない競馬が必要条件だ。

　レースでは、アドアステラはスタートは五分に出ると、無理せず中団後ろから。中からアンジェリーブルが先頭に出てきて、１馬身半のリードを取る。グラスプレシャスが２番手だが、外からフォーアネームなど固まって数頭が押し上げて来る。全くの一団で、アドアステラは中団で大外を回る形になって、先頭から４〜５馬身差。１〜２角で、先頭アンジェリーブルは、２馬身1/4差と少しリードを開く。フォーアネームが２番手，半馬身内にデルマエトワール。１馬身半差で４番手以下は比較的固まっている。向正面で。アドアステラは中団後ろで、先頭から６〜７馬身差の位置だが、向正面の中間から大外を進出開始。３角では、アドアステラは中団より前の位置に押し上げて、３角過ぎでは２番手フォーアネームから１馬身1/4差の４番手争いに。３〜４角の中間では、先頭アンジェリーブルは手応え十分のまま、リードを４馬身と更に広げている。４角では、アドアステラが単独２番手となるが、以下も差なく続いている。先頭アンジェリーブルは逃げ切り濃厚の手応えのまま直線へ。

　直線に向くと、先頭アンジェリーブルは５馬身リードで逃げ切り態勢。２番手アドアステラが懸命に追うが、先頭とは同じような脚色。１馬身半差でフローラルパークが３番手で、残り１ハロンでも態勢は変わっていない。内アドアステラは早目の進出をした分、このあたりから若干脚が鈍ってくる。３番手フローラルパークが１馬身1/4差に、そしてラスト100ｍでは3/4馬身差まで詰めてくる。更に3/4馬身差の大外４番手からはグラスミルキーが差してくる。ここからは外の２頭の伸び脚がいい。アドアステラも踏ん張ってはいたものの、ラスト30ｍを切ったところでグラスミルキー，フローラルパークの２頭にかわされて４着でゴール。２着馬からは首，半馬身差。アンジェリーブルは、３馬身半差の逃げ切り楽勝だった。アドアステラにとっては、勝ち馬は強かったが、２着に粘れなかったのは残念。それでもこれは展開の綾もあり、勝ちに行った分の２着とも言え、２，３着馬とは実力差はほとんどない。鞍上の柴田大騎手は、「勝った馬は強かったんですが、最後は２着はあるかというところで甘くなってしまいました。このところ堅実に走っているし、もうひと押しですね。」とコメント。引き続き、勝利のチャンスのあるレースが続くのは間違いない。